神田あかね。
その名前が放送で読み上げられたときに、神田あかねは息が止まりそうになった。
その名前が放送で読み上げられたときに、神田あかねは息が止まりそうになった。
「神田くん……」
「あの……今……ボクの名前が……呼ばれた?」
「……」
「……」
「あの……今……ボクの名前が……呼ばれた?」
「……」
「……」
藤原千花に名前を呼ばれる。それは自分の名前であり、死者として呼ばれた名前である。
いったいぜんたい、何が起こっているのか。なぜ自分が死んだことになっているのか。
いったいぜんたい、何が起こっているのか。なぜ自分が死んだことになっているのか。
神田あかねと藤原千花は、公園でしばらくの間ベンチに座り込んでいる時に第一回放送を聞いた。
互いに相手は、この殺し合いで一番最初に出会った相手である。というか、あかねにとっては千花以外と会っていない。この6時間で唯一出会った人間なのである。
そんな中呼ばれたのは、81名の死者。その中の1名は他ならぬ己自身である。
疑問は多々ある。どこからつっこめばいいかわからないほどに。
互いに相手は、この殺し合いで一番最初に出会った相手である。というか、あかねにとっては千花以外と会っていない。この6時間で唯一出会った人間なのである。
そんな中呼ばれたのは、81名の死者。その中の1名は他ならぬ己自身である。
疑問は多々ある。どこからつっこめばいいかわからないほどに。
「……とりあえず、あの放送は、おかしいと思う。」
その言葉を出せるようになるまでに何分かかったか。
わけのわからない現実に、思わず己が死んでいるのではないかとすら思う。
努めて冷静に考えようとすれば、殺し合いの主催者があからさまな誤りを伝えてくる意味がわからない。わからないから、その情報を整理できない。今こうして他ならぬあかね自身は確かに生きているのに、なぜ死んでいるということにされているのか。
わけのわからない現実に、思わず己が死んでいるのではないかとすら思う。
努めて冷静に考えようとすれば、殺し合いの主催者があからさまな誤りを伝えてくる意味がわからない。わからないから、その情報を整理できない。今こうして他ならぬあかね自身は確かに生きているのに、なぜ死んでいるということにされているのか。
「……あっ、そうだ! 戦国武将の名前とかあったよね!」
「……そうですね……」
「……」
「……」
「……そうですね……」
「……」
「……」
なんとか千花が空気を変えようとするも、それに答えられるだけの状況にあかねはない。結果的に2人の間に深まるのは、沈黙。その後も何度か千花が話題を振るも、結果は同じだった。
千花も同様に混乱しているのだ。なぜ己が死体を確認したあかねが生きているのか。目の前にあかねが生きているのに、結局あかねは死者として呼ばれたのか。あかねと共に死んだはずの天野司郎と大場結衣の名前はなぜ普通に呼ばれたのか。
まさかわかるはずがない。並行存在とも言うべき存在が同時に参加させられているなどと。千花本人もそうであり、己が知らない所で己が殺人を行っているなどと。
千花も同様に混乱しているのだ。なぜ己が死体を確認したあかねが生きているのか。目の前にあかねが生きているのに、結局あかねは死者として呼ばれたのか。あかねと共に死んだはずの天野司郎と大場結衣の名前はなぜ普通に呼ばれたのか。
まさかわかるはずがない。並行存在とも言うべき存在が同時に参加させられているなどと。千花本人もそうであり、己が知らない所で己が殺人を行っているなどと。
ふと時計を見れば、長針と短針は直角になっていた。針から時間が6時過ぎだとわかって、曖昧だった時間の感覚を、千花は久々に取り戻した。
