「ふと思ったんだけどさ」
昼休み、学校の教室にて。四人でいつもの通り喋りながらの昼食を楽しんでいると、突如その中の一人が声を発した。
「私達って、男になったらどんな風になるんだろうね」
あもあもとコロネの先を咥えながら、始めに言葉を発した青髪の少女……泉こなたが質問した。
「そ、それってどういう事なの?こなちゃん」
「……まーた何かのアニメやら漫画のネタか?私達が女である事は変わりゃしないでしょうが」
こなたの台詞に、紫の短髪……柊つかさは聞き返し、紫のツインテール……柊かがみは呆れ混じりの声で肩をすくめる。
「泉さん、どうしてそのような事を?」
最後の一人であるピンクの長髪……高良みゆきの質問に、こなたは一冊の本を取り出した。
「いやさー、この同人誌で私達が男になっててね。……私達というか私以外の三人だけど。
でさ。ふと実際に男になってたら、とか考えたわけよ。あと……どんな組み合わせになるかとか」
同人誌、と言うにはかなり小型のサイズ……文庫本とほぼ同じサイズだろうか。それを手渡され、かがみとつかさは固まってしまった。
「え、同人誌……なの?これ」
「普通に本屋さんで売ってそうだよね……」
……ちなみに。実際に文庫本サイズの同人誌も存在する。(カバーなどで一般の本を再現している物もある)
某ラノベの神器をモデルにしたブックカバーのかけられた本をぱらぱらとめくってみると、絵は数枚程度しか描かれておらず、後は全て活字のみ。
「……あれ、これ小説じゃない。珍しいわね、こなたがこういうの買うなんて」
「んー、ちょっと内容が気になってね。……あ、別に18禁じゃないらしいから学校(ここ)で読んでても大丈夫だよ」
「何の心配だよ……」
突っ込みを入れつつ、早速かがみは内容を読み進めてみた。
「……って、何よこれ!?」
さらりと初めの部分だけ読んで、すぐに本を閉じるかがみ。直後にはこなたに突っかかっていた。
「な、何って?」
「何で私がこなたに……ほ、あ、うぅ……恋愛感情とか、抱いてんのよ……っ!」
昼休み、学校の教室にて。四人でいつもの通り喋りながらの昼食を楽しんでいると、突如その中の一人が声を発した。
「私達って、男になったらどんな風になるんだろうね」
あもあもとコロネの先を咥えながら、始めに言葉を発した青髪の少女……泉こなたが質問した。
「そ、それってどういう事なの?こなちゃん」
「……まーた何かのアニメやら漫画のネタか?私達が女である事は変わりゃしないでしょうが」
こなたの台詞に、紫の短髪……柊つかさは聞き返し、紫のツインテール……柊かがみは呆れ混じりの声で肩をすくめる。
「泉さん、どうしてそのような事を?」
最後の一人であるピンクの長髪……高良みゆきの質問に、こなたは一冊の本を取り出した。
「いやさー、この同人誌で私達が男になっててね。……私達というか私以外の三人だけど。
でさ。ふと実際に男になってたら、とか考えたわけよ。あと……どんな組み合わせになるかとか」
同人誌、と言うにはかなり小型のサイズ……文庫本とほぼ同じサイズだろうか。それを手渡され、かがみとつかさは固まってしまった。
「え、同人誌……なの?これ」
「普通に本屋さんで売ってそうだよね……」
……ちなみに。実際に文庫本サイズの同人誌も存在する。(カバーなどで一般の本を再現している物もある)
某ラノベの神器をモデルにしたブックカバーのかけられた本をぱらぱらとめくってみると、絵は数枚程度しか描かれておらず、後は全て活字のみ。
「……あれ、これ小説じゃない。珍しいわね、こなたがこういうの買うなんて」
「んー、ちょっと内容が気になってね。……あ、別に18禁じゃないらしいから学校(ここ)で読んでても大丈夫だよ」
「何の心配だよ……」
突っ込みを入れつつ、早速かがみは内容を読み進めてみた。
「……って、何よこれ!?」
さらりと初めの部分だけ読んで、すぐに本を閉じるかがみ。直後にはこなたに突っかかっていた。
「な、何って?」
「何で私がこなたに……ほ、あ、うぅ……恋愛感情とか、抱いてんのよ……っ!」
内容はこうだ。
