「はぁ……」
4月の終わり、私は溜め息をつきながら、バス停までの道を歩いていた。
いつもは岩崎さんと一緒に帰るんだけど、今日は「みゆきさん」と言う、
2つ上の先輩と一緒に帰る事になってたみたいで、私は独りで帰る事になった。
まだ高校に入って一ヶ月、まだあまり友達もいなかったし、
こなたお姉ちゃんも今日は友達の柊かがみ先輩と帰るって言ってたから。
でも、やっぱり独りは寂しいな、と思ってトボトボと下を向きながら歩いていると。
いつもは岩崎さんと一緒に帰るんだけど、今日は「みゆきさん」と言う、
2つ上の先輩と一緒に帰る事になってたみたいで、私は独りで帰る事になった。
まだ高校に入って一ヶ月、まだあまり友達もいなかったし、
こなたお姉ちゃんも今日は友達の柊かがみ先輩と帰るって言ってたから。
でも、やっぱり独りは寂しいな、と思ってトボトボと下を向きながら歩いていると。
「ゆたかちゃ~ん!」
突然誰かが後ろから声を掛けてきた。
私は驚いて顔を上げたけど、その声には聞き覚えがあった。
振り向くと、そこには私の思った通り、紫のショートカットの髪に
カチューシャのようなリボンをつけた、ほわほわとした顔の女の人が立っていた。
私は驚いて顔を上げたけど、その声には聞き覚えがあった。
振り向くと、そこには私の思った通り、紫のショートカットの髪に
カチューシャのようなリボンをつけた、ほわほわとした顔の女の人が立っていた。
私は独りの理由をつかさ先輩に話した。
「そっか。実は私も独りなんだ。お姉ちゃんはこなちゃんと一緒に帰るって言ってたし」
少し残念そうに話すつかさ先輩。
そして少し思案顔になって、
そして少し思案顔になって、
「あ、そうだ。ねえ、ゆたかちゃん」
「何ですか?」
「今日、一緒に帰らない?」
「えっ?」
「何ですか?」
「今日、一緒に帰らない?」
「えっ?」
突然の提案に驚く私。
「いいですけど……」
確かに断る理由はないけど……
「ホント? よかった~。私、独りで帰ると、ちょっと心細くって……」
「そうなんですか」
「それに……」
「そうなんですか」
「それに……」
そこでつかさ先輩は突然言葉を切った。
「それに……何ですか?」
私が尋ねると「ううん、何でもないよ」と、つかさ先輩は少し恥ずかしそうに返事をした。
「じゃあ、行こっか。私、いろいろゆたかちゃんに聞きたい事があるんだ」
「あっ、はい……」
「あっ、はい……」
私は了解して、つかさ先輩と一緒に歩き始めた。
……何が言いたかったんだろうな、つかさ先輩……
……何が言いたかったんだろうな、つかさ先輩……
「……昨日の夕食の時、こなたお姉ちゃんが……」
「へぇー、そうなんだ。家でもこなちゃんってそういう風なんだね」
「へぇー、そうなんだ。家でもこなちゃんってそういう風なんだね」
今私達は、糟日部駅からの下り電車に乗っている。
一緒に歩き始めて、つかさ先輩は「高校生活はどう?」とまず尋ねてきた。
私はバスが来るまで、この一ヶ月の事を話した。
あまり友達が出来てない事。入学試験で会った人――岩崎さん――と同じクラスになれた事。
そしたら今度は岩崎さんがどういう人か、という事を聞かれた。
私はバスに乗っている最中、つかさ先輩にずっと岩崎さんの事を話し続けた。
岩崎さんがすごくいい人で、いっぱい話せる事が多かったって言うのもあるけど、
何だろう、つかさ先輩とだと、話しやすいと言うか、そんな感じがして。
バスを降りた後、今度はこなたお姉ちゃんの話になった。
家でお姉ちゃんがどうしてるのか聞きたかったみたい。
お姉ちゃん、学校ではあまり自身の話はしないのかな?
