恋霧中

「あの、花京院君、怒っていますか?」


東風谷早苗は、おそるおそる質問をした。
今しがた、荒木が放送で言っていたように、殺し合いは続いているのだ。
それなのに自分達ときたら、そんなのとは無縁のように竹林の中を呑気に何時間もさ迷っている。
ハッキリ言って、馬鹿である。勿論、それ自体は望んでやったことではないが、
そんな結果に至ってしまった過程を考えると、どうしたって彼女の中にも罪悪感が湧き出てしまう。


「別に怒っていませんよ」


花京院は早苗には目もくれず、ぶっきらぼうに答えた。
そしてそのまま早苗を無視して、彼は昼食の用意を続けていく。
彼の視線の先を辿ると、カセットコンロの火の上に乗った鍋があり、
そこからはコトコト、コトコト、と何とも小気味好い音が聞こえてきた。
花京院が手に持ったスプーンで鍋の中をグルグルとかき回すと、今度は香ばしい味噌の香りが辺りに漂ってくる。
それは花京院に支給された食糧である水、レトルトご飯、インスタント味噌汁の三つを
一つの鍋の中に放り込んで、ざっくりと煮込んだ料理とも言えない料理だ。
ぞんざいな作りのせいか、見た目は悪く、間違っても人に出すような代物に見えない。
しかし、延々と歩き通して疲れた身体には、そんなものですら魅力的に映ってくるから不思議なものだ。
早苗は口の中から涎が出てくるのを何とか我慢し、再び花京院に訊ねる。


「じゃあ、何でそんな怒った顔をしているんですか?」

「その怒った顔というのが、どういうのか知りませんが、僕は単に考え事をしていただけです」

「考え事って何ですか?」

「僕はこんな所で何をしているんだろう、と」

「やっぱり怒っているんじゃないですかー!!」


たまらず、早苗は吠え立てた。花京院の言は、早苗にとって皮肉や嫌味にしか聞こえない。
とはいえ、花京院は怒っていなかったというのは本当らしく、「どうせ、私が悪いんですよ」と
ふてくされる早苗に向かって、彼は溜息を混ぜながらも、甲斐甲斐しく声をかけた。


「今になって思えば、あの場で皆を待つという東風谷さんの選択肢が正しかったのでは、と考えていたんです」


その言葉に、早苗の表情は色彩を取り戻したかのように明るくなる。


「ほらー、やっぱりそうなんですよ! だから、私が言ったじゃないですかー!」

「まぁ、だからと言って、迷子になった東風谷さんの責任が消えて無くなるわけでもありませんが」

「……うぅ」


途端に色を失ったかのように早苗の顔は暗くなる。
そんな彼女の口から漏れ出る溜息は重く、昼を迎えたというのに、その表情は夜のように濃い影を差している。
反省するのは良いが、それで気落ちして動けなくなっては元も子もない。
花京院は早苗をいじめるのを止め、代わって湯気が立ち込もる鍋から、昼食をよそってあげることにした。


「ごはんができましたよ、東風谷さん。これを食べて、元気を出して下さい」


完成したおじやを、早苗のお皿によそる。到底、物を食べる気分などではないが、
体は現金なもので、いざご飯を目の前に出されると、早苗のお腹は待ってましたとばかりにグゥーと盛大な音を鳴らした。
早苗の暗い顔は、今度は一転して赤くなる。「はわわわ」と、恥ずかしさからか、彼女は慌ててその場を立ち去ろうするが、
その前に花京院は早苗の手を掴み、おじやが入ったお皿を手渡すことに無事成功していた。


「どうぞ、東風谷さん。味については色々と文句があるかもしれませんが、こんな場所なのでご容赦下さい」


そう言うなり、花京院は自分の分の昼食を皿によそり、それをガツガツとスプーンで口の中に放り込んでいく。
彼の様子を見るに、どうやら早苗のお腹の虫の音は聞こえなかったと見える。
早苗はそのことにホッと一安心すると、大人しくその場――椅子代わりの大きな石――に座り、
差し出された食事を食べることにした。


「いただきます」


と、早苗は花京院に向かって小さく言うと、おじやから立ち上る湯気の中で大きく息を吸い込み、また吐き出した。
ご飯と味噌の香りだけで、心が落ち着き、肩から力が抜けていくのが分かる。何とも素晴らしい魔法だ。
大した栄養など含まれていないのに、何故日本人は先祖代々に渡って米と味噌を食しているのか、
これだけでも理解できようというものだ。


早速、早苗はそのおじやをスプーンですくい、口に運んでいった。
舌に訴えるのは、懐かしき味わい。別にご飯も味噌汁も久しぶりというわけでもない。
だけど、郷愁にも似た安心感を覚えるほどに、頭と身体は食事のことを綺麗さっぱりに忘れていたようだ。


ついつい浮かべてしまった笑顔で、早苗はおじやをゴクリと飲み込んで、胃の中に落とす。
そうすると、お腹を中心にじんわりと温かさが身体全体へ広がっていった。何というか、身体に沁みるのだ。
疲弊して、空っぽになった身体を満たすように、エネルギーが全身に行き渡る。
早苗はそれを確かに実感すると、次の行動に備えて一口、また一口とおじやを口にしていった。


