??????「近い………
お前と……私……
ようやく………」
?????「あなたは……誰?
僕に……話しかけてる……?」
??????「お前に……会えて………」
????「おい、トレンシス。
トレンシス、起きろ。
起きろ、いつまでボーっとしてる。」
トレンシス「!」
イズール「隊長や所長に見つかるかもしれないだろう。」
トレンシス「……ごめんなさい、イズールさん。」
所長「……ですので、隊員の皆様にはご協力いただきたく思います。
ではこれにて、緊急集会を終わります。各自持ち場に戻るように。」
イズール「銀鉱か。よく異現にいる相手を把握できたもんだ。
金眼調査で空想世界警察もバタバタしてたが、ようやく謎が解明されてくるわけだな。」
エイレス隊長「失礼、最後にひとつ。
No.15077、イズール。トレンシスを連れて、あとで私のもとへ来るように。」
イズール「あらかじめ昼を食っておいてよかったな。
そうかトレンシス、食後だから眠くなったんだな?」
トレンシス「今日のミートパイは、美味しかったから。」
イズール「ははは。喜んでくれてるみたいで何よりだ。
さて、エイレス隊長のところに行こうか。なんかの任務の通達だろう。珍しくお前も参加できるかもしれない。」
トレンシス「!、本当に……?」
イズール「聞けばわかるさ。行くぞ。」
お前と……私……
ようやく………」
?????「あなたは……誰?
僕に……話しかけてる……?」
??????「お前に……会えて………」
????「おい、トレンシス。
トレンシス、起きろ。
起きろ、いつまでボーっとしてる。」
トレンシス「!」
イズール「隊長や所長に見つかるかもしれないだろう。」
トレンシス「……ごめんなさい、イズールさん。」
所長「……ですので、隊員の皆様にはご協力いただきたく思います。
ではこれにて、緊急集会を終わります。各自持ち場に戻るように。」
イズール「銀鉱か。よく異現にいる相手を把握できたもんだ。
金眼調査で空想世界警察もバタバタしてたが、ようやく謎が解明されてくるわけだな。」
エイレス隊長「失礼、最後にひとつ。
No.15077、イズール。トレンシスを連れて、あとで私のもとへ来るように。」
イズール「あらかじめ昼を食っておいてよかったな。
そうかトレンシス、食後だから眠くなったんだな?」
トレンシス「今日のミートパイは、美味しかったから。」
イズール「ははは。喜んでくれてるみたいで何よりだ。
さて、エイレス隊長のところに行こうか。なんかの任務の通達だろう。珍しくお前も参加できるかもしれない。」
トレンシス「!、本当に……?」
イズール「聞けばわかるさ。行くぞ。」
空想世界警察現実支部は、渋谷のひっそりとした場所に建てられている。2023年のグジャによる現実侵攻を受けて、沈黙者結成と同時に発足した。
イズールからしてみれば、第六部隊に所属していた頃と大違いで静かな環境。トレンシスからしてみれば、初めて仕事をすることができた第二の家のような場所だ。
イズールからしてみれば、第六部隊に所属していた頃と大違いで静かな環境。トレンシスからしてみれば、初めて仕事をすることができた第二の家のような場所だ。
イズール「失礼する。
隊長、トレンシスを連れてきた。」
エイレス隊長「早かったな。最近の様子を見るに、トレンシスも君を深く信用している。まるで親子のようだ。」
イズール「そいつはありがたい限りさ。さっきはミートパイを食べたせいで、俺に寄っかかりながら眠っちまってた。」
トレンシス「うぅ……ごめんなさい。でも、まだ眠いなぁ。」
イズール「謝る必要はないぞ。誰かに迷惑かけたわけでもない。」
エイレス隊長「君が子供の扱いに長けているのは、ここにきて初めて知ったよ。君自身に子でもいるのかね?」
イズール「あぁ、娘がいる。
だがあいつは………
モニャは……事故で亡くなった。」
エイレス隊長「!
