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えす☆えふ3.1

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だれでも歓迎! 編集
 ――その部屋は本来、この家の主の居室となるはずであった。

 その家の一階。廊下の突き当たりに、庭に面した部屋がある。
 爽やかな朝の光がまんべんなく差し込むその部屋は、ほんの僅かな間、夫婦の部屋であったことがある。
 だが、最愛の妻が若くしてこの世を去った後。その家の主は、その部屋を空けることにした。
 辛い想い出から、逃れようとするかのように。

 十数年の時が流れ、辛い想い出も懐かしい記憶として、主の心のアルバムに綴じこまれた頃。
 ――妻は、ひょっこり帰ってきた。

 妻は、僅か数ヶ月の間過ごしたその部屋ではなく、二階の主の書斎を好んだ。
 愛しい夫が、一日の大半を過ごす部屋を。

 ……こうしてこの部屋は、妻が戻ってからも、しばしの間静かな部屋であり続けた。


 泉家の一階突き当たり。庭に面し、そうじろうとかなたの部屋になるはずだったであろうその部屋。
 長い間、空き部屋であったその部屋に、今はおかしなカップルが住みついている……



――――――――――――――
    えす☆えふ3.1
  ~ かがりん大暴走! ~
――――――――――――――



『ワムウッ!(←挨拶)

 全国的に爽やかな好天に恵まれた、ゴールデンウィーク初日の朝。皆様、お目覚めはいかがでしょうか?
 お早うございます、今朝のニュースの時間です。
 キャスターは私、『田円調布の狂える完璧超常生物』こと、高良みゆきが勤めさせていただきます。

 ……それではまず、今日のお天気から。
 今朝の『こな☆フェチ指数』は二十五。比較的落ち着いた朝ですが、指数は時間とともに上昇し、お昼前には八十に達する模様です。
 どなたとは申しませんが、ある特定のおふた方。お出かけの際には、光学迷彩や段ボールなど、雨具(?)のご用意をお忘れなく。
 続いて天気概況ですが……諸般の事情により、割愛させていただきますね。

 さてそれでは、最初のニュースです。
 さいたま県倖手市在住の作家・泉そうじろう氏(年齢不詳)宅にて、自主的夜勤明けの泉こなたさん(十七)と早起きに定評のある小早川ゆたかさん(十五)が、一階洗面所前で遭遇するという休日朝の恒例行事が、今朝も滞りなく執り行われています。
 それでは、現場にいるレポーターの高良さんを呼んでみます。……高良さん?

 ――はい、こちら現場の高良みゆきです。こちらは…………』


 ……などという、みゆきの一人芝居には関係なく、物語は進んでいくのである。
 Welcome to this crazy tale, このイカれた話へようこそ。君はTOUGH BOY.


………………


 朝の光が差し込む、泉家の洗面所。淡い色の陶器でできた洗面ボールが、朝日を浴びて輝いている。
 少し冷たい朝の空気の中。スズメとハトの混声合唱団が、定期コンサートの真っ最中。

 ゴールデンウィーク初日の、良く晴れた朝。
 きちんと早起きをして、これからの時間を有意義に使う人もいれば、がっつり夜更かしをして、今までの時間を有意義に使った人もいる。

「おはよう、お姉ちゃん」
「……ふぁ~、おふぁよ~」

 休日も早起きなゆたかと、ようやくネトゲから落ちてこれから寝るところのこなた。
 早番と夜勤の交代風景……ではないが、洗面所で出くわした二人が、いつものように朝の挨拶を交わす……
 そんな、休日の朝恒例の風景が繰り広げられている。


「……えひゃぁぁぁぃっ!」
 朝の静寂を劈(つんざ)いて、廊下の突き当たりから、いささか間の抜けた悲鳴が聞こえた。
 文字で書くとさしずめ、HG創英角ポップ体・百二十八ポイント強調文字といったところだろうか。

 対するこなたとゆたかの顔には、金文体・二十四ポイント通常文字斜体で「またか」と書いてある。

「……あー……行ってみようか、まーちゃん」
「お姉ちゃん、私は『またか』じゃなくて『ゆたか』だよぅ」

 ともあれ、放っておいたら近所迷惑だ。
 嫌々渋々よんどころなく、二人はその部屋へと向かった。


「……おおーっと! これはどうしたことでしょうかっ? こなつーさんがかがりさんに押さえ込まれていますっ!」
 何やら遠藤綾に似た声が聞こえたが、
「どったの、こなつー?」
「……ぐっすし」
 華麗にスルーして、扉を開く。