「そういえば、僕は以前、死神(デス・サーティーン)というスタンドと戦ったことがあるんですよ」


早苗がごはんを半分も食べた頃、花京院が唐突に話題を振ってきた。
その話には何か意味があるのだろうか、それとも他愛のない会話の一環なのだろうか。
早苗は昼食を食べながら、そんなことを考えて言葉を返す。


「死神ですか。何とも恐ろしげなスタンドですね」」

「ええ、実際に恐ろしいスタンドでした。その能力は人の夢の世界に入り込み、それを支配するというもの。
もっと簡単に言えば、死神は夢の中を自分の思い通りにできたわけです。それこそ空を飛んだり、何もない所から物を生み出したりとね。
まぁそれだけなら取るに足らないものですが、夢の世界で起きた肉体の変化が、現実世界にも適用されるというのが、
そのスタンドを死神たらしめていました。つまり、夢の中で死ぬと、現実でも死ぬのです」

「話を聞くだけだと、何だか無敵って感じがしますけれど、そんなのを相手にどうやって勝ったんですか?」

「夢の世界ではスタンドを出すことができなかったのですが、ひょんなことから眠る時にもスタンドを出していれば、
着ている衣服と同じように夢の世界に持ち込むことができるのでは、と思い至ったのです。
そうして僕は夢の世界にハイエロファント・グリーンを連れて行くことに成功し、死神相手に無事に勝利を収めることができたわけです」

「えっと、おめでとうございます」

「しかし、問題はここからでした。死神のスタンド使いは、何と赤ん坊だったのです」

「え、赤ちゃんですか? それじゃあ、その赤ちゃんは一体……?」

「僕も悩みました。幾ら僕を殺しにかかってきた敵とはいえ、さすがに赤ん坊を再起不能にするのは良心が痛みますからね。
かといって、そのままにしといたら、また襲い掛かってくるということもありますから、やはり罰は必要となってきます」

「罰ですか。結局、何をしたんですか?」

「それはですね、赤ん坊のウンチをこういう風にしてですね」


そこで花京院はスプーンで何かを掬い取るような仕草をしてから、それを鍋に入れてグルグルと力強くかき回し始めた。
そして早苗の視線がこっちに向いているのをしっかりと確認してから、花京院はゆっくりとその先の言葉を続けていく。


「赤ん坊に食べさせたのです」

「え……? ま、まさか……!?」


早苗は目の前の鍋と手元にある食事を交互に見比べ、ハッと何かに気づいたように顔を青くする。
それ対して花京院は笑みを浮かべて、早苗が待ち望んだ答えをくれてやった。


「悪い子には、お仕置きが必要ですよね?」

「おええええぇぇぇ」


早苗はすぐさま顔を下に向けて、胃の中にあったものを吐き出した。
そのいきなりのことに、花京院は目を丸くして、口を大きく開く。


「な、何をしているんですか、東風谷さん!! 折角のごはんが勿体無い!!」 

「勿体無い、じゃありませんよ!! あんなことを言われて、食べられるわけないじゃないですか!!」

「ですが、僕が言ったのは冗談です!」

「そんな冗談がありますか!!」

「大体、僕は東風谷さんの目の前で料理を作っていたんですよ! いつ、そんなのを入れる余裕があったというんですか!
いや、それ以前に僕も同じ鍋のものを食べているんですから、冗談だってすぐに気がつくはずです!」

「だからといって、世の中には言って良い冗談と、悪い冗談があります!! そんなことも分からないんですか、花京院君は!!」


言いたいことを言い終えると、早苗は支給された水を取り出し、それで口の中ををすすぎ始めた。
それが済むと、彼女は花京院に背中を向けて、デイパックから自分に支給された食糧を取り出す。
早苗はツーンとそっぽを向き、もう花京院とは口をきかないといった姿勢だ。


「すみません、東風谷さん。悪ふざけが過ぎたようです」


花京院の謝罪の声がすぐに聞こえてきたことに、早苗はビックリした。
こういったことには男の子は意地を張るものだと彼女は思っていたのだ。
それとも、花京院君は自分の意地以上に私のことを大切に思ってくれたのだろうか。
そんなことを考え、早苗はさっきの怒りとは別に、ちょっと嬉しくなったりもする。


「はぁ、しょうがないですねぇ。でも、許すのは今回だけですからね」


頬が緩んでしまうのを何とか我慢しながら、早苗は厳かに振り返る。
しかし、そんな華麗なる転身に泥を塗るかのように、何ともすえた臭いが彼女の鼻孔を刺激した。
何事かと下を見ると、早苗が吐き出し物が、まるで玉座に座るように盛大にふんぞり返っている。
どうしようと前を見ると、花京院が悪びれることなく呟いた。


「まぁそういう訳ですので、東風谷さんがそれを片付けて下さい。
文字通り、それは東風谷さんがまいたものなんですからね」


ぐぬぬ、と早苗は強く歯を噛んだ。花京院に対して物凄くたくさんの文句が思い浮かんでくるが、
結局のところ、足元にあるのは早苗自らが出したものに違いはない。
早苗はいきり立つ気持ちをぶつけるように、つま先で何度も地面を蹴り、ドロドロの物体に土を被せた。


