パターン
One doesn't have to, <name>, ____ .
人は、○○さん、〜する必要はありません。
解説・例文
- One doesn't really have to, does one.
- 人は本当にする必要はありませんね。
- It seems so formal and detached and inpersonal, (your name here), or does it ?
- この言い方は、とても形式張っていて、人ごとのように、よそよそしく聞こえますね、○○(あなたの名前をここに)さん、そうじゃありませんか?
- One doesn't have to, Betty, close your eyes as we begin.
- 催眠をはじめても人は・・・、ベティ、目を閉じる必要はありません。
- One doesn't have to, Jose, relax deeper and deeper with each breath.
- 呼吸をする度に・・・、ジョゼ、人は深くもっと深くリラックスする・・・必要はないのです。
コメント
「人は〜する必要がある」ということを言い表すのに、「人」一般を指し示す総称的な単語を使う言い方は、次のパターンPeople doesn't have to . . .を含め英語ではいろいろある。
- One doesn't have to . . .
- We don't have to . . .
- You don't have to . . .
- They don't have to . . .
- A man doesn't have to . . .
- A fellow doesn't have to . . .
いずれも「人」一般を指しているが、それぞれ語の元の意味が残ってニュアンスの違いがある。
この中でOneを主語にするこのパターンは、<解説・例文>でもso formal and detached and inpersonalと言われているように、最も文語的である。
Weを主語にすると、口語的な言い方になる。また、We以下に述べられていることが、話し手と他の人々に当てはまる、という言い方になる。
Youを主語にすると、相手に伝える言い方になり、(状況、文脈にもよるが)より親しみをもった言い方に感じられる。
Theyを主語にすると、Weの時とは反対に、話し手と聞き手を除外した「我々以外の人たちは〜だ」といった感じになる。
ひるがえって、Oneを主語にする言い方は、We、You、Theyの場合と違って、誰かを(話し手も,聞き手も、それ以外の者にも)関係づけないで、すなわち特定の人、集団に結びつけないで、最も一般的/客観的に「人とはこういうものだ」といったことを言い表す表現である、とも言える。
こうしたニュアンスは英語独自のものだけれども、どの言語でも、互いに似た意味をもつ言い回しのニュアンスの差を察して使い分けることを、人は無意識のままにやっている。人が無意識に使い分ける語感に自覚的になることは、言葉を使って人に影響を与えようとする人々にとって(当然Hypnotistにとっても)有益であることは、言うまでもない。
最終更新:2009年07月13日 12:12