♠ ♥ ♦ ♣
シャッフリンは、無駄口を好まない。
しかし、一つだけ聞きたくなった。
『マスター、マスターは本当に御兄弟がお嫌いなのですか?』
「あったりまえじゃん! お兄ちゃんに無断で勝手に諦めて消えようとするヤツなんか許せるか!」
逆に言えば、家族自身の手で殺すのはアリだとも言っているような言いぐさに、こいつひでぇなとナチュラルに感想を持つ。
『マスター、これからどうなさいますか』
「一松と合流して、家に帰って……ハムカツを食べる!」
言うと思った。
ジョーカーは内心で嘆息する。
さっきの振る舞いにせよ、とても聖杯戦争での生き残りを見据えた行動ではなかった。
同盟を組もうとしていた敵対者からの要求を蹴って、それでこの先どうするというのか。
こいつの行く道には、きっと破滅しかないだろう。
けれどそれでもいい。
こいつと一緒に破滅するのも悪くない。シャッフリンは、そういうサーヴァントだ。
とにかく、まずはマスターの弟の護衛やら図書館やらに散っていたシャッフリン達にも連絡をとって、
それからマスターのために匿名電話でも何でも、松野家の誰かに電話して来てもらって、
それからマスターに負担をかけないように霊体化を――
「ラグジュアリーモード・オン」
ひどく怜悧な声が、シャッフリン達の頭上に振ってきた。
そしてその時は、マスターを死なせないために、盾となる何人かのハートをのぞいてほとんどのシャッフリンが霊体化を完了させた後だった。
そこに、氷血を降らせる孤児が槍を振り下ろしながら襲い掛かった。
♠ ♥ ♦ ♣
ジョーカーの敗因は、二つだった。
一つ目は、デリュージの復讐心を見せつけられたことで『これほど大切に想っていた仲間なら、見捨てることはないだろう』という先入観を強く持ってしまったことだ。
だから、おそ松と共に
松野一松に対してあれこれと対処する時も、まず『
プリンセス・テンペストに対して誰も近づいていないかどうか』を優先して確認した。
テンペストさえ人質に取れば、奈美は何もできないだろうと無意識にそちらの確認を優先していた。
だから、デリュージ本人の動きに対する対処が遅れた。
二つ目は、人造魔法少女の実力を、研究所の戦いと同じレベルで捕えていたことだ。
あの戦いの前と後ではデリュージの殺しに対する熟練度は各段に異なっているし、魔法の扱い方にもより熟達している。
デリュージの策は、シンプルなものだ。
図書館に戻った振りをして、監視シャッフリンの動きを封じ、テンペストのサーヴァント達がおそ松と合流するよう誘導をして、テンペストのランサーを
松野おそ松にぶつける。
デリュージを監視しているクローバーの兵士を倒してしまえば、すぐに魔力反応が消えたことからジョーカーにばれる。
そしてクローバーの兵士たちも、デリュージが少しでも不審な行動を取れば念話で報告しろとジョーカーからきつく言い含められている。
ならば、一瞬で、生かしたまま、かつ念話もできない状態にしてしまえばどうか。
例えば、首から上を凍らせるといった方法がそれだ。
デリュージは最後まで『田中』とだけ名乗った。
魔法少女に変身してからは、野球帽で髪の色を、サングラスで瞳の色を、コートを使ってコスチュームと浮遊させた水球を隠していた。
そしてジョーカーたちは『研究所で採取されたデータ』でしか実験体だった魔法少女のことを知らなかったために、『水の力を使って敵と戦うよ』の魔法で浮遊させた液体をトランプ兵士の首から上に貼り付けて、そのまま凍らせるという今回が初めての荒業を予測できなかった。
そして、ランサーを上手く誘導しさえすれば、かならずテンペストのランサーはシャッフリン達を仕留めるか、ギリギリまで追い詰めるところまでは行くはずだとアーチャーは読んでいた。
ジョーカーが、テンペストの従えるランサーの特徴を報告した時、
彼は、表面上こそ微笑したまま態度を変えなかったけれど、
念話の中の声では、愉快で仕方がないかのように哄笑していた。
アーチャーは、ランサーのことをよく知っていた。
仮におそ松の弟と友好関係を築いていれば、それが誘拐されるのを絶対に阻止しようとするし、
仮におそ松の弟とランサーが敵対関係寸前だったとしても、彼は自らの敵を横合いから攫われるほど不穏な事態をみすみす見逃すほど甘くは無いと、
それぐらいに身内には甘く、身内を害そうとする者には容赦しないことを理解していると、ジョーカーが令呪の使用を要求している最中に、そこまでを奈美に吹きこんでいた。
そして、デリュージもシャッフリンのことをよく知っていた。
シャッフリンは、能力こそ違えども基本的に白兵戦『しか』できないことを知っていて、それをアーチャーにも教えていた。
白兵戦しかできない敵ならば、ランサーが負けることはまず有り得ないと、アーチャーは太鼓判を押した。
仕留めるか、かりにシャッフリンが運よく逃げ延びたとしてもその時には余裕など失われており、デリュージでもマスターないしジョーカーに狙いを絞って撃破するチャンスが訪れるだろうと。
だから奈美は、一時は人間の姿に戻って魔力を消してまで、虎視眈々とランサーとアサシンの戦闘を見守っていた。