ドスン、と花京院に抗議するかのように音を立てて石に座りなおすと、早苗は改めて食事を開始した。
彼女に支給された食糧はパンの詰め合わせだ。その中からサンドイッチを手に取り、小さな口でほうばる。
味は悪くない。寧ろ、良い方だろう。挟んである具材だって、けち臭くなく、ちゃんとした厚みがある。
しかし、それで早苗の心が満たされることはなかった。


雨足は弱まってきたとはいえ、冷え込みは段々と厳しくなってきているのだ。
ややもすれば、身も震わすような寒さ。そんな中では、どうしたって温かい食べ物が欲しくなってくる。
だけど、今更おじやを下さいなどとは、早苗の口からは間違っても言えない。


「そのサンドイッチは美味しいですか、東風谷さん?」


花京院は早苗の気持ちを見計らったかのようなタイミングで訊ねてきた。
早苗は先ほど浮かんだ気持ちをひた隠し、しれっと答える。


「ええ、美味しいですよ。おじやなんかよりも、ず~~っと。でも、花京院君にはあげませんからね」

「……そうですか。美味しいのですか」


そこで花京院は頭を伏せ、地面を黙って睨みだした。あれ、そんなにショックだったのだろうか。
罪悪感に駆られた早苗は慌てて言葉を付け足す。


「ああ、いや、嘘ですよ。欲しければ、ちゃんとあげますから、そんな悲しまないでください」

「……別にパンが貰えなくて悲しいから項垂れていたというわけではなく、単に考え事をしていただけです」

「考え事? また私をいじめる算段ですか?」

「違います。東風谷さんは大分僕という人間を誤解しているようですね。
まぁそれはともかく、東風谷さんの支給品は何でしたか?」

「えっと、スタンドDISCですね。ナット・キング・コールという」

「ふむ。他の人に配られた支給品というのは覚えていたりしますか?」

「覚えているというか、印象に残っているのは、オンバシラですね。あれは美鈴さんのです。
あとは、その、神奈子様のでっかい銃とスタンドが忘れられません」

「美鈴という方は女性ですか?」

「ええ、そうです」

「では、プロシュートと言いましたか? 人を老化させるスタンドを持った、あの凄腕の男の支給品は何か分かりますか?」

「んー、えーと、ナイフだったと思います、確か」

「やっぱり、そうですか」


花京院は早苗の答えに深く頷いた。その意味深な言動に、早苗はサンドイッチを食べることも忘れて聞き返す。


「何がやっぱりなんですか?」

「その前に僕の支給品を教えましょう。
僕に配られたのは、承太郎の記憶DISCと先ほどの昼食で使ったコンロとお皿が入ったキャンプセットとかいうやつです。
確かにそれは食事を作るにあたっては役には立ちましたが、そんなものが殺し合いで役にも立つはずもありません。
正直に言ってゴミですね。僕に配られたのは、そんな役立たずの不用品です。そしてプロシュートのナイフも他の支給品に比べたら、
やはり見劣りしてしまいます。ここまで言えば分かりますか、東風谷さん?」

「支給品に差があるということですよね」

「正確には、男女において、差があるということです。無論、サンプルが少ないから絶対というわけではないですが、
これが真であるのならば、そこからは一つの結論を導き出すことができます」

「何ですか、それは?」

「荒木たちも所詮は男ではないか、ということです」


花京院の予想外の台詞に、早苗は呆気に取られながらも、何とかその内容を整理する。


「えっと、つまり荒木と太田は私達女性に良からぬというか、憎からずというか……
とにかく、そんなやましい感情を持っているから、支給品を優遇したということですか?」

「そういうことになります」

「成る程、一理あるかもしれませんが、それにどんな意味が?」

「分かりませんか? これはつまり、荒木達に色仕掛けが通用するかもしれないということです」

「色仕掛け」


思ってもみなかった異変の解決方法に、早苗はその言葉を反芻し、意味を咀嚼する。
しかし、早苗がその内容を完全に理解する前に、花京院が実に素敵な言葉を放ってきた。


「そういう訳ですので、東風谷さん、ここは一つ、僕を荒木や太田だと思って誘惑してみてください」

「ええーーッ!? 私がやるんですかーー!?」

「他に誰がいるんです」

「いや、でも、誘惑ってどうすればいいんですか? そんなの分かりませんよ!」

「東風谷さん、今までに良い人の一人や二人はいたでしょう? その時のことを思い出してくれればいいんです」

「良い人って……今まで私にそんな縁があったことはありませんよ!! 
っていうか、花京院君は私をからかって遊ぼうとしていませんか!?」

「失敬な。僕は至って真面目です」

「いや、でも、じゃあ、何でここで……!?」

「東風谷さんも荒木の放送を聞いていたでしょう? 幸いなことに、僕達の親しい人の名前は呼ばれませんでした。
しかし、今現在も殺し合いは続いていて、罪無き人々の命があたら失われようとしているのです。
そしてその中に、いつ僕達の知り合いや大切な人の名前を含まれても、おかしくはないのです。
それを防ぐのに、東風谷さん、貴方のたった一つの行動で済むのかもしれないのですよ。
それを聞いても、東風谷さんはまだ動くことを躊躇うのですか? それとも、ここでやる意味はないと、お考えですか?
僕は何も東風谷さんを笑おうと思っているわけではありません。僕はただ荒木達に対して実践する前に練習をしてみようと言っているのです」


