とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

TS 1-470

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匿名ユーザー

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出会いは突然に、ご利用は計画的に。そんな某金融機関の標語が、私上条当麻の頭の中に延々とリフレインしていますがいかがしましょう?
いや、そもそもこれは金融機関の宣伝文句だったっけ?
「再三君に頼むのは気が引けるが、切実にお願いしたい。少年、助けてくれ」
何故に目の前でスーツ姿の女性に頭を下げられているのでせう?


休日の昼。
休みという事で多少遅めに起きた上条当麻は、居候の少女と共にブランチを平らげていた。
借りてきたインデックスお気に入りのアニメを見ながら、フォークでソーセージをつつく。

『エ・・・エイドリア―――ンッ!?』
『何故俺達の弱点がわかった――ッ!?』
『アタシってホント浮気は性に合わないのヨ?』

「朝から見るものじゃない気がするんですがインデックスさん」
「気のせいだよ、とうま。ほら、やっぱり顔面が弱点だったんだね」
「朝っぱらから虐殺シーン見といて平気なのかよ!?」

とか言いつつも、サンダラーつえー、と無意識のうちにつぶやいてしまうのはオトコノコの性なのか。
気付けば、インデックスの皿の上のソーセージはスフィンクスの胃に収まっていた。



コンコンコン。

(ん?今のはノックか?)
昼下がり、居間で宿題を片付けていた上条はその音に気付いた。硬質の何かを叩く音、とでも言えばいいだろうか。
よっこらせ、と腰を上げ、外へとつながるドアへと向かう。
ぐたーっ、と伸びて寝ているスフィンクスを跨ぎ、その横で同じように寝ているインデックスを避けて、ドアの前にたどり着く。
と、そこでようやく上条は気付いた。
(ちょっと待てよ、なんでインターホンを鳴らさないんだ?)
遅いというべきか、それとも速いというべきか。一般人の思考としては後者が正しい。だが上条は生憎一般人とそうでない者の境界に立つ者である。
反射的に上条は拳を構える。ありとあらゆる怪異や不思議を粉砕する右手を前にして、ドアの前で硬直する。
(前になんかの映画であったよな、ドアスコープを覗いたらいきなりアイスピックでドス!ってヤツ・・・)
動けない。
思い出さなきゃよかった、と思いながら、動けない。

コンコンコン。

(――――――――ッ!?・・・・・・・・・え?)

不意打ちに近いノックの音は、ドアからではなかった。
そしてドアからでないとすると、残る該当箇所は一つのみ。そしてそこからやってくるのは、確実に招かれざる者。というか、常人ではやって来れない入り口。
(窓!っつーかベランダか!)
踏み出す。床を蹴って、走る。もともと広くない部屋だ、走った距離は十メートルにも満たない。だがそれでも急ぎ、窓を見る―――――

「・・・・・・・・・は?」

なかった。きれいさっぱり。完膚なきまでに。いっそ清々しいほどに。・・・・・・窓が。
そして居間には。
「再三君に頼むのは気が引けるが、切実にお願いしたい。少年、助けてくれ」
黒いスーツでばっちり決めた凛々しい・・・・・・誰だアンタ?

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