酷暑である。この地上のありとあらゆるものを焼き付くさんばかりに、夏の日射しがギラギラと降り注いでいる。
柊家に遊びに来ていたこなたは、扇風機に「あ゛~~」とやる元気すらなく、浜に打ち上げられた鯨のようにぐでーんとしていた。
「暑ぃ~……」
「言うな。余計に暑くなるから……」
居間のちゃぶ台でノートを広げていたかがみだが、暑さのあまり頭が回らず、夏休みの宿題は捗っていない。
本当に暑い。車のボンネットで目玉焼きどころか、お好み焼きでもホットケーキでも焼けてしまえそうだ。
「知ってるか? 暑さは三つに分けられる。直射日光による暑さ。気温と湿度の高さによる蒸し暑さ。人の多さによる暑苦しさ。この三つだ。夏の有明は――」
「どうでもいいっつの」
「そう? えーと、それじゃあ……うーんと……あ~……暑ぃ」
雑談で気を紛らわそうとしても、焼け石に水以前の問題だった。
「かがみぃ……クーラーないの~?」
「それがねぇ……この前久しぶりに動かしたら故障してたの。今修理中」
「マジっすか~……」
力尽きたように俯せになるこなた。お天道様は無情にも、扇風機一つでこの暑さに耐えろというのか。
「ひのきのぼうでゾーマに立ち向かう勇者か、はたまた無改造のザクでヴァルシオンに立ち向かうバーニィか……」
「またわけのわからんことを……」
「あれ? この前出たDSの買わなかった?」
「いや買ったけど。あれあんまり古い作品は出てこないじゃない。そもそもそんなに詳しくないし」
「そう言いながらちゃんと分かってるじゃん」
かがみはため息一つついて、ノートを閉じた。あまりの暑さで集中できないので、宿題を進めるのは諦めたらしい。
「ホント、何とかならないもんかしらね、この暑さは……」
「そうだ!」
何かを思いついたらしく、こなたはガバッと身を起こした。
「何?」
「プールに入ろう」
「今からプール? この暑さで外に出るなんて――」
「いや、他所のプールじゃなくてさ。子供用のビニールプールあるでしょ」
「ああ……って、まさか庭であれに入るとか言うんじゃないでしょうね?」
「そだけど」
「冗談じゃないわよ。この年になって」
「行水みたいなもんじゃん」
「嫌だってば。第一こなた、水着持ってきてないでしょ」
「かがみの貸してよ。小学校の頃のでいいから」
「そんなのもう置いてないわよ」
「ちぇっ……」
諦めて再び俯せになりかけたこなただが、
「そうだ!」
と電球を頭上に光らせ(イメージ映像)、再び身を起こす。
柊家に遊びに来ていたこなたは、扇風機に「あ゛~~」とやる元気すらなく、浜に打ち上げられた鯨のようにぐでーんとしていた。
「暑ぃ~……」
「言うな。余計に暑くなるから……」
居間のちゃぶ台でノートを広げていたかがみだが、暑さのあまり頭が回らず、夏休みの宿題は捗っていない。
本当に暑い。車のボンネットで目玉焼きどころか、お好み焼きでもホットケーキでも焼けてしまえそうだ。
「知ってるか? 暑さは三つに分けられる。直射日光による暑さ。気温と湿度の高さによる蒸し暑さ。人の多さによる暑苦しさ。この三つだ。夏の有明は――」
「どうでもいいっつの」
「そう? えーと、それじゃあ……うーんと……あ~……暑ぃ」
雑談で気を紛らわそうとしても、焼け石に水以前の問題だった。
「かがみぃ……クーラーないの~?」
「それがねぇ……この前久しぶりに動かしたら故障してたの。今修理中」
「マジっすか~……」
力尽きたように俯せになるこなた。お天道様は無情にも、扇風機一つでこの暑さに耐えろというのか。
「ひのきのぼうでゾーマに立ち向かう勇者か、はたまた無改造のザクでヴァルシオンに立ち向かうバーニィか……」
「またわけのわからんことを……」
「あれ? この前出たDSの買わなかった?」
「いや買ったけど。あれあんまり古い作品は出てこないじゃない。そもそもそんなに詳しくないし」
「そう言いながらちゃんと分かってるじゃん」