花京院は真摯な表情で切実に訴えかける。彼の態度には人を揶揄するようなところは見られない。
おそらく花京院のは、純粋に他意のない発言なのであろう。実際、彼の言っている内容に偽りはないし、納得できる部分も多い。
それを悟った早苗は再び歯を強く噛み締めると、羞恥心を脇に押しやり、勇気を振り絞ってみることにした。


「ぜ、絶対に笑わないでくださいね」

「勿論です」


花京院がそう請合うと、早苗はおもむろに立ち上がり、両脇で自らの胸を抱え上げた。
そして腰をくねくねと左右に振り、ウィンクをしながら投げキッスを贈る。


「うっふ~ん(ハート)」


花京院は盛大に溜息を吐くと、荷物をそそくさとまとめだした。
それが済むと、すっと立ち上がり、早苗に背中を向けて遠慮なく前へ歩き出す。


「ちょ、ちょっと待ってくださいッ!! どこに行くんですか~!?」


早苗は慌てて花京院の背中に飛びつき、しがみついた。
彼女の目の端は涙が浮かび、顔は茹蛸のように真っ赤だ。
しかし、花京院は彼女のそんな姿に泡を食うこともなく、冷静に目的地を告げる。


「どこって、皆の所にです。元々、それが僕達の行こうとしていた所じゃないですか」

「いや、そうですけど! そうですけど!! でも、その前に言うことがあるんじゃあないんですか!?
私、恥ずかしいのを我慢して、精一杯頑張ったんですよ~!!」

「逆に訊きますが、東風谷さん」そこで花京院は振り返り、早苗を憐れんだ目で見つめながら告げる。「何か言った方がいいのですか?」

「……ううぅっ、やっぱりいいです」


花京院の冷たい顔から放たれる言葉を聞いたら、きっと心はガラスのように脆く砕け散る。
そんなことを予感した早苗は、大人しくその場を引くことにした。
とはいえ、それで湧き出た恥ずかしさや後悔が消えてなくなるわけでもなく、早苗は花京院を正視できず、俯いたままだ。
そのくせ、花京院の服の裾を掴んで離さないのだから、彼女の心の中で何がせめぎ合っているかは容易に見て取れる。
そんな不毛な葛藤で精神の浪費、あるいは磨耗を続けていたら、後々の行動にも障りかねない。
花京院は一瞬ほど瞑目すると、早苗に向かって優しく声をかけた。


「東風谷さん、確かにあの仕草には女性としての魅力は大いに欠けていました。
しかし、そこには欠けた部分を補って余りある東風谷さんの魅力が十分に溢れていたと思います」

「……私の魅力って何ですか?」


その質問に花京院は思わず黙り込む。そのあんまりな態度に早苗の額にはクッキリと青筋が浮かんだ。


「いや、私を慰めるんじゃないですか!? 何でそこで黙るんですかー!?」

「すみません、少し考え事をしていて。まぁそれはともかく、僕からも質問いいですか?」

「ともかくって何ですか、ともかくって!? ひょっとして、このまま流すんですか!?
流しちゃうんですか!? 私を励ます話は無かったことになっちゃうんですか~!?」

「すみません」


花京院の謝罪に早苗は大きく嘆息を吐く。これでは男として、甲斐性が欠けていると言わざるを得ない。
普通は嘘でもいいから、語感の良い綺麗な言葉で女性を着飾ってやるべきなのだ。
こういう場合は、それが何よりも男としての役目なのだ。
それなのに花京院ときたら、小さな声で早苗に謝るのみ。彼女が抱いた失望は、それは大きなものであった。


「……いえ、花京院君に、こういうことの機微を期待した私が馬鹿でした。ええ、きっと私の方が悪いんですよね」

「何だか、僕のことをひどく馬鹿にされたような気がするのですが?」

「気のせいですよ。それで質問って何ですか?」

「……まぁ、いいでしょう。質問というのは、他に魅力的な女性を知らないかというものです」

「まだ、あの作戦を敢行するつもりなんですか?」

「ええ。確かに穴は多いかもしれませんが、やって損するものでもありません」

「まぁそうですね。でも、私にとって男を悩ます魅力的な女性というのは一人しか知りませんよ」

「それは誰ですか?」

「神奈子様です」


その発言に花京院は息を呑んだ。神奈子といえば、ガトリング銃とスタンドで花京院の命を奪いにきた凶悪な輩である。
とてもではないが、女性的な魅力に溢れているとは思えない。寧ろ、あの益荒男ぶりは、男らしいといった方が、より相応しいだろう。


「あの、東風谷さん、僕にはそんな印象を抱けなかったのですが?」


花京院は冷や汗を流しながら、おずおずと訊ねる。
おそらく彼の脳裏には神奈子に襲われている光景が、まざまざと思い出されているのだろう。
そんな様子に、早苗はクスリとほんの少しだけ笑みをこぼすと、丁寧な説明を加えていった。