しかし、それはプリンセス・テンペストの命を抱えて歩むならば、あまりに綱渡りの道だった。
だからシャッフリン達も、そこまでのことをするはずないという先入観を持っていた
今回はたまたまそうならなかっただけで、
もし、ジョーカーが一度でもテンペストのランサーを相手にする前後で、デリュージの監視役たちと向こうから念話を取ろうとすれば、
もし、たまたま『剣士のバーサーカーの足元にある水分を、地面に槍を刺すことで一部を魔法で凍結させて足止めする』というバーサーカー封じが上手くいかなければ、
もし、都合よくランサーが自らおそ松たちのいる方へとすぐに向かってくれたけれど、もっと露骨な誘導が必要であり、それをランサーの監視に回されたシャッフリンが見ていたりすれば、
デリュージがシャッフリンを差し向けられる以前に、監視されているテンペストがサーヴァントと別行動している現状で、真っ先に殺されていた。
もし仲間の命を守ろうとするならば、あまりにもリスクが高すぎて実行できない動きだった。
しかし、デリュージは実行した。
仲間の命に保証があったわけではなかった。
デリュージは、プリンセス・テンペストを選ばなかった。
最悪は、仲間が死んでも仕方がないと諦めて、復讐の策を実行したのだ。
それこそが、『正しくない魔法少女』が取るべき手段だと、アーチャーが囁いたから。
『まさかマスター、仲間の1人を助けるために、他の大切な方々は見捨てるつもりではありませんね?』
仮に、この場でテンペストを守り通し、またここにいるテンペストと再会が叶ったとしても。
テンペストは、再会を喜んでくれるかもしれない。
デリュージと一緒に泣いてくれるかもしれない。
助けられなかったデリュージを、許してくれるかもしれない。
しかし。
聖杯のために彼女を選び、聖杯が獲れなかったら、
クエイクは死んだままだ。
インフェルノは死んだままだ。
プリズムチェリーは死んだままだ。
それで、本当に自分の喪失が、自分の無力さのために喪ったものを、救うことができたと言えるのか。
『そもそも彼女を守って、対面して、どうするのです?
他の仲間を完全に生き返らせるために死んでくれ、とでも言うつもりですか?』
お前はどの面を提げて、ここにいる仲間を守り、顔向けするつもりなのだと言われた。
それはお前の自己満足だと。
それは仲間を救済しているわけではないのだと。
そう言われてしまえば、呼吸が詰まった。返す言葉が無かった。
だからなのだろう。
ボロボロになった実体化サーヴァントを、人造魔法少女の瞬間最大火力をもって蹴散らし、ジョーカーごとマスターを串刺しにしたその瞬間。
ジョーカーはその両眼を大きく見開き、たいそう驚いたような顔をしていた。
ジョーカー自身には、大切な人を見捨てる前提の策など無かったと言わんばかりに。
マスターはマスターで、近くにいたハートの3番をふらふらの身体で突き飛ばしていた。
所詮、ジョーカーを殺害すればすべてのシャッフリンは消えるというのに。
最期の最期で、シャッフリンを、庇っていた。
ハートの3番に、何かを言い残していた。
アドレナリンで極限まで昂ぶっていたデリュージの耳には、入らなかった。
そして、奈美の敗因がただ一つ。
ランサーの足が速かったために、ランサーと松野おそ松が接触したその瞬間には居合わせられなかったことだ。
居合わせていれば、『図書館を出てから最初に会った赤いパーカーの青年』と、『ランサーと戦っていた紫のパーカーの青年』が、別人であることにはすぐ気づいたはずだ。
最期の最期で、ランサーとおそ松の会話を聞いている時に、やっとそれを察してしまった。
その時点で初めて、マスターもシャッフリンも、『魔法の袋』をどこにも持っていないと気付いた。
ならば、『松野おそ松の弟』はどこに行ったのか。
そして、おそ松の服装が、短時間で赤から紫に変わっていた理由はなぜなのか。
それまで、最初に見せられた拘束されたマスターが、バーサーカーのマスターだという可能性を失念していた。
あれを見せられた時点で、奈美はランサー達を襲っていたサーヴァントのことを『剣士のサーヴァント』としか知らされていなかった。
『いくら何でもサーヴァントが生きているマスターならば、マスターが拘束されているのに飛んでこないはずがない』という常識が働き『だがサーヴァントがバーサーカーだったならば別だ』という可能性に至れなかった。
結果として。
殺したくて仕方がなかった相手を殺したというのに、ちっとも勝った気がしなかった。
松野おそ松は最初から最後まで、デリュージの思い通りにならなかった。
『デリュージが憎くて仕方のなかった連中』は、自分の全てを犠牲にして、身体を張って、己の弱さや卑小さやクズだということさえも利用して、護りたいものを護りきって死んだ。
それは、仲間に庇われてただ1人だけ生き残ってしまった魔法少女にとっては、これ以上ないほど皮肉でしかない。
しかもその結末は、『デリュージ自身が、ピュアエレメンツの仲間を見捨てた行動を起こした』ために、生まれたものだった。
――お前はやはり、暗くて陰湿な青木奈美のままだと、言われた気がした。
