【りゅーちゃんモっちゃん】

男女の愛ってのには、季節も宗教も関係ないもんで。
大晦日を目前に控えれば、どっかの誰かの誕生を祝う祭りを口実に、愛の言葉を伝え合ったりするわけでありますな。
冬の誕生祭には、プレゼントを贈る風習も付き纏っております。
赤白衣服にたっぷりとした恰幅を包む冬国のおっさんのせいで切っても切れない関係となった誕生祭とプレゼントですが、意中の人に贈るとなれば、それなりに気をつかってしまうのは人情ってもんで。
どうやらそれは、神さまであろうと変わらないようであります。

「最近嫁がの。「スマートフォンって凄いですねぇ。流石異界の機械です」と、度々に言うてくるのだ」
「生誕祭も近いから、プレゼントすればいい。きっと喜ぶ」
「いや、確かに喜ぶだろうな。しかしだな、我は機械が好きではない」
「すぐ壊しちゃうしね。」
「うむ。だが、嫁の願いは叶えてやりたい。しかし・・・」
「しかし?」
「しかし・・・。いや・・・、何というか・・・」
「仲間はずれになるのが怖いのかい?自分は機械使えないから、溝ができるかも知れないと怯えているのかい?」
「たわけ。そんなことはないわ。だがもしも、もしもだぞ?すまほとやらにかまけて、我の相手をしてくれんとなればどうする」
「うーん、僕なら国でも滅ぼすよ。そうすれば、彼女はきっと止めに来てくれる」
「・・・なるほどな。それは名案だ。たしかに、我が国崩しをするとなれば、すまほとやらにはかまっておれまい。いや、関心関心。我にもその考えは浮かばなんだ。流石はモっちゃん、死神さまさまであるな」
「謙遜するなよ、りゅーちゃん。七つの海と六大陸を喰い尽くした君には叶わないさ」
「ハハハ」
「ハハハハッ」
「「ハハハハハハハハ」」

という具合でありまして。
異性へのプレゼントが国を滅ぼす。そういうこともありえるわけでありますな。
…そんなことはありえない?
いえいえ、もちろんこれは笑い話の戯け話でしょうけどね。贈り物次第では、相思の二人に亀裂が入ることだってあるでしょう。
そうならないように気をつけましょうってーいう、教訓話なわけですよ。

  • 相手が何を欲しがっているのか…聞けば済む話だけどそれをしてしまうとサプライズが…あぁっもどかしいっ -- (とっしー) 2012-12-20 02:29:24
  • ここはスマホ経験者であろうラー様に何とかしてもらおう -- (としあき) 2012-12-20 19:48:40
  • 思わず題名が目を引いたので拝読。嫁との仲を深めるために!と思えばスナホだって壊さず扱えるようになるさぁ -- (名無しさん) 2013-02-12 04:19:15
  • 神々の会話ってどれくらいあるんだろうか。やっぱり話題は地球のあれこれかな? -- (名無しさん) 2015-04-13 23:30:17
  • 一事が万事に繋がる龍神の悩み事をズバっと破滅的な回答で切って捨てるモルテの器はやはり神サイズでしょうか -- (名無しさん) 2015-07-26 19:49:08
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最終更新:2012年12月19日 22:34