「花京院君がそう思うのは無理からぬことかもしれませんが、普段の神奈子様はあんな殺伐とはしていませんよ。
明るく、優しく、綺麗で、面倒見が良くて、いつも人の輪の中心におられて……。
他愛のない話なんかしてても、別に退屈そうにはしなくて、笑って耳を傾けてくれるんです。
男の子からすると、包容力があるっていうんですかね? 私が失敗とかもしても、勿論怒ったりはするのですが、
理不尽に責めたりはせず、ちゃんと私の話も聞いてくださる。そうして最後には、いつも私を温かく励ましてくれるんですよ。
とにかく神奈子様は同じ女である私が憧れ、そして嫉妬してしまうような魅力的な御方なんです。
ボディの方も、こうボンキュッボンで凄いですからね!」


アハハ、と早苗は最後に笑って付け足す。神奈子のことを話して、湿っぽい空気になりつつあったのを、払拭しにかかったのだろう。
そんな健気で殊勝な気遣いを無駄にしないためにも、花京院は早苗のことへと話をそらさずに、本題を追求していくことにする。


「東風谷さんがそう言うなら、それは事実なのでしょう。実際、彼女の支給品の充実振りを見れば、答えは自ずと分かります。
あれは荒木達に愛されていると言っても過言ではない。僕はどうやら、出会い頭のあの強烈な姿に見事騙されていたようです」

「神奈子様の魅力を分かっていただけて、私としても嬉しいのですが……しかし、そうなると、どうなるのでしょう?」

「そうなると、八坂神奈子を止めるという重要性が増すのです」

「ですよね」


早苗は自らの責任の重さを再確認する。山の神を止めるという行いは、この殺し合いの行く末を決めることにもなってしまったのだ。
もし八坂神奈子が凶行を止めることもなく、荒木たちの誘惑にも失敗するようであれば、流血の連鎖は延々と続くことになってしまう。
そんな悲劇は、何としても御免蒙りたい。しかし、神奈子を殺してでも止めるという悲壮なる覚悟を決めていた早苗だが、
ここに来て一つの光明を見つけたのも確かだった。早苗は早速、その希望の光を手中に収めんと手を伸ばす。


「花京院君、私からも質問いいですか?」

「構いませんよ」

「花京院君の話を聞いていて思ったのですが、ここは死神(デス・サーティーン)の夢の世界ってことはありませんか?」


その質問に花京院は知らず知らずの内に腕を組み、手を顎にやり、思考に没頭する。
そうしてしばらくした後に、彼の口から出てきたのは、意外にも早苗の考えを肯定するものであった。


「確かにその可能性はありますね。死神と戦って以来、僕は眠る時には必ずスタンドを出すということを習慣づけていました。
しかし、突発的に、あるいは瞬間的に、相手を眠りに陥らせるスタンドというものがあってもおかしくはない。
その方が、夢の世界を支配するだとか、奇跡を起こすだとかよりは、よほど現実的ですからね」

「あの、花京院君、さりげなく私に喧嘩を売っていませんか?」

「気のせいです。とにかく、死神の能力なら、この会場を作り出すことも、
また誰にも気づかれることなく頭の中に爆弾を仕込むことも容易に可能ということです。
何と言っても、夢の中なら何でもできるのですから」

「えーと、自分で訊いといて何ですが、その可能性って本当にあるのですか?
夢の中だとスタンドを出すことが出来ないって、花京院君は言ってませんでしたか?」

「確かにできません。しかし、死神は他のスタンドを作り出すことができ、
そうしてスタンドを出したと勘違いさせることもできるのです」

「本当に何でもありなんですね」

「本当に何でもありなのです。だからこそ、ここは死神の夢の世界ということが考えられるのです」


そこまで話が進むと、早苗は一度大きく深呼吸をした。
そして今まで、どこかのほほんとした表情を引き締め、これから先はふざけることは許さぬ、と
花京院を矢のように見据えて、重々しく訊ねる。


「では、もう一つ質問します。ここが夢の世界だと実証する手段はありますか?」

「ありませんよ」

「え~~、ないんですか~~!」


花京院の実にあっけらかんとした返答に、早苗の張り詰めていた表情は途端に緩み、何とも情けない声で悲鳴が漏れでてしまった。
彼女の身体はそれに釣られてか、へなへなと力が抜けていき、まだ濡れているにも関わらず、地面へと膝をつける。
早苗の様子に花京院は首をかしげながらも、まずは死神のことを話すのが先決だと思い、その詳細を語っていくことにする。


「そもそも、あの戦いで夢の中とかスタンド攻撃とかと気づけたのは、死神が呑気に自分の能力を説明してきてくれたからです。
もし死神の登場や、能力の説明がなかったら、僕もポルナレフと同じく遊園地で遊んでいたかもしれません。
というか、死神に勝てたのも、そこらへんに由来します。もしスタンド使いが精神的に未熟な赤ん坊ではなく、
十年も修羅場を潜り抜けてきたような凄味のある奴だったら、もっと言うのならプロシュートのような男だったら、
ポルナレフは勿論のこと、僕や承太郎、そしてジョースターさんまでもが死を免れることができなかったでしょう」

「は~~、そうですか~~」


覇気が全く感じられない早苗の返事に、さすがの花京院も湧き上がる疑問を抑えることができなかったらしく、
今度は素直にその原因を訊ねてみることにした。


「東風谷さんは何故そんなことを訊くのですか? そもそも夢の中だろうと、そうでなかろうと、
当面の行動に違いは出てこないと思うのですが……」

「花京院君は言っていたじゃないですか。神奈子様は殺し合いに乗るのは、幻想郷の最高神が生贄を求めているからだって。
だから、ここが幻想郷とは全く関係ない場所だって証明できたら、神奈子様を止めることができるだろうって思ったのです」