弟を殺すことに、嬉々として本心から同意したものだから、すっかりと騙された。
松野おそ松としては、騙したつもりも何もないだろう。
あれはあれで、間違いなく本音の一つではあったのだ。
奴は最初から最後まで、誰に対しても正直にしか振る舞っていなかった。
そんな人間を、想像できなかった。
デリュージには、必死で守ろうとしながらも、死ねばいいのにと平気で言えるような相手はいなかった。
平気で喧嘩できるような相手は、いなかった。
誰にも嫌われないように、必死に取り繕いながら生きてきた。
感情のまま誰かを殴ったり頬をはり倒したりして、嫌われようとも正直に自分らしいく振る舞う勇気なんて、持ち得なかった。
仲間でさえも、デリュージのじめついた部分に触れさせることは、無かった。
おそらくあのアーチャーも、あの性格ならば誰かと本音で喧嘩したことなど、そう無いだろう。
あらゆる者から身を守る完璧な鎧を身に着けるしかなかったサーヴァントとマスターは、
平気で裸になれる男のことだけを読み切れなかった。
――お前は自分しか愛していないんだと、言われた気がした。
身内の命が差し出されそうになっている時に、逃げずに臆せずに、自分の命を差し出してでも、一番守りたいものを守るために自分の持てる全てを使う。
この男がやったのは、それだった。
デリュージがあの時に、それができていればどれほど良かったかと、悔やんでも悔やみきれないほど、後悔したことだった。
――お前だけそんなだったから、生き残ってしまったのだと言われた気がした。
「違う」
足元には、赤く染まった死体があった。
槍を抜いた瞬間に、血が噴き出したために再び赤く染まったパーカーの青年が、倒れていた。
「違う」
ぐさりと、その死体をまた刺した。
「違う!」
ぐさり、ぐさりと。
死体の背中へと、なお三叉の槍を突き刺した。
そうでもしなければ、否定できなかった。
「これは、仲間を救うためなんだ。あの時とは絶対に違う。」
ぐさり。
ぐさり。
ぐさり。
ぐさり。
ぐさり。
「今回は」
ずたずたになったパーカーに、もうひと刺し。
その瞬間に、ラグジュアリーモードはおろか、魔法少女姿も解除されて消え去った。
野球帽もサングラスも、すでにどこかに落っことしている。
プリセス・デリュージは、プリンセス・テンペストに会えないのではない。
デリュージは、テンペストに会わないことを選んだのだ。
「選ばなかったことを後悔するんじゃない。後悔する前に、自分で選ぶ」
「――――青木さん?」
幼さを帯びた震える声が、公民館の入り口から聞こえた。
顔をそちらに向ければ、見慣れた顔と、見慣れた姿があった。
クラスメイトの
越谷小鞠が、金髪の愛らしい少女剣士のサーヴァントを帯同して、その場に姿を現していた。
♠ ♥ ♦ ♣
「ねぇ、もうそろそろ安全なんじゃない?」
自身も走りながら避難路のナビゲートをしていたシップがそうつぶやいて、しばらく時間がたった頃だっただろうか。
それは、突然やってきた。
「お前ら……?」
何が起こったのか、最初は分からなかった。
ぜえぜえと喘ぎながら、走り続けていたのを止める。
トランプの兵士たちが、足先から大気に溶けるように消え始めていた。
望月が、震える声でその現象を口にする。
「サーヴァントの、消滅……」
意味は分かった。
しかし、分からなかった。
急にサーヴァントが消えてしまう。
どういう場合にそれが起こり得るか、一度聞いたことがあったはずだ。
とても、考えたくないケースだったはずだ。
しかし、彼のサーヴァントは続きを言ってしまった。
「マスターが、死んだ時だ」
嘘だろ、と言いたかった。
きっと、兄弟の間でもたまにやる、すごくタチの悪いドッキリ的ないたずらだ。
サーヴァントだから主人に似たのだろうと、そう言って笑いたかった。
しかし、消滅を迎える兵士たちは、ごく静かな表情で頷き合っていた。
その結果を受け入れるように。
果たすべきことは、果たしたという顔で。
これでいいのだ、
と言いたげに。
「良くねぇよ!!」
切らした息を絞り出すようにして叫べば、反動でゲホゲホと咽かえる呼吸困難が襲ってきた。
違う。
違う、違う。
どれほど酷い目に遭わされても、必ず家に帰って来てふんぞりかえるクズだったのに。
なんやかんやで、六つ子の真ん中にいる人だったのに。
消えるわけないだろと言いたいのに、咳ばかり出るせいで訴えられない。
トランプの兵士たちの足がなくなり、腰から上がなくなり、指先も消えていくのに、何も言うことができない。
あんなに簡単に、別れてしまったのに。
お前は友達ができたんだと、言ってくれたのに。
今まででいちばん、褒めてくれたのに。
ずっと、褒められたかったのに。
「行かないで……」
兵士たちは、ふるふると首を横に振った。
彼等の1人は、マスターの真似をした。
指先から手の甲まで限りなく薄くなっていたのに、その小さな手を男の髪の上に降ろして、ゆっくりと撫でた。
着ている赤いパーカーは、一松に着せられる前から汗だくだった。
きっとタクシーを降りてからは、紫のパーカーを探すために全力で走ってきたのだろう。
その沁みついた汗と、小さな手の感触だけを残して。
