アットウィキロゴ

【異世界祭事記② 大延国の食祭 敦州深山の山厨探房】

 大延国では毎年大都で開催される食神祭を筆頭に各地で無数の料理大会が行われるのは有名な話である。
 毎日どこかで料理大会が開かれ、腕に覚えのある料理人が自らの腕と名を示さんと集まり料理の腕を振るう光景はもはや珍しくもない。
 しかし、そんな中でも敦州の深山の料理大会は少々変わっていることで有名である。
 敦州の深山はその名のとおり深く険しい山々が連なる土地で、この土地でしか採れない山の珍味や食材は高値で取引されている。
 しかし、山の恵み以外には目ぼしい産物や産業のない深山はこうした山の恵みの採取を厳しく制限しており、また深山の山々は容易に人を迷わせると有名であり、その山の恵みを持ち帰ることはたやすいことではない。
 こうした深山の中でも特に珍しい食材が多いとされているのが禁山と呼ばれる場所である。ただし、この禁山はごく限られた者しか立ち入りを許されぬ場所となっている。
 しかし、この禁山に3年に一度、地球の4月に相当する樹月の短期間だけ足を踏み入れることができる。それが敦州で開かれる変わった料理大会、山厨探房である。

 この変わった趣旨の料理大会を簡単に説明すると禁山山中を舞台としたサバイバル料理大会である。山厨探房に参加する料理人は其の身一つで参加することが絶対、包丁をはじめとして調理道具も調味料も一切を禁山に持ち込んではならない。
 禁山に入れる期間は七日、その間に食材を探し、山中で食材を調理し、それを審査する者達が待つ麓の里まで持ち帰ってこなければならない。
 生存さえ素人では絶望的な険しい山の中、山中にあるものを全てを利用して食材採取のための道具や調理器具、そして料理を作り上げて下山するまで生き延びるための手段、それら一切を己の力と肉体のみに頼って成さねばならない。
 料理人としての力量だけでなく、山の幸を見分ける鑑定眼、七日間を山中で生き抜く強靭さ、自分の身ひとつしかない山中で料理を作り上げるために必要な諸々、それら全てを備えた者だけがこの料理大会に優勝することができる

 料理人の中ではかの食神祭で金炎厨師となるよりも山厨探房で優勝することのほうが難しいのではと言われ、また大会の優勝者には禁山の幸を優先的に仕入れることができる特別な免状が発行されることもあって、大会が開催される年には腕に自信ありとする多くの料理人がつめ掛けるが、毎回そのほとんどが脱落者と成り果てる。
 こうした参加者の山中での監視や脱落する者の保護、そして大会参加者を装い禁山の幸を盗み出そうをする輩の捕縛などは禁山での採取の許しを得た採取人の者達や、この禁山を修行の場とする禁洞真人とその弟子達によって行われている。


  • 年から年中国のどこかで食の祭!というのが正に大延国。難所での身一つサバイバル料理大会というのが中々斬新。自らの料理を山に認められた料理人が優勝しそう -- (名無しさん) 2015-12-20 16:50:22
  • 大 -- (名無しさん) 2015-12-27 16:59:11
  • 大延国のハイクラス料理人ってあらゆる技能を持ったトータルファイターだよね -- (名無しさん) 2015-12-27 17:00:01
名前:
コメント:

すべてのコメントを見る

タグ:

j 延
+ タグ編集
  • タグ:
  • j 延
最終更新:2015年12月16日 14:13