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にせ・てけてけかなたさん

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だれでも歓迎! 編集
 そう君のパソコンから買い換えたばかりのケーブルを通って、ルータへ、そしてこなたの部屋のパソコンへ。
 そう君がお仕事モードに入ったのを見届けると、私はこなたの部屋に帰ってきました。
「さてと……お掃除でもしようかしら」
 私は、エプロンと三角巾を手早く身にまといました。散らかったクラスタを整頓して、要らない一時ファイルはゴミ箱へ。
 こなたがこっそり集めてるえっちな絵を捨てるのも忘れません。ほんとに、あの子ったらこういう所までそう君そっくりなんだから。
 パソコンを見渡して一つ頷くと、今日のお掃除は終了。こなたとゆーちゃんが帰ってくるまで、自由時間の始まりです。

 ----- にせ・てけてけかなたさん やつはなにものだ -----

 電子書店で買い揃えた文庫本をいくつか取り出し、今日のお茶は洋風にダージリンのアイスティー。
 お湯を沸かしている間に脚立を持ち出すと、私の背丈より高いエクスプローラの中からBGMになりそうな曲を探し始めました。
 けれどもそう君譲りのラインナップでは、なかなか今の気分に合った曲が見つかりません。
 と。脚立から下りようとして、私はバランスを崩しかけました。
「きゃ……!」
 手を突いたエクスプローラから、ばらばらとmp3がこぼれ落ちます。
 片付けなくては、と手を伸ばすより早く、あたりにノイズ交じりの声が響きました。

『私の星を助けて……私は、惑星イースクウェアの、イレーネ』

 私の声……とはちょっと違う声。きょとんとしていると、勇ましい音楽にナレーションがかぶさります。
『人類が、惑星間飛行をも己が手にした未来。ある強力なテレパシーが、地球に届いた……』
 どうやら、何かのゲームのサウンドトラックだったようです。ナレーションで喋っているのは、ナウシカに出ていらした声優さん。
 私と声が似ているからって、そう君から何度か物まねをせがまれた事がありましたっけ。
 デスクトップに落ちたmp3をつついてみると、その中のいくつかが声優さんの声をあげました。

『お願い……私の星を助けて……』
 救いを求めるお姫様。
『ラウンドレーザー』
 武器の名前でしょうか。
『奴らは無能だ……!』
 そして、悪の親玉らしき声……って、えっ?

 ぎょっとしてほかのファイルを開いてみて、疑問が解けました。
 どうやら、この声優さんお一人でお姫様と親玉とナレーションの3役をこなしていらっしゃるようです。
 さすがに親玉さんの声は、宝塚みたいになってしまってますけど。
 そういえばこなたもアルバイト先で、物まね付きでアニメのヒロインに扮していると言ってました。
 お湯をポットに注ぎ入れ、お茶が出るのを待つ間。ふと、私も昔みたいに物まねをしてみようかと思い立ちます。

「泥棒はまだできないけど、きっと覚えます」
 まずは、テレビで見たカリオストロの城。
「気流が乱れて上手く飛べないの!」
 ナウシカはそう君とデートしたときに見ましたっけ。
「……わずかな手がかりから二つの接点を見出した人類は、最新鋭戦闘機『フリントロック』を開発し、惑星イースクウェアに向かった」
 ナレーションの物まねもしてみます。
「お母さん、ただいまー」
 なにか聞こえたような気がしますが、声優ごっこに夢中の私は気づきません。ファイルを突っついて開き……。

「お前達には任せておけぬ……私自らが出る!」

 台詞に合わせて悪の親玉風ポーズをびしっと決めて……そのポーズのまま、こなたと目が合いました。
「もしかして……見てた?」
「……あはっ♪」
 こなたの笑顔が、すべてを物語っていました。

 それから何があったかについては、詳しく述べません。
 ただその晩はゆーちゃんの部屋で、「かなたハウス」と書かれた段ボール箱をかぶって寝た、とだけ申し上げておきます。
 うう、恥ずかしい……。(どっとはらい)













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  • これは こなたと そうじろうさん、盛り上がりそうだ -- 名無しさん (2011-04-28 16:47:38)
  • 「私自らが出る!」
    ……とか勇ましく言いながら、実に弱いラスボスでしたなw>『XEXEX』 -- 名無しさん (2011-02-01 20:17:09)
  • かなたさんの中の人www -- 名無しさん (2011-02-01 00:31:29)
  • 萌えるー -- 空我 (2010-02-02 23:31:26)
  • つ【オトメディウス】 -- 名無しさん (2007-12-17 14:28:40)

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