漢字の大海

2012-01-19

最終更新:

houji

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更新

漢字 を追加。

しばらく更新が滞っておりました(^^;
1級試験対策してると時間が忽(たちま)ちに過ぎて、
気がついたら更新する前に寝てしまうという。

せめて、次の試験までにはH23年度第2回の問題解説を終わらせられるよう頑張ろうっと。

復習

皆さんは「漢検ジャーナル」というものを御存知でしょうか。
これは漢検協会が発行する機関誌なのですが、先日に第五号が届きました。

内容は漢字に関するコラムや、10級~1級までの過去問抄録、
漢字パズルに、漢検に関するデータなど、興味深い記事が満載なのです。

公式HPから無料で申し込みができるので、
興味があるかたは是非申し込んでみてはいかがでしょう(^^

さて、宣伝はこれぐらいにして、過去問抄録の2級、凖1級、1級の問題を解いてみました。

以下、間違った内容を復習がてら解説してみます。

【2級】
①「妥」の部首
これは「爪+女」で出来ている字なので「爪」かな、と思ったのですが、
実際には「女」が正解でした。
訓読みすると「妥(やす)らか」「妥(おだ)やか」となるので、
「爪」よりは「女」の方が意符として強いのでしょうね。

②「阻止」の類義語:「ボウガイ」
「阻止すること」=「防ぐこと」だと考えて「防害」と書いてしまいました(^^;
書いた直後に「こんな熟語あったっけか?」と違和感を覚えたのですが、
結局、誤りに気付けず諦めてしまいました。
正解は「妨害」。「防ぐこと」じゃなくて「妨げること」だったんですね。

【凖1級】
①「蕃殖」の読み
「蕃」の音読みには「バン」と「ハン」があるのでいつも迷ってしまうのですが、
「蕃椒(バンショウ/とうがらし)」という言葉を最初に思い出したので、
「ばんしょく」と答えてしまいました。
しかし、正解は「蕃殖」。「繁殖」という言葉はこれの書き換え語のようです。
「繁殖」と「蕃殖」をセットで覚えれば、読み間違えることはないですね。

②「ヒンセンも移す能わず」の書き
まったく思い浮かばなかったのですが、山勘で「稟賤」と書きました。
正解は「貧賤も移す能わず」。貧しくても心変わりしない信念の強さを言う言葉のようです。

【1級】
①「軈て学頭に[陞]せられた」の読み
「陞」には「のぼる」という読みがあります。
しかし送りがなのせいで他の読みがあるのかと思わされてしまい、
「まかせられた」などと誤答しました。正解は「のぼせられた」。
動詞「のぼす」の受動態になるのですが、そんな動詞があったことにまず驚きです。

②「場末の往来はひどく[濘]っていた」の読み
「濘」が「泥濘(ぬかるみ)」に使われる漢字なのは知っていましたが、
「濘」を「濘(ぬか)る」と読めることは知りませんでした。
さっきの「のぼす」といい、耳慣れない動詞だと解答するのが難しいですねぇ。

③「鶴首」の類義語:「ギョウボウ」
「鶴首」とは、鶴のように首を長くしてまちわびること。
これと同じ意味の言葉は「翹望」であり、「翹」には「あげる」という意味があります。
書きでは誤って「趬望」と書いてしまいました。中途半端な覚え方をしていたようで(^^;

④「八荒」の類義語:「ウダイ」
「八荒」とは、国の八方の果てで、全世界のことを意味するそうです。
初めて聞いた言葉だったのでまったく解答できず。
正解となる類義語は「宇内」です。「宇宙の内」ってことですかね。
漢字は簡単ですが「ウダイ」と言われて書ける人はそうそういないですよねぇ。

⑤「石炭をカマスに入れて担いだ」の書き
「カマス」と言えば「魳」が真っ先にでてくるのですが、
文脈的に魚では無さそうなのでこれを除外。
記憶を振り絞って「圦」と解答しましたが、正解は「叺」。
字は似てるのですが「圦」は「いり」と読むので不正解。
ちなみに「叺」とは、わらむしろを二つ折りにして作った袋のことを指します。

⑥「ヤナを打って落ち鮎を捕る」の書き
「さんずい+刀+木以外の漢字」として思い出そうとしていたのですが、
正解は「簗」。「木以外の漢字」を探し始めた辞典ですでに誤っていたのですね(^^;
ちなみに、簗とは川の瀬などで魚をとるための仕掛けのことを言います。

⑦「コウカンの原理を使って巨石を動かす」の書き
文脈から「コウカンの原理」はてこの原理のことだろうと理解はできるのですが、
肝心の字が書けず。正解は「槓杆」。
「槓」「杆」ともに「てこ」と読みます。

以上、復習終わり!
次回の1級試験こそはぜひとも受かりたいものです。

ではでは、今日はこの辺でー。

  • 解字は専門ではないので(じゃあ何が専門なのかというツッコミはなしで)、うまく説明できるか分かりませんが…。

    「妥」は会意文字です。言ってみれば両方「意符」のようなものかと。国字はほとんどが会意と言えます。「妥」の「爪」は上からさしのべた手の象形文字です。「女」の上から手を差し伸べるさまから、やすんじるという(二字から派生した)意味を表すかと。 -- (漢字皇子) 2012-01-20 00:06:31
  • あ、ホウジさんもちゃんとそう書いてありますね。きちんと読んでおらず、大変失礼致しましたm(__)m -- (漢字皇子) 2012-01-20 00:09:20
  • そうですね。会意文字は意符が2つあるようなものだから、とても悩んでしまいます。
    辞書によって部首が異なる漢字もあるようですし。
    そもそも部首は漢字を分類する方法として考案されたものですが、
    1つの漢字は必ず1つの部首に所属しなければならない、という暗黙のルールが部首分類法の欠点の1つではないかと思います。

    1つの漢字が複数に部首に所属してもいいと思うんですよね。
    辞書に掲載する際には、「部首【女】を参照」とでもしておけば問題ないわけですし。

    まぁ、こんなことを熱く語ったところで実現するはずがないので、やはり1つ1つ覚えていくしかないのですよね。。。
    あ、そうそう。漢字皇子さんの部首攻略法の記事、楽しく拝見させていただきましたよ(^^ -- (ホウジ) 2012-01-22 01:41:59
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