こなた以外の三人が男性化しており、何気にかがみとこなたはそれぞれがそれぞれに思いを抱いている。
その状態で、こなたは男かがみのある一言を聞いてしまい、そこから二人がすれ違ったり元に戻ったりする……という感じだ。
こなた以外の三人が男性化しており、何気にかがみとこなたはそれぞれがそれぞれに思いを抱いている。
その状態で、こなたは男かがみのある一言を聞いてしまい、そこから二人がすれ違ったり元に戻ったりする……という感じだ。
「まあ、そこはそれ。同人誌という事で」
「よくないわよ!人権侵害じゃないの、これ!」
「私だってかがみに惚れてる事になってるんだからおあいこだよ」
「あ、う……」
顔を真っ赤にしながら、かがみの暴走は止まった。
「……話は戻るけどさ。ちょっと考えてみようよ。……とりあえず私とかがみはわりと簡単に想像しやすいよねー」
「ちょっ、おまっ、何を勝手に……!」
「まーまー聞いてよ。とりあえずかがみが男で私が女ね。シチュエーションは……」
「よくないわよ!人権侵害じゃないの、これ!」
「私だってかがみに惚れてる事になってるんだからおあいこだよ」
「あ、う……」
顔を真っ赤にしながら、かがみの暴走は止まった。
「……話は戻るけどさ。ちょっと考えてみようよ。……とりあえず私とかがみはわりと簡単に想像しやすいよねー」
「ちょっ、おまっ、何を勝手に……!」
「まーまー聞いてよ。とりあえずかがみが男で私が女ね。シチュエーションは……」
*** ***
眠れない。……いや、眠気は十分にある。もとい、あった。
なぜ過去形かと言うと、ついついある事を考えてしまい、それによって眠気が吹き飛んでしまったからだ。
なぜ過去形かと言うと、ついついある事を考えてしまい、それによって眠気が吹き飛んでしまったからだ。
今、家にはあいつ……こなたがいる。その一文だけで、俺の眠気を吹き飛ばすには十分だった。
いつもの通り、勉強会(という名の宿題写し大会)をやって。問題はその後だった。
あいつはあろう事か『今日、つかさの家に泊まるわー』とほざいてくれたのだ。
何でも父親は自分の作品のための取材旅行(こなたはただの息抜きだと言っていたが)、ゆたかちゃんは今実家に帰っている、という事で家にいても一人で暇らしい。
そのこなたは今、つかさの部屋で一緒に寝ている。……しかし、友達とはいえ、家族以外の異性がいる。その事が俺を覚醒に導いていた。
「うー、眠れん……明日も早く起きなきゃいけないのに……」
布団の中でもがくが、それで眠気がもう一度やってくるはずもなく。……と。
あいつはあろう事か『今日、つかさの家に泊まるわー』とほざいてくれたのだ。
何でも父親は自分の作品のための取材旅行(こなたはただの息抜きだと言っていたが)、ゆたかちゃんは今実家に帰っている、という事で家にいても一人で暇らしい。
そのこなたは今、つかさの部屋で一緒に寝ている。……しかし、友達とはいえ、家族以外の異性がいる。その事が俺を覚醒に導いていた。
「うー、眠れん……明日も早く起きなきゃいけないのに……」
布団の中でもがくが、それで眠気がもう一度やってくるはずもなく。……と。
キィ……
扉の開く音。……つかさ、か?またトイレに行きたいから一緒について行ってくれとか……
「かがみー……起きてる……?」
あまりの衝撃に、絶叫しそうになるのをぐっとこらえた。……なんでよりによってこなたが!?
「……なんだよ」
「あ、起きてたんだ……」
言葉尻に何かを呟いた気がするが、よく聞こえなかった。
「……いやー、私って寝る時間が遅いからどうも目が冴えちゃって……あはは」
寝返って扉の方を見ると、いつものこなたが頭を掻いていた。
「まったく、お前は……」
「ねえかがみ。ちょっと暇つぶしに……」
「断る。……眠くないのはわかるが、さすがにうちの家族に迷惑になるからあんまり騒がずに寝ろ」
というか俺の部屋に来ないでくれ。そう心の中で呟きながらこなたと反対の方向に寝返った。……くそ、余計眠れなくなった。
……こなたは何かを呟いているようだったが、その声も消え、気配が近づいて……『近づいて』?
