ひょんなことから女の子
ブランクライフ 11
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hyon
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178 : 塗装工(アラバマ州):2007/03/15(木) 18:25:14.34 ID:PkBGHwZW0
「うん、そう。行方不明の男の子、ってのが私」
「…………」
「いや“僕”って言った方がいいのかな?まぁ、そんなのどうでもいいや」
本当にそんなこと、どうでもいいことだ
「いじめの始まりなんてね、本当に些細なことだった。でもそれで全部ぶち壊された」
憎い、恨めしい、酷いはずなのに、鏡に映る私の顔はこちらを向いて笑っている
「どうせならあの日に、車にひかれて死んでしまえば良かったんだ」
私は彼の反応をまたずに昔話を始めた
「…………」
「いや“僕”って言った方がいいのかな?まぁ、そんなのどうでもいいや」
本当にそんなこと、どうでもいいことだ
「いじめの始まりなんてね、本当に些細なことだった。でもそれで全部ぶち壊された」
憎い、恨めしい、酷いはずなのに、鏡に映る私の顔はこちらを向いて笑っている
「どうせならあの日に、車にひかれて死んでしまえば良かったんだ」
私は彼の反応をまたずに昔話を始めた
もう自分では酷いのか、それとも酷くないのか分からないようなお話
179 : 塗装工(アラバマ州):2007/03/15(木) 18:26:45.66 ID:PkBGHwZW0
中学3年の時に、私はクラスの男子に告白された
女子の間で人気の、勉強も、運動もこなす成績優秀な人だった
そんな彼が、当時は男だった私に「好きだ」と、そういった
私には意味が分からなかった
確かに、私から見ても格好よかった
「俺のこと、どう思う?」
そう聞かれたから
「格好いいと思う」
そう答えた
でも、そんなこと、他の男子みたいに、彼に対する尊敬と憧れ、そういう意味だった
彼の質問はその後も続いた
「俺のことは好き?」
私はなんて答えれば良かったの?
男の子に恋愛的な意味で好きかどうか聞かれるなんて思うはずもないじゃない
だから私はきちんと答えた
「うん」
もちろん友達として
皆の中心にいたし、優しかったし、勉強も教えてくれた
だから良い友達だと思ってた
いい友達だって、思ってたのに
女子の間で人気の、勉強も、運動もこなす成績優秀な人だった
そんな彼が、当時は男だった私に「好きだ」と、そういった
私には意味が分からなかった
確かに、私から見ても格好よかった
「俺のこと、どう思う?」
そう聞かれたから
「格好いいと思う」
そう答えた
でも、そんなこと、他の男子みたいに、彼に対する尊敬と憧れ、そういう意味だった
彼の質問はその後も続いた
「俺のことは好き?」
私はなんて答えれば良かったの?
男の子に恋愛的な意味で好きかどうか聞かれるなんて思うはずもないじゃない
だから私はきちんと答えた
「うん」
もちろん友達として
皆の中心にいたし、優しかったし、勉強も教えてくれた
だから良い友達だと思ってた
いい友達だって、思ってたのに
180 : 塗装工(アラバマ州):2007/03/15(木) 18:29:15.14 ID:PkBGHwZW0
「俺もお前のこと大好き」
……今はっきりと思い出した台詞、そして可哀想な少年の話
彼はそういって、無理矢理少年にキスをした
暴れる少年を地面に押し倒して、背中を打ち付けて叫び声を上げそうになった口に舌をねじ込んだ
涙を流す少年を哀れむ様子もなく
「大丈夫、別に怖くないから」
そう言いながら、少年の服を破いてそのまま強姦……いや男だからもっと別の言い方があるのかもしれないね
完全に襲われきる前に彼がズボンをおろしている隙をみてなんとか逃げることができた
破けたシャツを押さえて、思いっきり走った
とにかく怖かった
怖くて怖くて仕方なかった
だから何とか家について、泣きながらベッドに倒れ込んで、あれは夢だったって自分に言い聞かせるの
ホント夢だったら良かったのにね
……今はっきりと思い出した台詞、そして可哀想な少年の話
彼はそういって、無理矢理少年にキスをした
暴れる少年を地面に押し倒して、背中を打ち付けて叫び声を上げそうになった口に舌をねじ込んだ
涙を流す少年を哀れむ様子もなく
「大丈夫、別に怖くないから」
そう言いながら、少年の服を破いてそのまま強姦……いや男だからもっと別の言い方があるのかもしれないね
完全に襲われきる前に彼がズボンをおろしている隙をみてなんとか逃げることができた
破けたシャツを押さえて、思いっきり走った
とにかく怖かった
怖くて怖くて仕方なかった
だから何とか家について、泣きながらベッドに倒れ込んで、あれは夢だったって自分に言い聞かせるの
ホント夢だったら良かったのにね
告白された次の日から学校に少年の場所はなくなった
ねぇ、今の話。襲われた子は何処がいけなかったのかな?
どうして少年はそんな目に遭わなきゃいけなかったのかな?
少年は自分なのに、どこか違う誰かのように、どこか遠くから見ていたような気がする
可哀想に、その子はもっと酷い目に遭うの
どうして少年はそんな目に遭わなきゃいけなかったのかな?
少年は自分なのに、どこか違う誰かのように、どこか遠くから見ていたような気がする
可哀想に、その子はもっと酷い目に遭うの
181 : 塗装工(アラバマ州):2007/03/15(木) 18:30:31.89 ID:PkBGHwZW0
「おい、なんでお前がコクられてんだよ」
「お前、ウザイ」
「は?男のくせに調子のんなし」
まず女子に囲まれた
校舎の裏に呼び出されて、十数人に殴られる
男の子は何とか抵抗して、一人の女子を突き飛ばしてその場を逃げた
今度は男子数名に襲われる
「あいつに怪我させてんじゃねーよ」
「つか、なに様?お前」
もともと、力があるわけじゃない
やられ放題
コンクリートに寝かされて、腕とか、足とか、お腹とかグリグリと足で踏みつけられる
最初に上がった悲鳴も、そのうちに静かになる
それ以前にまったく呼吸が出来ない
そうすると男子達は飽きたのか、ようやっと少年を解放した
「お前、ウザイ」
「は?男のくせに調子のんなし」
まず女子に囲まれた
校舎の裏に呼び出されて、十数人に殴られる
男の子は何とか抵抗して、一人の女子を突き飛ばしてその場を逃げた
今度は男子数名に襲われる
「あいつに怪我させてんじゃねーよ」
「つか、なに様?お前」
もともと、力があるわけじゃない
やられ放題
コンクリートに寝かされて、腕とか、足とか、お腹とかグリグリと足で踏みつけられる
最初に上がった悲鳴も、そのうちに静かになる
それ以前にまったく呼吸が出来ない
そうすると男子達は飽きたのか、ようやっと少年を解放した
次の日、初めて少年は仮病を使った。いや怪我はしていたからちょっと違うかもね
たった一日で、学校がまったく別の世界になる
どうしてだろう
少年はなにがいけなかったんだろう、ね?
どうしてだろう
少年はなにがいけなかったんだろう、ね?
182 : 塗装工(アラバマ州):2007/03/15(木) 18:32:08.80 ID:PkBGHwZW0
静かに寝ていたら、母親が来た
「友達が貴方のこと心配してきてくれたわよ」
少年は信じられなかったと思うよ
だった目の前には自分を最初に襲った張本人がいるんだから
「それじゃあ、お母さんはお買い物に行ってくるわね」
嘘でしょ?あいつと僕の二人きり!?
心の叫び虚しく部屋をあとにする母親
ばたんと閉まる玄関特有の音
「……なあ、俺のこと嫌いになった?」
当たり前だ
「お前も俺のこと好きなんだろ?だったらいいじゃん」
前のように近づいてくる顔……唇
バシンと目の前の男の頬を平手で打ち付ける
「……ッ、……っの野郎!」
いままで学校や私生活で見てきた彼の態度は全て幻想だ
本性は黒く、汚い
少年をベッドに押し付け、馬乗りになる
彼の右腕で、少年の両の腕は動きを封じられ、左腕が喉を締め付ける
「おいっ調子に乗んな!あぁ!?」
調子になんかのってない
「俺はお前が好きなんだよ、何処が悪いんだ!おい!」
性別とか、少年の意志とかいろいろある
「……ば……か…」
精一杯に出したかすれた声
「友達が貴方のこと心配してきてくれたわよ」
少年は信じられなかったと思うよ
だった目の前には自分を最初に襲った張本人がいるんだから
「それじゃあ、お母さんはお買い物に行ってくるわね」
嘘でしょ?あいつと僕の二人きり!?
心の叫び虚しく部屋をあとにする母親
ばたんと閉まる玄関特有の音
「……なあ、俺のこと嫌いになった?」
当たり前だ
「お前も俺のこと好きなんだろ?だったらいいじゃん」
前のように近づいてくる顔……唇
バシンと目の前の男の頬を平手で打ち付ける
「……ッ、……っの野郎!」
いままで学校や私生活で見てきた彼の態度は全て幻想だ
本性は黒く、汚い
少年をベッドに押し付け、馬乗りになる
彼の右腕で、少年の両の腕は動きを封じられ、左腕が喉を締め付ける
「おいっ調子に乗んな!あぁ!?」
調子になんかのってない
「俺はお前が好きなんだよ、何処が悪いんだ!おい!」
性別とか、少年の意志とかいろいろある
「……ば……か…」
精一杯に出したかすれた声
バキッ
枕元にあった電気スタンドが割れる
頭を抱えながら床に倒れ込む男と、逃げ出す少年
さあ、一体悪いのはどっちだろう?
枕元にあった電気スタンドが割れる
頭を抱えながら床に倒れ込む男と、逃げ出す少年
さあ、一体悪いのはどっちだろう?