神座万象シリーズに登場する用語。
星霊たちが与える自身の権能の一部。
矛盾する効果を組み合わせることで
自壊しうる威力のバグ技が存在する。
詳細
星霊たちの与える権能
- 星全体から与えられる権能の一部
- 不義者たちは独占する傾向があるため加護を与えるのは基本的に義者の星霊。
- 兵士を敵地でも戦えるように強化する
- 敵は基本的に格上なので状況に応じて超越した機動力や火力を得るために使う。
- 加護同士にも相性があるため比率は一対一が推奨される。
「あなたも攻撃と飛行を同時に使ったから分かるでしょうが、どちらか一つのほうが個々
の性能は上がります。ただバランス面を考えて、比率は一対一がいいですけどね。当たり
にくい大砲や、速いだけの軽飛行機よりは騎兵のほうが実際的で、私たちも基本的にはそ
うしています」
加護一覧
加護の種類 |
付与者 |
重化・軽化 |
主な用途 |
攻撃強化 |
ウォフ・マナフ |
重 |
攻撃力の強化 |
防御強化 |
ウォフ・マナフ |
重 |
堅くなる |
空中飛行 |
ウォフ・マナフ |
軽 |
飛行 |
瞬間移動 |
ウォフ・マナフ、カイホスルー(龍脈移動)など |
軽 |
星間移動。戦闘時の回避。 |
回復強化 |
ウォフ・マナフ |
? |
治癒(クインにも有効) |
隠形 |
アショーズシュタ |
? |
|
バグ技
- 本来ならば両立できない強化を無理矢理使って起きる現象
- ただ順番通りに発動させるのではなく効果の出力調整や比率など諸々の調整が必要。
「結果、本来なら両立できない強さと速さを体現してしまうのかもしれません。そして仮
にこの理屈が正しくても、真似できるものじゃないでしょう。強化の出力調整、移動の座
標指定や、その他諸々のバランス及びタイミング……最大の効率と威力を発揮する神懸か
り的な呼吸を掴んでいるのは、すべてマグサリオンの勘と経験によるものです」
+
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消し飛ばせ(アラストール) |
事象だけを見るなら、完全に劣化であり失敗だ。移動に要する時間は確実に遅くなって
いるはずだろう。
しかし、それでも超々高速。"大きく重い"物体が、進行方向にあるものを薙ぎ倒しなが
ら突撃するのだ。
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+
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爆ぜ砕けろ(フワルシェード) |
強化の加護と瞬間移動を使用すれば暴走が起きる。加えて、移動がゼロ距離ならばどう
なるか。
二重の防御によって〝堅く重く〟なったマグサリオンに、ズルワーンが指定した座標は
寸前とまったく変わらない位置だった。すなわち同じ場所へ飛ばしたということになる。
それが引き起こす果ては超高圧、超高速の振動現象。膨大な熱量が巻き起こす爆轟に他
ならない。
大輪の炎と衝撃波が狂い咲き、一帯を瞬く間に砕いて燃やす。
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+
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腐り落ちろ(ガオケレナ) |
言うまでもなく先にマグサリオンが放った一撃によるもので、その効果は過回復。すな
わち細胞分裂の速度を狂わし、生体を崩壊に導く禁術である。それは驚異的な再生能力を
持つ敵にも有効で、不死身の殺人鬼といえど例外ではない。
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+
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引き裂き走れ(カマンギール) |
「攻撃強化、飛行──引き裂き走れ」
振り下ろされた剣の先から、黒い衝撃波が発生した。飛行の加護を受けて矢のごとく放
たれた斬撃が、断頭台の勢いでスィリオスへ襲い掛かる。
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元ネタ
サーム(Sām、Saam)
ペルシア神話やゾロアスター教神話に登場する英雄。
過去に竜を牛頭の鎚矛の一撃で倒していることから、「必殺のサーム」、「一撃のサーム」という異名や、
武勲誉れ高き英雄に与えられる「パフラヴァーン」の称号を得ていた。
イラン神話最高の射手であるアーラシュと並ぶ最高の武人でメイスの使い手とされている。