シャッフリン達が、すべて消えてしまった。
その消失は、彼の身体を動かしていた気力を根こそぎ奪ってしまった。
酸欠でフラフラになっていたところに、さらに咳きこみ過ぎての呼吸困難。
望月が必死に呼びかける声をぼんやり聞きながら、視界がブラックアウトするのはやむを得なかった。
共にとなりを走る兄弟は誰もいない。
松野一松しかいなかった全力疾走、そしてバタンキュー。
にゃーにゃーと鳴く、たくさんの友達に囲まれて。
頬を濡らしたまま、気を失った。
♠ ♥ ♦ ♣
「さて、どこまで当たりましたかねぇ」
自身を見張っていたトランプ兵士たちがみるみると消えていくのを確認して、
アーチャー――
ヴァレリア・トリファは図書館の卓上に腕を組んで計画を再確認した。
青木奈美に語った、策の狙いに嘘偽りはない。
だが、彼は幾つか、自分自身の狙いを伏せていた。
一つ目の狙いは、テンペストとやらのサーヴァント――
櫻井戒に、なるべく早いうちにこの聖杯戦争から脱落してもらうことだ。
ヴァレリアのやり方を知悉しており間違いなく警戒されるサーヴァントだということに加えて、あの男はこの聖贄杯に絶大なる憎しみを抱いている。
特に、生前の逸話がそのまま宝具になるというサーヴァントのシステムを鑑みれば、間違いなく聖贄杯憎しで生かされているような『あの姿』も彼の宝具として再現される可能性が高い。
しかし、それを却って利用することもできる。
生前は、『創造』を一度発動するだけでも自我を保てなくなると言われた身体だったのだ。
いくらサーヴァントの宝具が『真名』を開放して使うものだとはいえ、『偽槍によって魂を食いつくされる逸話』が、サーヴァントとしての身体に何の影響も与えないとは考えにくい。
シャッフリン達は、白兵戦しかできないサーヴァントだ。
しかし、デリュージに聞いて、実際に目にした限りの能力値そのものは、櫻井戒単騎の戦闘力を上回っている。
つまり、シャッフリンとは『創造』を使用すればたやすく撃破できる敵だが、
逆に言えば、『創造』を使わないかぎりは勝利できないレベルの敵だ。
会敵させ、一回でもその『創造』を消費させる。
それが、デリュージには伏せていた狙いの一つだ。
もう一つの狙いは、デリュージ自身に関するものだ。
アーチャーのサーヴァントは、デリュージの命令通りに、一刻も早く彼女の復讐を成させる手助けをした。
しかし、一方でこうも考えていた。
復讐の完遂によって彼女を燃え尽きさせてしまっては、その後の大幅なモチベーション低下を招いてしまう。
彼にとって、デリュージが復讐を遂げることが重要なのではない。当面は彼女とともに聖杯を目指すことが重要なのだ。
だから敢えて、その復讐のために『仲間を見捨てた行動をする』という矛盾した手段へと誘導した。
『この上は何としても聖杯を獲るしかない』と思い詰めさせ、彼女の執念を維持するために。
もしその思惑を知る者がいれば、『同じような願いを持っているとは思えないほど突き放している』と呆れただろう。
しかし、彼にはそうさせねばならないだけの信条がある。
「自分が救われたいなどと、思ってはならない」
デリュージの復讐に賭ける意気込みは、嫌いではない。
しかし、そもそも復讐しようなどという発想が、邪なる神父には存在しない。
そんなものは結局、自分の心を安らかにするためだろう。
自分の至らなさゆえに大切な人達を失ったと悔いているのに、なぜその自分が救われることを優先する。
大切な人達の笑顔があるセカイ。
望むものは、それだけでいいはずだ。
そこに救済された自分自身も加えてもらおうなど、図々しいにもほどがある。
「魔法少女とは不便なものですねぇ。変身することはできても、至らない『自分を変える』ことはできない」
魔法少女と、邪なる聖人には、似通ってはいても決定的な隔たりがあった。
それは、かつて彼自身が大切な子ども達を奪われた時に、ついぞ『奪った者達に刃を向ける』という選択肢を選べなかったことに、起因するのかもしれなかった。
そして彼の計画は、おおむねその通り運んだ。
多くのサーヴァントの情報を一方的に得るという目的は、達成された。
櫻井戒と松野おそ松をぶつけ合わせるという目的は、達成された。
櫻井戒に、一度でも『創造』を使わせるという目的は、達成された。
デリュージにおそ松を殺害させるという目的は、達成された。
デリュージの聖杯に賭けるモチベーションを維持したまま、この会敵を終わらせるという目的は、達成された。
エクストラクラスのマスター(松野一松)を確保するという目的だけが、達成されなかった。
松野おそ松がそれを防いだという一点において、策が外れた。
♠ ♥ ♦ ♣
『落ちついて』『仇のことを思い出した』。
その二つが達成された頭で、彼女は正確に記憶を取り戻した。
森の音楽家、クラムベリーのこと。
そして、家族のこと。
クラムベリーに、一太刀も浴びせられなかったこと。
はっきりした頭で、思い出した。
「どうしたんだバーサーカー。消えたかと思えば、いきなりそんなのを連れてきて……」
そして、彼女は結論を出した。
――お姉ちゃんに顔向けできないよ!!