かがみはため息一つついて、ノートを閉じた。あまりの暑さで集中できないので、宿題を進めるのは諦めたらしい。
「ホント、何とかならないもんかしらね、この暑さは……」
「そうだ!」
何かを思いついたらしく、こなたはガバッと身を起こした。
「何?」
「プールに入ろう」
「今からプール? この暑さで外に出るなんて――」
「いや、他所のプールじゃなくてさ。子供用のビニールプールあるでしょ」
「ああ……って、まさか庭であれに入るとか言うんじゃないでしょうね?」
「そだけど」
「冗談じゃないわよ。この年になって」
「行水みたいなもんじゃん」
「嫌だってば。第一こなた、水着持ってきてないでしょ」
「かがみの貸してよ。小学校の頃のでいいから」
「そんなのもう置いてないわよ」
「ちぇっ……」
諦めて再び俯せになりかけたこなただが、
「そうだ!」
と電球を頭上に光らせ(イメージ映像)、再び身を起こす。
「今度は何?」
「お風呂に入ろう」
「はぁ?」
「ひとっ風呂浴びたらサッパリ出来るよ」
「そんなの――」
反射的に反対しそうになったかがみだが、ふと考え直す。確かに、軽くシャワーを浴びるだけでも、汗を流してサッパリできるだろう。今はつかさも他の家族も留守にしているから、気兼ねしなくてもいい。
「ふむ……それは妙案かも」
「でしょ。それじゃあ、かがみが先に入ってててよ」
「分かった。服は洗濯するから洗濯機に入れちゃって。この気温ならすぐ乾くだろうし。替えのシャツぐらいは貸すから」
「ラジャー」
こなたを居間に残して、かがみは一旦自分の部屋に行って替えの下着や服などを用意する。それから脱衣所へ。
服も下着も脱いで洗濯機へ放り込み、お風呂場へ入る。
柊家のお風呂は、一般家庭(社家だけど)にしてはかなり広めでゆったりしている。かがみは給湯器のスイッチを入れて湯船にお湯を張る。
お湯が溜まる間に汗を流しておこうと、シャワーの蛇口を捻った。よく冷えた水が汗ばんだ肌にかかり、小さな悲鳴を上げる。だがその冷たさにもすぐ慣れる。
かがみの白い肌を、冷たい水が滴り落ちていく。長い髪が濡れて体に引っ付くのも、今は気にならない。
「はー……生き返るわ」
冷水の清涼感を全身で楽しむ。盛夏ならではの心地よさだ。
「かがみー入るよー」
「!?」
背後から響いた声に、かがみは振り返る。
くもりガラスの戸を無遠慮に開けて、全裸のこなたが入ってきた。固まるかがみ
「どしたの?」
「なっ、何で入ってくんのよ!?」
右手で上を、左手で下をガードしながらかがみが怒鳴る。
「女同士だから恥ずかしがらなくていいじゃん」
有言実行とはこのことか。微塵も恥ずかしがらず、ツルペタぶりをさらけ出しているこなただった。
「でもまあ、恥ずかしがるかがみんもこれはこれで……」
「うるさいっ! 何で入ってくるのか聞いてんのよ!」
「私は『入ってて』って言ったじゃん」
最初から一緒に入る気満々だったと。
「馬鹿なこと言ってないで……!」
「まあまあ。人間、裸の付き合いってのも大事だよ。一緒に入った方が時間も節約できるし。さあ、仲良くサッパリしよう」
「うう……」
結局、押し切られるような形で、一緒に入ることを了承するかがみだった。
「お風呂に入ろう」
「はぁ?」
「ひとっ風呂浴びたらサッパリ出来るよ」
「そんなの――」
反射的に反対しそうになったかがみだが、ふと考え直す。確かに、軽くシャワーを浴びるだけでも、汗を流してサッパリできるだろう。今はつかさも他の家族も留守にしているから、気兼ねしなくてもいい。
「ふむ……それは妙案かも」
「でしょ。それじゃあ、かがみが先に入ってててよ」
「分かった。服は洗濯するから洗濯機に入れちゃって。この気温ならすぐ乾くだろうし。替えのシャツぐらいは貸すから」
「ラジャー」
こなたを居間に残して、かがみは一旦自分の部屋に行って替えの下着や服などを用意する。それから脱衣所へ。
服も下着も脱いで洗濯機へ放り込み、お風呂場へ入る。
