kairakunoza @ ウィキ

入れ替え従姉妹

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
 ここは…だれ?私は…どこ?
 っていう冗談を言ってる場合じゃなくて、
 今起きて感じた事は朝と言う感じと言うよりも体の方の違和感だった。

 えっと…昨日はネトゲを夜遅くまでやって…そして…ちゃんと自分のベットの中に入ったよね?

 とりあえず周りを見渡してみる。
 …なんで私はゆーちゃんの部屋にいるんだろう…。
 そして体を見てみる。
 ん~………

 どこからどう見てもゆーちゃんの体です。
 本当にありがとうございました。

 …それにしても…これなんてギャルゲ?

 なんて言ってる場合じゃない。
 とにかくゆーちゃん起こしに行って見よう。
 まぁ、私を起こしに行くのと同じ事かな?

「ゆーちゃん…ちょっと起きて」
「んー…お姉ちゃん?」
 私の姿をしたゆーちゃんはまだふとんに入りながら目を閉じて返事をする。
 もう一回声をかけてみる。
「おーい。」
 そうすると私の目が少しずつ開く。
「はーい…あれ?私?」
 私、もといゆーちゃんは目を開いて私の姿を見てハテナ顔になっている。
「気付いた?」
「うん…なんで…?」
「なんでだろ?」
「う~ん…不思議だね」
「私も不思議でしょうがないんだよねぇ…。」
「でも…今日どうしよっか?」
「学校行くしかないよね。休むわけにもいかないし」
「だよね…。」
「とりあえずさ、お父さんには気付かれないようにね。私も上手くやるから」
「うん、わかった。声まで変わってなくて良かったね」
「…だね」
 私とゆーちゃんは一緒に部屋を出て下へ降りる。
 リビングへ向かうとお父さんはもういた。
「おはよー、お…じさん」
「お、こなたとゆーちゃん、おはよう」
「お…父さん、おはよう」
「二人共どうした?なんか少し変だぞ?」
「心配しなくて大丈夫だよ叔父さん」 
「なんか今のゆーちゃんに呼ばれると妙にこなたっぽいなぁ…。」
 う~ん…微妙…。

 …?
 私は今何かに気付いた。
 昨日…つかさとかがみが少し変だったのも…?
 いや…そんな事はないよね…。
 でも、今ここで…こんな事になってるし…。
 まぁ、いっか。気にしたら負けかなと思ってる。
「そう?」
「んー…勘違いかもしれん」
「ま…まぁそんなことより早くご飯食べようよ」
「そうだね」

 いつもと変わりない朝食をとって、
 私の手…もといゆーちゃんの手を私が引っ張って私の部屋へ駆け込む。
 なんか変な感じだなぁ…。
「お…お姉ちゃん何?」
「えーっとね…大変だね。これは。」
「え?なにが?」
「だってさ…私達、学年変わっちゃうよ」
「あ…。」
「どうする?」
「どうするって…う~ん…。」

 …私たち二人少しの間沈黙が訪れた…。
 ほんとどうしよ…。

「それでも行くしかないよね」
「…やっぱそうだよね」
「じゃ、私は着替えてくるからね。」
 そう言って私は自分の部屋を出てゆーちゃんの部屋へと進む。
 えーっと…なんか言い忘れた事あったっけ…。

 …大丈夫。何も穴はない。時間割?そんなの関係ねえ!
「お姉ちゃん!言い忘れてた事あった!今日の時間割はね…。」
 あー…ちゃんと律儀に言ってくれるのが可愛いなぁ…。
「だからね。よろしくね」
「はーい、わかったよお姉ちゃん」
 私が言った瞬間ゆーちゃんがとても恥ずかしそうにした。
 まぁ…そりゃそうだよね。普段お姉ちゃんなんて言われないし。
「うぅ…なんか恥ずかしい…。」
「ゆーちゃん、慣れておかないと大変だよ?」
「うん…わかってる…。」
「じゃあ、また後でね」
「うん…お…じゃなくてゆー…ちゃん…。
 あ、そうだ。忘れてたけど、今日の時間割って何?」
「えーっと、教科書とかはロッカーのなかに全部入ってるから気にしなくていいよ。
 詳しい時間割はつかさかみゆきさんに聞いてね」
「うん、分かった」