その考えを聞いた花京院は、元気のない早苗と打って変わって、喜びを露にする。


「成る程、それは妙手かもしれませんね。どうやら僕は東風谷さんを誤解していたようです」

「誤解? どういうことですか?」

「いえ、八坂神奈子を止めると言った時の東風谷さんは随分と思いつめた表情をしていましたから、
てっきり東風谷さんは感情で訴えるとか、力づくで止めるとか、脳味噌空っぽの猪武者みたいな行動をすると思っていたんです。
ですが、東風谷さんは、それとは違う選択肢も考えていたんですね」

「ハハハ。やっぱり花京院君は私に喧嘩を売っていますよね? っていうか、私は覚えているんですからね!
花京院君が私に付いてくる時、戦力が必要だって言ったことを。それって戦うことを前提とした発言ですよね?
どっちの脳味噌が少ないか、もう明白じゃないですか!」

「僕は万が一の時のために戦力が必要と言ったのです。誤解してもらっては困ります」

「ああ言えば、こう言う。花京院君はいい加減自分の過ちを認めることをしたらどうなんですか!」

「僕がいつ過ちを犯したというんですか? それに東風谷さんこそ、いい加減に悪意ある曲解はやめたらどうなんですか!
僕は先ほど東風谷さんを褒めたんですよ!」

「あの花京院君の台詞のどこに喜ぶ要素があったんですか!? 
あれが褒め言葉って、もう言葉のチョイスの仕方が根本的におかしいですよ!」

「いいえ、普通です。僕は至って正常です」


二人は、そのまま自分達の意見を譲り合わず、睨み合う。
一触即発。そのように思われたが、次いで、その二人の口から出てきたのは、長い溜息だけだった。
こんな所で、お互いに争うのは不毛だと判断したのだ。


「意見をまとめましょうか」


花京院は気持ちを切り替えるかのように軽く咳払いしてから、改めて早苗に声をかけた。
彼女も再び話が脱線せぬように努めて冷静に応える。


「はい、そうですね。といっても、話はそう難しいものでもありませんよね」

「ええ。男女における支給品の優劣の差は、荒木達が女に弱いから。
その支給品の充実振りからは、八坂神奈子が荒木達に愛されていると推測できる。
そしてそんな彼女の色仕掛けなら、荒木達の心変わりを狙えるのではないか、という寸法です」

「何というか、改めて言葉にすると、すごく馬鹿げているように思えます」

「ですが、ハニートラップは昔に始まり、現代において尚も存在します。
それが廃れなかったのは、色仕掛けが男には有効だという何よりもの証左なのではないでしょうか」

「それはそうなんでしょうけど……。いえ、まぁ、そこらへんは神奈子様の魅力に期待しましょう」

「そしてその作戦の大前提となる八坂神奈子の説得です」

「はい。勿論、最悪の場合は戦うということになると思います。
ですが、その前段階として、ここは幻想郷とは関係ない場所だから、と説き伏せることができるのではないかということです。
要するに、神奈子様の行動の根幹を崩しちゃおうってわけです。ただ神奈子様が今、歩まれているのは容易には引き返せぬ道。
単なる推測では、方針を変えることはないでしょう。ですから、その方法で説得するとなると、
やはり誰にも否定できぬ証拠というものが必要となってくると思います」

「証拠となると難しそうですね。ここが死神の夢の世界だとしたら、何をしても起きることはありませんし、
例え起きたとしても、夢のことを覚えているというわけでもありません。ここが夢の世界だと立証するには
それこそ死神のスタンド使い、おそらくはスタンドDISCで力を得たであろう荒木達の説明を願うしかないでしょう」

「何だか雲を掴むようなというか、藁にも縋るようなというか……。もどかしい感じですねぇ」

「僕の方では残念ながら解決策は思いつきません。ですが、東風谷さんの方はどうですか? 
ここが幻想郷ではないと立証する方法、あるいは立証できる人や妖怪の心当たりはありますか?」

「ありますね」


早苗は即答した。花京院の台詞を聞いて、真っ先に思い浮かんだ妖怪がいたのだ。


「それは誰ですか?」


早苗の答えの速さに驚きながらも、その迅速さに興味を引かれた花京院は心して訊ねる。
そして早苗の方も、一音も聞き漏らしてはならないように、と丁寧に、ハッキリとした口調で答えた。


「それは幻想郷を作ったと言われる八雲紫さんです」


その台詞に、花京院は目を見開いた。そこまで大げさな肩書きを持った者がいるとは思わなかったのだ。
だがしかし、それは帆に順風を送るような理想的な答えでもある。そんな妖怪がいるのであれば、
この場所と実際の幻想郷の差異など、簡単に明らかにできるであろうから。
花京院は肩の力を抜いて、実に気楽に口を開いていった。