柊家のお風呂は、一般家庭(社家だけど)にしてはかなり広めでゆったりしている。かがみは給湯器のスイッチを入れて湯船にお湯を張る。
お湯が溜まる間に汗を流しておこうと、シャワーの蛇口を捻った。よく冷えた水が汗ばんだ肌にかかり、小さな悲鳴を上げる。だがその冷たさにもすぐ慣れる。
かがみの白い肌を、冷たい水が滴り落ちていく。長い髪が濡れて体に引っ付くのも、今は気にならない。
「はー……生き返るわ」
冷水の清涼感を全身で楽しむ。盛夏ならではの心地よさだ。
「かがみー入るよー」
「!?」
背後から響いた声に、かがみは振り返る。
くもりガラスの戸を無遠慮に開けて、全裸のこなたが入ってきた。固まるかがみ
「どしたの?」
「なっ、何で入ってくんのよ!?」
右手で上を、左手で下をガードしながらかがみが怒鳴る。
「女同士だから恥ずかしがらなくていいじゃん」
有言実行とはこのことか。微塵も恥ずかしがらず、ツルペタぶりをさらけ出しているこなただった。
「でもまあ、恥ずかしがるかがみんもこれはこれで……」
「うるさいっ! 何で入ってくるのか聞いてんのよ!」
「私は『入ってて』って言ったじゃん」
最初から一緒に入る気満々だったと。
「馬鹿なこと言ってないで……!」
「まあまあ。人間、裸の付き合いってのも大事だよ。一緒に入った方が時間も節約できるし。さあ、仲良くサッパリしよう」
「うう……」
結局、押し切られるような形で、一緒に入ることを了承するかがみだった。
こなたも冷たいシャワーを浴びてさっと汗を流し、二人は湯船に浸かる。
たっぷりのお湯は、暑さでへばっていた体を丁度良い具合にリラックスさせてくれた。
「変なことしないでよね」
二人で入ってもある程度の余裕がある浴槽。かがみが警戒するように身を縮めながら、こなたに念を押す。
「へー……変なことねぇ。女同士で変なことって、例えばどんなこと?」
ゆったりくつろいだ様子でお湯に浸かるこなたが、にんまりと笑みを浮かべてかがみに問い掛ける。
「そ、それは、その……」
答えられるはずもなく、かがみはゴニョゴニョと言葉を濁す。こなたは海底を進む潜水艦の如く静かに、その傍へ近付き、
「えいっ」
抱きついた。
「ひやぁあ!?」
驚いて間抜けな叫び声を上げてしまうかがみ。こなたはそんなことには構わず、物凄い速さでかがみの背中に回り、後ろからがっちり押さえ込んでしまう。
「なっ、何すんのよ!?」
「いやいや。自分なりにこういうのが変なことなのかな~、と考えて実践しようと」
「するなっ!」
「かがみの肌、すべすべで気持ちいい~♪」
聞く耳持たず、こなたはかがみの肩に頬ずりする。
「やめなさいよ気持ち悪い……」
「あー、傷付くなぁ……そういうこと言う?」
「いくらでも言うわよ。いい加減離れろ。暑苦しい」
「むー……」
邪険に扱われたこなたは、しばし眉間に皺を寄せて唸る。やがて意を決して、かがみの胸を鷲掴みにした。
「なっ、何を……!?」
「暑い時こそ運動するのがいいのだよかがみん」
「それとこれとがどういう――ひぁっ!」
力を込められて、かがみの体が震える。
「だからちょっと軽い運動でもしようかな、と」
「運動ってあんた、お風呂で何を……この暑さでおかしくなったんじゃ……あっ」
逃げようと抵抗するかがみと、逃がすまいと力を込めるこなた。二人の攻防で浴槽のお湯が跳ねる。
「そうだね。おかしくなったのかも。というわけで……はむっ」
「ふあっ!?」
こなたはかがみの耳に噛みつき、そのまま湯船の中で、手の平に掴んでいるものを弄ぶ。それなりに膨らんだ乳房は、こなたの小さな手には少し余る程だ。
「かがみのおっぱい、やーらかい……」
瑞々しく柔らかい二つの膨らみを、思うまま手の平でこねくり回す。耳の後ろからうなじ、肩へと舌を這わせていく。
「っ……ぁ……」
こなたの舌が、かがみの敏感な部分を怖いぐらい正確にくすぐる。執拗な愛撫が加えられるたび、かがみは顔を真っ赤にして声を出しそうになるのを堪えていた。物理的な抵抗は、もはや不可能だった。