 …これと…これと…これか。懐かしい教科書だなぁ…。

 よいしょっと…。
 …ゆーちゃんの体だからかな…。
 重く感じる…。

 さて、準備出来たし行くか。
「お姉ちゃ~ん、行くよー」
「あ、もうちょっと待っておね…ゆーちゃん…。」
 ゆーちゃん…学校行っても大丈夫かな…。

「ごめん、ゆーちゃ…ん待った?」
「大丈夫だよ。待ってないよ」
「じゃ行こっか。」
「うん」
「「いってきまーす」」

「でもさゆーちゃん、今日大丈夫?」
「う~ん…微妙かも…。」
「後、みんなを呼ぶとき気をつけてね。」
「うん、分かってるよ」
「うんうん、頑張ってね」
「お姉ちゃんは大丈夫なの?」
「私は…一応、何回かゲームで…。」
「へぇ~、ゲームでそんなのあるんだー」
「まぁ、とにかく早く行こ」
「うん」

 今ゆーちゃんと一緒に登校してるけど…
 ん~…ゆーちゃんの体だからかな…ちょっとだるい…かも…。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「ちょっと…だめかな…?」
「でももうちょっとだから、学校行けばみなみちゃんがちゃんと見てくれるからね」
「ゆーちゃんもいい友達持ったなぁ…。」
「うん、みなみちゃんがいてよかったよ」
 頼れる人がいつも身近にいてくれていいなと思ったのはこれが初めてだった。
 ふぅ、やっと学校が見えてきた…。

「こなちゃーん!」
 ちょっと…嫌な予感が…。
 私とゆーちゃんは一緒に声がする方に体を向けた。

 案の定声の主のつかさとその隣にかがみがいた。
 うぅ…ちょっとなぁ…どうやって乗り越えよう…。
 キツイかも…特にゆーちゃんが…。
「おはようございます、先輩」
「おっす」
「おはよう。こなちゃん、ゆたかちゃん」
「つかさ…せ………かがみ…せ……おはよう…。」
 あー…やっぱりだめかな…。
「こなた、どうしたの?なんか変よ?」
「あ、お姉ちゃんちょっと具合悪いみたいだから先に行きますね。」
「ゆたかちゃん、やさしいね」
「でも…なんか変ね」

 ふぅ…危ない危ない…やっぱ…う~ん…。
「お姉ちゃん…ごめん…。」
「いや、大丈夫」
 体が少しだるかったけど…ゆーちゃんが今置かれている状況を考えたら…。
 私は我慢するしかないよね。
「でも…先輩を呼び捨てにするのはちょっと…。」
「ネタばらししちゃおっか?このまま我慢するの辛いでしょ?」
「う~ん…どうしよ…。少し考えさせて…。」
「うん、よく考えてから相談しにきてね」
「あ、そうだ。お姉ちゃん忘れてたけど上履きってどこ?」
「あーそうだね、えっと、私のは…だよ。
 後、ゆーちゃんのもどこ?」
「お姉ちゃんありがとう。私のはね、…だよ」
「おー、ありがと」
「じゃあ、お姉ちゃんまた後でね」
 私とゆーちゃんは玄関でそれぞれいつもと違う教室へ向かった。
 えっと、1年D組は…あったあった。

 私は教室へ入ろうとしたが。
 入る時になぜか少しだけ重要?な事思い出した。
 …ゆーちゃん、授業分かるかな…?
 あ…それに席場所聞くのも教えるのも忘れてしまった…。
 んー…どうしよう…。
 とか考えてたらみなみちゃんが来た。

「ゆたか…おはよう…。」
「あ、おはよう。みなみちゃん」
 なんだか物凄い視線を感じるけど気にしない。
 なんて言うか…会っただけでこんな視線か…。
 ゆーちゃん、毎回こんな感じで見られてどう思ってるんだろ。
 頑張ってるなぁ。

 …席の場所わかんないけど…席の場所聞いたら怪しく思われそう…。
 けど聞かなきゃ何も始まんないよね。
「ねぇ、みなみちゃん」
「ゆたか…なに…?」
「私の席どこだっけ?」
「えっと…あの…場所」
 みなみちゃんはそう言いながらゆーちゃんの席と思われる所を指で指し示した。
「ありがとね。みなみちゃん」
 疑問に思ってないかなー?
 大丈夫だよね。 