「ならさ、かがみ……一緒に寝よ?」
布団がめくれる音。ベッドの軋み。そして……俺の後ろにある気配。
「ちょっ、ちょっと待て!?」
これがさすがに絶叫せざるを得なかった。一緒の布団に入るな、俺の寝間着の裾を掴むな、後頭部に顔を近づけるな!
「……ダメなの?」
そう問いかけるこなたの声が、物凄く寂しそうで。まるで、今にも泣き出しそうなほどに。
「かがみと一緒にいるだけで、幸せになれるんだ……だから、お願い。一緒にいさせて」
「……っわ、わかったよ。好きにしろ」
自らの首を絞める事を知りつつも、こなたを見捨てる事は出来ないために肯定の返事をしてしまった。
「かがみー……起きてる……?」
あまりの衝撃に、絶叫しそうになるのをぐっとこらえた。……なんでよりによってこなたが!?
「……なんだよ」
「あ、起きてたんだ……」
言葉尻に何かを呟いた気がするが、よく聞こえなかった。
「……いやー、私って寝る時間が遅いからどうも目が冴えちゃって……あはは」
寝返って扉の方を見ると、いつものこなたが頭を掻いていた。
「まったく、お前は……」
「ねえかがみ。ちょっと暇つぶしに……」
「断る。……眠くないのはわかるが、さすがにうちの家族に迷惑になるからあんまり騒がずに寝ろ」
というか俺の部屋に来ないでくれ。そう心の中で呟きながらこなたと反対の方向に寝返った。……くそ、余計眠れなくなった。
……こなたは何かを呟いているようだったが、その声も消え、気配が近づいて……『近づいて』?
「ならさ、かがみ……一緒に寝よ?」
布団がめくれる音。ベッドの軋み。そして……俺の後ろにある気配。
「ちょっ、ちょっと待て!?」
これがさすがに絶叫せざるを得なかった。一緒の布団に入るな、俺の寝間着の裾を掴むな、後頭部に顔を近づけるな!
「……ダメなの?」
そう問いかけるこなたの声が、物凄く寂しそうで。まるで、今にも泣き出しそうなほどに。
「かがみと一緒にいるだけで、幸せになれるんだ……だから、お願い。一緒にいさせて」
「……っわ、わかったよ。好きにしろ」
自らの首を絞める事を知りつつも、こなたを見捨てる事は出来ないために肯定の返事をしてしまった。
*** ***
「……とかさ。この後は女の子の感触にモウガマンデキナイ!とばかりにかがみが私を……もう、かがみってだいたーん」
「一回その口を利けなくしてやろうか……?」
怒りなどに震えるかがみに『おー怖い怖い』とおどけてみせつつも、次の話に進めようとする。
「みゆきさんは……男性化するのはちょっと難しいかな?だから女がデフォで。で、私辺りを男にして……」
「一回その口を利けなくしてやろうか……?」
怒りなどに震えるかがみに『おー怖い怖い』とおどけてみせつつも、次の話に進めようとする。
「みゆきさんは……男性化するのはちょっと難しいかな?だから女がデフォで。で、私辺りを男にして……」
*** ***
「みゆきさんってさ」
「はい?」
放課後の教室。二人の生徒の声が響く。一人は背の小さい少年。もう一人は少年に比べて背の高い少女。
「誰かに、告白された事……ある?」
「告白、ですか?……そのような記憶はないですね」
「どうしてだろうね。みゆきさんってこんなに可愛いし天然だしドジっ娘だし、最高の属性である眼鏡まで備えてるのに」
少年の言葉に、少女、みゆきは苦笑を浮かべた。……褒められているのか、それとも……いつもの少年の言動ではあるが、相変わらず付いていけない。
「泉さんの言っている事は半分理解できませんが……男子にとっては近寄りがたい存在じゃないか、と柊さんは言っていましたが」
「むう、それはあるね。みゆきさんお嬢様っぽいし、お嬢様といえば高嶺の花。誰もがおいそれと手を出すわけには……」
