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【とある高校での衝撃の瞬間を捉えた写真がこちらです】

学校の七不思議というものがある
きっと多くの学校には七つとは言わないまでもいくつか怪談めいた話があったことだと思う
かくいう私の通う学校にもあるのだ。
そう、七不思議が。

とはいえ実際に七つあるかは怪しいものだけど
もしかしたらもっといっぱいある可能性もあるかもしれない
自分から話をふっておいてなんだけど実は私もウチの学校の七不思議に詳しいわけじゃないんだよね
けれどもそんな、七不思議にあまり興味のない私でも知っている話が1つだけある
この学校ではとても有名な話だ
「この学校では毎年誰かがいなくなる」
それがこの学校の生徒ならだれでも知っている「謎」のひとつである


「で、それを調べるんですか」
ストーブで温められていてもやや寒さを感じる教室で私は尋ねる
「うん。まぁ毎年のようにやっているネタではあるんだけどね」
そう返すのは私の所属する広報委員の委員長だ
身長はあまり高くないが全く染めていない黒の短髪とメガネは見る人にまじめな印象を与える
みんなは受けって言うけどわたしは攻めだと思う
「でもなんでわざわざ冬場に?怪談系の記事なら夏じゃないんですか?」
わたしは心の中で考えていることをおくびにも出さずにたずねる
まじめで人の頼みごとを断れないような人がドSってギャップがいいのに
付き合いたいタイプではないけど
「あぁそれだけどね実は」
委員長はそこで一旦区切る
勿体ぶるならもう少しSっぽく振舞ってほしいところだ
とか思ってる私の期待を裏切りつつ彼は言いづらそうに
「実際に冬に失踪した生徒がいるんだ」
流石にアホなこと考えながら話す内容ではなくなってきた

なんでもこの「毎年誰かがいなくなる」って話は何も事実無根と言うわけでもないらしい
毎年とは言わないまでも毎年のように誰かが亡くなったり、失踪したりすることがあるらしい
「でも実際にこの季節に失踪した人がいるからこの時期に記事にしようって言うのは怒られないんですか?」
「あぁそれだけど、失踪者が出たのが毎度冬場だったから冬場の外出は気をつけるように促してくれればいいてさ」
まぁ記事の原稿が出来た後にチェックが入るけどね。と続ける
「そうですか、じゃあまず何処から調べるんですか?」
「実はあんまり調べることはないんだ」
えっ?
「それってどういうことですか?」
と尋ねる私に前で彼は鞄の中をごそごそと探り一枚の紙を取り出した
「毎年のようにやってるって言ったろ?去年作ったのをちょっと弄ってやればいい」
委員長のこういうところ、嫌いじゃないです
しかし彼の話はそれだけでは終わらなかった
「でもちょっとは調べないといけなくてさ」
そして委員長は鞄から出したデジカメを私に渡しつつ
「ちょっと調べてもらいたいところがあるんだけど」
笑顔でそう言った

「さむ」
調べて欲しい所とは屋上だった
この学校では屋上は基本的に封鎖されている
まぁ封鎖されてなくてもこんな冬場に屋上に来たがる生徒なんかいないだろうけど
「ちょっと雪積もってるし」
屋上にはうっすらと雪が積もっていたくるぶしくらいの高さではあるが出来れば長靴が欲しいところである
雪が降ったのなんて3日くらい前なのにまだ残ってたんだ
靴が濡れるのも気にせず屋上に出る
私はそこらへんの軟弱者とは違うのだ
「さて、問題のフェンスはどれかな」

「身投げした女生徒の死体が見つからなかったという事があったそうなんだ」
先程聞いた委員長の話を思い出す
「それで、その女生徒が身投げしたっていう場所の写真を撮ってきてほしいんだ」
彼は笑いながらそう言った
やっぱり委員長は攻めだと思う
「後輩の女の子にそんな曰くありげな場所の写真撮らせるんですか?」
男子いないんですか男子と聞くと
「風邪が流行っててね。実際今も集まってないだろう?」
「大体サボリじゃないですか」
「サボるような人たちをわざわざ呼びに行くのなんてめんどくさいじゃないか」
どうせ何もしないんだからというぼやきは分からなくもないが
「そんなわけで屋上の方の写真を頼むよ。ぼくは身投げした少女が落ちたであろう場所の方に行くから」
それとも逆の方がいい?という問いかけには否定を返さざるを得なかった

「屋上の入口から向かって右奥だったよね」
と雪が残る屋上をズンズン進んでいく
1歩歩くたび靴の中に雪が入りこんでくる
これちょっとはやまったかなぁとか思いつつも問題の場所にたどり着く
まずは少し離れたところから写真を撮る
…うん変なものは写ってない
私は少し安心してフェンスのほうへ近寄っていく
すると下で委員長も写真をとっているのが見える
「いーんちょー」
と声をかけると向こうもこちらに気づきカメラを構えた
せっかくなので私もこっちからとってやろうとフェンスに軽くよじ登ろうとしたとき

何かから落ちた気がした

「嬢ちゃん大丈夫かい?」
目が覚めた時、私がいたのは雪の残る冬の屋上でもなければ学校の保健室でもなかった
木製の建物、木製のベッド、そして潮の匂い
目の前で私の顔を覗き込むのは
「全く驚いたぜ突然女の子が海に落ちて来るんだから」
鱗だらけの体、真ん丸な目、そしてヒレ
「ふぃっしゅめん?」
「俺の言葉わかる?」
「だいじょぶです。わかります」
うん
私も失踪者の仲間入りみたいね


  • 世界中に散らばる摩訶不思議はこんな感じで門が開いた証なのかも。門の開きやすい特異点というのもありそうだと思った。しかしこの落ち着きっぷりに大器を予感させる -- (とっしー) 2013-12-20 22:57:41
  • 展開はありそうでイレゲに合うものでなるほどなーだったが最後の五行の空気が凄い -- (名無しさん) 2013-12-24 21:37:32
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最終更新:2013年12月20日 22:54