『熊と眼鏡と書記と不良と幽幻道士と吸血少女(札)』









──幽幻道士(キョンシー)──────!!

 それは言わば中華ゾンビ。
月の光る真夜中にのみ行動を開始し、生血を求めて人々に襲いかかる屍。
中国古来から伝聞される、日本で言うところのぬらりひょんや河童並みにポピュラーな物の怪だ。

ただ、ゾンビといえど奴等には人並みの知能がある。
そして、どの人間の鮮血が美味いかを見定める悪どい邪心がある。
吸血の為ならどれだけの実力行使も遂行する──殺人的本能があった。


今宵。
七夕真っ最中の土曜日。サタデームーンの渋谷横丁にて。
『二人』のキョンシーは吸い寄せられたとでもいうのか。
偶然にも巡り合うのであった─────。


……

「…くそォーー………。うまるの奴…何してんだ? さっきから全然電話に出てくれない………」

「あー? つーか眼鏡くんよぉ。そのうまるってヤローは知り合いなんか」

「……。(眼鏡くんって……、ヤローって………)知り合いも何も、俺の妹だよ。…たった一人だけの大切な家族さ。……うまるのヤツ、面倒事起こすタイプだから色んな意味で心配でね」

「妹? お前マジか………。そりゃ鬼電も仕方ねーわな。なぁ、札つ──…、」


「死んでんじゃないの。今頃」


「……………っ」 「……………ッ、てめぇ…………」



「うっそ〜。冗談だってば。………そんな睨みつけないでよっ吉田」


 紹介しよう。
──東側にて。

三人一列で歩く右端──真っ赤なリボンと白髪がチャームポイントの、洒落にならない発言をした彼女は、正真正銘のキョンシー。札月 キョーコだ。
見た目こそは華奢で小柄な女子生徒なのだが、キョンシー《吸血鬼》であるが故、その潜在的力は世界最高峰のボディビルダーにも勝る。
倒木した樹木を片手で受け止める、分速二千メートルで走る事が可能、一軒家をものの一瞬で廃屋化させる……等。
力加減をしてかなり慎重に行わなければ、体育の技能テストで人間離れな成績を残してしまうとの、キョーコの逸話は枚挙に暇がない。

それに何より彼女は、『血の味』が好物であった。


「……きょ、キョーコちゃん。…聞かなかった事にはする。だから吉田さんもいい加減彼女の胸倉掴むのやめなさい!!」

「あ? …………チッ!!」

「「(いや…チッ、ってさぁ……………)」」


「………ごめんタイヘイさん。…私、ちょっとイライラしててヤバいこと言っちゃったわね。……言い訳するつもりじゃないけど、血足りなかったから。…それもあって」

「…あ? …てめー、あの日か?」

「はアぁッ?! バカじゃないのッ?!!! 吉田黙れ!!!──」


「──…ともかく、いつもはお兄ちゃんの血吸って事を収めてるんだけど、生憎いないわけだし。……ほんとにごめん……」

「いやいやだからもう良いからさ。俺の方こそ、ずっとしつこく電話してたし。多少イラってくる気持ちも分かりはするよ」

「…………んん、ごめん」

「…おい、辛気臭え。無理矢理にでも話変えるぞ」

「あ、うん…」 「………」


「眼鏡くんよぉー。さっきからずっと私は思ってたんだが。いいか?」

「…何なりとどうぞ」

「おめー絶対シスコンだろ!」

「…はァッ!!??」 「いやいやいや……。話題変えたら変えたで嫌な質問だなぁ吉田さん〜………」


そんな史上最強の吸血鬼────キョーコと。


「いやバトロワの心配云々は抜きにしてよぉ。妹のことやたら心配でこんだけ電話連打するとか、普段の日常生活なら即シスコンヤロー認定じゃあねーか」

「…まぁそりゃそうだけども。でもッ!! 一番肝心な部分抜きにはするなよなぁーー!! 吉田さんーー!!!」

「タイヘイさん、あのバカに構わないで。覚えたての『シスコン』って言葉使いたいだけわよどうせ」

「アぁあっ!?? てめーさっきから私のこと舐め腐ってんだろゴラァ!!!」

「誰が舐めるのよアンタなんか!!! アンタのドラッグと乱酒で濁ってそうな血……1ccも舐める気しないわっ!!! カルシウムでも摂って清純な血液にしなさいよこのイラチ!!!」

