『僕の青春はBattleRoyal』



[登場人物]  池川努クロエ





『これまでのイケガワツトム』



オーケー。
もう一度だけ僕は説明するよ。…ふふっ。


 僕は池川努。
何も無いクソ田舎でぼちぼちサバゲーを楽しむ中学生だ。
…あとはもう分かるよね?

僕なんかじゃ決して手の届かない高嶺の花……。
まるで雪原に咲く一輪のミスミソウのような──野咲春花…。
彼女の家をうっかり燃やして以来、僕ら犯人たちは復讐の鬼と化した野咲くんに命を狙われたってわけ。

殺らなきゃ死ぬのは分かっている。
だから彼女を殺すことは法的にはセーフ、正当防衛で許された。
…だが、僕は本心じゃ殺したくなかった。
僕をミンチにするためやってきた彼女を抱きしめ、甘い言葉をかけ、ことを穏便かつロマンチックに終わらせたかったんだ。


「…ごめんな。…そして大変だったよね、野崎くん…」

「僕が罪滅ぼしとして、全てを忘れさせてあげるから……」


…とか、言って。
僕自身も見た目が悪いのは重々承知だけども、焼身の…あっ間違った。傷心の彼女相手ならばもしかしたら上手く行く筈…。
あわよくばベッドインまでをも考えながら僕は彼女との決闘に臨んだのさ。



……
(野咲くん…、君が相場くんと仲良くしてるところを見ると…。もどかしくて…くやしくてっ)

(憎たらしかったよ……、君がっ!!)

(だから手に入らないのなら……、いっそ………、キミの存在を…)


(──消してしまいたいッ…!!!)



────ひっ、ひっ、ひぃっ…!!

────ぎゃぁぁああぁぁあぁあぁあぁああああぁぁあぁぁあぁあああぁぁぁぁあああッッ!!!!!!!!



 ガシュッ…


────の、のののの、のざぎぐううん!!!! ぎぎぎっぎみのごどがずぎ──…ぐわぎゃべっ。

……


で、結局僕は友達の真宮君と一緒に返り討ちに遭い死んだ。
…ふふふっ、まさにトホホな話だね。


 それからの体験はあまりにも、…うーん、陳腐だった。
うん、かなり陳腐な話を今からするよ。
あれから僕達は『地獄』に落ちたんだ。…どうだい? 陳腐だろう?
漫画で見た通りの陳腐な閻魔様に、はたまた陳腐な罪状読み上げで、陳腐陳腐陳腐陳陳丸……。
あまりの陳腐の連続に真宮くんと揃って嘲笑したよ。

そんな陳腐地獄の行く末は、『血の池地獄 懲役千年コース』だ。いやあ~~…陳腐っ!
まあ陳腐っぷりは一先ず置いといて、血の池地獄行きは結構ラッキーだなぁとこの時僕は思った。
…針地獄なり、火炎地獄なり、蟻地獄なりと……。まぁ、そんなのあるのか知らないけど。
そいつらに比べりゃ血の池なんてかなりぬるいものだよね。うん。
鬼に案内され、僕らは口笛を吹きながら、ブラッディビーチへ足を運んでいったのだ。
──いやあ、ほんとに。この『鬼』ってのも陳腐なものだねぇ。


だが、余裕の態度を取れたのも道中までだ。

…本当の地獄は。というか違う意味での地獄が待っていることを、現地に着いてからようやく気付かされたんだ。



……

『私だって……』



『…ぁ?』



『私だってほんとはやりたくなかったもん! そもそもあのとき野咲にちゃんと謝ったし……! 全部…全部橘が悪いんじゃないのっ!!!』

『だからそれ何度目だっつったよねッ?! あたしゃアンタらが同調圧力かけなきゃあそこまでやんなかったって…。何度も何度も…何度も何度も言っただろうがぁあああこの低知能がぁああっ!!!!!!』

『ぎっ、ぎゃがぁあああああああっ!!!! もういやぁああああああぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!! もう嫌だやだぁああぁぁぁああああぁぁぁぁぁあああッッ!!!!!!!!』




