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長い髪の伝説

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匿名ユーザー

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「……んっ……かがみ……」
「……こなた……こなたぁ……っ」

薄暗い部屋の中で、発育途上の二つの裸身がもつれ合う。
窓から差し込む月明かりの中、二人の長い髪がもつれ合い、そして解ける。
床に脱ぎ捨てられた寝巻きの上で、流れるような影模様が複雑に形を変えていく。

互いの唇が近づき、重なり合う。むさぼるような口づけ。
二つの薄い胸が重なり、そして離れる。

「……ん……今度は、私が上だよ……」
熱に浮かされたように呟いて、小さいほうの少女が……こなたが、姿勢を変えた。
もう一人の少女の……かがみの脇をすり抜け、覆いかぶさるようにのしかかる。

「……ほら、かがみ、ここ弱いでしょ?」
かがみの胸に手を伸ばし、愛おしむように包み込む。
その指が桜色の頂に触れた刹那、かがみは何かに耐えるように首を振り……

「あ痛っ」
「あ、ゴメン……髪、引っ張っちゃった?」
手元を見ると、シーツに突いたこなたの手が、かがみの髪を挟み込んでいた。
「ん……もう、こなたってば……」
さっきから、何度もいいムードになってはこの調子。そのたびに興が醒めて、かがみはいささかご機嫌斜め。
もっとも、かがみも何度も同じことをやらかしているので、彼女も強くは言えないが。

「う~ん……やっぱり、結わえたほうが……よかった、かのう」
顎に手を当てて、爺さんのような思案顔。
おどけたつもりでも、上気した頬と乱れた髪、甘えるような声は隠せない。
「こ、こなたが……『もつれあう髪の毛って萌えるよね~』とか、言ったんじゃないの」
こちらも艶かしい息づかいとともに、かがみ。

「ちょっと、はぅ、仕切り直し・しよっか……」
「そ、そうね……んっ」
ともすれば快感に崩れそうになる身体。お互いを支えながら、身を起こそうとするが……

「んふぁっ!?……ちょ、ちょっとこなた、それ、きつい……って」
「か、かがみだって……はひっ!?」
すっかり敏感になった互いの身体を、もつれあった髪が、互いの指が責めたてる。
こなたの腕の力が抜けて、かがみの胸の中へと倒れ込む。
かがみの胸がこなたの頬を受け止め、柔らかくその形を変える。

耳元で聞こえる吐息、立ち上る甘い香り。
密着したままの胸の、激しい動悸。

そのすべてが快感となって、二人の脳幹を蕩かしていく。


「「……いいや、もう」」
目の前の快感に負けた二人は、再び恍惚の世界へと没頭していった。


――――――――――
 『長い髪の伝説』
――――――――――


― × ― ― × ― ― × ― ― × ― 


「……ふぁ」
心地よい気だるさの中。優しい闇の中で、こなたは目を覚ました。
大きくゆっくりと上下する、かがみの胸に頬を埋めたまま、こなたはしばらく、ぼんやりと窓から差し込む月明かりを見つめていた。
時間は、午前二時三十分。つかさとみゆきも、隣の部屋で快楽の波に揺られ、眠っている頃だろうか。

「ふぅ……かがみも……イっちゃったかな?」
大きくはないが形のいい、かがみの双丘。
こなたの唾液で艶かしく光るその蕾を、人差し指で軽く弾く。

「……ん……」
小さく身じろぎして、かがみが目を覚ます。

「……イった?」
小悪魔の微笑で、こなた。
「……バカ、恥ずかしいこと聞かないでよ」
プイと横を向いて、かがみ。
言葉にしなくても、その鼻にかかった甘い声が答えだった。
「むふ、かがみんは可愛いねぇ」
口ではからかいながらも、こなたの目は愛情に満ちている。
「もう……ほら、後始末するわよ。このまま朝になっちゃったら大変でしょ」
わざとつっけんどんに振舞う、その意地っ張りがたまらなく愛しい。

……とはいえ、このまま朝を迎え、二人にこんな姿を見られるのは、いくらこなたでも恥ずかしい。
エロゲーで慣れているつもりだったけど、やはりリアルだと違うんだよね……

「……そだネ」
よっこいしょ、と身を起こすと、かがみも密着したまま身を起こした。
「かがみ……なにやってんの?」
「あんたこそ、何やってんのよ」
半分はやれやれと、半分は名残惜しい、相反する感情。
後ろ髪を引かれるように、二人は重ね合わせた身を離…………