「あっ、姉さん! ゆーちゃんっ! お助けぇ~~~!」
 ベッドの上には、仰向けに転がされ、両手を後ろ手に縛られたアホ毛の少女。いや、少女の姿をしたアンドロイド。
 肩を左右に振りながら、なんとか逃れようともがいている。
 こなたと瓜二つ、ジャズメン風に言えばジーマーでクリソツなその姿。その名は、泉こなつー。

「んふふ~、覚悟はいい? いいわよね? 答えは聞いてないっ!」
 そんなこなつーに向かって、女の子座りのまま両腕でにじり寄る、ツインテールの少女アンドロイド。
 左右に振り分けたツインテール。肩を挟んで前後に分かれたその後ろ側が、上機嫌な子犬のようにぱたぱたと振れている。
 こなたの親友・柊かがみに生き写しのその少女は……その名も高きツンデロイド・柊かがりである。

 丸みを帯びたかがりの少女らしい腰の周りを取り囲む、安っぽいフレームで組まれた枠。
 あちこちから飛び出した出っ張りはモーターらしく、うぃんうぃんと不穏かつスケベくさい唸りを上げている。
 かがりのオm(最重要機密)の前からコテカのごとくそそり立つ、見るからに妖しげなシリコンゴムの棒。
 その後端からは数本のコードが延び、クr(禁則事項)に嵌められたリングやオm(検閲削除)の中へと伸びている。

 さながら、『腰だけ先行者』。しかも恐怖の『中華キャノン』搭載タイプだ。アヲラー!

 ……なんのことはない。この家ではありふれた、朝の情事の光景である。

「あーおはよ、かがりん。今朝も元気だね~」
「おはようございます、かがり先輩♪」
「おはよ、二人とも」
 爽やかに、一同朝のご挨拶。……まあこの際、かがりの腰の不穏当な特殊兵装には目をつぶろうじゃないか、なあ。

「あ、挨拶はいいから、たぁーすけてぇ~~~~……」
 じたばたと身をよじって、こなつーが叫ぶ。
「そんなこと言われても……ねぇ」
「ねぇ」
 人の恋路を邪魔するほど、二人とも無粋ではない。馬に蹴られて死にたくないし。

「ちょ、みんな間違ってるって! こんなの清く正しい恋の道じゃないからっ!」
「恋の形は十人十色なのよ、こなつー。……では、そろそろいただきまーーーす♪」

 ピンク色のコテカが、こなつーのオm(自主規制)にあてがわれ、

「ちょ、やめっ、『いただきまーす』じゃな・」
「ですとろーぃ、ぜむ・おーるっ!」

 ずぷんっ!

「はぅっ!? っあぁぁぁぁぁああぅっ!!」

 まあ奥様、ごらんになりまして? 前戯もなしにずぷっといきましたわよ、ずぷっと!
 それにしても、『沙羅曼蛇』ネタで来たかかがりん。さすがシューティング好き……といいたいところだが、いささか古すぎやしませんかね。
「あぅっ、あぁぁぅっ!! ……あ、あぁんっ、いんとるーだー・はず・ぺねとれーてっど、あうぁ、ふぉ、ふぉーすふぃーるどぉぉっ!!」
 それでもきっちり返すあたり、こなつーもなかなかのものである。

 駄菓子菓子(だがしかし)。こなつーの余裕もここまでであった。

 適度な硬さを持ったシリコンゴムと、リアル感と柔らかさを追求した最高級半生体樹脂製の擬似粘膜とがこすれ合い、ぷきゅぷきゅと淫猥な音を立てる。
 こなつーの可愛らしい股間のスリットを押し広げ、かがりの電撃メロメロ棒が、何段もの小さな抵抗を押しのけながら侵攻する。

「・ぅぁ、か、かが、かがりぃ、ぅぁ、やぇ、やぇてぇ・」
 酸素を求める魚のごとく、ぱくぱくとこなつーが喘ぐ。
「ふふっ、だーーーめっ☆」
 破竹の進撃を続ける兵士のごとく、かがりの口からリズミカルな吐息が漏れる。