そう言って、泉と呼ばれた少年はふと考え込む。そのしぐさに疑問を感じ、みゆきは声をかけた。
「……あの、泉、さん?」
「…………そっか。そうだよね。それなら」
どうやら声をかける前に思考は終了したようで、彼は二、三度頷いた。
何を納得しているのだろうか。その意味を彼に問いかけようとしたところ……
「ねえ、みゆきさん……僕と付き合わない?」
「……は、はい?」
「だから、僕と恋人同士にならないか、って事。……皆が手を出さないなら、僕が唾を付けておかないと」
その言葉と共に、彼はニマリと、まるで二人の共通の友達の少女をからかうような笑みを浮かべた。
……みゆきが数秒かけてその言葉の意味を咀嚼し、ようやく理解した瞬間。彼女の顔は真っ赤になった。
「え、え、え、え、ど、どういう……事、ですか……?」
「あーもう、顔を真っ赤にして慌てるみゆきさんも萌えるねぇ。……それに、むしろ好都合だよ。誰も男は近寄らず、傍にいるのは友達の僕だけ。
これ、なんて据え膳だろうね。……据え膳って言ってもローマ字のSUEZENじゃないよ?」
「はあ……」
「それに、ゆーちゃんも言ってたけど『その人の事を知ってるか知っていないかで印象が違う』ってね。僕にとってはみゆきさんは一番の友達であり……」
彼は台詞を紡ぎながらみゆきの元に近づき、首に腕をまわして自分の方にみゆきの頭を寄せ……
「はい?」
放課後の教室。二人の生徒の声が響く。一人は背の小さい少年。もう一人は少年に比べて背の高い少女。
「誰かに、告白された事……ある?」
「告白、ですか?……そのような記憶はないですね」
「どうしてだろうね。みゆきさんってこんなに可愛いし天然だしドジっ娘だし、最高の属性である眼鏡まで備えてるのに」
少年の言葉に、少女、みゆきは苦笑を浮かべた。……褒められているのか、それとも……いつもの少年の言動ではあるが、相変わらず付いていけない。
「泉さんの言っている事は半分理解できませんが……男子にとっては近寄りがたい存在じゃないか、と柊さんは言っていましたが」
「むう、それはあるね。みゆきさんお嬢様っぽいし、お嬢様といえば高嶺の花。誰もがおいそれと手を出すわけには……」
そう言って、泉と呼ばれた少年はふと考え込む。そのしぐさに疑問を感じ、みゆきは声をかけた。
「……あの、泉、さん?」
「…………そっか。そうだよね。それなら」
どうやら声をかける前に思考は終了したようで、彼は二、三度頷いた。
何を納得しているのだろうか。その意味を彼に問いかけようとしたところ……
「ねえ、みゆきさん……僕と付き合わない?」
「……は、はい?」
「だから、僕と恋人同士にならないか、って事。……皆が手を出さないなら、僕が唾を付けておかないと」
その言葉と共に、彼はニマリと、まるで二人の共通の友達の少女をからかうような笑みを浮かべた。
……みゆきが数秒かけてその言葉の意味を咀嚼し、ようやく理解した瞬間。彼女の顔は真っ赤になった。
「え、え、え、え、ど、どういう……事、ですか……?」
「あーもう、顔を真っ赤にして慌てるみゆきさんも萌えるねぇ。……それに、むしろ好都合だよ。誰も男は近寄らず、傍にいるのは友達の僕だけ。
これ、なんて据え膳だろうね。……据え膳って言ってもローマ字のSUEZENじゃないよ?」
「はあ……」
「それに、ゆーちゃんも言ってたけど『その人の事を知ってるか知っていないかで印象が違う』ってね。僕にとってはみゆきさんは一番の友達であり……」
彼は台詞を紡ぎながらみゆきの元に近づき、首に腕をまわして自分の方にみゆきの頭を寄せ……
「愛すべき可愛い女の子なんだよ」
額に口付けをした。
*** ***
「……ちょっと強引過ぎないか?それ」
「あ、あの……少々、恥ずかしいです……」
「むー、恥らうみゆきさんはやっぱり可愛いなぁ」