「我慢しなくても、気持ちいいならそう言っていいんだよ?」
「そ、そんなこと……」
「んー……それならこれでどうかな」
こなたはかがみの首筋から胸元まで、食らいつくように激しく、何度も口付ける。
「つぁ……あ……っ」
たっぷりのお湯は、暑さでへばっていた体を丁度良い具合にリラックスさせてくれた。
「変なことしないでよね」
二人で入ってもある程度の余裕がある浴槽。かがみが警戒するように身を縮めながら、こなたに念を押す。
「へー……変なことねぇ。女同士で変なことって、例えばどんなこと?」
ゆったりくつろいだ様子でお湯に浸かるこなたが、にんまりと笑みを浮かべてかがみに問い掛ける。
「そ、それは、その……」
答えられるはずもなく、かがみはゴニョゴニョと言葉を濁す。こなたは海底を進む潜水艦の如く静かに、その傍へ近付き、
「えいっ」
抱きついた。
「ひやぁあ!?」
驚いて間抜けな叫び声を上げてしまうかがみ。こなたはそんなことには構わず、物凄い速さでかがみの背中に回り、後ろからがっちり押さえ込んでしまう。
「なっ、何すんのよ!?」
「いやいや。自分なりにこういうのが変なことなのかな~、と考えて実践しようと」
「するなっ!」
「かがみの肌、すべすべで気持ちいい~♪」
聞く耳持たず、こなたはかがみの肩に頬ずりする。
「やめなさいよ気持ち悪い……」
「あー、傷付くなぁ……そういうこと言う?」
「いくらでも言うわよ。いい加減離れろ。暑苦しい」
「むー……」
邪険に扱われたこなたは、しばし眉間に皺を寄せて唸る。やがて意を決して、かがみの胸を鷲掴みにした。
「なっ、何を……!?」
「暑い時こそ運動するのがいいのだよかがみん」
「それとこれとがどういう――ひぁっ!」
力を込められて、かがみの体が震える。
「だからちょっと軽い運動でもしようかな、と」
「運動ってあんた、お風呂で何を……この暑さでおかしくなったんじゃ……あっ」
逃げようと抵抗するかがみと、逃がすまいと力を込めるこなた。二人の攻防で浴槽のお湯が跳ねる。
「そうだね。おかしくなったのかも。というわけで……はむっ」
「ふあっ!?」
こなたはかがみの耳に噛みつき、そのまま湯船の中で、手の平に掴んでいるものを弄ぶ。それなりに膨らんだ乳房は、こなたの小さな手には少し余る程だ。
「かがみのおっぱい、やーらかい……」
瑞々しく柔らかい二つの膨らみを、思うまま手の平でこねくり回す。耳の後ろからうなじ、肩へと舌を這わせていく。
「っ……ぁ……」
こなたの舌が、かがみの敏感な部分を怖いぐらい正確にくすぐる。執拗な愛撫が加えられるたび、かがみは顔を真っ赤にして声を出しそうになるのを堪えていた。物理的な抵抗は、もはや不可能だった。
「我慢しなくても、気持ちいいならそう言っていいんだよ?」
「そ、そんなこと……」
「んー……それならこれでどうかな」
こなたはかがみの首筋から胸元まで、食らいつくように激しく、何度も口付ける。
「つぁ……あ……っ」
こなたの両手が、お湯の中でほんのり赤く火照るかがみの乳房を、円を描くように揉みしだく。
「く……っぁ……」
「ほらかがみ、我慢しないでさ」
「が、まん……なんて……あ、ぅ」
こなたの人差し指と親指が、かがみのピンと立った乳首を摘む。そのまま指先で擦り立てるが、かがみは体を震わすばかりで声を上げようとはしない。
感じていないわけはない。顔も肌も赤く火照り、息を荒げ、目は熱っぽく潤んでいる。それでも歯を食いしばって声を上げようとしないのは、これはもう意地だ。
「かがみの可愛い声、聞かせて欲しいなぁ……」
耳元でそう囁いてから、こなたはかがみの硬く引き結んだ唇に強引なキスをした。
「っ!?」
こなたがねじ込むように、かがみの中へ舌を入れていく。
「んっ……んん……」
かがみは、自分の口の中でこなたの熱い舌を感じた途端、今まで必死に張りつめていた抵抗の意志が、するりと解けていくような気がした。