 こなつーの口から、とめどなく溢れ出る涎が顎を伝い、
 かがりの額から、玉のように噴き出す汗が頬を伝い、
 こなつーの秘裂から、滾々と湧き出る粘液が飛び散り、


 ――朝の光を受けて、無数の輝きに包まれている。さわやかえろす。


 ……やがて、ピンク色の砲身が、その中ほどに引かれた赤いラインまで押し込まれると、
「く・ふきゅっ」
 空気が漏れるような悲鳴とともに、こなつーの身体がひときわ大きく跳ねた。

 臍の部分に取り付けられた、ひし形のプレートに指を触れる。……僅かに膨らんだこなつーの腹部が、音もなく左右に開いた。

 かがりの股間にそびえるICBMが、こなつーの腹部に内蔵された柔らかい桃色のチューブを膨らませ、小刻みな振動を与えているのが見える。
 その膨らみは、チューブの先端にある部品にまで……
 人工子宮。こなつーの性感覚器官、その中枢部にまで達していた。

「……よーしっ、奥まで届いたみたいね♪」
 嬉しそうに、かがりが舌なめずりをひとつ。
「……ゃ……めぇぇ……」
 意志の光を失いかけ、トロンと蕩けたこなつーの瞳。その声は弱々しく、もはや形だけの拒絶でしかなかった。

「うふふ、目いっぱい楽しもうね……こなつー♪」
 カチン。
『つー』の発音に合わせて、かがりの腰の装置から、継電器(リレー)の音がした。

「ふぅっ!? あぅゎぁっひぁぁぁああぁあああっ!?」
 甲高い悲鳴とともに、こなつーの目が大きく見開かれる。

 モーター音がひときわ大きくなり、股間の理性ブレイカーが意志を持った生物のように蠢き始めた。
 小刻みに振動しながら、時に左右に、時に前後に。
 人工の怒張が、人工の花園を、人工の蜜壺を、そして人工の子宮を激しく責め立て、かき回す。

「ゃ・ぅはぁぁっ! はぁっ、だめ、だめぇ! だめらめらぇぇぇぇぇ!!」
 強烈な快感に理性を焼かれ、頭を激しく振りながらこなつーが喘ぐ。
「はっ、んふ、あ、い、いいよ、こなつぅぅっ!」
「ひっ、ひぁぅっ! ぇ、えらーくる、えらーきちゃうぅぅっ!!」
 抽送のたびに、こなつーの理性が切り崩されていく。
「ん、んふっ、あはっ、すごい、すごいわ、こなつー……」
 そのフィードバックが強烈な快感となり、かがりの頭脳を襲う。
「あぅ、あぅ、あぅ、あぅあぅあぅあぅ」
 背中をぴんと逸らし、怒張によって宙に吊り上げられたこなつーの腰が、叫び声とともに跳ね回る。

「ふ、うふっ、も、もっと、もっと、きもちよく、した、げるね?」
 こなつーの人工性器に突き立てた、猛り狂う桃色のドールスタンドに腰の支えを任せ、かがりの掌がこなつーの腰から離れる。

 かがりはフリーになった両手で、こなつーの人工膣を優しく……いや、むんずと握りしめた。
「ひっ!? あぁぁあぅっ!?」
 緩急をつけつつ、指先で微妙なバリエーションをつけながら。かがりは、こなつーのえっちな器官を怒張ごとしごき始めた。
「ぁぅっ、ぁぅぅっ! らめっ、らめらめっ、ちょくせつもまらいでぇ! しごからいれぇぇぇぇっ!! ぉあぁぁぁっ!!」

「……あー……いつものお楽しみタイムでしたか」
「そうそう、いつものだから気にしないで♪」
「ちょ、なんれ、なんれかがいしゃのかがりが、あひぃゃぁぁぁぁ!」

 根性で理性を取り戻し、こなつーが呂律の回らぬ舌で果敢にツッコミを試みた。
 多かれ少なかれぶっ壊れた一同の中で、唯一の『常識人』を自負するこなつー。腰が溶けるような快感に、必死で抗う。