すまない、君の事情を何も知らずに、無礼なことを聞いてしまった。」
イズール「構わない。察する方が無理がある。
それよりも、今回はなんの用事だ?」
エイレス隊長「ああ。それについてなんだが……
君たちに、異現勢力の調査を任せたい。」
イズール「異現勢力……ああ、あのウォルシュという人物の信者か。」
エイレス隊長「その通りだ。君はこれまでこの調査に加わったことはないそうだが、卡維博士から君を推薦されていてね。実績を見込み、信用のもと依頼したわけだ。」
イズール「卡維博士?
そうか、異現調査のチームに博士も加わっていたんだな。あいつとは第六部隊時代に、6年間の付き合いがあった。いまや30代か。」
エイレス隊長「それとトレンシスに関しても同様に、博士の推薦だが、私は反対したんだ。
しかし、沈黙者のシルヴィエ新最高司令がこの案を通すように言ってきてな。
本人たちは、トレンシスには秘めた何かがあると。私は固有魔法など何一つわからないし、科学に長けているわけでもない。
渋々受け入れたが、あの方々がそういうのであれば、どこかに絶対的根拠があるのだろう。わざわざ名指しで推薦してくるわけだからな。」
イズール「理由はわかった。具体的には何をすればいい?」
エイレス隊長「それなんだが……
以前我々で発見した「ディスコ・ウォルシュ」に侵入して、そこのリーダーを捕縛するか、難しいようであれば“処理“してほしい。」
イズール「……わかった。極力捕縛する方向でいく。
だが何の策もなくやるような内容じゃない。すでに動いてるんだろう。」
エイレス隊長「もちろんだ。中には潜入している工作員が数名いる。だが報告によれば、内部の構造の把握が困難だという。どういうわけか、何度地図を作ろうとしても、次の日には一致しなくなるそうだ。」
トレンシス「ずっと……変身してるの?」
エイレス隊長「おそらくはな。容易に攻略されないための対策といえる。」
トレンシス「サンディエルみたいに、賢いんだね。」
エイレス隊長「サンディエル……君を解放した革命家か。確かに賢いが、サンディエルと違って、こういう目的でその賢さを活かすのは悪いことだ。彼らを許してはいけないよ。」
イズール「内部に工作員がいるということは、物資の入手も可能なのか。」
エイレス隊長「ああ。特に切り札ともいえる支援に、ロールドールを採用した。
ロールドールを受け取れば、瞬時に仲間として参加し、戦闘をサポートしてくれるだろう。
その他支援としては、武器の提供、薬材の提供、そして沈黙者からの技術提供により、紋章製造とVUND技術使用が可能になっている。一部の気分屋どもは、カードゲームで遊び呆けて連絡をよこさないがな。」
イズール「そんなところまで手が進んでいるとは。」
エイレス隊長「だが最深層については誰も入れた報告が上がっていない。正面から突破が必要だろう。」
トレンシス「僕たちは、下へ行けばいいんだね。悪人を捕まえに。」
イズール「サンディエルと同じように、有名になれるといいな。」
トレンシス「うん、頑張る!!」
エイレス隊長「(この容姿と知能で9歳か。すこし成長に遅れはあるが、テロ集団による政権強奪で捕まり、家族ごと幽閉されていたとあれば、教育が受けられずにこうなってしまうのも頷ける。サンディエルを尊敬するのも、感謝ゆえだろう。彼がすでに亡くなっていることを知ったら、この子は深く傷つくだろうな。)
とにかく、君たちは数日後に作戦を開始してもらうことになる。すぐに準備を開始するように。」
トレンシス「はーい。」
イズール「頑張ろうな、トレンシス。」
隊長、トレンシスを連れてきた。」
エイレス隊長「早かったな。最近の様子を見るに、トレンシスも君を深く信用している。まるで親子のようだ。」
イズール「そいつはありがたい限りさ。さっきはミートパイを食べたせいで、俺に寄っかかりながら眠っちまってた。」
トレンシス「うぅ……ごめんなさい。でも、まだ眠いなぁ。」
イズール「謝る必要はないぞ。誰かに迷惑かけたわけでもない。」
エイレス隊長「君が子供の扱いに長けているのは、ここにきて初めて知ったよ。君自身に子でもいるのかね?」
イズール「あぁ、娘がいる。
だがあいつは………
モニャは……事故で亡くなった。」
エイレス隊長「!