……れない。

「あ、あれ?」
何をどうしたらこうなるのか。
互いの背中に回した腕に、お互いの長い髪が絡みついて、あや取りのように互いの身体を縛り付けている。

文字通り、「後ろ髪を引かれている」状態だった。

「ちょ、えっ? 何これ!?」
「え、あれ? あれ~~?」
「ちょっとこなた、何やってんのよ?」
「わ、私のせいじゃないよ~」
「何よこれ、抜けないじゃないの……」
こなたの背中に回したかがみの腕は、蒼い髪によってぐるぐる巻きになっている。
「いたた、無理に抜こうとしないでよかがみ……私の手を先に抜いてなんとか、よっと……あれれ?」
かがみの脇を通して抜こうとした腕に、菫色の髪が巻きついてくる。

「……な、なんでこんなに絡まってんのよっ!?」
「昨日はけっこう激しかったからねぇ……えっと、キスから入って胸に行って、あそこ攻めて背中に回って耳たぶ噛んで、そんで~」
「逐いちリプレイすんなっ! ってか、少しは恥じらい持てよっ!」
「む~~……こっちがこうなって、あっちがこうだから……」
かがみのツッコミをスルーして、こなたは腕に絡まったかがみの髪と格闘している。

「こなた、そっちじゃなくて、あっち通してみたら?」
「こっち? ……ありゃ」
「そっちじゃないわよ! もう」
「んなこと言われたって、あっちこっちじゃわかんないよ~」
「ちょっと待って、こっちの手でなんとか……」
「い、痛い痛いっ!」
「あ、ご、ゴメン。……じゃあ、こっちから」
「だめだよ、そっち通したら余計に……あーあ」


― × ― ― × ― ― × ― ― × ― 


朝の光が窓から差し込む部屋の中。蒼と菫色に彩られた塊が、もそもそと蠢いている。
「さて……朝になってしまったわけだが」
「…………」
「どうしますかのう、かがみんや」

「ホント、呑気だなあんたは……仕方ないわ、つかさに助けてもらいましょ」
この際、恥ずかしいなどと言ってはいられない。
せめて、家族に見つかる前になんとかしないと、何を言われるかわかったもんじゃない。

特に、まつり姉さんにだけは。
少なくとも一週間は、格好のいじりネタにされるに違いないから。

「せーの……よいしょっ」
呼吸を合わせ、ベッドから立ち上がる。
「おいっちに、おいっちに」
こなたの左足は、かがみの背中でがんじがらめになっている。真正面から抱き合ったまま、三本足でカニ歩き。
「奥さん! これが海老です」
「何よそれ?」
「説明したら殴られるから言わな~い。目の前の箱に聞いとくれよ~」
「あのなァ……」

大きくため息をついて、ドアの前までたどり着く。
身体を捻って、後ろ手でドアノブに手を伸ばそうとした、その時。

ドアがひとりでに開き、その向こうにいたのは……

「うわっ!ドナウα1っ!」
「またわけのわからんことを……」
「泉さ~ん……かがみさ~ん……助けてください~……」

全身これ、桃色の塊と化したみゆき。ふくよかな胸の谷間から、つかさの顔が覗いている。

「みゆき、つかさ……あんたらもかい……」
「……むにゅむにゅ……すーすかぴー……」
さすがはつかさ。動じる様子もなく、ぽやぽーやでまったり熟睡中。

「ふかふーかで……いっつもありがっと~……むにゅ」
「つ、つかささ~~ん……」

「つかさ……いっつもなのか……ふかふーかなのか……
 ……ちょっとうらやま、あ痛っ! か、かがみ、お尻つねらないでよ~!!」


― 終わっとけ! ―












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  • 柊家でやってたのか -- 名無しさん (2010-09-11 10:45:09)
  • 伝説だな -- 名無しさん (2010-08-06 18:09:29)
  • なにヤってんだか...... -- 名無しさん (2010-05-22 17:27:22)
  • ー終わっとけ!-がかがみが叫んでるように見える。 -- 名無しさん (2009-05-17 17:33:02)
  • これはもう、映像を思い浮かべてニヤニヤするしかない愉しさのGJ。 -- 名無しさん (2007-11-27 23:50:51)

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