少し疑問に思ったけど、気にしないでつかさ先輩に家でのお姉ちゃんの様子を話した。
そこで、電車の中の話に戻る。
一緒に歩き始めて、つかさ先輩は「高校生活はどう?」とまず尋ねてきた。
私はバスが来るまで、この一ヶ月の事を話した。
あまり友達が出来てない事。入学試験で会った人――岩崎さん――と同じクラスになれた事。
そしたら今度は岩崎さんがどういう人か、という事を聞かれた。
私はバスに乗っている最中、つかさ先輩にずっと岩崎さんの事を話し続けた。
岩崎さんがすごくいい人で、いっぱい話せる事が多かったって言うのもあるけど、
何だろう、つかさ先輩とだと、話しやすいと言うか、そんな感じがして。
バスを降りた後、今度はこなたお姉ちゃんの話になった。
家でお姉ちゃんがどうしてるのか聞きたかったみたい。
お姉ちゃん、学校ではあまり自身の話はしないのかな?
少し疑問に思ったけど、気にしないでつかさ先輩に家でのお姉ちゃんの様子を話した。
そこで、電車の中の話に戻る。
「お姉ちゃん、学校でもそんな感じなんですか?」
「うん! いつも面白い話をしてくれてね――」
『……次は、糖武動物公園~……糖武動物公園~……』
「うん! いつも面白い話をしてくれてね――」
『……次は、糖武動物公園~……糖武動物公園~……』
あ、次で降りなきゃ。
「つかさ先輩。私、次の駅で乗り換えるので……」
「えっ? あ、もうそんな所まで来ちゃったんだ」
「えっ? あ、もうそんな所まで来ちゃったんだ」
少し驚いているようにも見えるつかさ先輩。
私もつかさ先輩と話をしてたからか、乗り換え駅までの時間が短く感じた。
私もつかさ先輩と話をしてたからか、乗り換え駅までの時間が短く感じた。
「はい。ありがとうございます。つかさ先輩との会話、とても楽しかったです」
私は笑顔でつかさ先輩に感謝の言葉を述べた。すると。
「ホント? よかった~」
つかさ先輩はホッとしたような声を出した。
どうしてだろう、と考えてたら、今日つかさ先輩が尋ねてきた時、
何か言いかけていた事を思い出した。
どうしてだろう、と考えてたら、今日つかさ先輩が尋ねてきた時、
何か言いかけていた事を思い出した。
「そういえばつかさ先輩、あの時、何を言おうとしたんですか?」
「えっ、あの時? ……あっ、えっと、それはね……」
「えっ、あの時? ……あっ、えっと、それはね……」
つかさ先輩も思い出したようで、その時と同じ様に顔を少し赤らめた後、
ゆっくりと、ふんわりと笑顔になって。
ゆっくりと、ふんわりと笑顔になって。
「……ゆたかちゃんも、何だか寂しそうだな、って思って」
「ふえっ……?」
「でも、よかった~。ゆたかちゃん、元気になったみたいで」
「ふえっ……?」
「でも、よかった~。ゆたかちゃん、元気になったみたいで」
―トクン―
――えっ? 何、今の……
『間もなく~、糖武動物公園~……糖武動物公園~……お出口は』
「あ、降りなきゃ……」
「あ、降りなきゃ……」
乗り換え駅が近づいたので、私はドアの近くに
――「あ、ゆたかちゃん」――
行こうとしたら、つかさ先輩に呼び止められた。
「何ですか? つかさ先輩」
私が返事をすると、つかさ先輩はとても柔らかな、そして暖かな笑顔で。
「――今度一緒になったら、またいっぱい話をしようねっ」
―トクン―
あ、あれっ? また……
プシュー。
「あ、は、はい。さ、さよう、なら」
「うん、またね~」
「うん、またね~」
電車を降りて、倖手方面行きのホームに向かう。
……でも、さっきの音はなんだったんだろう……
……でも、さっきの音はなんだったんだろう……
この時、私はまだその音が、全ての始まりを告げる音だと、全く気づいていなかった――
- 至福の音 02:高鳴る胸に続く
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- なごやかなお話! -- チャムチロ (2012-10-30 07:33:32)