「てめー表出ろバケモノ女が!!!」

「いやもう表出てるし吉田さん……──…、」




「「「───って、…あっ」」」


「「「あっ」」」



もう一人のキョンシー。
────田村 ゆりと、が。



「…………」

「………」



眼と眼が遭ったこの瞬間。

不幸にも、彼女ら二人とそれぞれ同行していた一般人四名は、惨状の巻き添えとして血肉の薔薇に咲き乱れるのであった────。


…………
………
……


「…………………………(〜♪」



「…ハァ…。タムラさん、言うこと聞いてくれない………」

「そうですよぉ〜! ねーマイク!! マイクがあれだけ『自分の後ろに隠れて歩いて』って注意したのに〜〜!! ゆりちゃんは反抗期真っ只中で、マイペース過ぎますよ〜〜〜!!!」



 紹介しよう。
──西側にて。

力強そうな大男(&リボン娘)をバックに、大胆にも一人先陣を切る──無表情でイヤホンの彼女は、田村ゆり。彼女が行きたい先は他でもない『ユニ●ロ』である。
大きく太腿が露出したチャイナドレスに、中華帽子、そして額には御札と。見た目はまんまキョンシーなのだが、あくまでこれはコスプレ。
陰キャの鏡であるゆりなら普段「智子なら似合うと思うよ。こんなバカなファッション」と蔑むくらい、性格に似合わぬ服装をしているのだがこれにも訳がある。
というのも、数十分前、魔茸『チェンジリング』にやられて以降、急激に身体がロリ化《縮んだ》彼女。
当然、普段着などダボダボで着れるはずなく、仕方無しにバーで探した小児衣服がこのバカなファッション一着だったのだ。

スカートの丈が短くて鬱陶しい、と。彼女は『まともな服屋』を求めて、辺りを見回す。


「…………………………(〜♪」


「ねぇ〜〜マイク」

「なんデスかフジワラさん」

「私分かっちゃいましたよ…っ!! ゆりちゃんがやたら私たちから離れて前を歩く理由……っ!!!」

「理由…とは??」

「それはズッバ〜〜〜リ!!! あのイヤホンです!!!」

「…………?」

「ゆりちゃんめ、もしかしたら私たちに聴かれたら恥ずかしいぃ〜っ…ような何かを聴いてるんですよ!!! 例えば〜〜動物の鳴き声集.mp3とかぁ〜、ジャ●ーズアイドル生越の癒しASMRだったりとかぁ〜〜〜!!! あははは〜!!!──」

「──いや、ヒーリングミュージックだとか?? あるいはお教とか砂嵐だったりして〜!!! 説立証ズバリあると思いませんかぁ!!!」

「タムラさんがそんな病んだ子に見えないデスがー……」

「あっ、そんなぁ〜〜!! うちの可愛い後輩であるミコちゃんをヘラってるみたいに言って〜〜〜〜!!!」

「フジワラさんの後輩を勝手に引き合いにしてたんデスか……!? …私、時々アナタの垣間見える毒がコワいデース…」


「ということで!!! おしゃれ♡探偵団切り込み隊長──藤原千花っ!!! チカっと真実を確認にいって参りま〜〜〜〜す!!!!」

「…あっ!! フジワラさーん!?!! またアザが増えるだけデスヨォーー!!!!!」


「…………(〜♪」

「ゆ〜りちゃん!!! 何聴いてるんですか〜〜!!」

「…。………何もきいてないんだけど」

「うわ!! 嘘の付き方も小学生レベルに退化してます?!! …もう〜〜っ、可愛んだからゆりちゃんは〜〜〜〜!! おねえさんにちょっとイヤホン貸しなさぁ〜〜〜〜──…、」