「成る程、そんな方がいるのでしたら、案外説得への道のりは遠くないのかもしれませんね。
それでその八雲さんが、この会場で行きそうな場所は見当がつきますか?」

「私、あんまりあの方のことは良く知らないので、結構な当て推量になると思います。
それでも話すとしたら、彼女の行き先は永遠亭じゃないでしょうか。
私はまだ幻想郷で暮らして短いですけど、あそこは殺し合いを良しとする場所じゃないってことだけは分かります。
スペルカードに代表されるように、平和で穏やかで、それでいて楽しいって所を作った方なら、絶対にこの異変に反意を抱くはずです。
でも、実際に荒木達に反抗するにしても、無理があるじゃないですか。
私達はこんな所に連れこまれ、閉じ込められているんです。しかも、無理矢理にです。
一人でどうにかできるなら、こんな事態には陥っているはずもありません。
となるとですよ、荒木と太田を倒すって考えたら、誰かしらの協力を得ようってことになると思うんです」

「その誰かしらが、永遠亭に関係ある方なんですか?」

「結論から言うと、そうなります。そこには八意永琳という、とんでもなく頭の良い方がいらっしゃるとのことで。
多分、あの方を味方に付けるというのが、危急の際における最善の策かなぁとは思います。
ただですね、私とか、霊夢さんとか、魔理沙さんとか、あとは私とかですね
そういった異変解決の主人公というか、スペシャリストにも、お声が掛かるんじゃないかなぁと思うと、
探す範囲は永遠亭にとどまるものではなくなってしまいますね」

「現状、あまり手広く探すことなどできませんから、やはり近くを探すというのが現実的ですね」

「となると、永遠亭ですね」

「永遠亭ですか」

「永遠亭です」

「永遠亭か」


「永遠亭」と二人揃って小さく呟くと、彼らは気の抜けた笑いをしながら、お互いに目を伏せた。
永遠亭。二人にとって、それは最早、呪いのような響きを持った言葉である。
随分と前から、そこに行こうとしているのに、依然と辿り着けていない迷宮のゴール。
永遠亭は文字通り、彼らから貴重な時間と体力を奪っていったのだ。それも一方的に、無慈悲に、残酷に。
そんな忌むべき場所の名前が、再び語られることとなっては、二人の心労は大きくなるばかり。
とはいえ、有限の時間の中では、いつまでも気落ちはしていられない。
早苗は「よし!」と気合を入れると、花京院を叱咤するように声をかけた。


「こんな所で、グズグズとはしていられません! それでは行きましょう!」


すかさず花京院は疑問の声を上げる。


「行くって、どこにです?」

「永遠亭にです」

「どうやってです?」

「…………では、ここは一旦、元の場所に戻ってみますか? それで皆さんと合流した後にということで」

「戻るって、どうやってです?」


重い沈黙が辺りを支配する。二人とも、その問いに対する答えを持ち合わせていなかったのだ。
先ほど、自らに活を入れた早苗の意気はもう阻喪とし、彼女の瞳は光を反射せずに真っ暗となっている。
もう一方の花京院も全く答えの見えない状況に嫌気が差したが、それでも気力を振り絞り、早苗に声をかける。


「とりあえずは、竹林を出ることを第一目標としましょう」

「何か私達の目標って、どんどん低くなっていますよね」

「情けないことは確かですが、千里の道も一歩からと言います。気を取り直して行きましょう」

「そうですよね。何をするにしても、その一歩が肝心なんですよね」


動かなければ、何も始まらない。それを改めて悟った早苗は再び「よし!」と掛け声を上げ、自らを奮い立たせた。
そうして食べかけだったサンドイッチを一気に丸ごと口の中に放り込む。これで気力のみならず、体力も満タンだ。
早苗は意気揚々と、最初の一歩目を踏み出した。しかし、最果てにまで届きそうな力強い足取りは、僅か数歩で止まってしまった。
花京院が早苗に続かず、その場で棒立ちのままなのだ。その様子を不審に思った早苗は訝しげに訊ねる。


「どうしたんですか?」

「ああ、いえ」


と、答えて、花京院は黙り込んだ。不審極まりない答えである。だが、それもむべなるかな。
というのも、冬眠前のリスやハムスターのように、両頬に食べ物を目一杯詰め込んた早苗のマヌケ面を見たら、
不意に「私の魅力って何ですか?」と訊いてきた早苗の言葉が、花京院の頭に過ぎってしまったのだ。


その時、口に出さずに終わった答えが「東風谷さんは承太郎の母親であるホリーさんのようです」だ。
人の心を和ませる、傍にいるとホッとした気持ちなる、とホリーに似通った点を花京院の早苗の中に見出していた。
しかし、それをどうしても早苗に伝えることができなかった。それを言おうと瞬間、花京院は思い出してしまったのである。
「恋をするのなら、あんな気持ちの良い女性がいいと思う」とホリーを評していたことを。
そしてそれに気がついた途端「まさかッ!?」という考えが、花京院の頭の中を支配し、彼に言葉を見失わせてしまったのだ。


「本当にどうしたんですか?」


早苗は花京院の顔を覗き込みながら訊ねた。
その急接近に、花京院は思わず後ずさりしながら答える。


「すみません。少し考え事をしていただけです」

「考え事? ま~た私をいじめる算段ですか?」

「違います。ただ単に東風谷さんはかわ……」

「……かわ? かわ、何です?」

「いえ、何でもありません。先を急ぎましょう」


ぞんざいに答えを放り投げると、花京院は足早に歩き出した。
そんな愛想のない彼の背中に向かって、早苗の怒りの言葉が届けられる。


「もう本当に私、怒りますよ! どうせ、私の頭がかわいそうとかって言おうとしたんですよね!?
私、分かっているんですからね! 女の子は、そういうのには敏感なんですから!」

