パッドファルトの船出 - 十の救現主wiki

グジャ・ヴァルディクス「…………
シルヴィエ………
ありがとう…………」
ヴァルディクスは砕け散った。
破界核は落下の衝撃で粉々になり、輝きながら消えていった。
シルヴィエ「…………
…………………」
消えた破界核から溢れた輝きは不自然にもパッドファルトの方へ向かって集まっていく。
シルヴィエ「………！」
パッドファルトの傾きとエンジンからの火炎は解消されていく。
この光景を、シルヴィエは一度見たことがあった。
シルヴィエ「あなたは………ずるい人よ。ヴァルディクス………」
未来と救世の船はその光によってかつての如く沈黙を貫いていた。
シルヴィエ「………」
シルヴィエは泣いていた。
新しい船出が決定したことへの感動、最大の恩人を失った後悔、何が理由かはわからない。
シルヴィエは振り返り、笑顔で答えた。
それは誰も見たことがない、彼女さえ知らなかった顔だ。
シルヴィエ「帰りましょう。私たちが守った宝を、彼も見守っているから。」