そんな似非キョンシーの根暗少女────ゆりと。


……

「……………最悪…です…ぅ……。あんなの、聴かなきゃ良かった……………。ゆりちゃん絶対普段あんな酷い物…聴いてないですよぉ……………………」

「何聴かされたのデスかっ??!!」

「いやもう小悪魔どころか悪魔そのものですよぉ…………。デビルマンレディーゆりですぅ………。あんなの聴いたらもう──…、」




「「「───って、…あっ!!!」」」


「「「あっ」」」



キョンシー。────札月 キョーコと、が。



「…………」

「………」



眼と眼が遭ったこの瞬間。

吉田茉咲の鋭い睨みに藤原が臆し、
マイク・フラナガンの圧倒的威圧感にタイヘイが警戒心を高めたこの瞬間。

バトル・ロワイヤルという緊迫した空気感もあってか、キョーコの瞳孔が赤く見開き、ゆりもまたポーカーフェイスがやや崩れる。


血への欲と、

本能と、

幽幻道士としての矜持が、『非日常』の訪れを告げる。


「…………ちょっと、あんた……」


「…………」



──────両者、向顔。

戦慄と緊張感、行く末は絶望…か。
血を血で争う、キョンシー同士の『殺し合い』が。
そう、お手本通りの『殺し合い』が今初めて、この渋谷で行われようとしていた─────…。




「って、お前……田村か?!」

「え? 吉田さん?!」



「「「「………え?」」」」





────……………行われるかもだった。

吉田は何の警戒心もなく、友人であるキョンシーの元へと近寄る。
帽子越しにて、愛犬を愛でるようにワシャワシャとゆりの頭を撫でると、


「おいどうしたんだよ田村〜〜! なんだ〜? そんなちっさくなってよぉ!! いやそれよりもお前が元気そうで良かったよ! おいっ!!!」

「ちょっと…! 吉田さん、やめてよ…。はずかしいから…」

「ははっ〜〜!!! 田村ぁ〜〜!!!」



「…え? 吉田の知り合い??」

「いやゆりちゃん…、そのヤン……、人と…友達なんですか〜………?!」


渋谷横丁を覆った紅い緊張感など、綺麗さっぱり消え失せた。




……
………
「うっし、おめーら。取り敢えず休憩とすっぞ。あの『UFO型の建物』で色々積もった話解消するからな」

「はぁあぁっ!!??? 馬鹿!! 却下よ!!! あの建物絶対なんなのか知らないでしょ!!! いややっぱりバカじゃん吉田!!!!」
「…。………………………」
「てゆうか『休憩』ですか〜…………」


「………は、ハハ…。困りマシタね…………」

「……まぁとりあえず動くとしますか…………。ね、マイクさん………」



………
……

 一泊OKのデイリーマンション。
ホテルとは違いマンションには無論、キッチンや流し、そして必要最低限の調理器具が用意されている。
『男子厨房に入らず』──とは、昭和生まれ親父の決まり文句だが、キッチンに立つ二人はいずれも男。

