目次
簡易用語表
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開く |
日本語(Wiki内表記) |
英語(公式表記) |
意味 |
ヒューマンプレイヤー |
Human Player |
人間のプレイヤーのこと |
アライアンス |
Alliance |
3チーム1組の試合ごとに変わる同盟のこと |
フィールド
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Field |
試合をするコート全体のこと |
アルジー
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Algae |
藻類。水色のボールのこと |
コーラル
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Coral |
サンゴ。白色の筒のこと |
バージ
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Barge |
はしけ船。フィールド中央部分の地面に自アライアンスの色のテープがあるエリア |
スタートライン |
Starting line |
バージ近く(操縦エリア側)にある試合開始時にロボットが配置られる黒色テープの線 |
リーフ
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Reef |
岩礁。アライアンスごとにある構造物のこと。得点の要となりそうな予感 |
トラフ |
Trough |
リーフの1段目。灰色の部分で、L1と呼ぶ |
ブランチ |
Branch |
リーフにある3枝あるピンク色の棒。リーフ1つにつき12本のブランチがセット。Wikiでは下からL2,L3,L4 |
ネット
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Net |
バージの垂直上にあるフィールド幅分のネット |
供給ベース
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Coral Station |
コーラルをチームメンバーから受けるとることができる場所 |
プロセッサー
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Processor |
処理装置。フィールド壁際にある穴のこと |
ランキングポイント |
Ranking Point |
特定の条件下でアライアンスに加算される得点 |
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概要
- 公式マニュアルは、ルールの全てが書かれており、細かい規定やフィールドオブジェクトの詳細も記載されている
- ジャパンコミュニティーでは毎年ルール公開後すぐに日本語翻訳を行い、共有してオープンソースとして使用している
- フィールドオブジェクトの3面図や寸法図、CADデータなどが記載されている
各エリア詳細
- 作戦案・注意点の記述については個人の感想や予測の部分が多いため、各チームでの検証が必要
- 文末に記述者の所属を記載する(無所属の場合は無所属と記載もしくは記載なし)
フィールド
ゲームマニュアル19P
アライアンスエリア
ゲームマニュアル29P
アルジー
ゲームマニュアル34P
概要
- アルジーはスコアリングエレメントの1つで、試合の主要な得点源
-
ネット
または
プロセッサー
にアルジーを投入して得点を獲得する
- アルジーは試合開始時にリーフのブランチに各アライアンス6個ずつ配置されているほか、アライアンスウォール側に3つ置かれている
- 試合中の追加の供給はないため、上限値が事実上決まっている。
- 実際のアルジーは画像よりも青みが強い
サイズなど
アルジーは直径約41cm(±12mm)で設計されている
試合では、専用のメジャーを使用し、約39cm~約42cmになるように膨らます
- アルジーは直径約41.3cm(±6mm)、または約41cm(±12mm)で設計されている
- 直径を約39cmから約406mm、および約419mmから約42cmの範囲内に収まるよう、専用のメジャーを使用し膨らます
- 見た目よりも重く、ずっしりしている(9494主観)
情報訂正(FRCチーム必見)
+
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FIRST声明(2025年1月10日発表) |
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日本語翻訳文(翻訳:9494) |
キックオフの直後、FIRST®はチームが受け取った「アルジー」が、ゲームマニュアルに記載されているものと異なるとの報告を受け始めました。報告によると、「アルジー」は大きさが異なり、色や模様(トレッドパターン)がやや違っていました。また、ゲームマニュアルに指定されたサイズまで膨らませると、膨らみが足りないように見え、フィールドツアービデオに登場する「アルジー」と同じ挙動を示しませんでした。これを受けて、私たちは膨張仕様を変更することにしました。変更内容の詳細はチームアップデート02に反映されており、問題に関するさらなる詳細は以下をご確認ください。
まず最初に、「アルジー」のゲームピースに関する問題をFIRSTに共有してくださり、またFIRSTコミュニティ全体にも公にしてくださった皆さまに感謝申し上げます。この通知を受けた直後から、製造業者と協力し、何が起きたのかを調査してきました。
このような状況に至ってしまったことを、心よりお詫び申し上げます。