唇を繋げたまま、こなたはかがみを正面から抱きしめた。背中に手を回し、全身を密着する。
かがみもこなたの背に手を回して力を込める。お湯の中で二人の肌が吸い付き合う。
「かがみぃ……」
「こ……な、たぁ……」
とうとうかがみの側から舌を動かしてきた。不安げに差し込まれてきた舌先を、こなたは思うさま吸い、自分の舌を絡ませていく。
「んんっ……ぁ……ん」
「ふ……んっ……んぁ……」
二人の唇が付いては離れ、また口づけを繰り返し、舌と舌が銀の糸を引いて、水音がお風呂場に反響する。
「こ、こなたぁ……私、何だか……もう……っ」
かがみが全身を上気させ、辛抱堪らないように体を震わせる。
「かがみ……」
こなたは抱きしめる力をまた強め、貪るようにかがみの唇を吸った。
「っ、あ、あ、ああっ……っ!」
抱きしめ合い、唇を合わせながら、かがみの体が一際大きく震え、脱力した。
「ぁ……はぁ……はぁ……」
「キスだけでイっちゃったんだ、かがみ……いやらしいね」
こなたは最初の頂きを迎えたかがみの唇に、今度は優しく、小鳥が啄むように口付けた。
放心しているかがみに、こなたは底意地の悪そうな笑みを浮かべて問う。
「ねえ、かがみ。どうする? 本当に嫌なら、もう――」
「……て」
「え? 何て言ったの?」
「……っと、して」
「あ~聞こえんな!」
こんな時でもネタに走るのを忘れないこなた。しかしかがみはそれに突っ込める状態ではない(そもそもウイグル獄長を知ってるかどうか)。
「もっと……して。こなた……気持ち、いいから」
すがるような目で、かがみは言った。その言葉を聞き、こなたは小悪魔のような表情で頷いた。
「それじゃあ、お望み通りにしてあげるよ……」
こなたの唇が、かがみのそれにもう一度重なる。第二ラウンドスタートだった。
「く……っぁ……」
「ほらかがみ、我慢しないでさ」
「が、まん……なんて……あ、ぅ」
こなたの人差し指と親指が、かがみのピンと立った乳首を摘む。そのまま指先で擦り立てるが、かがみは体を震わすばかりで声を上げようとはしない。
感じていないわけはない。顔も肌も赤く火照り、息を荒げ、目は熱っぽく潤んでいる。それでも歯を食いしばって声を上げようとしないのは、これはもう意地だ。
「かがみの可愛い声、聞かせて欲しいなぁ……」
耳元でそう囁いてから、こなたはかがみの硬く引き結んだ唇に強引なキスをした。
「っ!?」
こなたがねじ込むように、かがみの中へ舌を入れていく。
「んっ……んん……」
かがみは、自分の口の中でこなたの熱い舌を感じた途端、今まで必死に張りつめていた抵抗の意志が、するりと解けていくような気がした。
唇を繋げたまま、こなたはかがみを正面から抱きしめた。背中に手を回し、全身を密着する。
かがみもこなたの背に手を回して力を込める。お湯の中で二人の肌が吸い付き合う。
「かがみぃ……」
「こ……な、たぁ……」
とうとうかがみの側から舌を動かしてきた。不安げに差し込まれてきた舌先を、こなたは思うさま吸い、自分の舌を絡ませていく。
「んんっ……ぁ……ん」
「ふ……んっ……んぁ……」
二人の唇が付いては離れ、また口づけを繰り返し、舌と舌が銀の糸を引いて、水音がお風呂場に反響する。
「こ、こなたぁ……私、何だか……もう……っ」
かがみが全身を上気させ、辛抱堪らないように体を震わせる。
「かがみ……」
こなたは抱きしめる力をまた強め、貪るようにかがみの唇を吸った。
「っ、あ、あ、ああっ……っ!」
抱きしめ合い、唇を合わせながら、かがみの体が一際大きく震え、脱力した。
「ぁ……はぁ……はぁ……」
「キスだけでイっちゃったんだ、かがみ……いやらしいね」
こなたは最初の頂きを迎えたかがみの唇に、今度は優しく、小鳥が啄むように口付けた。
放心しているかがみに、こなたは底意地の悪そうな笑みを浮かべて問う。
「ねえ、かがみ。どうする? 本当に嫌なら、もう――」
「……て」
「え? 何て言ったの?」