 やっと朝のHR終わった所だけど…ゆーちゃん、つかさたちと仲良くやってるかな。
 でもなんでこんなアニメ、漫画、ギャルゲみたいな事が起こったんだろ?
 考えてもよくわかんないや…。

 それにしても…からかう人がいないとなんかつまんないなぁ。
 この際ひよりんでもいいや…。
 と思った、そのとき…
「ゆーちゃーん、ちょっと来て欲しいんだけど…。」

 私がやってきた。
 いや、ドッペルゲンガー的な意味じゃなくて。
 朝からの状況を考えたら答えは一つ、ゆーちゃんがやってきた。
「はーい、分かったー、すぐ行くー」


「それでお姉ちゃん、話って何?」
「うん…ちょっと…人に聞かれるとまずいかもしれないから…。」
 そう聞いて話の内容がすぐ分かった。 

 そんなこんなで人があまりいない場所に移動した私とゆーちゃん。
 そしてしばらく沈黙が訪れた所でゆーちゃんが口を開き始めた。
「ね…お姉ちゃん…。」
「何?ゆーちゃん。大体の疑問は私に任せればおっけーだよ」
「えっとね、みんなにもう言っちゃっていい?いま、この状況について…。」
「んー…まぁいいけど…私も一緒にいないと説明出来ないと思うよ?
 と言うか…みんなは状況把握出来ないかもしれないね」
「うん、わかってる。だからお姉ちゃんに相談しに来たの」
「それじゃあ~…どうしよっか。もうこの休み時間、時間なくなりそうだから次の休み時間に説明しよっか」
「うん。わかった。ありがとね、お姉ちゃん」
 そう言いゆーちゃんは私に笑顔を見せてくれる。
 へぇ~…私の顔って笑うとこんな感じになるんだなぁ…。
 始めて知った。まぁ、普段鏡とかでしか自分の顔を見ることが出来ないからね。
 こういうのもなんだか新鮮でいいと思った。
「あ、後お姉ちゃん、朝になんか…つかさ先輩と高良先輩が変な話してたんだけど…。」
「え?どんな話?」
「えーっとね…なんだっけ…確か……
―つかささん、元に戻りましたか?
―うん、なんであんな事起こったのかわかんないけど無事戻ったよ。
―そうですか。良かったです。
 こんな感じの話をしていたんだけど…お姉ちゃん、心当たりある?
 何話してたの?って聞いても他愛も無い世間話ですって言われて…。」
「う~ん…昨日の昼休みにかがみとみゆきさんがどっか行って話して…。
 その後戻ってきたらかがみとつかさが小声でなんか話していたけど…よくわかんないな…。」
 もしかしたら、もしかしたら私が朝思ったことが当たってるかもしれない。
「なんか変な会話だよね」
「だね…でも、きにしたってしょうがないよ。
 じゃあ…ゆーちゃん。また後でね」
「うん、待ってるよー」
 私はゆーちゃんが背中を向けて去る様子を見届ける。
 こんな展開がまさか現実世界にあるとはねー。
 お姉さんびっくりだ
 …
 う~…やっぱこのセリフはゆい姉さんにしかあわないね。
 ま、いいや。教室戻ろっと。

 つかさとみゆきさんの会話か…なんかひっかかる…。 

 そんなわけで朝一番で最初の授業だけど…。
 眠いなぁ…寝ようかなぁ…疲れたなぁ…。
 私の中でいろいろ会議が行われた結果、寝る事に決まったようだ。
 と言うかいつのまにか私の体は机に突っ伏していた。
「…小早川」
 早速先生に目をつけられていた。
「具合悪いのか?」
 あ、そっか。今はゆーちゃんの体だったんだ。忘れていた。
「いや、大丈夫です」
「無理はしなくていいぞ」
「ほんと大丈夫です」
「そうか、じゃあ続けるぞ」
 迷惑かけないためにもちゃんと授業うけようか。
 一応、一年生の復習にもなるからね。