 だが。その小ぶりな胸に、かがりがむしゃぶりついたその時。
「ひあ゛っ!?」
 ぴんっ、という軽い音とともに、こなつーの『理性』がふっ飛んだ。


「…………ぁ・」
 こなつーの全身から、力が抜ける。
 首ががくりと落ち、涙に濡れ蕩けた瞳から、光が消えた。


『……あ、あふ、あふ、あふっ、あふ、あふ……』
 こなつー、ついに轟沈。人工の唾液にまみれた口元にかすかな笑みを浮かべ、自ら腰を振り始める。

『あふ、あふっ、あふぅ。き、きぉち、いっ。きぉ、きぉちいっ、きぉちいぃおぉ……』
「ふふっ、こなつーってばノってきたわね! よーし、こっちも負けてないわよっ!!」

 いまや完全に『超リアルダッチワイフ』と化したこなつーを抱き起こし、駅弁スタイルで激しく突き上げる。
『ぇぅ・ぇっ・ぅ・ぁぅ・ぉっ・ぉふっ・ぁぅっ・』
 その突き上げにあわせて、弱々しくも艶かしいこなつーの嬌声がリズミカルに響く。

 こなつーの全てを吸い尽くすかのような、かがりの口づけ。
 かがりの舌がこなつーの歯茎をまさぐるたび、
『んっ!? んぐっ・う。ん、んんっ・んふぅっ・』
 くぐもった悲鳴とともに、こなつーの秘裂からぷしゅぷしゅと潮が吹き出す。

『ふぐっ・ぉ・ぉふ・ぉふっ・ぉ・ぉぁんっ・ぉぁんこぉぉ……』
 劣情の炎によって理性を焼き尽くされたこなつーの口から、まともに聞こえたら間違いなく「ピー音」が重なりそうな淫らな単語が漏れる。

 ……いや、ノってきたとかノってこないとか、もはやそういう次元じゃないようにも見えるんですが。

「……はぅぅ……」
 ふと見ると、ゆーちゃんは顔を真っ赤にしてうつむき、黙り込んでしまっている。
 その手はこなたの袖をしっかりと掴み、

「やれやれ、ゆーちゃんは可愛いねぇ……って、ふおっ!?」
 掴まれたほうのこなたは、一秒置きに目まぐるしく衣装が変わっている。『こな☆フェチ』発症キタコレ。

「……話は聞かせてもらいましたっ! 人類は『こな☆フェチ』によって滅亡しますっ! だばだば!!!」
 ドアの蝶番のほうを吹っ飛ばし、ピンクと赤のまだら模様の人型……もとい、『高良みゆき・feat.こな☆フェチ』が現れた。
 指をわきわきと動かしながら、右からみゆきがやってくる。こなたはそれを左へ受け流し、そのまま窓から投げ捨てる。

 開いた窓を狙って、今だとばかりにヴぁか……もとい、みさおがルパンダイヴで飛びかかる。
「ちぃ~~びっこぉ~~~~~」
 しかしその窓は、こなたによってみさおの目の前でぴしゃり。
「って・ヴぁ」
 あわれみさきちは、巨大な顕微鏡標本(プレパラート)と化したのだった。

 再びドアが開く音。いつの間にか蝶番が直っているのは気にするな。
 どえらいプレッシャーに、思わずナレーターが振り返ると、

――ヤンデレ全開状態のみなみが、思いつめた表情で仁王立ちしていた。ちびるかと思った。

「……キタ」

 ただ一言だけ発すると、あとは無言のまま。
 身構える一本アホ毛と、自重なく淫語を呟きながら悶える二本アホ毛を両天秤にかけつつ、つかつかと一直線に歩み寄る。てかこえーよ。

 そんなみなみに対し、ゆたかの取った対応はというと、それはもう至極冷静なものであった。
「こんなこともあろうかと……ぽちっとな」
 懐から取り出した、小さなリモコンのボタンを押す。

