【種別】
人名
【初出】
十二巻
【CV】
藤原啓冶
【解説】
学園都市の研究者では有名な、
『木原一族』の科学者。シリーズにおいて最初に登場した木原一族である。
短い金髪に、顔の左側の刺青が特徴。
ジャージの上から白衣を羽織り、両手には
マイクロマニピュレータを装着している。
部下を平然と使い捨てにし、雑草を抜くような感覚で躊躇なく人を殺す残虐な性格。
同じ猟犬部隊の隊員が意見しようとした際には、
部隊を人権もないクズの集まりと称し、作戦の邪魔をするなら殺しても構わないと言ったり、
失態に対しては死んだ程度では許さず、死体から心臓を取ってでもケジメを付けさせたりと、常人の枠を超えた残酷さである。
そもそも殺人に悪意や良心の呵責が一切絡まないため、
天罰術式にも引っかからなかった。
科学者としての能力も高く、第一位の
レベル5『
一方通行』を直接開発した、
能力開発のエキスパート。
つまり、学園都市で最も優秀な能力開発研究者である。
スパコン並の演算能力を有している一方通行の思考を先読みしたり、
ヴェントの
天罰術式はオカルトなのではと、伝聞だけで推察している。
また、科学サイドでありながら
オカルトを否定しない稀有な存在。
何千何万と実験を行っていると、理論だけでは演算できない妙な数値がチラリと出てきたりもしていたらしい。
ヒューズ=カザキリ出現の際には、「科学者の癖に科学を否定するたぁ、なんたる科学者だよ!」と興奮気味に呟いている。
なお、作中で「
一方通行は
魔術(オカルト)にも能力を適応できるのか?」という疑問を初めて抱いた人物でもある。
一方通行によれば、以前は「ヒトのツラァ見ンのにビビッて目ェ背けてたインテリちゃン」。
一方通行の高すぎる才能に怯えていた数多くの研究者達と同様だったらしい。…が、彼の性格や行いからはそんな様子は微塵も感じられない。
【能力】
科学者であるが戦闘も行い、
「『反射』を適用される直前に手を引き戻すことにより、戻るベクトルを反転=直撃させる」
という
凄まじい理論の技術を会得している。
木原唯一の体術に「自身が開発したデータ」や『性格・行動原理』などの理論を組みこんだ『対一方通行』専用の戦闘術であり、他の相手には無意味。
なお一方通行側も、「反射」の角度・方向に変更を加えれば木原の体術に対抗可能ではあるのだが、
木原はそれさえも予測し対応できるほど
能力者『一方通行』及びその脳に関して精通している。
しかし、それほどまで一方通行に精通し過ぎていた事が災いし、
バッテリー切れで正常な思考能力と異能を失った一方通行には必勝パターンが無意味となり、無力化したのにかえって苦戦することとなった。
ただ一方通行を手玉に取る偉業には絶対的な格闘センスが必要なことに変わりはなく、木原数多は間違いなく身体操作の天才であった。
その戦闘スタイルは後に
木原円周に、
「金槌レベルの破壊力を顕微鏡サイズで制御する」と表現された。
【作中での行動】
アレイスターの命令で
打ち止めを捕獲するため現れ、
凄まじい体術で一方通行を圧倒した。
一方通行を追い詰め打ち止めを回収するも、一方通行が余力を振り絞って打ち止めを遠くへ飛ばし、取り逃してしまう。
力尽きた一方通行に止めを刺そうとするが、その寸前にインデックスが現れる。
謎の一般人に困惑するも、口封じにまとめて殺そうとしたが、気を取られた隙に車を奪われインデックス共々一方通行に逃げられてしまう。
車にロケットランチャーで砲弾を打ち込むが、フラリと現れたヴェントに阻まれ、対処を部下に任せて打ち止めを追う。
その後、
上条当麻とはぐれた打ち止めを再び確保。ビルの一室にて
学習装置で打ち止めの頭にウイルスを打ち込み、ヒューズ=カザキリを顕現させる。
科学の天使を興奮しながら眺めていたが、ビルの窓を蹴破り一方通行が現れる。
打ち止めを取り返すために覚悟を決め、成長を始めた一方通行と再戦する。
周囲の部下の死にも頓着せず一方通行を終始圧倒し続けたが、バッテリーが切れ、全演算能力を失い
レベル0となった一方通行にはパターンが通じず大苦戦。
最後は黒翼を発現させた一方通行により天高く吹き飛ばされ、流れ星となって死亡した。
【備考】
木原数多を演じた藤原啓治氏は2020年4月12日にガンのため逝去。
その後、ゲーム『
幻想収束』にて、メインストーリー及びキャラクターに関する藤原氏のボイスが実装された(ライブラリ出演ではなく生前に新録されたもの)。
体調悪化のためか、アニメ『禁書目録II』とは声がかなり異なっている。
余談だが、数多に初めて藤原氏のボイスが付いたのは『禁書目録II』ではなく
PSPゲーム版である(
麦野沈利の小清水亜美氏と同じ)。
最終更新:2025年08月22日 23:38