バトルロワイヤル開始から早くも四時間が経過。
朝方近くな為、真っ暗だった街も日の出を予感させる薄暗さになっている。


「それにしてもタイヘイさん。その若さで料理もできるとは………。何とも頼もしい方デースネ」

「はははっ。うちは未成年の妹と二人暮らしですから、必然的にやれてるだけですよ」


とどのつまり、タイヘイ&マイクが作るのは少しばかり早めの朝食。
これからの行動に備え、リビングで待つ四人娘の為に何かを調理するのだった。


「いや、しかし………。やっぱり…何だろう、罪悪感はありますよね…。人ん家の冷蔵庫から勝手に拝借するわけですから…」

「……う〜ん確かにデス。マンションの元の住民サンには悪いことをしマス……──」

「──…デスが腹に背は変えられない…と言いマスか。戦に備えて腹ごなしは欠かせまセン。コンビニやスーパーで買い出す手もありマスが矢鱈な行動は危険デスし──」


「──という訳で、料理のテーマは『最低限』デスヨっ!!」

「最低限ですか。と言うとマイクさんつまり………」

「えぇ! ちょびっとの具材を使って、それでいて皆を大いに満足させられる料理!! …タイヘイさん、アナタさっき何を作るつもりと言ってましたカナ?」

「あ、カレーです。カレー。簡単に作れて大人数用も容易いですから」


「フフフっ……!! ならちょうど良いデス!! さぁ、今から作りマスよ!! ────私の母国『カナダ式カレー』をっ!!!」

「おお!! カナダ式…ですか!」


まな板上には食パン、鶏もも肉、そして植木鉢に咲く謎の野菜一つと。
カナダ式カレーに欠かせない最低限の食材が並ぶ…………。

………
……

「…ほうほう〜〜〜。つまりは怪奇!! キョーコちゃんはそのリボンを取られたら…かっなぁ〜〜りマズイんですね〜〜〜! …例えるなら──」

「──奇しくも同じくリボン娘の私ですが……。それを今ここで外して見せたらぁ〜〜〜〜……。(ポロッ)…ふっふふ…。がおおあぁ〜血をよこせぇ〜〜!!!!」

「…え。…あっ!!! まさかアンタもっ…」

「て、てめぇーもかこの野郎ッッ!!!!」


───ゴシュッ!!!

≡〇)🎀`Д゚)グハッ

【よしだ の がんめん ストレート!!】
【ふじわらしょきは、250のダメージ。】
【こうか は ばつぐんだ!】


「ぐへぇやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!! …い、いだっ???!!!! 何でいきなり殴ってくるんですかっ?!!? 冗談に決まってるじゃあないですか!!」

「あ? …んだよ。じゃあ書記、てめぇーは普通の人間なんだな? 吸血鬼なんかじゃねぇんだな? あー?」

「当たり前でしょおっ??! もう〜〜っ!! なんで原幕高校の生徒は皆すぐ手出してくるんですかぁ〜!!」

「…いや冗談にならないから仕方ないじゃない。ほら、藤原謝りなさいって」

「……ったくよ…」

「ふっへっへ〜〜〜〜〜〜…………。被害者が謝罪しなきゃならないこの事態こそが怪奇現象ですよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜……………。しかもキョーコちゃんナチュラルに呼び捨てしましたよね〜〜〜〜…………。うえ〜〜〜〜ん…………」



「…………………(〜♪」


 一方で、残りの女子四名はソファで寛ぎ中。
テーブル上には支給品確認の痕跡として、シュローの刀(@キョーコ支給武器)、熱した鉄の棒(@ゆり)、エアガン(@タイヘイ)にさくら棒(@マイク)…と、武器達が散らばっている。
彼女ら四人は、────いや三人は武器には目もくれず和気あいあい(?)と駄弁り続けた。


…それにしても、しかしだ。
エアガンやらただの鉄棒やらはともかくとして、『さくら棒』の何に殺傷能力を感じて主催者は支給武器としたのだろうか。
長さ、太さはそれなりにあるとして、このさくら棒。武器でも何でもなくただのお菓子。
静岡伝統のピンク色なただの麩菓子である。これで撲殺できるとしたら、『豆腐の角で頭ぶつけて死ぬ人間』くらいだろう。
やや狙ってる感はある、酷い武器チョイス。
これには流石の表情筋10gゆりでも失笑するほどであった。