 眠い…。
 やっと終わったけど眠い…。
「ゆたか…大丈夫…?」
「うん。みなみちゃん、心配してくれてありがと」
「別に…」
「えっと、じゃあ私はお姉ちゃんに用事があるから…ごめんね」
「そう…無理はしないで…」

「いやぁ…やっぱあの二人…じゃないとなぁ…。」
「ひよりん、自重とイウ言葉ヲ覚えた方ガイイデスヨ」
「うわっ…パティ、いつのまに…。」
 ふむふむ、ひよりんとパティか…いいコンビになりそうだ… 

 とりあえずゆーちゃんの所へ行こうとしたら階段の影から私が出てきた。
 うん、もちろん今は私の姿になってるゆーちゃんの事ね。
「あ、お姉ちゃん待ってた?」
「いや、今来たとこ」
「それじゃ、みんなに説明よろしくね」
「うん、こなたお姉さんにまかせたまへー」
「でも今は私がお姉ちゃんだよね」
「まぁ細かい事は気にしない方向で。」
 二人で三年生の廊下へ向かいながら話す
「それで、お姉ちゃんわかってるよね?」
「うん充分に準備出来てるよ」
 と言ったら嘘です。すみません。
「そっか。よろしくね」
 あ、説明忘れてたけど二人で居る時だと呼び方は他の人といるときと変わるからね。
 簡単に言えば私は今のゆーちゃんの事をゆーちゃんと呼んで、
 ゆーちゃんは今の私の事をお姉ちゃんと呼ぶんだ。
 でも…私、誰に説明してるの?
 なんだか…天から声が聞こえて来て説明しろって…

「お姉ちゃん?」
「…っ!ちゃんと説明したよ!ほんとだからね!みんなのためじゃないんだからっ!」
「どうしたの?」
「…?あ…あぁ…ごめん、別世界に入ってたみたい」
「もう着いたよ」
「ほんとだ。いつのまに…。」
「じゃあ、みんな呼んでくるから少し待っててね」
 うわ、どうしよう。説明…どうすればいいんだ…。
 もう…やるしかないよね。 

 どうやらみんな来たようだ。
「こなたとゆたかちゃん二人で話ってなに?」
 かがみは不思議そうな顔で、つかさとみゆきさんはわくわくした顔で話を待っている。
「…」
「どうしたの?」
 やばい、今更心臓がバクバク言って来た。
 それにめまいが…。
 もう、どうとでもなっちまえ。
「えーっとね…実は私とゆーちゃんは朝起きたら体が入れ替わってたんだ。
 何言ってるのかわからねーと思うが、何をされたのか分からなかった…。」

「へ…へぇ…そうなんだ…」
 あれ?反応が微妙…?
 もっと驚くかと思ったのに…。
「泉さんたちもですか?」
「えっと…じゃあ今のこなちゃんとゆたかちゃんは…」
 ん…?みゆきさんの「も」ってなんだ?
「もしかして先輩たち、気付いていましたか…?」
「いや、初耳よ。けど私たちもね…つかさ」
「うん…実は昨日お姉ちゃんと体が入れ替わってたんだ」
 な…なんだってー!?
 …緊張して損したよ…。
 なるほど。やっぱ…みゆきさんとかがみ…いや、つかさが二人でどっか行って話してたのはそういう事か…。
 その後もこそこそ話も…。
「かがみたちも昨日入れ替わってたんだ…。」
「うん、そうよ。気付かなかったのはこなただけよ」
「いやぁ…なんとなくなんかどこか…怪しいと思ってたんだけどね…。」
「それほんと?昨日全然気付いてなかったように見えたけど?」
「うぐぅ…その時は気付いてなかったけど、今日になって…やっと昨日の事に違和感を覚えた…。」
「遅すぎるわよ。
 それに、こなたに教えなかったのはね、あんたにバレたらろくな事にならないからよ」
「むぅ…」
 変に感じたひっかかりはやっぱこういう事だったのかぁ…












コメントフォーム

名前:
コメント:
  • ↑続きはありますよ。
    ですが、このページにリンクが無かったので、勝手ながらリンクを張らせてもらいました。 -- 名無しさん (2009-11-22 16:32:09)
  • ドキドキワクワクでした!
    続編希望 -- 名無しさん (2009-02-10 22:55:08)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー