パターン
One can,<name>, _______.
人は、<相手の名前>さん、_______することができます。
解説と例文
- By adding the person's name at the beginning of the enbedded command, you will make it much more powerful.
- 人の名前を、埋め込まれた命令の最初に付け加えると、さらに一層効果を増す。
- [え、解説ってこれだけ?]
- One can, Eve, feel good for no reason at all.
- イブ、人はまったく理由なしに楽しい気分になることがあります。
- One can, Greta, enjoy the exprerience of hypnosis without knowing exactly what is going to happen.
- グレタ、人は何が起るか正確に知っていなくても、催眠の経験を楽しむ事ができます。
- One can, Joe, let the eyes close just because it feel good.
- ジョー、人は眼が気持ちよいというだけで閉じることもあります。
- Who can? . . . One can.
- 誰にできるひとがいるだろうか?・・・(人には)することができます。
- We're not talking about you, Joe.
- ジョー、我々は、あなたの事を話していません。
コメント
「can:〜することができる」は、「may:〜かもしれない」と同様、可能性を述べているにすぎない、代表的な「許容語」のひとつである。
「あなたは、〜することができます」と言われても、それをしてもいいし、しなくてもいい。どちらでもかまわない。
受け手からすると、命令や指示は拒否することができる。しかし可能性の提示は、拒否しにくい。いや、むしろ可能性を否定するためには、試しにやってみる(そして「できない」ことを示す)必要すら生じてくる。可能性の否定すら、人を行動に向かわせる。
逆に、可能性を受け入れても、やる/やらないは、どちらでもかまわないままである。しかし、手番(ターン)は、受け手側に移っている。受け入れられた可能性は、単なる可能性ではなく、受け手がそれをするのは可能なのであるから、それを(いま)するのか、それを(しばらくの間)しないままにしておくのか、という風に可能性の範囲は、移行している。これも、行動に向けて、一歩進んでいる。
相手の名前を挿入するのは、誰を受け手として(行為の実施主体として)可能性が限定されるのかを、よりはっきりさせる。
可能性を受け入れるにしろ、受け入れないにしろ、「可能な行動」は、名を呼ばれた者の前に、「さあ、どうぞ」と置かれることになる。
最終更新:2009年07月12日 22:11