自分には、聖杯を目指すことはできない。
聖杯を目指すということは、踏み躙るということだ。
家族のために戦う誰かと戦って、その想いを踏み躙るということだ。
『家族想い』の少女が、己の復讐のために、それをできるはずがない。
となれば、彼女の取るべき道は決まっていた。
しかし、それを実行するには、ひとつだけ心残りがあった。
そんな彼女の耳に、わずかな『戦闘音』が飛びこんできた。
全てを失った時から『音楽家』を探す狂戦士として生きてきた彼女は、サーヴァントになった今ではよりいっそう、誰よりも、他の人には聞こえなくとも、『音を聞きつけること』に敏感になっていた。
もしかすると、先ほど迷惑をかけてしまった『姉を持つ少女』かもしれない。
そんな罪悪感もあって、責任感がとびきり強かった少女は、限られたわずかな時間を使ってその戦場へと走り出した。
そして、どこかのぼんやりと見覚えのあるマスターが、トドメを刺される現場に立ち会った。
自分のサーヴァントを、突き飛ばして庇っていた。
最期の台詞を、
アカネの優れた聴覚は聞きとった。
――家のこと、おねがっ――
そう言いかけて、刺された。
そのサーヴァントは、一目散に駆けてきた。
手近に落ちていた大鎌を拾った上で、駆けてきた。
アカネは彼女を回収し、元山総帥のところへと帰還した。
彼女をマスターの前に差し出すや、長刀と脇差をふたたび抜き取る。
抜き身の長刀を夜になった街灯の下にかざし、刀身に彼女自身の姿を映し出した。
時間は限られている。
するべきことは、決まっている。
「おい。バーサーカー。何を――」
刀身に映った彼女自身の姿に向かって、脇差を振るった。
「どうかマスターは、人を幸せにする絵を」
――私のように、魔法で大切なものを壊さないで。
そんな祈りだけを内に秘めて。
彼女の霊核は、その一撃で両断された。
「どうして……!」
彼女にとって、自分がいなくなることでの唯一の心残りは、マスターのことだった。
自分が消えれば、マスターも半日後には消えてしまう。
不破茜は、責任感の強かった少女だ。
それだけが心残りだった。
しかし彼女は、たまたま駆けつけたことで見つけたのだ。
マスターを再契約させ、命を繋ぐことができる存在を。
よろよろと駆け寄ったその魔法少女は、ずいぶんと短い時間で衣服をくたびれさせたのか、
ぼろりと上に着ていた服がはがれていた。
トランプのジョーカーが描かれた服の上から、ハートの3番の衣服を重ね着していた。
そのサーヴァントは、マスターから『家』のことを託されていた。
どんなマスターであれ、『家族』のことを思ってサーヴァントに託したものを、
『家族想い』の彼女が見捨てられるはずがない。
かくして、サーヴァントを失った少年の元へ連れて来られたはぐれサーヴァントは、その人物へと手を伸ばした。
「このまま終わりたくなければ、手を――」
♠ ♥ ♦ ♣
サーヴァントが消滅する時、足先から徐々に消えていくように、
シャッフリン達がマスター喪失の魔力切れで次々と消えていく中で、ジョーカーは最後まで残されたらしい。
こいつと一緒に破滅するのも悪くない。いつかと同じように、そう思っていた。
そいつは、一緒に破滅するのを許さなかった。
そんなことが起こるなんて、考えもしなかった。
死ぬべきときに、死ねなかった。
それは、死ぬべきときに死ねなかった魔法少女からの、報復なのかもしれなかった。
あるいは、どこまでもワガママだったマスターの、最期の最期でのワガママなのだろうか。
「バーサーカーは、どういうつもりだったんだ?」
胡散臭い目で、再契約したマスターは彼女を見下ろす。
ほんのわずか接触しただけとはいえ、第一印象は『スペードのエースにぶっとばされる』というものだったのだ。
『やあ君が新しいサーヴァントなんだね、これからよろしく』というわけにいくはずもない。
それに、サーヴァントにマスターを失った衝撃があるように、
マスターにも、サーヴァントを失った衝撃があるはずなのだ。
ジョーカーは、マスターが図書館では保身のために自分を売ろうとしたことを思い出した。
マスターは、我が身とシャッフリンの二択ならば、我が身を選ぼうとする人間だった。
だから、最期の瞬間に、マスターの心の天秤に乗っていたのは『自分を取るか、シャッフリンを取るか』ではない。
「『音楽家』への復讐も、何も終わっていなかったのに……」
――マスターは、なぜ
ヘドラの討伐にこだわるのでしょう。
そう訊ねたら、マスターは答えた。