とにかく、とにかくこのままこうしていては駄目だろう。殺し合いの場どうこうではなく、何もせずに公園のベンチで気まずい空気でいるだけなど生産性が無さすぎる。今これはなんの時間なのか。せめて喫茶店かどこかで頭抱えてる方がまだ絵的にも様になるだろうと思ったところで、3人の死体を思い出す。目の前で突然死していった彼女たちの死に顔に、千花は思わず立ち上がっていた。
とにかく、とにかくこのままこうしていては駄目だろう。殺し合いの場どうこうではなく、何もせずに公園のベンチで気まずい空気でいるだけなど生産性が無さすぎる。今これはなんの時間なのか。せめて喫茶店かどこかで頭抱えてる方がまだ絵的にも様になるだろうと思ったところで、3人の死体を思い出す。目の前で突然死していった彼女たちの死に顔に、千花は思わず立ち上がっていた。
「……藤原さん?」
「あっ、そうだ! この辺にぃ、美味しいパン屋さんの屋台、来てるらしいよ! 行きませんか? 行きましょうよ。じゃあ今行きましょうね〜!」
「え……はい。」
「あっ、そうだ! この辺にぃ、美味しいパン屋さんの屋台、来てるらしいよ! 行きませんか? 行きましょうよ。じゃあ今行きましょうね〜!」
「え……はい。」
パン屋の屋台ってなんだよと自分で言いながら思うが、勢い任せに言うと、あかねの手をとって無理やり立たせてとりあえず早足で移動しだす。このままではダメだ、ベンチから立てなくなる、その前に無理やりでも動き出さなくちゃ、と。
「……動くな。」
「なんだ、気づいてたのか。」
「なんだ、気づいてたのか。」
そしてそんな彼女たちは、知ることなどとてもできなかった。
公園のベンチという発見しやすい所にいる己たちを見る2人の少年がいたことを。
公園のベンチという発見しやすい所にいる己たちを見る2人の少年がいたことを。
「殺し合いには乗っていない。」
「……そうか。」
「……そうか。」
2人の少年の共通点は、まず顔がいいことだろう。どことなく中性的な目鼻立ちは、黙っていれば人目を引くことだろう。そしてそれ以上に、2人の眼光は尋常ではない光を放っていた。
水沢黎夜、殺害数:2。
タイ、殺害数:6。
タイ、殺害数:6。
2人合わせてこの6時間で発生した死者のうちの1割近い人数を発生させている。
その死に思うところは違えど、どちらもこれ以上の殺しはする気はない。
だが彼らには奇妙な共感があった。『コイツは殺す側だ』と。
その死に思うところは違えど、どちらもこれ以上の殺しはする気はない。
だが彼らには奇妙な共感があった。『コイツは殺す側だ』と。
「水沢黎夜だ。人を探してる。」
「……タイだ。アンタと、アイツら以外に会った奴はいない。」
「……タイだ。アンタと、アイツら以外に会った奴はいない。」
互いの距離は、5mもない。どちらも手には拳銃を持ち、視線は歩き去る千花たちに向けられているが、その意識は相手へと。
レイヤにタイを殺す気は無い。これまでに殺した男は、殺し合いを良しとしないものだった。殺さずに済めば頼りになりそうな警察官だった。第一、レイヤは積極的に人を殺したがる異常者では無い。
タイにレイヤを殺す気は無い。これまでに殺しまくり、既に殺し合いの軛からは外れた身だ。今殺したいのは姉のルナ1人。それ以外の参加者は、姉を探すために使える道具だ。
互いの方針はある意味一致している。このまま何もなければ、2人は簡単に情報交換をして、千花たちを追いかけただろう。
レイヤにタイを殺す気は無い。これまでに殺した男は、殺し合いを良しとしないものだった。殺さずに済めば頼りになりそうな警察官だった。第一、レイヤは積極的に人を殺したがる異常者では無い。
タイにレイヤを殺す気は無い。これまでに殺しまくり、既に殺し合いの軛からは外れた身だ。今殺したいのは姉のルナ1人。それ以外の参加者は、姉を探すために使える道具だ。
互いの方針はある意味一致している。このまま何もなければ、2人は簡単に情報交換をして、千花たちを追いかけただろう。
パァン。
銃声が一発、公園にこだまする。