『…いやっ、いやぁああぁぁぁ!!!!! もうやめてよおっ!!! ひぐ……、…くがっ、久我が悪いんだからっ!!! ひぐっ、うぐっ……!!! 久我が、マッチ落とさなきゃ…こんなことになんなかったじゃんっ!!!!!』


『…あ? なんだよ加藤またそれ言いてぇのか』

『…いだ、いだいぃぃっ……。そうよ、久我が戦犯でしょっ…………!! なんで…なんで私が責められなきゃいけないわげえっえ!!!!』

『お前ら……てめぇ女の分際でマジ殺すぞ? あァア…マジ殺すぞ殺すぞお前ッ………』

『…本当にあんたのせいだよ……。死ねよ……』

『死ねッ!!! 久我ぁあああ死んで死んで死んでもういやぁあああぁぁぁぁあああああああぁぁぁあああっ!!!!!!』


『…ぎぃっ?! ぎっ、ぎゃぁああでんめぇええええええっッッッ!!!!!!!!』




────こ、これは…。

……


 僕と真宮くんが目にしたのは、血の池地獄にふさわしい血で血を争う闘いだった。
なんと橘や久我ら、野咲くんにぶち殺されたクラスメイトたちもその地獄にいて、とてつもなく醜い争いをしていたんだ。
罪のなすりつけ合いに、責任転嫁のマシンガン。
言葉が詰まれば、持っていたナイフなり…酷い時には自分の腕肉から伸びし骨で突き刺したり…殺し合いの惨状だ。

…殺しきってもまた即生き返らせられるのが残酷だ。
──それは地獄の特権というやつなのか、その蘇生システムのお陰で彼らは飽きずに不毛な血みどろ合戦を延々と続ける。
まさしく、『地獄絵図』だった。…あぁごめんね。僕も陳腐な表現使っちゃって。


──おい。普通…野咲被害者の会ってことで団結するもんだろ。

────ははは、真宮くん。仕方ないさ。表面上仲良くしてた橘らも本心はこれ…ってわけなんだからさ。

──ほーん。俺とお前みたいなもんじゃねぇか。

────はははは。ハハハハハッ!! …………えっ?


達観ぶっていた僕らだったが。
ふと加藤と目が合わさった時、──……とうとう僕らもこの醜い殺し合いの仲間入りをすることとなった。
最初に殺られたのは僕。
橘の奴に「お前のせいだ」って血の池に顔を沈められ……、悶えてる最中、真宮くんの抉られた顔面が沈んでいくのを見た。
そこからはもう止めようのないエンドレスバトルロワイヤルが始まったというわけさ。
まるで歯車のように、やめたくてもやめられない喧嘩の時計《二十四時間》…。


最初は「なに不毛な争いをしてんだコイツら」と馬鹿にしていた僕らであったが、ギスギス口論しなければならない理由にすぐ気づいた。

──理由は簡単だ。
殺されて、それが腹が立つから復讐…。
この殺人の連鎖はもう永久機関モノだね。ぜひとも閻魔様にノーベル化学賞を与えたいくらいだった。




 そんなゴミムシ以下のニュー生活から早一週間くらい…か。
あいも変わらず心のままに罵り合いを続けていた僕ら。
話題は確か……、小黒くんの恨み節をしていた時だと思う。


『…妙子の野郎……早く来てくんないかな。なんで主犯のアイツがのうのうと生きてて、あたしらがこんな目に遭ってんのよ……マジムカつく……』

『てっ、てめえ!!! 俺の妙子の悪口言ってんじゃあねぇぞゴラ。マジぶち殺すぞ? いやマジ殺すからな? 殺すからな橘ぁああぁぁ』

『…もう、もう嫌………。野咲…ほんとにごめん……ごめんなさい…………。謝るから早く助けて……………。最初だけ仲良くしてあげたでしょ………』

『うっせンだよッ!!! テメェはほんとにッ!!!!』


なんの生産性もない五人の喧嘩を作業BGMに、その時の僕はゆらりと水面に浮かんでいたものだった。
赤黒い空をただ暇そうに眺め続ける僕。
このとき僕は「小黒くんよりも野咲くんが来てくれないかなぁ」と、地上にいる佐山の野咲抹殺成功を願っていたんだけども…。