「……っと、して」
「あ~聞こえんな!」
こんな時でもネタに走るのを忘れないこなた。しかしかがみはそれに突っ込める状態ではない(そもそもウイグル獄長を知ってるかどうか)。
「もっと……して。こなた……気持ち、いいから」
すがるような目で、かがみは言った。その言葉を聞き、こなたは小悪魔のような表情で頷いた。
「それじゃあ、お望み通りにしてあげるよ……」
こなたの唇が、かがみのそれにもう一度重なる。第二ラウンドスタートだった。
お風呂上がり。居間にて、かがみはドライヤーで髪を乾かし、Tシャツと短パンを借りたこなたは扇風機で同じく髪を乾かしている。
「……こなたのせいで余計に体が火照ったじゃない」
まだ余韻が残っているのか、かがみが顔を赤らめながら呟く。勢いに流されてとんでもない行為に及んでしまったことを、冷静になった今では顔から火が出るような気持ちで後悔していた。
「いやぁ、ごめんごめん」
こなたは全く悪びれた様子もなく頭をかく。
「全然反省してないだろ」
「ばれたか」
てへへ、と舌を出して誤魔化そうとするこなた。
「それにしてもかがみ、すっごくエロ可愛かったね……♡」
「エロ可愛いとか言うなーっ!!」
赤面かがみ咆哮。だがすぐに肩を落とし、ため息をつく。
「はあ、まったく……そういえば、誰かと一緒にお風呂入るなんて久しぶりだったわね」
「つかさとは一緒に入ったりしないの?」
「高校生にもなってしないわよ」
「ふーん……でも、つかさのことだから今でもお姉ちゃんと一緒に入りたがってるんじゃないかな?」
「それはどうかな……」
さすがにそれは無いと思いつつ、つかさならあり得るかもという考えが拭い去れない。
「今度はつかさも誘って一緒に入ろっか。もう一人ぐらいはいけるでしょ」
「あんたねぇ……つかさにまで変なことしたらただじゃおかんぞ」
「ほほう。つまりかがみが身を挺してつかさの分まで――」
「誰がそんなこと言っとるかーっ!!」
ちゃぶ台をひっくり返しそうな勢いで怒鳴るかがみ。こなたはやはり悪びれた様子も無く、恐がるふりをして楽しそうに悲鳴を上げていた。
「……こなたのせいで余計に体が火照ったじゃない」
まだ余韻が残っているのか、かがみが顔を赤らめながら呟く。勢いに流されてとんでもない行為に及んでしまったことを、冷静になった今では顔から火が出るような気持ちで後悔していた。
「いやぁ、ごめんごめん」
こなたは全く悪びれた様子もなく頭をかく。
「全然反省してないだろ」
「ばれたか」
てへへ、と舌を出して誤魔化そうとするこなた。
「それにしてもかがみ、すっごくエロ可愛かったね……♡」
「エロ可愛いとか言うなーっ!!」
赤面かがみ咆哮。だがすぐに肩を落とし、ため息をつく。
「はあ、まったく……そういえば、誰かと一緒にお風呂入るなんて久しぶりだったわね」
「つかさとは一緒に入ったりしないの?」
「高校生にもなってしないわよ」
「ふーん……でも、つかさのことだから今でもお姉ちゃんと一緒に入りたがってるんじゃないかな?」
「それはどうかな……」
さすがにそれは無いと思いつつ、つかさならあり得るかもという考えが拭い去れない。
「今度はつかさも誘って一緒に入ろっか。もう一人ぐらいはいけるでしょ」
「あんたねぇ……つかさにまで変なことしたらただじゃおかんぞ」
「ほほう。つまりかがみが身を挺してつかさの分まで――」
「誰がそんなこと言っとるかーっ!!」
ちゃぶ台をひっくり返しそうな勢いで怒鳴るかがみ。こなたはやはり悪びれた様子も無く、恐がるふりをして楽しそうに悲鳴を上げていた。
おわり
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- うむ、こなかがは これくらいのノリが一番いい! -- 名無しさん (2011-04-11 00:51:56)
- なんかほのぼのした -- 名無しさん (2009-12-03 18:02:59)