「38周目……か」
日差しがなくなって、だいぶ涼しくなってきた。
それでも、こなたのペースは落ちたまま変わらない。
この辺りが限界なのだろうか。
肉体的にも精神的にも。
それでも、1周10分弱の最低限のペースだけは乱さないのはさすがと言ったところか。
それでも、こなたのペースは落ちたまま変わらない。
この辺りが限界なのだろうか。
肉体的にも精神的にも。
それでも、1周10分弱の最低限のペースだけは乱さないのはさすがと言ったところか。
「こなちゃ~ん、がんばって~」
つかさは取り乱すこともせず、こなたの応援に徹している。
ここまで来ると、リタイアの不安よりも完走への期待の方が大きいのだろう。
ここまで来ると、リタイアの不安よりも完走への期待の方が大きいのだろう。
「泉さ~ん、がんばって下さ~い」
みゆきも、今は落ち着いてる。
抱きつかれて泣き始めた時は、心臓が止まるかと思ったけど……。
抱きつかれて泣き始めた時は、心臓が止まるかと思ったけど……。
(残りは、あと12周……)
現在時刻が午後6時。
このままのペースを守りきったとして、終わるのが午後8時過ぎ。
このままのペースを守りきったとして、終わるのが午後8時過ぎ。
(ギリギリ……か)
8時からちょっとしたイベントがある。
出来ればその時間までに完走してほしい。
でも、これって……
出来ればその時間までに完走してほしい。
でも、これって……
(昨日のテレビと、そっくりじゃない……)
時間内にゴールできるかどうか。
それを見守る今の私は、昨日見ていたテレビと全く同じ状況だった。
それを見守る今の私は、昨日見ていたテレビと全く同じ状況だった。
でも、こなたから見た状況は昨日とは全く違う。
サポートしてくれるスタッフや沿道の応援などあるわけもない。
夏休み夕方の学校に残っている生徒などいるはずもない。
だから……
サポートしてくれるスタッフや沿道の応援などあるわけもない。
夏休み夕方の学校に残っている生徒などいるはずもない。
だから……
「がんばれっ!こなた!!」
私たちが応援してあげないと。
声援に押されるかのように、こなたはラスト10周へと入っていった。
声援に押されるかのように、こなたはラスト10周へと入っていった。