調査の結果、製造業者が「アルジー」の一部を製造する際に2つ目の型を使用していたことが判明しました。FIRSTは、最初の型(「クロスハッチ」と呼ばれる直線模様を持つもの)から作られたサンプルを承認しましたが、2つ目の型が使用されていることは知りませんでした。この2つ目の型では、「クラムシェル」と呼ばれる曲線模様の「アルジー」が製造されていました。また、「アルジー」の色合いに若干のばらつきがあることもわかりましたが、これは模様に関係なく、製造バッチによるものです。
FIRSTは、最初の生産ロットで30,000個のアルジーを注文しました。これらは、キット、プレイングフィールド、そしてAndyMarkによるチーム向け販売のために使用される予定でした。しかし残念ながら、クラムシェル模様のアルジーの大部分がFIRSTの梱包倉庫に送られ、キットに詰められてしまいました。一方で、クロスハッチ模様のアルジーはプレイングフィールド用としてFIRSTに送られました。以下に、アルジーの初回注文における内訳の概算を示します。
使用用途 |
クロスハッチ |
クラムシェル |
合計 |
配送キット |
840 |
7,160 |
8,000 |
試合用 |
2,200 |
0 |
2,200 |
AndyMark販売 |
14,920 |
5,080 |
20,000 |
合計 |
17,960 |
12,240 |
30,200 |
AndyMarkは、チーム向け追加販売をサポートするために追加のアルジーを注文しました。これらはすべてクロスハッチ模様のアルジーであることを製造業者に確認しています。
まず、すべてのチームにクロスハッチ模様のアルジーを送るという選択肢を検討しました。しかし、アルジーの現在の生産リードタイムは数週間かかり、さらに輸送時間も必要なため、この解決策は現実的ではないと判断しました。
次に、FIRSTのエンジニアリングチームが両バージョンのアルジーを異なる膨張仕様でテストしました。このテストでは、バウンドテスト、押し込みテスト(squish test)、リーフ上での配置状態、そして主観的な「感触」を評価しました。また、時間が経つにつれてアルジーがどれだけその特性を維持するかも評価しました。
テストの結果、チームアップデート2に記載された修正版の膨張仕様が、キットに含まれていたアルジーとイベントで使用されるアルジーの体験を最も近づける解決策であると判断しました。
出荷の分割方法のため、公式イベントで使用されるすべてのアルジーはクロスハッチ模様のものとなります。また、チームアップデートに記載された画像の向きでジグを用いてボールの直径を測定することをチームにご周知いただきたいと思います。
さらに、コミュニティ内でアルジーを共有し、より多くのチームが両タイプのアルジーにアクセスできるよう取り組んでいるチームの皆さまに、心より感謝申し上げます。
今回の件がチームにご迷惑をおかけしたことを、改めて深くお詫び申し上げます。
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つまり?
- 製造会社が異なる2つの型を使用しアルジーを製造したため、アルジーの色や模様(トレッドパターン)が異なっていた
- この違いはFIRSTが認識したのはチームによる報告後
- この2つの模様のアルジーをそれぞれ「クロスハッチ」と「クラムシェル」と呼ぶ
- 「クロスハッチ」が本来FIRSTが意図した模様のもので、試合で使用する
- 「FIRSTキット」にはクラムシェルのアルジーが内封されている
- 全チームに今から正しいクラムシェルのアルジーを配布するには時間がないため、アルジーの膨張サイズを変更することにした
- サイズを変更することで、リーフ上での配置状態や感触を維持する
- 修正版のルールは
TeamUpdate2
に記載している
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コーラル
ゲームマニュアル33P
概要
- コーラルはスコアリングエレメントの1つで、試合の主要な得点源
- 主に白色のポリ塩化ビニル製の筒を切ったもの
- 試合開始時には1つロボットにセットできるほか、アライアンスウォール側のアルジーの土台用に3つ設置されている
- 試合中は
供給ベース(コーラルステーション)
からロボットに供給することができる
サイズなど
- 約30cmの長さ、直径10.16cmの筒
- ポリ塩化ビニル製
- 試合やイベントで使用されるコーラルの重さは0.5kg~0.8kgの間のもの
- coralは試合中に消耗するため、coralとしてみなせるものであれば採点される
- coralは
AndyMark
で購入可能な他、同じサイズのcoralを購入し30cmに切断し使用することもできる
バージ・ケージ
ゲームマニュアル25P
概要
- バージはフィールドの中央に大きく位置し、橋渡しになっているオブジェクトのこと
- バージは半分に割り、青アライアンスと赤アライアンスのエリアがある
- バージの上には
ネット
が、下にはケージが吊り下げられている
- ケージは試合終了時にロボットがクライム(登る)するためのもの
- ケージには2種類の高さがある
- Deep Cage(低い)とShalow Cage(浅い)がある
- Deep Cageの方が難易度が高いとされている(詳しくは
得点表
を参照)
ケージ・バージサイズ表
ケージ高
2 ft. 6-1/8 in. (~77 cm) and 3-1/8 in. (~79 mm)
名称 |
ケージ底面(ft&in) |
ケージ底面(cm&mm) |
Deep Cage |
3ft.-⅛in |
79mm |
Shalow Cage |
2ft.6-⅛in. |
77cm |
+
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TeamUpdate1