運命の瞬間は、その時だった────。



『ね、ねぇ……。池川……』

────ん? なんだい。…悪いけど今は疲れてるから殺し合いは後にしてくれないかな。


 何の用があるんだか、話しかけてきたのは三島だった。
…一応分からない人に説明しておくと、野咲くんに脚を斬られそのままピタゴラスイッチみたいに頭ぶつけて死んだあの女のことだよ。
ツインテールのみが萌え要素の、存在感ない女だから一応話しとくね。ふふ。
その三島が何やら天を指差し、僕に絡んできたんだ。


『あれ、見てよ…。あれ』

────…三島くぅん、キミねぇ。だから僕は疲れてて……──…、


────…はぅあっ!!??


彼女がフラフラと指を差した先。
それを見た時僕は驚きに支配されつつも、頭の片隅では達観的にぼやいていた。




────(…えっ、また陳腐なのかい…)




…とね。
真っ黒空に赤い雲の地獄空から差し込む一筋の光……。
それはよくよく見れば光なんて形ない物ではない。
そいつは、真っ白で触り心地の良さそうな糸…。
つまりは、宮沢~~…………なんだかさんの本にも出てきた『蜘蛛の糸』がまさしく降りてきたんだっ。


『い、池川……。どうする………?』


血塗れの三島はそう語りかける。
…ふふふっ。馬鹿かな? 君は………? ──僕は彼女に嘲笑うことで返した。

もしかしたら、あの蜘蛛の糸は幻覚……。
いや、それはないにしろ、鬼か誰かの罠……、掴んだら大変な目に遭うトラップの可能性もあった。
普段の僕なら冷静に考えた上、暴走に似た突っ走りなどしなかっただろう。


 ……だが、それがどうしたっていうんだ。
ここは殺しても殺しても死にきれず、死にたくても死にたくても殺され生き返る血の池地獄。
これまで僕は百七十三回ほど殺されていったというのだ。
特に真宮くんからはサンドバッグのように陰湿な嬲られ方をしたね。ふふっ…。

──そんな死を飽き切らした僕が、今更トラップなんかに怯えるなんて……そんな訳はないだろう?


だから、僕らは一目散にあの光の筋へと藻掻き、泳ぎ、這いずり行っていったんだ。

幸いにも真宮くんたちは糸の存在に気付いていない。
目先の争いに夢中になって、希望を見いだせない彼らの様はまるで虫同然だった。ふふふふふっ!

対して、光を目指すは僕と三島くんの二人のみ。


ただ、ゴールを目前にして、彼女は突如として立ち止まった。


『…こ、これ………。うん…』


彼女が静止した理由…。ふむ、成る程。
目の間にある糸──この糸のか細さたるやだ。
さすがに二人同時に昇ることは無理だと判断し、戸惑っていたのだろう。
チャンスは恐らくこのときのみ。どちらが優先的に登るべきか。迷う時間…。
一度は外道に落ちた僕も、このときは三島くんに同調し頭を抱えていた。

…レディファースト…といううんざりする言葉があるが、果たしてどうすべきなんだ。
そう思い悩んだとき、彼女はあまりにも意外な言葉をかけてきたんだ…っ。


『…池川………』

────えっ、なんだい。


『あんた、私のことあまり殺さなかったじゃん』

────…それがどうしたんだ?


『だからさ…。お礼っていうか……。池川がこれ登っていいよ。…うん』

────えっ!!?



特に良い子のイメージはなかった三島の、意外な言葉だった。
正直僕はたじろぐことしかできなかったよ。
『意外』を前にしたら人間しどろもどろにしかなれないんだな…って実感したね。
しばらく置いて僕は、何故だか本心ではない言葉を彼女に返した。


────むっ、無理だ。君が行くべきさ。なぁ!