――だってヘドラがここまで来たら、この家、なくなっちゃうかもしれないじゃん。
この家が俺達クソニートの唯一の牙城なんだからさ、となぜか偉そうに言った。
創られた偽の家であるにも関わらず、そう言った。
あの家で、ハムカツを食べたがっていた。
つまりはそれが、彼が最後に『自分の命』との天秤に乗せたものだ。
だからシャッフリンは、まだ破滅することを許されない。
新たなマスターの元へと、片膝を折る。
二君へと仕える、その境遇を受け入れた。
「恐れながら『音楽家』と名乗る魔法少女には、心当たりがございます」
その二つ名を、『魔法の国』から来た魔法少女であるシャッフリンが知らないはずもない。
「なんだって?」
こうして元山総帥は、彼女が憎んでいた『音楽家』がどこの誰なのか、彼女が消えた後で知ることになる。
♠ ♥ ♦ ♣
「元山とかいう奴、家にいなかったな」
残念だと唸りながら、棗鈴は腕を組んで帰路を歩いていた。
背後には、霊体化した
レオニダス一世ことランサーが従っている。
「サボりか。けしからん奴だ」
学校に行かなかった時点でもうサボりなのだが、そこをレオニダスは突っ込まない。
にゃーにゃーと、たくさんの猫たちの鳴き声を聞きつけたのはそんな路上だった。
すっかり暗くなってしまっても、鳴き声を聞けばどの猫かは聞き分けられる。
「レノンと……テヅカと……アカツカもいるのか?」
とことこと鳴き声の方に駆けて行けば、助けを求めるように擦り寄られる。
そうだ。確かこいつらには、今朝『危なくなったら頼るといい』と約束をしたばかりだった。
鳴き声に導かれるように、路地裏へと入っていく。
そこにいたのは、予想外の存在だった。
「サーヴァント!」
と、マスターなのだろうか。
赤いパーカーの青年が顔をぐしゃぐしゃにしたままそこで気を失っていて、猫達がその周りをにゃーにゃーと鳴いていた。
えらくステータスの低いサーヴァントの少女が、その傍に寄り添っている。
他のマスターとサーヴァントならば、倒さなければならない。
しかし。
猫たちは、助けてくれと、そう言っているように見えた。
「お前らの、友達なのか?」
そう訊ねると、猫達は一斉に肯定するように「にゃー」と鳴いた。
その猫達の姿は、そこにいたサーヴァントにある決心をさせる。
あの場を立ち去る時、マスターの兄は彼女に言ったのだ。
彼女だけに、聞こえる声で。
『俺の弟、よろしくね? 性格ひん曲がってるけど、意外といい奴だから』
この台詞、一度言って見たかったんだよね、と。
『十四松の時』に言ってみたかったから、とにへにへ笑っていた。
『あとさ、あとさ。俺も六つ子で良かったよ』
一松に向かって言わなかった理由は、きっと簡単だ。
『自分が友達を作ったせいで、兄が危険な戦いに赴いた』と、そう思い込ませたくなかったのだろう。
そんな風に言うのは、卑怯だと思う。
――頑張らなきゃ、いけなくなるじゃん。
「殺し合うつもりが無いマスターなら、どうか助けてください」
最初のがんばりは、頭を下げて命乞いをするという情けないものだったけれど。
♠ ♥ ♦ ♣
バカっていうのは自分がハダカになることだ。世の中の常識を無視して、純粋な自分だけのものの見方や生き方を押し通すことなんだよ。バカだからこそ語れる真実っていっぱいあるんだ。
♠ ♥ ♦ ♣
アカネというサーヴァントの出自について、追記することが一つある。
彼女は、『魔法少女育成計画』というゲームの電脳世界のデータが流出したことで、聖杯に招かれた存在だ。
つまり、彼女が招かれたのは「魔法少女育成計画」というゲーム内での『アカネという魔法少女(プレイヤーキャラクター)』としてであり、『不破茜という少女』としてではない。
ならば、彼女が『不破茜』という人格を存在させたまま消滅した時、
『英霊アカネ』は、間違いなく聖杯を起動させる魔力として蓄えられるのだろう。
ならば、消滅した『不破茜』の人格の、その魂の向かう先とは。
その行き先が、存在するとすれば――。
【アカネ@魔法少女育成計画restart 消滅/帰還(タダイマ)】
【松野おそ松@おそ松さん 死亡/不還(カエラズ)】
【シャッフリン@魔法少女育成計画JOKERS 元山総帥と再契約】
【B-5・路地裏/一日目・夕方】
【棗鈴@リトルバスターズ!】
[状態] 健康
[令呪] 残り三画
[装備] 学校指定の制服
[道具] 学生カバン(教室に保管、中に猫じゃらし)
[所持金] 数千円程度
[思考・状況]
基本行動方針:勝ちたい
1:こいつら、どうすればいいんだ?
