詳細
来歴
- 土着の神々が零落した弱小怪物
- 千年以前は単なる『血を吸う鬼』でしかない無名の弱小怪物だった。
- 真祖ヴィクトリア・リードが時間をかけて格を上げ、『吸血鬼』という怪物の代表格に変えた。
- 格上げに至ってあらゆる神話・伝承を取り込んだため属性過多となった。
- 世界に受け入れられるために弱点の追加が必須であったため七つの弱点を追加した。
「そんな苦境から脱し、盛り上がるべく、時に犠牲を、時に代償を払い、百年、二百年、
三百年と、気の遠くなるような時をかけて力を蓄え、格を上げ、ようやく──『血を吸う
鬼』を『吸血鬼』という確固たる形にしたのだ。いわゆる典型例という奴だな。世界に刻
まれたその形は勿論のこと、それを創り上げるまでの道筋もまた私の誇り(以下略)」
- 現代では『吸血鬼の春』によって世界的に認知された
- 人間社会に有害な吸血鬼の趣味嗜好・思考傾向に合わせて血統と呼ばれる七つの分類が為されている。
- 同じ血統同士で派閥を組んでおり人間以外にも別の血統の吸血鬼とも争っている。
- 無害な吸血鬼は分類されないが一度吸血鬼の快感を味わえば血統に派閥する。
血統 |
目的 |
強欲派 |
特殊能力の蒐集 |
傲慢派 |
弱点の克服 |
暴食派 |
衝動に逆らわない吸血 |
怠惰派 |
世俗的な実利の獲得 |
色欲派 |
無節操に同族を増やす |
嫉妬派 |
人間種への回帰 |
憤怒派 |
吸血鬼優生主義の提唱・推進 |
眷属
- 己の血を分け与えることで眷族にできる
- 血を与えた吸血鬼が親であり、吸血鬼に転生した者が子という関係になる。
- 親から子へ生命力を付与するなど力を与えることが可能。
眷属として真祖が有する埒外の再生力の影響を受けた結果、致命的な重傷は一晩の内に
回復した。
戦闘能力
概要
- 特殊能力
- 基本は怪力、形態変化、念動力、使い魔、幻術、天候制御、不死身の七つ。
- 個人によっては基本能力から発展させて増やしたり、削ったりしている。
- 弱点
- 日光、銀、白木の杭、流水、十字架、大蒜、敷居の呪い。
- 吸血
- 存在改変
特殊能力
怪力
- パワー系身体能力の限界突破
- 念動力にも纏わせることで破壊力を増す。
- 個人の吸血鬼としての素質が反映される。
至極単純であるが故に、保有者の素質が如実に反映される。
形態変化
- 変身能力
- 羽を生やすなど部分的な変身や無機物への変身も可能。
- 霧化や蝙蝠化もこの能力に分類される。
- 自身の肉体にいる使い魔も変身対象であるためこれを利用した分身も可能。
一定の技量があれば身に纏った衣服も含めて変化できるが、燦はさらにその先に行って
いる。『銀』への変化は片手からそこに収まったステッキにまで及ぶ──だけに留まらず、
その先端が鋭利に尖り、禍々しく枝分かれする。
念動力
- 意志力による物理干渉
- イメージとしては無数の不可視の腕を伸ばすようなもの。
- エネルギーであるが滞留・循環させることで防護力場を創造することも可能。
- 冷気などの非実体にも干渉可能。
強烈な意志力を外界にまで波及させることで、手を触れずとも物理的干渉を可能とする。
分類するなら騒霊現象。あるいは超能力の一種である。
大声を張り上げさらなる力を込める。
これがまた効果がある。『念動力』とは意志に外界に波及させることで物理的干渉を行
うものなので、感情や気合いなどは出力に直接影響する。
使い魔
- 吸血鬼が一方的に契約して使役する使い魔
- 普段は吸血鬼の血中に潜み、用がある時に召喚される。
- 何をどれだけ使役しているかで吸血鬼の格がある程度は測れる。
一方的な契約で縛られ、術者の手足として使役される尖兵。吸血鬼の吸収力があれば、
己が内へと取り込み、必要な時にだけ召喚することも可能。
幻術
「難しいな。見るに、こいつらはすでに丹念な魅了が施されている。これを全て上書きす
るとなると、数日がかりの作業になってしまう」
不死身
- 弱点を突かれない限り死なず再生する
- 人間では致命傷の傷も瞬時に再生する。
- 弱点を突いた攻撃では治らず、致命傷の場合は死んで塵になる。
脳漿が飛び散ろうと、心臓が突き破られようと、脊椎がへし折られようと、傷が生じた
瞬間から再生が始まり、次の瞬間にはもう元通り。
- 失血死の場合も復活できない
- 吸血鬼の力は血液に宿るため血液が抜けると特殊能力も発揮できない。
吸血鬼を打倒する上での正攻法はやはり弱点を突くことだが、それ以外にも方法はいく
つかある。一つが失血死だ。血液は吸血鬼にとって生命力の源であり本体そのものとも言
える。これを失っては再生も行えなくなり──最終的には死を迎える。
さらにその肉体を捩じり切り、腹部を境に上半身と下半身を分断する。精神をやられて
意識がない吸血鬼では再生を果たせず、本当の意味で再起不能となる。
天候制御
- 神々の如く天候を使役する
- 世界中でも使える吸血鬼は片手程度しかいない。
- 雲の帳で日光を遮ったり、暴嵐などの大災害を引き起こせる。
- 念動力と併用することで落雷などの攻撃に追尾性を持たせることが可能。
黒雲より飛来する雷撃の一本一本にヴィクトリアの意思が込められているかのようだっ
た。そう、まさしく意思だ。自然現象とはかけ離れた軌道の雷撃は『念動力』によって操
られ、確実かつ執拗にヒルデガルドへと墜ちる。
吸血行為
- 血液から力を得る
- 吸血鬼は幻想の存在であるため被吸血者が憧れなどの想いを抱いていれば力になる。
- 吸血鬼の血液からは特殊能力を略奪できる。
憧れが力になる。決して精神論として片づけられるべき事柄ではない。吸血鬼とはまさ
しくそういった憧れが形に成った存在とも言えるのだから。
弱点
弱点 |
症状 |
日光 |
浴びている限り体表から燃え続けて灰になる |
敷居の呪い |
招かれざる建物の中に入れば能力が落ちる。 入る許可は直接コミュニケーションを取って得なければならない。 |
銀 |
見れば体調を一気に崩し、触れれば皮膚が焼け爛れる。 体内に入れば破裂して死ぬ |
流水 |
流れている水の中に入れば溶ける |
十字架、白木の杭、大蒜 |
著しい弱体化及び死 |
存在改変
- 知り得た知識や得た情報から自己の存在を改変する
- 日光が弱点なのに紫外線が効かない吸血鬼が紫外線が日光と同等と知ると死ぬようになる。
- 吸血鬼の属性を捨て去る果てが神とである信じた者は本当に神の位階へと到達した。
「吸血鬼は認識一つで一変する」
断言する。
実験は本来、紫外線の有効性を証明したかったのだろうが、吸血鬼は消滅してなおその
優越性を示した。
元ネタ
吸血鬼
欧州の伝承で登場する血を吸う怪物。
一度死んだ人間が蘇ったもの、幽霊のように実体が無いもの、魔女、精霊や妖怪などの人間ではない存在、
狼男、変身能力を持った人間、吸血動物、睡眠時遊行症者が該当する吸血鬼になるとされる。
関連項目
吸血鬼の一種。
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最終更新:2023年08月11日 17:02