かがみの言葉をスルーし、くっくっく、とにやけた笑みを浮かべるこなた。
「と、ところでこなちゃん。その……私は、どうなのかな?」
と、今まで話の中に入ってこなかったつかさが質問を投げかける。それに対し、こなたはふむぅ、と考えるポーズをとり……
「つかさは……男にすると小動物系になるかも。だから……」
「あ、あの……少々、恥ずかしいです……」
「むー、恥らうみゆきさんはやっぱり可愛いなぁ」
かがみの言葉をスルーし、くっくっく、とにやけた笑みを浮かべるこなた。
「と、ところでこなちゃん。その……私は、どうなのかな?」
と、今まで話の中に入ってこなかったつかさが質問を投げかける。それに対し、こなたはふむぅ、と考えるポーズをとり……
「つかさは……男にすると小動物系になるかも。だから……」
*** ***
「まったく、ちゃんと勉強しなって何度も言ってるじゃないの」
「へへ、ごめんね、姉ちゃん……」
かがみ姉ちゃんに宿題を教えて貰いながら、ボクは姉ちゃんに謝る。
「……ま、仕方ないか。上の兄弟に頼れるのは下の特権だし」
って、私等には上も下もないけどね、と舌を出して姉ちゃんは笑う。
「へへ、ごめんね、姉ちゃん……」
かがみ姉ちゃんに宿題を教えて貰いながら、ボクは姉ちゃんに謝る。
「……ま、仕方ないか。上の兄弟に頼れるのは下の特権だし」
って、私等には上も下もないけどね、と舌を出して姉ちゃんは笑う。
……ボクとしても、いつもいつも姉ちゃんに頼りっぱなしなのはちょっと気が重い。
でも、自分で問題を解こうとしてもあまり答えがわからず、結局姉ちゃんに頼ってしまう。……甘え癖、付いちゃったかな?
「……つかさ」
「何、姉ちゃん?」
突然、ボクの名を呼ばれてすぐに姉ちゃんの方を向く。
「手、止まってるよ」
「あ、ご、ごめん」
これで姉ちゃんの相手がこなちゃんだったら『あんた本当にやる気あんのか?』と怒られていただろう。
「もう、つかさってば……」
でも、姉ちゃんはボクには微笑んでくれる。……ちょっと苦笑も混ざっているけど。
「……つかさ」
「何、姉ちゃん?」
突然、ボクの名を呼ばれてすぐに姉ちゃんの方を向く。
「手、止まってるよ」
「あ、ご、ごめん」
これで姉ちゃんの相手がこなちゃんだったら『あんた本当にやる気あんのか?』と怒られていただろう。
「もう、つかさってば……」
でも、姉ちゃんはボクには微笑んでくれる。……ちょっと苦笑も混ざっているけど。
ボクにとって、その笑顔はとてつもなく嬉しい事。ボクにだけ見せてくれる、姉ちゃんの素顔のような物だと思っている。
だから、姉ちゃんが笑うとボクも嬉しくなる。
だから、姉ちゃんが笑うとボクも嬉しくなる。
「えへへ……」
「……なんで笑ってんの、つかさ?」
「なんでもないよ。……ふぁ」
ニッコリと笑って言葉を返すと、姉ちゃんの手がボクの頭の上に乗った。
「あーもう、我が弟ながら可愛いわね。あんたって子は……」
「ね、姉ちゃん……くすぐったいよぅ……」
頭を撫でられて、ついつい顔が赤くなってしまう。……でも、ずっと撫でて欲しいとも思ってしまう。
この時のお姉ちゃんの顔は、物凄く幸せそうだから。……ボクに止める事なんて出来ないよ。
「……なんで笑ってんの、つかさ?」
「なんでもないよ。……ふぁ」
ニッコリと笑って言葉を返すと、姉ちゃんの手がボクの頭の上に乗った。
「あーもう、我が弟ながら可愛いわね。あんたって子は……」
「ね、姉ちゃん……くすぐったいよぅ……」
頭を撫でられて、ついつい顔が赤くなってしまう。……でも、ずっと撫でて欲しいとも思ってしまう。
この時のお姉ちゃんの顔は、物凄く幸せそうだから。……ボクに止める事なんて出来ないよ。
*** ***
「……とまあ、保護欲をそそる可愛い男の子になるんじゃないかと」
