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みゆきとこなた

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「ねぇ、みゆきさん。なんで私は泉さんなの?」
「それは、子供は親の苗字をそのまま引き継ぐからではないかと。
 今の苗字と言うのはですね、江戸時代には、一般庶民は苗字を名乗ることが許されていな……」
「いや、そうじゃなくて。かがみもつかさも名前で呼んでるのに、何で私だけ苗字なのかなあ」
 お恥ずかしいです。また勘違いをしてしまいました。

「そうですね。私は基本的に、人の名前は苗字で呼ぶんですよ。
 でも、かがみさんとつかささんを苗字で呼ぶと、どちらも柊さんになってしまいますから」
「なるほどね~。でもさ、できれば名前で呼んでくれないかな」
 いつも元気な泉さんが、今は寂しそうです。
 でも、なぜでしょう。理由がよく分かりません。
「どうされたんですか、泉さん。私が何かしてしまいましたでしょうか」
「いや、だからさ名前で呼んでくれないかな。なんか悔しいんだよね~。
 二人は名前で呼ばれてるのに、私だけ苗字ってのが」

 笑顔を作ってはいらっしゃいますけど、瞳に寂しさが現れています。
 友達のことを名前で呼ぶのは普通のこと。
 泉さんは、私のことを友達だと思ってくれているから、名前で呼んでほしいのですか?
 それとも、かがみさんやつかささんへの対抗心ですか?
 どちらにしても、私が寂しがらせているのは事実です。
 そして、それを解決できるのも私だけ。

 改めて、普段と違う呼び方をしようとすると、緊張してしまいます。
「こっ……」
 声が裏返ってしまいました。
 泉さんは私に期待のまなざしを向けてます。ちゃんと呼んであげなくては。
「こなたさん」
 名前を呼ぶだけなのに、なぜこんなにどきどきするのでしょうか。
 私を見つめるこなたさんはすごく嬉しそうな笑顔で、
 そんなこなたさんを見ると、さらにどきどきが増しています。
「みゆきさん。これからも名前で呼んでくれるかな?」
 そんな顔で見つめられると、断れないのですが……
「あのっ、こなたさん」
 普段の私らしくない、緊張で勢いの付いた感じのしゃべり方。
「どうしたの?顔真っ赤だよ、みゆきさん」
 かがみさんによく向ける、猫口でかわいらしい顔をして私を見ています。
 とても嬉しいですね。
 それで気が付きました。
 私が、かがみさんやつかささんに対抗心を持っていることに。

「いえ、改めて名前をお呼びすると、緊張すると言うか恥ずかしいと言うか。
 ですから、二人のときだけお名前で呼ぶということでよろしいでしょうか。
 それと、他の方には内緒でお願いいたします」
「おけ~。じゃあ、二人だけの秘密だね。でも、二人のときは必ず名前で呼んでね」
「はい。お約束します」
 私が『こなたさん』と呼ぶのは二人だけのとき。
 小さな秘密ですが、こなたさんと二人だけの秘密を持つことが、なぜこのように嬉しいのでしょう。
 はっきり分かるのは、いつまでもこなたさんの笑顔を見ていたい、ということです。



 ところで、こなたさんが先ほどから「フラグがたったかな?」などと言ってるのはどういう意味でしょう?

(おしまい)












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  • うん、フラグたちましたねw

    それにしてもみゆきさんカワイイですw -- HIRO (2009-10-13 08:55:49)

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