2:『元山』は留守だったし、どうしよう…
3:野良猫たちの面倒を見る
4:他のマスターを殺すなんてことができるのか…?
[備考]
元山総帥とは同じ高校のクラスメイトという設定です。
ファルからの通達を聞きました。
【レオニダス一世@Fate/Grand Order】
[状態] 健康
[装備] 槍
[道具] なし
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:マスターに従う。マスターを鍛える
1:目の前の主従にどう対処するか、マスターの意向を聞く。
2:放課後もマスターを護衛
【松野一松@おそ松さん】
[状態] 気絶
[令呪] 残り三画
[装備] 松パーカー(赤)、猫数匹(一緒にいる)
[道具]
一条蛍に関する資料の写し、財布、猫じゃらし、救急道具、着替え、にぼし、エロ本(全て荷物袋の中)
[所持金] そう多くは無い(飲み代やレンタル彼女を賄える程度)
[思考・状況]
基本行動方針:???
1:???
※フラッグコーポレーションから『一条蛍の身辺調査』の依頼を受けましたが、依頼人については『ハタ坊の知人』としか知りません
【望月@艦隊これくしょん】
[状態] 健康
[装備] 『61cm三連装魚雷』
[道具] なし
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針: 頑張る
1:目の前の主従にどうにか助けてもらう
2:一松を生還させてあげたい
【C-5・東恩納邸/一日目・夕方】
【一条蛍@のんのんびより】
[状態] 健康、輝ける背中(影響度:小)
[令呪] 残り三画
[装備] 普段着
[道具] 授業の用意一式、こまぐるみのペンケース、名札
[所持金] 小学生のお小遣い程度+貯めておいたお年玉
[思考・状況]
基本行動方針:帰りたい
0:プリンセス・テンペストと一緒にブレイバーさんたちの帰りを待つ
1:脱出の糸口が見つかるまで生き延びる
2:自分と同じ境遇のマスターがいたら協力したい。まずは鳴ちゃん達から。
3:自分なりにブレイバーさんの力になりたい
[備考]
※
U-511の存在に気付けませんでした。
※念話をうまく扱うことができず、集中していないとその内容が口に出てしまうようです。
【プリンセス・テンペスト@魔法少女育成計画JOKERS】
[状態]健康、人間体
[令呪]残り三画
[装備]なし
[道具]魔法少女変身用の薬
[所持金]小学生の小遣い程度
[思考・状況]
基本行動方針:帰りたい
0:蛍ちゃんを護衛しながら、ランサーたちの帰りを待つ
1:悪い奴をやっつけよう!
2:ランサーは、聖杯のために他のマスターを殺せるの???
3:元の世界に帰りたい。死にたくはないが、聖杯が欲しいかと言われると微妙
[備考]
※討伐令に参加します
※情報交換中に一度ランサーを使いにだし、魔法少女になるための薬を持ってきてもらいました。
【C-5・公民館前/一日目・夕方】
【青木奈美(
プリンセス・デリュージ)@魔法少女育成計画ACES】
[状態] 健康、人間体(変身解除)
[令呪] 残り二画
[装備] 制服
[道具] 魔法少女変身用の薬
[所持金] 数万円
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯の力で、ピュアエレメンツを取り戻す
0:越谷さん――?
1:ピュア・エレメンツを全員取り戻すためならば、何だって、する
2:テンペストには会わない。これは、私が選んだこと。
3:ヘドラ、アサシンに対する対処。現状、討伐令に従う主従の排除は保留?
※アーチャーに『扇動』されて『正しい魔法少女になれない』という思考回路になっています。
※学校に二騎のサーヴァントがいることを理解しました。
※学校に正体不明の一名がいることが分かりました。
※ファルは心からルーラーのために働いているわけではないと思っています
【越谷小鞠@のんのんびより】
[状態] 健康、不安
[令呪] 残り三画
[装備] 制服
[道具] なし
[所持金] 数千円程度
[思考・状況]
基本行動方針:帰りたい
0:青木さん――?