 みなみの足元に、音もなくパカっと大穴が開いた。

「………………」
 そのまま三歩ほど。何もない空間を歩いた後、

「……チャラッチャラッ、ボヨヨヨ~~~~ン」
 思い出したかのようにぽつりと呟き、みなみは奈落の底へと落ちていった。


 ……そんなドタバタに気づく余裕もなく、ふたりのロボットは限界を迎えていた。

『ひゃぅ・にゃ・ふっ・ひっ・いく・いくぅ・いっ……っひ!?』
「こな、こなつー、すご、いっ、わた、もうっ、い…………うっ!!」
 本日十八回目のこなつーの絶頂に合わせ、ついにかがりも絶頂に達した。
 部品の一個一個、ネジの一本一本に至るまで、こなつーの全てを犯しつくし蹂躙していた股間の中華キャノンが、ついに臨界突破。
 白い極太ビームの代わりに擬似精液を放出し、胎内へと叩きつける。

『ふぇっ・ぁひ・ぅ・ぅにゃぁぁぁぁっ!!』
 中枢部に熱い迸りを受け、こなつーの背が限界までそり返った。
 下腹部がぼこり、と膨らみ、噴き出した合成愛液が弧を描いて飛び散る。
『くぁwせdrftgyふじこlp;@:』
 意味不明の高速言語を発しながら、こなつーの全身がガクガクと震える。
 なおも締め付けを続ける股間のクレバスから、かがりの萎えず放ち続ける精が溢れ出す。

「…………ふぇ……」
 糸の切れた操り人形(マリオネット)のように。こなつーは、かがりの腕の中へと倒れこんだ。

「ふ・ふっ・ふっ・ふぅっ…………はぁっ」
 時間にして十数秒にも渡る、大量の迸りのあと。かがりもまた恍惚と満足感の入り混じった表情を浮かべ、精も根も尽きたというように、大きく息を吐いた。
 腰の凶悪兵器をパージ。ぷきゅっという音を立てて、こなつーの秘所から擬似ペニスが抜け落ちた。
 すっかり緩みきってしまい、本物以上にリアルな膣壁の覗くこなつーの膣口から、白い粘塊がこぷこぷと零れ落ちる。

「はぁぁぁ……素敵だったわよ、こなつー……って、わぁっ!?」

 腕の中には、とろとろでふにゃふにゃでうにょ~んになっちゃったこなつーが、ハングアップ状態でくにゃりともたれかかっている。
『ぴぽっ♪』
 どこかで聞いたようなビープ音とともに、自動再起動シーケンス開始。

「……うぁぁぁ……ま、またやっちゃった…………」
 男性読者なら一度や二度ならず経験したであろう、『スーパー賢者モード』となった、かがりの頬が青ざめる。
 後悔先に立たず、覆水盆に返らず。It's of no use crying over spilt milk、なんだなこれが。


 ……ほどなくして、こなつーの意識が戻った。

「……ふぇ……あ~~~、よく落ちた」
 腕を大きく伸ばして、あくびをひとつ。……決して「よく寝た」の聞き間違いではない。

「こ、こなつー……えと、その、あの……ごめんっ! この通りっ!!」
 スーパー賢者かがり、頭上で手を合わせつつ平伏の図。毎度おなじみ、後始末の光景である。
「やー、気にしなくていいよ。跡が残るわけでもないし、それなりに気持ちいい思いさせてもらったしさ」
 のーほほんとした顔で、こなつー。つい先ほどまでの乱れっぷりが嘘のようだ。

「……こなちゃーん、つーちゃーん、朝ごはんできたよー」
 いつの間に沸いたのか。目の前の庭に、本格的なシェフのコスチュームに身を包んだつかさとあやのがいた。
「おぉ~、つかさ! 待ってました!」
 二人を放置して寝袋にくるまっていたこなたが、芋虫状態で顔を上げた。

 白いテーブルクロスの上に、朝っぱらからフランス料理のフルコースが並んでいる。
 一見微笑ましい光景だが、食材にいささか問題がある。そこの甲羅がつるんとした亀と、そっちのヘビと向こうの髭の生えた白い人参はなんだ。

「わ、すごいじゃんっ♪」
 こなたが目を輝かせると、
「みんなの分もあるからね~」
 満面の笑みで、つかさが応える。
「えっ、私もご相伴にあずかっていいんですか?」
 その声を聞いて、自室に戻って勉強していたゆたかが部屋に入ってきた。
「うんっ、もちろんだよ、ゆたかちゃん」
 ……しかし、ゆーちゃんにそんな物食べさせて大丈夫なのか、つかさ?

