学校も終わり、空に近い鞄を持って門まで走り抜ける。
なにせ周りすべてが鬼だ。今の俺には軽くぶつかるだけで倒れるだろうし、もし万が一でもこっちの状況に気付かれたらどうなることか。
「そりゃあ、紳士と言えども性欲はあるし……」
むしろ、こんな環境で過ごしてる、俺を除く男どもなら、その性欲が暴発しかねない。
なんて考えている内に、あと五歩で素晴らしいお外。肘鉄の要領で肘を後ろに移動させると、案の定黒子がテレポートしてきていた。筋肉のまるでついていない胸板に当たって、のけ反るように倒れる。
鈍い感触。相手がやわな奴でも、女の子の体にはきつかったようだ。
「お、お兄……さま…………。わたくしたちの相性は抜群でゲフッ」
気付くと、無我夢中で踏んでいた。ギリリと脇腹を押して、押して押して、その反動で門へと跳ぶ。
あの女装野郎の相手をしちゃダメだってのに、踏むなんて時間に気を取られたことに気が病む。なにせテレポーター。あのまま踏み続けてたら、逆に押し倒されることになりかねない。
「って、どうしてアンタが前にいるんだよッ!」
前を見ると、頭を掻きながら、ゆっくりと歩く女子高生。
「…………へ?」
そんな間抜けな声をあげた、アイツに勢いよくぶつかったのだ。
なにせ周りすべてが鬼だ。今の俺には軽くぶつかるだけで倒れるだろうし、もし万が一でもこっちの状況に気付かれたらどうなることか。
「そりゃあ、紳士と言えども性欲はあるし……」
むしろ、こんな環境で過ごしてる、俺を除く男どもなら、その性欲が暴発しかねない。
なんて考えている内に、あと五歩で素晴らしいお外。肘鉄の要領で肘を後ろに移動させると、案の定黒子がテレポートしてきていた。筋肉のまるでついていない胸板に当たって、のけ反るように倒れる。
鈍い感触。相手がやわな奴でも、女の子の体にはきつかったようだ。
「お、お兄……さま…………。わたくしたちの相性は抜群でゲフッ」
気付くと、無我夢中で踏んでいた。ギリリと脇腹を押して、押して押して、その反動で門へと跳ぶ。
あの女装野郎の相手をしちゃダメだってのに、踏むなんて時間に気を取られたことに気が病む。なにせテレポーター。あのまま踏み続けてたら、逆に押し倒されることになりかねない。
「って、どうしてアンタが前にいるんだよッ!」
前を見ると、頭を掻きながら、ゆっくりと歩く女子高生。
「…………へ?」
そんな間抜けな声をあげた、アイツに勢いよくぶつかったのだ。