変更前 |
名称 |
ケージ底面(in) |
ケージ底面(cm) |
Deep Cage |
3.00 |
7.62 |
Shalow Cage |
30.00 |
76.2 |
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ケージ詳細
-
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開く |
- 側面の棒を掴む・底面に引っ掛けるなどしてロボットを持ち上げることができる
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作戦案・注意点
リーフ
ゲームマニュアル28P
概要
- 各アライアンスの中央に配置されている"リーフ"は、主にコーラルを得点するためのオブジェクトである。
- リーフには12本のブランチが刺さっている
- リーフ8角形の側面中央にはそれぞれAprilTagが配置されている
- リーフには上図のようにL1~L4の4つの点数ポイントがある(詳しくは
得点表
を参照)
ブランチサイズ表
場所 |
最高位置(in) |
最高位置(cm)(約) |
入射角(度) |
L1 |
17.88 |
45.4 |
0 |
L2 |
31.72 |
80.5 |
35 |
L3 |
47.59 |
120.8 |
35 |
l4 |
71.87 |
182.5 |
90 |
作戦案・注意点
+
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開く |
- L2以上を狙って、下に落ちてしまってもL1が受け止めてくれる可能性がありそう(9494)
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ネット
ゲームマニュアル27p
場所・サイズなど
- フィールド中央のバージ上に設置されているネットは、両アライアンスがアルジーを得点するためのオブジェクトである
- 赤色・青色の2色のエリアがあり、試合終了時に各アライアンスカラーに入っているアルジーの数×4点得点できる
- ネットは厚さ約6mmのポリエステル・ニット・メッシュ製
- 幅122cm(4ft.)長さ366cm(12ft.)で縫い付けられた紐の縁取りがある
- AndyMarkにて
購入
できる
作戦案・注意点
コーラルステーション(供給ベース)
ゲームマニュアル:32p
場所・サイズなど
- 各アライアンスに2つずつ供給ベースが存在する
- フィールド外周を囲う壁とアライアンスエリアの間の4つの角に存在する
- 供給ベースでは、コーラルをフィールド内に供給できる唯一の場所である
- 各供給ベースには幅193cm(6ft.4in.)・高さ18cm(7in.)の開口部がフィールド側にある。
- 開口部はフィールドから高さ95cm(3ft.1½in.)の位置にある
- チュート(CHUTE)と呼ばれる平面に35度の坂が開口部につながっており、そこからロボットに向かってコーラルを投入することができる
- チュートには9本の溝があり、コーラルがそこを辿って縦向きを維持して投入することができる
- コーラルを横向きにして投入することも問題ない。ロボットの機構に合わせて投入の仕方を変更する
- 会場にはプレイヤー用の台が2台用意されている。身長の低い人や身体障害者であれば誰でも利用でき、視界を広げることが可能(
購入も可能
)
作戦案・注意点
+
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開く |
- 縦向きにロボットにセットする方が溝があるので確実に素早くロボットにセットできそう(9494)
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プロセッサー
ゲームマニュアル:28p
概要
- 各アライアンスに1つずつプロセッサーが存在する
- 相手のプロセッサーエリアに隣接し、リーフ付近のフィールド外周を囲う壁に埋め込まれている
- ヒューマンプレイヤーはプロセッサーからエリアに入ってきたアルジーはすぐにプロセッサー上の配置エリアに移動させる、もしくはネットに投げ入れる必要がある。
- 各プロセッサーには最大4個のアルジーを保管することができる
- プロセッサー上部に最大3個、プロセッサー出口ランプの端に最大1個
- ただし、ヒューマンプレイヤーが追加のアルジーを直ちに投入しようと誠実に努力している場合、このルールには例外が適用される
サイズなど
- 各プロセッサーにはロボットがアルジーを投入するための開口部がある
- 幅71cm(2ft.4in.)、高さ51cm(1ft.8in.)、地面から18cm(7in.)の高さ
作戦案・注意点
+
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開く |
- 自分のアライアンス側のプロセッサーにアルジーを入れると6点を獲得できる。しかし、そのプロセッサーエリアには相手アライアンスのプレイヤーがいるため、アルジーを入れたとしても、そのアルジーを相手プレイヤーがネットに投げ入れると相手に4点が入る。結果的に、自分が得られる得点差は6点から4点を差し引いた実質2点にしかならない。(9494)
- プロセッサーに1度入ったものでも、中で跳ねてフィールド内に戻ってきた場合は場合は得点としてカウントされないことに注意が必要。(9494)
- アライアンスで合計2点分のみ得点し、協力ポイントを狙ったのち、コーラルによる得点を狙うと高得点を期待できる。(9494)
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