「………ふふっ…(〜♪」

「あっ! ほら見なさいって吉田!! 田村笑ったよ!! 今!!!」

「……っ?!(〜♪」


「…あ?」 「あ、あちゃあ〜〜〜……………」


「今絶対笑ったわよね? 田村、そのさくら棒見てさ。変なとこで急に初笑いとかなんなのさ〜、もうったら〜〜〜!」


「…全然わらってないんだけど………………」

「てゆーか、田村もさー。そりゃ私らと歳離れてるから接しづらい気持ちも分かるけど。…そうロンリーウルフ気取ってないでなんか話そうじゃないの」

「………気どってないから。接しづらくもないし。藤原さんはともかく、吉田さんとなら話せるから、見透かしたかのようにいわないでほしんだけど」

「結局内弁慶じゃない!! もう田村ったら〜〜〜」



「キッズ相手だからってデリカシー0発言乱射しますね〜〜………。キョーコちゃん…」

「悪意がない分タチが悪いってヤツだな」

「それはそうですけど〜…。悪そのものの吉田さんがそれ言いますかっ?!! ──あ、怒らないで〜!!!? 殴らないで?!! 千葉はともかく東京じゃ暴力は犯罪なんですよぉ〜〜〜〜!!!!!!」



「…………はあ……(〜♪」



「私は今話せませんよ」とアピールするが如く、中華ロリゆりちゃんは中華まんをパクリっ。
もぐもぐ&曲の音量爆上げで、キョーコをひたすら構わず関せずの態度を貫くのであった。



キッチンから徐々に立ちこめてくるカレーの匂い。
ほのかに苦みの隠し味が混じったその香りに、どこか懐かしさが感じる。

出来上がるカレーを前に、敵意など皆無で(──四人全員が互いに信頼しあってるかはともかく)、話に花を咲かせる四人娘。
笑い声が飽和し続けるキョーコ藤原ら四人を見て、部屋の時計は何を思うか。

時刻はAM.04:30丁度。

バトル・ロワイヤルという『非日常下』にて行なわれる、普段の日常生活と変わりない和やかな雰囲気。
額のお札が揺れる中、マンションの一室は束の間の休憩で、楽しげなムードに包まれていた。








────この安らぎのムードが、『嵐の前の静けさ』であることを、六人誰一人として知らずに。


──外を見渡せば立ち込める曇り空の陰。


────あと少し経てば『惨劇』が始まる。










二日後、ふと、このカレーを待っていたときの事を思い出して。


今思えば、──あの時はまだ楽しかった。

そして、──あの時はまだ知る由もなかった。


…と。

ふと彼女は回想する。






 ドクン、
  ドクン────────


 いや。
知る由もないと言うか、知る訳もなかった。



 ドクン、
  ドクン────────

 …『非日常』の始まりを告げる、『あの叫び声』のことも。


 “ぁぁあ………あ…”
 “あぁぁああアアアアアアああぁぁぁああぁぁああァぁぁぁァァァ───────ッッッ”



 ドクン、
  ドクン────────

 …後々、自分を救ってくれた『仮面ライダー』のことも。


 “俺はもう二人殺した。一人はこの手で、もう一人はこの目で。…見殺しだ”
 “もう。俺は人が死ぬ瞬間を目にはしたくない………”



 ドクン、
  ドクン────────


 …変わり果てた『アイツ』の姿も。


 “ハハッ……。だからさ、生きてよ。つか生かさせるから………。私が…………”
 “絶対に…………。絶対に絶対に絶対にっ……。うっぅ………うぇっ…………”
 “もう、全部……………。────ミコちゃんのせいなんだから……………。私を置いてかないでよ、ミコちゃん………”



 ドクン、
  ドクン────────


 ──…そして、美術館での『血闘』…も────。



 “はぁぁ…はぁ……ハァハァ…、”


 “………ハァ? 何言って…んだ…テメェ……?”