レイヤが向けた銃口は、己の顎へと向けられて、その.45ACPは脳天へと抜けてレイヤを絶命させていた。
レイヤが向けた銃口は、己の顎へと向けられて、その.45ACPは脳天へと抜けてレイヤを絶命させていた。
「……運が無かったね。」
ポロリ、とズレかけた首輪を抑えながら、タイは言った。
タイがセロテープで補強した首輪、それが微かに音を立ててずれた瞬間、2人は同時に動いていた。
レイヤは首輪が外れていることを認め、タイがトップマーダーだと判断して、己が射殺した銭形警部のことを思い出し、それでも己の直感が間違いでないことを確信して引鉄を引いた。
タイは首輪が外れていることをバレた可能性に思い至り、第三の目を解放し、超動体視力で自分に向けられる銃口を認めて、超身体能力でその銃口の向かう先を変えた。
時間にすれば、1秒。その1秒で、レイヤは己の命を己で奪った。
タイがセロテープで補強した首輪、それが微かに音を立ててずれた瞬間、2人は同時に動いていた。
レイヤは首輪が外れていることを認め、タイがトップマーダーだと判断して、己が射殺した銭形警部のことを思い出し、それでも己の直感が間違いでないことを確信して引鉄を引いた。
タイは首輪が外れていることをバレた可能性に思い至り、第三の目を解放し、超動体視力で自分に向けられる銃口を認めて、超身体能力でその銃口の向かう先を変えた。
時間にすれば、1秒。その1秒で、レイヤは己の命を己で奪った。
「今のは、藤原さん、逃げよう!」
「チっ……」
「チっ……」
タイはレイヤの死体が倒れるより早く飛ぶと、公園の木の上に飛び上がり駆けてゆくあかねたちを見送った。予定が狂った。別に殺す気は無かった。ただ向けられた殺意と、相手がただの人間でないことを気配で察していたために、手加減などできず最短で殺しに行くしかなかった。
そのせいで、銃声を響かせてしまい、ルナについて知っているかもしれない2人に接触するチャンスを逸した。
いくらタイでもこのタイミングで顔を出せば自分が疑われるのはわかる。というか、首輪がポロリと外れてしまいそうな今の有様では、またマーダーと看破されるだけだ。
そのせいで、銃声を響かせてしまい、ルナについて知っているかもしれない2人に接触するチャンスを逸した。
いくらタイでもこのタイミングで顔を出せば自分が疑われるのはわかる。というか、首輪がポロリと外れてしまいそうな今の有様では、またマーダーと看破されるだけだ。
「やりにくいな。」
レイヤの死体を振り返ることなく、タイは首輪を再度セロテープで補強すると、2人を距離を置いて追いかけだした。
【0616 『西部』公園】
【神田あかね@若おかみは小学生! PART1 花の湯温泉ストーリー (若おかみは小学生!シリーズ)@講談社青い鳥文庫】
【目標】
●中目標
なんで……ボクの名前が……
●小目標
藤原さんと一緒に銃声から離れる。
【目標】
●中目標
なんで……ボクの名前が……
●小目標
藤原さんと一緒に銃声から離れる。
【藤原千花@かぐや様は告らせたい―天才たちの恋愛頭脳戦― 映画ノベライズ みらい文庫版@集英社みらい文庫】
【目標】
●大目標
とにかく神田くんと生き残る。
●小目標
神田くんと一緒に銃声から離れる。
【目標】
●大目標
とにかく神田くんと生き残る。
●小目標
神田くんと一緒に銃声から離れる。
【タイ@妖界ナビ・ルナ(5) 光と影の戦い(妖界ナビ・ルナシリーズ)@フォア文庫】
【目標】
●大目標
優勝したのでルナを狙う。
●中目標
妖力を回復させて傷を治す。
●小目標
少女(藤原千花)と少年(神田あかね)を監視する。
【目標】
●大目標
優勝したのでルナを狙う。
●中目標
妖力を回復させて傷を治す。
●小目標
少女(藤原千花)と少年(神田あかね)を監視する。
【脱落】
【水沢黎夜@魔天使マテリアル(1) 目覚めの刻(魔天使マテリアルシリーズ)@ポプラカラフル文庫】