『アヴェスター』に登場する英雄クルサースパ(ガルシャースプ)はサームの血族とされた。
『シャー・ナーメ(王の書)』ではナリーマンの息子で英雄ザールの父にしてロスタムの祖父となる。
(アヴェスターにザールやロスタムも登場しないことから、作者があえてサームをザール・ロスタムの父・祖父の位置に据えたとも考えられている。)
イランのフェリドゥーン、次にマヌーチェフル(マヌーチフル)に仕え、マヌーチェフルがフェリドゥーンの息子を成敗する戦いにも付き従った。
フェリドゥーンの死後はマヌーチェフルの後見を務め、マヌーチェフルの逝去後は、イランの戦士達にナウザル(イラン)の統治を頼まれた。
しかしサームは応じず、あくまでもナウザルを支持し、ナウザルにフェリドゥーンとマヌーチェフルの後を継ぐように勧めた。
一度は息子のザールを棄てたが、後に迎え、彼に自分の支配するザーブリスターンを譲ったという。
フシャスラ・ワルヤ(アヴェスター語:Χšaθra Vairya)、シャフレワル(パフラヴィー語:Šahrevar)、
シャフリーヴァル(現代ペルシア語:Šahrîvar)
ゾロアスター教に登場する神性。善神アムシャ・スプンタの一柱。敵対者は「無秩序」を意味するサルワ。
名前はアヴェスター語で「望ましき王国」あるいは「善き統治」を意味する。
アフラ・マズダーによる理想的統治を神格化したものと考えられる。
また鉱物の守護神でもあり最後の審判の際には、灼熱の溶鉱で世界を焼き尽くし、浄化するとされる。
シェバーティール(アヴェスター語;šēbāṭīr)
アヴェスター語で「速い矢」を意味する語。
イランの英雄アーラシュの二つ名。
フラワシ(アヴェスター語:Fravaši)、フラワルド(パフラヴィー語:Fravard)
ゾロアスター教に登場する下級神あるいは聖霊。
八百万の霊でありあらゆる自然現象を起こす霊的存在とされる。
フラワシの宿るものは善なる存在、宿っていないものは悪なる存在とされた。
人間にはその人の魂のうちもっとも神聖な部分が人間のフラワシとなって宿り誕生後から常に正道を歩むことを助け、死ぬまで一緒にいるとされる。
そのため祖霊や守護霊とも考えられる。
ハオマ(アヴェスター語:Haoma)、ホーム(パフラヴィー:
Hōm)、フーム(現代ペルシア:
Hūm)
ゾロアスター教に登場する神酒にして神性。
インド神話のソーマと同じ語源とされる。
神酒から神格化され、中級神ヤザタに分類された。
ハオマは神聖な酒でアシャ・ワヒシュタに属し、それ以外の酒は狂騒をもたらす悪魔の飲み物とされ、悪神アエーシュマに属するとされる。
神としてのハオマは金色の身体を持ち、高山の頂上に座すという。
神酒としてのハオマはハオマ草を搾って造る酒で、現在はハオマ草が手に入らなくなった後はザクロの枝などで代用されている。
ハオマは生命力を活性化させる力を持ち、身体を健康にし、死を遠ざけ、子孫繁栄を司ると伝えられている。
アラストール(ギリシア語:Alastor)、
ギリシャ神話のゼウスの異名。「復讐者」、「復讐する」を意味する。
地獄の刑執行長官を務める過酷な魔神とされる。
ブーローはゾロアスター教での呼び名で「死刑執行人」を意味する。
フワル・フシャエータ(アヴェスター語:Hvar Χšaēta)、フワルシェード(パフラヴィー語:Hvaršēd)
ゾロアスター教に登場する神性。中級の善神で太陽の神格化。
名前も「太陽」を意味する。
またインド神話の太陽神スーリヤの名と同語源とされる。
「アフラ・マズダーの眼」とも呼ばれ、光をもってすべてを浄化する役割があるとされる。
また太陽が昇らなければ悪神が世界を支配し、善神達はそれに抵抗出来ないとすら言われる。
中世には、太陽への一日三度の礼拝がゾロアスター教徒の日課とされるほどの信仰を得た。
ガオケレナ
ペルシャ神話、ゾロアスター教に登場する樹木。
名前は「雄牛の角」「雌牛の耳」を意味する。ヴォウルカシャ海の中心に立ち、1万の薬草に囲まれているため、"癒しの木の王"とも呼ばれる。
神話においてハオマの原料となる実を宿す白きハオマの巨木と呼ばれる。
ハオマの実を食すと癒しをもたらし、死者を復活させ不老不死にすることから悪神がトカゲとカエルを作り、この木を攻撃しようとした。
その企みは10匹のカラ魚と9個の口と6個の目を持つロバによって保護された。
またこの木には、シームルグが巣を作っている。
カマンギール(Kamāngīr)
ペルシャ神話の英雄アーラシュの異名。
意味は「射手」。高名な射手に使われる。
関連項目
星霊加護を与える存在。
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最終更新:2023年02月18日 10:15