とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ

SS 3-268

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匿名ユーザー

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   序章

 午後6時30分。かろうじて太陽が沈み切らない時間帯。
 薄紅の光にさらされたビルとビルの間。人目をはばかるような細い道に
二つの人陰があった。
 大きい影と、それに比べて小さい影。
 やがて、小さい方の影が口を開いた。
「……こんな戦争が始まりそうな時期に何を考えているんだ。あの野郎は」
と、苦々しくつぶやいた。
「僕に言われても困るよ。僕はただ君に『奴』へ伝言頼んだだけだ。それと、
『仕事』をしにね」
と、小さい影に対して軽口をきいた。
「分かっている。だが、納得がいかない。禁書目録〔インデックス〕だけつれ
て行けば良いものを……そう思うだろう?ステイル」
 まあね、とステイルは言い、
「だけど、『上』が決めたことだ。僕達がどうこうしたって、しかたがないだ
ろう」
「お前はこの件に賛成するのか?」
「ああ。『奴』がついてくる事については気にくわないけどね。
 彼女にとって学園都市〔ここ〕は安全じゃなくなってきた。だからこの『仕
事』が終わったら、あの子と一緒にイギリスへ帰ろうかと思っている」
さらりと、そんな事を言った。
「さて、僕はそろそろホテルへ戻る。それじゃあ失礼するよ、土御門」
と、言い残してビルの角に消えた。
「……」
 土御門はしばらく無言で佇んでいた。
 そして踵を返し、とある人物に伝えるためにステイルからの伝言と会話を反
芻していく。
 そうして歩いている内に、目的の建物が見えてきた。

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