禁手

バランス・ブレイカー


神器の力を高め、ある領域に至った者が発揮する神器の最終到達点とされる現象。
所有者の力量、または心と体に劇的な変化が訪れたとき、所有者の想いや願いが世界に漂う「流れ」に逆らうほど劇的な転じ方をしたときに至る領域で発現する。

基本的には元の力のあり得ないほどのスケールアップだが、使い手の認識によって異例な形の別物に「化ける」こともある。
使いようによっては「世界の均衡を崩す力」という意味でそう呼ばれる。
また、神器によって禁手はある程度決まっているが、本来の禁手とは異なる形の「亜種」の存在も確認されている。
なお、「禁手と化する」ことを「禁手化(バランス・ブレイク)」と呼称されている。

どの神器も禁手に至る可能性があるが、強力な神器が必ずしも禁手になるわけではない。
基本的に異能を高めなければ覚醒しないが、イッセーの左腕のように何かを代償にすることで強引に禁手化することはできる。
また、使用中は体力などの消耗が大きく、前述のイッセーのケースでは10秒も禁手を維持できず、発動後は3日間は再使用できなかった。

その可能性については大きく3種類が存在する。
  • 亜種も含め強化・進化させたものは「昇華面(クレスト・サイド)
  • 自己と神器の有り様を狂気の領域まで追及して自ら神器と混ざり合うことで体現させたものを「深淵面(アビス・サイド)
  • それらに分類することのできない突然変異を「慮外面(イクス・サイド)
と称する。

大半は昇華面に分類されるが、イッセー、ギャスパーのように「深淵面と慮外面の複合」ともいえるような変化を遂げる場合も存在する。

また、禁手化当初は昇華面であったが、後の研鑽と調整でその能力が変化し「深淵面寄りの亜種」に至るという例が幾つか確認されており、通常形態と深淵面形態は自由に変更できる。

ドライグによれば、格闘技のような直接攻撃系の戦闘法を極めると、攻守に最も効率のいいように体を覆う全身鎧の形になるとされる。
鎧装着型の禁手は攻撃力・防御力共に上昇するが、攻撃時にオーラが集中するため流れが読まれやすいという欠点もあり、相応の実力者であれば攻撃を事前に察知されてしまうこともある。

本来であればこれ以上の強化は存在しない*1が、当代の二天龍はそれをも超えたさらなる強化を果たしている。

数千年の歴史の中でわずか数例ではあるが、禁手を発現した状態で誕生する新生児の存在も確認されている。
ただしそのほとんどが強大な力のために物心つく前に死亡しており、アザゼルが知る限りでは無事に成長できたのは幾瀬鳶雄だけだという。

禁手に至る者自体が希有であるはずだが、「神の死」でシステムが不安定になっていることや「禍の団英雄派が人体実験で得た「禁手に至る方法」をリークしたことで、この時代はこれまででは考えられないほどに多くの者が禁手化を果たしている。

また、人工的に禁手にする技術を「嵌手(トランセンデンタル・アライヴァー)」といい、「嵌手と化す」ことを「嵌手化(トランセンデンタル・アライヴ)」という。

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最終更新:2023年01月10日 18:34

*1 一種の暴走状態である「覇龍」「覇獣」は別物