何故そんなド嘘の偽善を吐いたのか。
もしかしたら、あれは『恋』だったのかもしれない…。理由は分からないけど。
とにかく遠慮した僕だったが、またしても意外な展開が訪れたのだっ…。


──さぁ行くんだ。僕はいいから。君が──……、

『…ッ!』


 チュッ──



──……………えっ。



 気がついたとき、彼女の柔らかい唇が僕の口と絡まさっていた…。
僕の唇を挟むようにペタンと口づけされる二枚貝。
一瞬ではあるものの、甘くていい匂いの舌が口内をひとなめしていた。

彼女は、三島くんは、決して言葉には出さない。
だが、糸を上ることに遠慮を示した僕へ、痺れを切らしたのだろう、
行け──、池川いけ──。というラブコールが、唾液が一滴一滴溢れ落ちるとともに伝わってきたのだ………っ。
押し付けられる小さな胸。…僕の高鳴る心臓は、くっつけられた彼女の胸に吸い込まれそうだった。


『…ぷはっ……はぁ……………池川…』


キスは一瞬だったが、唾液はしっかり伸ばされる。


…ここで行かなきゃ男じゃないな、と。
僕はこのときチェリーが溶ける感覚に襲われながら思ったね。
うん。



────好きだよ…。三島くんっ。








……まぁわかると思うが、上述に語ったロマンスは全部ド嘘なんだけども。ふふふっ…。



蜘蛛の糸を掴んだ三島の頭を蹴り飛ばし、我先にと僕は登り上げた。
ぐえっ、とカエルを潰した声が眼下から響く。
…運動が苦手で、登り棒などずれ落ちる作業でしかなかった僕であるが、このとき不思議とスイスイ登れた。
あろうことか、腕の疲労さえ感じない……本当に駆け抜けるように……っ。
僕は無我夢中で救いの手を掴み取ったんだ──。








そして目が覚めた時。
僕はあのバスの中にいた。







…やれやれだね。

また殺し合いだよ、僕。
もしかしたら僕はこのままずっと、輪廻転生を経ても『殺し合い』という歯車からは抜け出せないのかもね。




ふふふふふ。まあいい。


待っていてね。

の、野咲くん……………。






「海か………。デジャブだね、むふふっ………!」


 目の前に広がる黒い海。
あの忌々しい血の池地獄を見た後じゃあ、この透き通るサラサラとした水面は感動ものだったよ。
波打つ音に心が安らぐ…。
安らいだ後、清まっていく……。
リラクゼーションの見本市ともいえるべき、この渋谷浜辺にて、心を落ち着かせた僕──池川努は思い立った。
決心したわけだよ。


「野咲くん。僕が優勝させてあげるよっ…!! 君を…!!!」


──大天使の白い花・野咲春花の保護(ならびに相場晄の殺害を)、だ…っ。

 あのとき…、僕は間違っていた。
火をつけたまではまだ道は誤っていない。
…真宮くんの誘いで『鬼退治計画』に参加してしまったことが完全なるミステイクだったんだ。




何故、僕はあんなにも愛して、


──(う、美しすぎる……。なんだ、彼女は……)


あんなにも心に残って、


──(転校生の子…可愛かったな……)



あんなにも愛を伝えたかった、


──…はぁ、はぁはぁ……。んっ、ふぅ…ふっふっふっ…………。




野咲くんを亡き者にしようだなんて…だいそれた過ちをしてしまったのか。

…それは己の弱さだ。
己のコンプレックスが原因だった。
自分の弱さを認められず…それならもういっそのこと消し去りたい……と。
身勝手なナルシズムが、全てを過ちへ導いたんだ。
自分は心の底から、最低なやつだった。


「…だが、それも過去のことだよ。野咲くん」


うん、そうだ。
もう、過去との自分とは決別したんだ僕は。
あの長いようで長い地獄の底の体験から、僕は自分を見つめ直し成長を遂げたんだ…っ。
だから今ここにいる僕は、野咲くんの知っている池川努じゃあない。
生まれ変わったんだよ…僕は……、と。
今どこにいるかも分からない野咲くん宛に、テレパシーを飛ばしたくて仕方なかった。