「今日のは……とても深かった……」
 穴から這い上がりながら、みなみ。
「えへへ……ごめんねーみなみちゃん。ちょっと張り切っちゃった」
「ゆたかは……身体が弱いんだから、無理しちゃだめ……」
 ……この大穴を見てなお、なぜ「身体が弱い」と言い切れるのか。ナレーターには皆目理解不能である。

「泉さん……つれないですね」
 庭の壁に刺さっていたみゆきが、息を吹き返す。
 どこから持ってきたのか。『立つ鳥跡を濁さず』を信条としているみゆきは、コテとセメントで、自ら壁に開けた大穴を埋め始めた。
 左官姿がやけに堂に入っているのは、ナレーターの気のせいだろうか。

「ほら、みさちゃんもそんなところでへばってないで、いらっしゃい」
「ヴぁ」
 窓にへばりついた、茶色と肌色の入り混じったアメーバ状の物体に向かって、あやのが優しく話しかけた。
 みゆきに続いて、いつのまにみさおまで超常生物になったのだろうか。やりすぎたかな、とナレーター(=筆者)はちょっと反省している。

 さわやかな朝の光に包まれた、泉家の庭。
 テーブルには、つかさとあやのが腕によりをかけた絶品料理の数々が並んでいる。

 ……しかし、肝心のこなつーはと言うと、
「……あー、私はいいや」
 苦笑いしながら、ぽりぽりと頬を掻いているのだった。

「えっ、どっか具合悪いの? ……もしかして、私のせいで……?」
 いささか狼狽(うろた)えた様子のかがり。弱気モードのツンデレ萌え。

「いやね、かがりんがめいっぱい中に出すもんだからさ。なんかもー『おなかいっぱい』なんだよね~」
 そう言いながら、お腹をさする。

 ノースリーブのシャツに包まれた、白く滑らかなお腹。
 ……言われてみれば、まだ若干膨らんでいるような……

「……うわ……えろっ」
 窓ガラスにアメーバのようにへばりついたまま、みさおが至極的確な感想を返した。


「はぁ……またみんなして『こな☆フェチ』発症? まったく、困ったもんよね」
 いつの間に現れたのか、かがみがこなたの背後に立っていた。

 もとい、こなたを背中から抱きすくめ、その左手は妖しく蠢いている。……こなたの短パンの中で。

「かがみー、いつの間にいたのさ。……あと、えっちなトコに指入れないでよ、痛いから」
「あんたねぇ……ちっとも濡れてこないじゃない、少しはその気になんなさいよ」

 柊かがみ。ご他聞に漏れず、今日も『こな☆フェチ』絶賛発症中であった。


………………


 ……そんなヘルターかつスケルターな光景の一部始終を、二階の窓からじっと見つめるひとつの人影があった。

「……さすがに、毎日これじゃよくないわね……」
 顎に手を当て、思案顔。
 プリティなワンピースに、『PIYO PIYO』マークのエプロンがよく似合う。

 皆様、大変お待たせしました。ウイングかなたさんこと、泉かなたさんである。

「せっかく私も朝ごはんこしらえたのに、もったいないじゃない……」
 いや、そうじゃなくて。
「いくらロボットさんでも、若いうちからえっちばかりしてちゃ身体によくないわ!」
 それも違うって。

「……それにしても、これほどまでに『こな☆フェチ』が進行しているなんて……」
 そうそう、それでいいんです。


 幼げながらも整った、かなたの横顔に、意味深な表情がかすかに浮かぶ。
 ――そしてかなたは、意を決したかのように宣言した。


「……でも紙面もないから、今回はここでおしまいっ☆」
 ちょ、か、かなたさーーーん!



 ―そこはかとなくgdgdな感じでfin. ―



















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コメント:
  • GJ! -- 名無しさん (2022-12-30 21:57:01)
  • 年齢設定間違えてたので修正しました orz
    「ゴールデンウイーク初日」なら、こなたはまだ17歳だよなあ。 -- 妄想屋(仮名) (2008-08-24 02:09:59)
  • まーちゃん吹いた -- 名無しさん (2008-08-23 15:20:56)
  • サラマンダやったことある(ファミコン)www -- 名無しさん (2008-05-13 08:00:57)

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