1:その男の人は……
2:松野さんというマスターは、悪い人ではないと思う
3:これが終わったら帰宅して、ちゃんと夏海を安心させる
【セイバー(
アルトリア・ペンドラゴン<リリィ>)@Fate/Unlimited cords】
[状態] 疲労(中)
[装備] 『勝利すべき黄金の剣』
[道具] なし
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:マスターを元の世界へと帰す
0:目の前の少女をどうするか考える
1:コマリを守る
2:バーサーカーのサーヴァント(ヒューナル)に強い警戒。
3:白衣のサーヴァント(死神)ともう一度接触する機会が欲しい
4:接触しようと思っていたマスターが……
【C-5・東恩納邸付近/一日目・夕方】
【
犬吠埼樹@結城友奈は勇者である】
[状態] 健康
[装備] ワイヤーを射出できる腕輪
[道具] 木霊(任意で樹の元に現界することができる)
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:蛍を元の世界に帰す
0:蛍ちゃんたちと合流。ランサーさん、シップちゃんたち、大丈夫かな…
1:蛍の無事を最優先
2:町と蛍ちゃん両方を守るためにも、まずはヘドラ討伐を優先したい
3:討伐対象の連続殺人は許すことができないけれど…
4:あのバーサーカーさんに、何があったんだろう…
[備考]
※U-511の存在に気付けませんでした。
【櫻井戒@Dies irae】
[状態]裂傷多数、『創造』を一度発動
[装備] 黒円卓の聖槍(ヴェヴェルスブルグ・ロンギヌス)
[道具]
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:妹の幸福のため、聖杯を手に入れる。鳴ちゃんは元の世界に帰したい。
1:家に帰ったら、もっとちゃんと鳴ちゃんと話をしてみる
2:今は「正義のため」にアサシンを討伐する
[備考]
※討伐令を出されたヘドラを他のマスター達の中で一番警戒しています。
※少しマスターに対する後ろめたさが消えました
※『創造』を一度使ったことで何か弊害があるかどうかは、後続の書き手さんに任せます
【C-5・公民館付近/一日目・夕方】
【元山総帥@仮面ライダーフォーゼ】
[状態]健康
[令呪]残り一画
[装備]ペルセウス・ゾディアーツのスイッチ(ラストワンまで残り?回)
[道具]財布 、画材一式
[所持金]高校生としては平均的
[思考・状況]
基本行動方針:静かな世界で絵を描きあげる
0:バーサーカー……
0:お前、音楽家のことを知っているのか――?
1:作品の完成を優先する。だから、ここで脱落するわけにはいかない
2:作品を託せる場所をあたる。候補地は今のところ『高校』『小学校』『孤児院』
3:ヘドラは絶対に排除しなければならない
4:自分の行動範囲で『顔を覚えた青年』をまた見かけることがあれば、そして機会さえあれば、ひそかに排除する
[備考]
※『小学校』と『孤児院』の子どもたちに自作を寄贈して飾ってもらったことがあります。
※創作活動を邪魔する者として松野十四松(NPC)の顔を覚えました。
もちろん、彼が歌のとおりの一卵性六つ子であり、同じ顔をした兄弟が何人もいることなど知るよしもありません。
【アサシン(シャッフリン)@魔法少女育成計画JOKERS】
[状態] 健康
[装備] 『汝女王の采配を知らず』(再契約した時に辛うじて霊体化のまま消えずに残っていたクラブ数体とダイヤの数体を残し、全滅)
[道具]
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:新たなマスターに従う。しかし新たなマスターの口から矛盾した命令でも出ない限りは、前マスターの意向を守る(前マスターの家族とその友人を守る)
1:新たなマスターに『音楽家』のことを説明する。
2:一刻も早くシャッフリンの再補充を済ませて万全を期したい。海岸にヘドラの雑魚でも打ちあがっているといいのだが……
※魔法の袋は、一松と共にいたシャッフリンが消滅した時にともに消滅しました。
シャッフリンの再補充が完了すれば復活させられます。
【一日目・夕方/B-4・図書館】
【アーチャー(ヴァレリア・トリファ)@Dies irae】
[状態]健康 、令呪による制約(松野おそ松・シャッフリンの主従に敵対行動を取らない)
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手にする
1:図書館の後始末(従業員に対して等)を済ませ、デリュージと合流
2:アサシン、ヘドラを狙う他のマスターを殲滅 ??
3:櫻井戒にはなるべく早く退場を願いたい
4:同盟相手の模索。
5:エクストラクラスのサーヴァントに興味。どんな特徴のサーヴァントか知りたい
6:ルーラーの思惑を知るためにも、多くの主従の情報を集めたい。ルーラーと接触する手段を考えたい
7:廃墟街のランサー(
ヘクトール)には注意する
[備考]
※A-8・ゴーストタウンにランサー(ヘクトール)のマスターが居るだろうことを確信しました
※プリンセス・テンペストの主従、一条蛍の主従に対して、シャッフリンから外見で判断できるかぎりの情報を得ました(蛍の名前だけは知りません)
最終更新:2017年05月06日 09:48