シルヴィエ２ - 十の救現主wiki

シルヴィエ「宇宙海賊船には一度だけ、迷子で入ったことがあるわ。
私の記憶力はデゼール星で群を抜くものよ。ある程度向かうべき方向もわかる。」
宇宙海賊船にはたくさんの霊が浮いている。しばらく進んでいるうちに、シルヴィエは話だした。
シルヴィエ「私が初めてヴァルディクスと出会ったのが、ここだったのよね。
彼が見せた背中は、英雄と呼ばれるに相応しいものだった。」

過去のヴァルディクス「大丈夫か、こんなところに迷い込んで、辛かっただろう。
さあ、そこに隠れていてくれ。私がここを見張る幽霊を相手する。
安全になるまで出てきてはダメだよ。」
過去のシルヴィエ「う……うん。」
過去のヴァルディクス「空想世界警察第九部隊長ヴァルディクス、参る！」

過去のヴァルディクス「ふむ、これでいい。
出てきていいぞ。もう大丈夫。さあ、私と一緒にここを出よう。
宇宙海賊からは離れよう。ムシャーヤーナに帰るんだ。」
過去のシルヴィエ「どうして……たすけてくれるの？」
過去のヴァルディクス「どうして……？
………
いつかは思い出せないが、私にも救ってくれた恩人がいた。
これもまた、あの人への恩返しと捉えてもいいかもしれないな。」

シルヴィエ「ヴァルディクスはその後、第九部隊を引き連れて宇宙海賊を追い込み、倒すまではいかずとも、ムシャーヤーナを攻撃する力がないほどまで抑圧したわ。
彼は自分の目の前にいる人、関わりを持つ人が苦しむのを見過ごさない立派な人物だったわ。
ルギンは未だに彼を恨み、着々と復讐に向けて動いているはず。
外の様子はどうかしら。そろそろ船長室に着くのだけれど。」
シルヴィエが外を覗くと、なぜか暗くて視認ができなかった。
どうやら太陽が完全に隠れているらしく、何者かによってこうなっているらしい。
シルヴィエ「これは……まさか極夜を起こす例の化け物？
ロッサンの報告から察するに、ルギンはあのモンスターを飼い慣らしているというのね。
いいでしょう。勝負といきましょう。
さあ、準備を。」