すまない、君の事情を何も知らずに、無礼なことを聞いてしまった。」
イズール「構わない。察する方が無理がある。
それよりも、今回はなんの用事だ?」
エイレス隊長「ああ。それについてなんだが……
君たちに、異現勢力の調査を任せたい。」
イズール「異現勢力……ああ、あのウォルシュという人物の信者か。」
エイレス隊長「その通りだ。君はこれまでこの調査に加わったことはないそうだが、卡維博士から君を推薦されていてね。実績を見込み、信用のもと依頼したわけだ。」
イズール「卡維博士?
そうか、異現調査のチームに博士も加わっていたんだな。あいつとは第六部隊時代に、6年間の付き合いがあった。いまや30代か。」
エイレス隊長「それとトレンシスに関しても同様に、博士の推薦だが、私は反対したんだ。
しかし、沈黙者のシルヴィエ新最高司令がこの案を通すように言ってきてな。
本人たちは、トレンシスには秘めた何かがあると。私は固有魔法など何一つわからないし、科学に長けているわけでもない。
渋々受け入れたが、あの方々がそういうのであれば、どこかに絶対的根拠があるのだろう。わざわざ名指しで推薦してくるわけだからな。」
イズール「理由はわかった。具体的には何をすればいい?」
エイレス隊長「それなんだが……
以前我々で発見した「ディスコ・ウォルシュ」に侵入して、そこのリーダーを捕縛するか、難しいようであれば“処理“してほしい。」
イズール「……わかった。極力捕縛する方向でいく。
だが何の策もなくやるような内容じゃない。すでに動いてるんだろう。」
エイレス隊長「もちろんだ。中には潜入している工作員が数名いる。だが報告によれば、内部の構造の把握が困難だという。どういうわけか、何度地図を作ろうとしても、次の日には一致しなくなるそうだ。」
トレンシス「ずっと……変身してるの?」
エイレス隊長「おそらくはな。容易に攻略されないための対策といえる。」
トレンシス「サンディエルみたいに、賢いんだね。」
エイレス隊長「サンディエル……君を解放した革命家か。確かに賢いが、サンディエルと違って、こういう目的でその賢さを活かすのは悪いことだ。彼らを許してはいけないよ。」
イズール「内部に工作員がいるということは、物資の入手も可能なのか。」
エイレス隊長「ああ。特に切り札ともいえる支援に、ロールドールを採用した。
ロールドールを受け取れば、瞬時に仲間として参加し、戦闘をサポートしてくれるだろう。
その他支援としては、武器の提供、薬材の提供、そして沈黙者からの技術提供により、紋章製造とVUND技術使用が可能になっている。一部の気分屋どもは、カードゲームで遊び呆けて連絡をよこさないがな。」
イズール「そんなところまで手が進んでいるとは。」
エイレス隊長「だが最深層については誰も入れた報告が上がっていない。正面から突破が必要だろう。」
トレンシス「僕たちは、下へ行けばいいんだね。悪人を捕まえに。」
イズール「サンディエルと同じように、有名になれるといいな。」
トレンシス「うん、頑張る!!」
エイレス隊長「(この容姿と知能で9歳か。すこし成長に遅れはあるが、テロ集団による政権強奪で捕まり、家族ごと幽閉されていたとあれば、教育が受けられずにこうなってしまうのも頷ける。サンディエルを尊敬するのも、感謝ゆえだろう。彼がすでに亡くなっていることを知ったら、この子は深く傷つくだろうな。)
とにかく、君たちは数日後に作戦を開始してもらうことになる。すぐに準備を開始するように。」
トレンシス「はーい。」
イズール「頑張ろうな、トレンシス。」