 “ハァハァ…。…何が…トップよ……ッ。何が……パンケーキだっつうの……………ッ”



 ドクンッ…────────



 “つうか何…泣いてんだよテメェッ………? ……被害者ぶってんじゃねぇぞ………ぶっさい泣き面晒しやがって…ゲホッ………! ハァハァ…………。…テメェのせいで……吉田もタイヘイも…死んだッ………!! 優しかったみんなが…皆………糞みたいな理由で……………殺されたッ!!!!!”



 ドクンッ…────────



 “ハァハァ……ァアアア……ッッッ!!!! …ふざけんなッ…マジでふざけんなよテメェ…………ッ!!! ………絶対許さないッ……! テメェだけは絶対殺してッ…、負けてでもぶち殺しきってやる──────ッッッ!!!!!!”




 バクンッ────────


 “ァあの世で喉潰れるまで詫び続けろァアアアアアアッッッ─────!!!!!!!!!!! この人殺しがァアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ!!!!!!!!!!!”



『Vampire - The Night Warriors』


 プツン…………………─────







────────…

……最後に、

『プランA』の実態、も。



 ────“…………いいや、花火だ。”


 ────“あれは花火……”


 ────“鎮魂代わりの。…一夏の、大天火だな…………”






今はまだ。

何もかも、まだ知らなかった。

知らないからこそ、まだ幸せだった。


幸せで、それでいて『不幸』だった。




焦土と化した渋谷の街を、車窓から眺めながら。
彼女は回想を終える。




 ドクン、


  ドクン────────、


………
……


【1日目/G5/マンション/2F/AM.04:30】
【チーム・キョンシーズ】
【札月キョーコ@ふだつきのキョーコちゃん】
【状態】健康
【装備】シュローの刀@ダンジョン飯
【道具】???
【思考】基本:【静観】
1:↓以下のメンツと同行。
2:ちゃんゆりがちょっと可愛い…。
3:吉田とは犬猿の仲!!

【田村ゆり@私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!!】
【状態】ハーフフット(ロリ化)、キョンシーの服装
【装備】熱した鉄の棒@善悪の屑
【道具】???
【思考】基本:【静観】
1:ひとりで行動したい。
2:吉田さんと会えてよかった。
3:藤原&札月とは波長があわなく苦痛…。

【吉田茉咲@私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!】
【状態】健康
【装備】木刀
【道具】タイムマシンボール@ヒナまつり
【思考】基本:【対主催】
1:つか田村なんでちびっこになってんだ?
2:藤原とキョーコ、あぶねぇやつだ………。
3:うまるを探すタイヘイに同情。

【藤原千花@かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~】
【状態】健康
【装備】護身用ペン@ウシジマ
【道具】ワードバスケット@目玉焼きの黄身
【思考】基本:【対主催】
1:カレーまだかなぁ~~♪
2:…私、暴力娘x2に吸血娘と囲まれてるとかピンチではっ……………?

【土間タイヘイ@干物妹!うまるちゃん】
【状態】背中に痣(軽)
【装備】池川のエアガン@ミスミソウ
【道具】ボイスレコーダー
【思考】基本:【静観】
1:カナダ式カレーをマイクさんと作る。
2:うまる、大丈夫か…………?
3:なんだかリビングが騒がしいな…。

【マイク・フラナガン@弟の夫】
【状態】健康
【装備】さくら棒@だがしかし
【道具】???
【思考】基本:【対主催】
1:全員を守る。
2:カレーをふるまう。
3:ところでこの『謎野菜』は一体…………?


前回 キャラ 次回
053:『ゲーム生還の糸口♂♀ 055:『ほたるさんと、メタルギアと…
033:『札月妹! キョーコちゃん キョーコ
033:『札月妹! キョーコちゃん 吉田さん
033:『札月妹! キョーコちゃん タイヘイ
042:『ゆりこん2 ゆり
042:『ゆりこん2 藤原書記
042:『ゆりこん2 マイク
最終更新:2025年03月20日 22:24