「だから、違います。東風谷さんも、いい加減に誤解はやめてもらいたい」

「じゃあ、何て言おうとしたんですか!? どうせ、その問いには、答えられないんですよね!?
答えられないのが、まさに私の勘が正しいって証拠じゃないですか!」

「別に僕は何も言おうとはしていませんよ。単なる東風谷さんの勘違いです。きっと幻覚でも見ていたんでしょう」

「また、それですか!! 絶対に私のことを馬鹿にしていますよね、花京院君は!!」

「だから、誤解です」

「もういいです! イーッだ!」


早苗は白い歯を見せて、ご機嫌斜めといった表情を見せてくる。
全く意志の疎通が取れていない会話に、花京院は頭が痛くなる思いだったが、
それでも早苗が八坂神奈子のことを考えて、時折見せる塞ぎ込むような、悲痛に満ちた表情よりかは、全然マシだと思った。
心が和む。そこまではいかないが、こういった下らない会話が、いつまでも続けばいい。
だが、竹林を抜け、他の参加者や八坂神奈子と出会えば、それは自ずと終わりを迎える儚いものだ。
願わくば、いつかは他愛のない日常の中で、東風谷早苗の元気で、温かな笑顔を見られたら、と
花京院典明は心の中で何となく思ったり、思わなかったりするのだった。


「だから、誤解です」

「イーッだ」



【不明 迷い竹林のどこか/真昼】

【花京院典明@ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース】
[状態]:迷子、体力消費(小)、精神疲労(小)、右脇腹に大きな負傷(止血済み)
[装備]:なし
[道具]:空条承太郎の記憶DISC@ジョジョ第6部、キャンプセット@現実、基本支給品×2(本人の物とプロシュートの物)
[思考・状況]
基本行動方針:承太郎らと合流し、荒木・太田に反抗する
1:竹林の脱出。そして永遠亭へ行く。八雲紫の捜索。
2:東風谷さんに協力し、八坂神奈子を止める。
3:承太郎、ジョセフたちと合流したい。
4:このDISCの記憶は真実?嘘だとは思えないが……
5:3に確信を持ちたいため、できればDISCの記憶にある人物たちとも会ってみたい(ただし危険人物には要注意)
6:青娥、蓮子らを警戒。
[備考]
※参戦時期はDIOの館に乗り込む直前です。
※空条承太郎の記憶DISC@ジョジョ第6部を使用しました。
これにより第6部でホワイトスネイクに記憶を奪われるまでの承太郎の記憶を読み取りました。が、DISCの内容すべてが真実かどうかについて確信は持っていません。
※荒木、もしくは太田に「時間に干渉する能力」があるかもしれないと推測していますが、あくまで推測止まりです。
※「ハイエロファントグリーン」の射程距離は半径100メートル程です。
※荒木と太田は女に弱く、女性に対して支給品を優遇していると推測しています。またそれ故、色仕掛けが有効と考えています。
※八坂神奈子の支給品の充実振りから、荒木と太田は彼女に傾倒していると考えています。


【東風谷早苗@東方風神録】
[状態]:迷子、体力消費(小)、霊力消費(小)、精神疲労(小)、過剰失血による貧血、重度の心的外傷
[装備]:スタンドDISC「ナット・キング・コール」@ジョジョ第8部
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:異変解決。この殺し合いを、そして花京院君と一緒に神奈子様を止める。
1:竹林の脱出。そして永遠亭に向かい、仲間と合流する。八雲紫の捜索。
2:出来たら、ここが幻想郷とは関係ない場所だと証明する。それが叶わないのならば……。
3:『愛する家族』として、神奈子様を絶対に止める。…私がやらなければ、殺してでも。
4:殺し合いを打破する為の手段を捜す。仲間を集める。
5:諏訪子様に会って神奈子様の事を伝えたい。
6:3の為に異変解決を生業とする霊夢さんや魔理沙さんに共闘を持ちかける?
7:自分の弱さを乗り越える…こんな私に、出来るだろうか。
8:青娥、蓮子らを警戒。
[備考]
※参戦時期は少なくとも星蓮船の後です。
※ポルナレフらと軽く情報交換をしました。
※痛覚に対してのトラウマを植え付けられました。フラッシュバックを起こす可能性があります。
※ここがスタンド「死神」の夢の世界ではないか、と何となく疑っています。


<キャンプセット@現実>
テント、シェラフ、テーブルウェア、クッカー、カトラリー、カセットコンロ、カセットボンベ(予備)を
一纏めにした充実品。これがあれば、日をまたいでのバトルロワイヤルも安心して過ごせる。


157:第二回放送 投下順 159:鼻折れ天狗のウォーキング・スロウリィ:√0
157:第二回放送 時系列順 159:鼻折れ天狗のウォーキング・スロウリィ:√0
140:マヨヒガ 花京院典明 :[[]]
140:マヨヒガ 東風谷早苗 :[[]]

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最終更新:2017年04月26日 10:17