「は、はう……」
「って、何で私が相手役なのよ……」
顔を真っ赤にして俯くつかさと同じく顔を赤くしながら反論するかがみ。
「だって、萌えない?……近親s」
「はいストーップ!危ないからそれ以上発言するのはやめれ!」
とんでもない台詞を言いかけたこなたの口を慌ててかがみが押さえた。
「は、はう……」
「って、何で私が相手役なのよ……」
顔を真っ赤にして俯くつかさと同じく顔を赤くしながら反論するかがみ。
「だって、萌えない?……近親s」
「はいストーップ!危ないからそれ以上発言するのはやめれ!」
とんでもない台詞を言いかけたこなたの口を慌ててかがみが押さえた。
と、ここで休み時間終了の予鈴が鳴ってしまった。
「あ、終わっちゃった」
「……結局、昼休み中ずっとこなたのバカ話に付き合って終わっちゃったわね」
「失敬な。萌え談義と言ってもらおうか」
「はいはい」
こなたの反論を受け流し、かがみは弁当箱を片付けて席を立つ。
「それじゃ、私はクラスに戻るわね」
「うぃー」
「また放課後に会いましょう」
「じゃあね、お姉ちゃん」
三人に手を振り、かがみは教室を出た。
「……結局、昼休み中ずっとこなたのバカ話に付き合って終わっちゃったわね」
「失敬な。萌え談義と言ってもらおうか」
「はいはい」
こなたの反論を受け流し、かがみは弁当箱を片付けて席を立つ。
「それじゃ、私はクラスに戻るわね」
「うぃー」
「また放課後に会いましょう」
「じゃあね、お姉ちゃん」
三人に手を振り、かがみは教室を出た。
***
「いっくしっ!」
「……どったのかがみ」
「……いやな。誰かが俺等の事をうわさしてるんじゃないか、って」
「おおう、それはすごいねぇ」
「しかも、お前に似た誰かだと俺は感じたね」
「むう、これはまさに運命(ディスティニー)!」
「……とりあえず落ち着けよ、こなた」
「……どったのかがみ」
「……いやな。誰かが俺等の事をうわさしてるんじゃないか、って」
「おおう、それはすごいねぇ」
「しかも、お前に似た誰かだと俺は感じたね」
「むう、これはまさに運命(ディスティニー)!」
「……とりあえず落ち着けよ、こなた」
***
「……キュピーンッ!?」
「どうしたんですか、泉さん?」
「うん、僕の中で何かが知らせて来るんだ、僕に似た誰かが僕等の事を噂してるんじゃないか、と」
「あら、一体どんな方なんでしょうか……」
「なんとなく、僕と性格は似てるけど性別は違う気がするんだ」
「という事は、女の子な泉さん、ですか?……一度見てみたいですね」
「み、みゆきさん?目が怖いデスヨ?」
「どうしたんですか、泉さん?」
「うん、僕の中で何かが知らせて来るんだ、僕に似た誰かが僕等の事を噂してるんじゃないか、と」
「あら、一体どんな方なんでしょうか……」
「なんとなく、僕と性格は似てるけど性別は違う気がするんだ」
「という事は、女の子な泉さん、ですか?……一度見てみたいですね」
「み、みゆきさん?目が怖いデスヨ?」
***
「あれ?」
「何、わからない所でもあったの?」
「こなちゃんが、ボク達の事を噂してる気が……」
「……あいつは……」
「あ、で、でも違うんだよ?ボク達の世界のこなちゃんじゃなくって、他のこなちゃんだと思うんだ」
「……何よ、そのややこしい説明」
「ボクだってわかんないよ……でも、こなちゃんを責めるのは違うと思うんだ、姉ちゃん」
「何、わからない所でもあったの?」
「こなちゃんが、ボク達の事を噂してる気が……」
「……あいつは……」
「あ、で、でも違うんだよ?ボク達の世界のこなちゃんじゃなくって、他のこなちゃんだと思うんだ」
「……何よ、そのややこしい説明」
「ボクだってわかんないよ……でも、こなちゃんを責めるのは違うと思うんだ、姉ちゃん」