シルヴィエ「中に入るまでは少し距離があるみたいね。
そういえば、オリヴィアたちにはヴァルディクスとの出会いについて語ったことはないわね。
今がちょうどいい頃合いかもしれないわね。話しましょう。」
オリヴィア「最高司令を呼び捨てなのは、個人的に気になってました。どういう関係なんですか?」
シルヴィエ「私は空想世界の中でも、現実の人々の影響を強く受けた、「デゼール星」で生まれた。
本来は、私がデゼール星で猛威を振るっていた幽霊的な存在を退治する物語の主人公だったのだけれど、あるとき突然、宇宙海賊を名乗る連中が、デゼール星を襲撃したわ。
あのとき6歳だった私は、運悪く宇宙海賊が停泊していた場所に迷い込んでしまい、さらわれた。
そこへ現れたのが、当時の空想世界警察第九部隊長のヴァルディクスだった。
宇宙海賊の行為を聞きつけたヴァルディクスがいち早く行動を起こし、私を救助した。
その後私はヴァルディクスに保護されて、デゼール星の訓練学校に入るまでの6年間を共に過ごしたわ。彼は一種の保護者のようなものね。
訓練学校に入って、ヴァルディクスが私の成績を見たところ、自分のもとで働いてみないか、と誘われた。
私にとっては、恩人と共に仕事ができるなんて運がいいことそうそうなかったから、遠慮なく誘いを受けた。
しばらくして沈黙者の結成が決まり、ヴァルディクスと共に移動することになった。当時の最高司令はヴァルディクスよりもかなり荒々しい性格だったわね。
最高司令が退職したあと、第二代最高司令として、ヴァルディクスが抜擢された。その頃から、次期最高司令を育成するための研修期間を与える目的で、副司令の座が用意された。
ヴァルディクスはてっきり、もっと戦力になる者を選ぶと思っていたけれど、彼がその立場を与えたのは、私だった。
本人に理由を聞いたら、他には成せない、お前だけが持っている重要な使命がある気がする、と言っていた。
本当にそんな日が来るのかと疑う日も少なくないわ。
以降は副司令として、ヴァルディクスが最高司令として得た知識や経験、多くのことを受け継いでいった。
ヴァルディクスから言われたことは、一言一句全て覚えたほどよ。」
オリヴィア「それはやりすぎじゃぁ………」
シルヴィエ「最近では、ほとんど自由に動き回れるようになったから、今のうちに彼の見てきた世界を回ろうと思って、しばしば遠征してたわね。
オリヴィアが私のところに来たのは、ちょうど数年前の出来事。今でもあなたは信頼のおける部下よ。先輩呼びも、猫吸いも煩わしいけれど。」
オリヴィア「だって先輩いい匂いするし。なんでかわかんないけど。」
シルヴィエ「せめてわかってから吸いなさい。
さあ、そろそろ着くわよ。」
そういえば、オリヴィアたちにはヴァルディクスとの出会いについて語ったことはないわね。
今がちょうどいい頃合いかもしれないわね。話しましょう。」
オリヴィア「最高司令を呼び捨てなのは、個人的に気になってました。どういう関係なんですか?」
シルヴィエ「私は空想世界の中でも、現実の人々の影響を強く受けた、「デゼール星」で生まれた。
本来は、私がデゼール星で猛威を振るっていた幽霊的な存在を退治する物語の主人公だったのだけれど、あるとき突然、宇宙海賊を名乗る連中が、デゼール星を襲撃したわ。
あのとき6歳だった私は、運悪く宇宙海賊が停泊していた場所に迷い込んでしまい、さらわれた。
そこへ現れたのが、当時の空想世界警察第九部隊長のヴァルディクスだった。
宇宙海賊の行為を聞きつけたヴァルディクスがいち早く行動を起こし、私を救助した。
その後私はヴァルディクスに保護されて、デゼール星の訓練学校に入るまでの6年間を共に過ごしたわ。彼は一種の保護者のようなものね。
訓練学校に入って、ヴァルディクスが私の成績を見たところ、自分のもとで働いてみないか、と誘われた。
私にとっては、恩人と共に仕事ができるなんて運がいいことそうそうなかったから、遠慮なく誘いを受けた。
しばらくして沈黙者の結成が決まり、ヴァルディクスと共に移動することになった。当時の最高司令はヴァルディクスよりもかなり荒々しい性格だったわね。
最高司令が退職したあと、第二代最高司令として、ヴァルディクスが抜擢された。その頃から、次期最高司令を育成するための研修期間を与える目的で、副司令の座が用意された。
ヴァルディクスはてっきり、もっと戦力になる者を選ぶと思っていたけれど、彼がその立場を与えたのは、私だった。
本人に理由を聞いたら、他には成せない、お前だけが持っている重要な使命がある気がする、と言っていた。
本当にそんな日が来るのかと疑う日も少なくないわ。
以降は副司令として、ヴァルディクスが最高司令として得た知識や経験、多くのことを受け継いでいった。
ヴァルディクスから言われたことは、一言一句全て覚えたほどよ。」
オリヴィア「それはやりすぎじゃぁ………」
シルヴィエ「最近では、ほとんど自由に動き回れるようになったから、今のうちに彼の見てきた世界を回ろうと思って、しばしば遠征してたわね。
オリヴィアが私のところに来たのは、ちょうど数年前の出来事。今でもあなたは信頼のおける部下よ。先輩呼びも、猫吸いも煩わしいけれど。」
オリヴィア「だって先輩いい匂いするし。なんでかわかんないけど。」
シルヴィエ「せめてわかってから吸いなさい。
さあ、そろそろ着くわよ。」