「…ていうか文字通り生まれ変わったわけだけどね。ふふふっ、ふふ……」


三島くん共の想いを胸に僕は今ここに勝ち上がっている。
…地獄でお愉しみあってる彼らもきっと僕を応援してることだろう。
僕は何をすべきか。
この殺し合いで、どう生き返った証を残すべきか。
そんなの、言わずもがな決まっていた…………っ。
うん。本当に言うまでもないよね。


「野咲くん、君を地獄送りにはさせないよ…。僕が、ね」


…あっ、言っちゃった。
まぁいいや。

歴史の例えならジャンヌ・ダルクに信仰したジル・ド・レのように。
僕が好きな残虐映画ならマチルダを保護するレオンのように。

僕は聖女を守るため、ボウガンを握って立ち上がった。
この渋谷全ての人間を抹殺するために。


「あいにく僕は『殺し』の回数だけは豊富なものでね。ふふふふっ」


さっそく僕は矢をセットし戦闘の準備を整えるのだった────…、






「うぬぼれるな。ドアホウ」





……と思っていた矢先。
待ってましたかのように獲物が現れてきた様子だった。
背後から唐突に響いた女の声。
…ふふふっ。不謹慎かもしれないけど、なんだか笑えてきちゃったよ。
微笑を堪えながら、僕は後ろを振り返り──…、




「おヌシは自分のことを成長したと思い込んでいるようだがそれは単なる勘違いだ。言い換えれば『自惚れ』だな。それがわからぬ様子で見ていて呆れてくる」




………なんだこの子は……。
いや、なんだ…その変な…会話…というか説教──……、




「そのおヌシが守りたい野咲とやら。…果たして彼女はおヌシが殺しまくるざまを見てどう思うのだろうか──」

「──おヌシが顔に血を塗りたくって、野咲殿に笑顔を見せて。果たして彼女は嬉しがるだろうか。ありがたいと思うだろうか──」

「──そんなことも客観視できぬ以上、おヌシが彼女を振り向かせることは不可能だ。…いや、それ以前に客観視できぬ者にこの殺し合いは生き残れぬ」



…僕が振り向いた先。
そこには金髪の外国人らしき女子高生が立っていた。
カタコト交じりに話される謎の武士的口調。富士山みたいな三角の口からそれが発せられる。
そいつは──……、




「もっともおヌシの見た目では、何をしようとも…そのミスミソウという高嶺の花は振り向きはせぬだろうが…、ルッキズム尊重のダイバーシティにこのことを言うのは酷よな。失礼した」




…だとか、好き放題失礼なことを喋ると──…、




「ところで、オロカモノよ──」



「──『お天道様は見ている』。…私の父が好きな言葉だ。肝に銘じておけ──」


「──そして、生きろよ。いつの日か、また。本当に成長したおヌシを見せてくれ──」




「──さらばだ」







「…え?」





……フランスパンを片手に。
──よく見たら反対の手にはタバコを持ちながら、彼女は闇夜へと消えていった。




「…………えっ!??」




ニョロニョロニョロニョロ……と。
まるでタコか、蜘蛛か、あるいは宇宙の生物が持つような不気味な足…──というか触手を動かしながら。


波が寄せては引き、彼女の足跡を呑み込んでいく。
真夏の渋谷にて、侵略者《エイリアン》を目の当たりにし、宇宙の脅威を感じた僕は好奇心に似た畏怖を覚えた。





「…まぁそんなのどうでもいいけども」


【1日目/B1/浜辺/AM.01:20】
【池川努@ミスミソウ】
【状態】健康
【装備】ボウガン@ミスミソウ
【道具】???
【思考】基本:【奉仕型マーダー→対象︰野咲春花】
1:野咲くんを優勝させる。
2:相場を殺害。基本皆殺し。

※参戦時期は死亡後です。


【クロエ@クロエの流儀】
【状態】健康
【装備】フランスパン@あいまいみー
【道具】タバコ@クロエの流儀
【思考】基本:【静観】
1:見境なく説教しまくる。


前回 キャラ 次回
033:『札月妹! キョーコちゃん 035:『ふたりだけの危ないGAME~Love is War
池川 044:『止まらない、止まれない、この勝負は譲れない
クロエ 041:『僕と彼女と僕の生きる道
最終更新:2025年02月28日 23:37