スタート

原語

  • start

和訳

名詞

  • 始まり、始め、出出し、初っ端、起こり、幕開け、芽生え、出発点、起点、始点、最初、冒頭、第一歩、旅立ち、門出、船出
  • 新規、第一、初代、一代目、 一世 (いっせい)

動名詞

  • ハジメ、オコリ、開始、出発、始業、営業、始動、開幕、起動、作動、実施、実行、執行、発足、着手、開会
    • 公開、放送、発表、公表、発布、発行、公演、掲示、報道、発信、宣伝、提供、出品、展示、表示、開示、記述、解説、報告、主張、演奏、弾奏、歌唱、演技、募集

動詞

  • 始める、始まる、起こる、起こす、興す、取り掛かる、する、し出す、し始める、やる、やり出す、やり始める、行う、踏み出す、歩み始める、歩む、立ち上げる、動き出す、発つ
    • ~出す:
      + ... 生み出す、売れ出す、買い出す、言い出す、考え出す、書き出す、(えが/か)き出す、読み出す、思い出す、映し出す、泣き出す、鳴き出す、流れ出す、溢れ出す、降り出す、燃え出す、染み出す、絞り出す、吹き出す、走り出す、駆け出す、逃げ出す、送り出す、繰り出す、切り出す、打ち出す、漕ぎ出す、浮き出す、織り出す、編み出す、萌え出す

その他の品詞

  • ~から、~より、先ず(は)、初めに、初めは、最初に、最初は、一番目に
  • 新たな、新しい、最初の、初めの

接辞

  • (しん/にい)~、(はつ/うい)

漢字一字

  • 始、起、発、出、開、興、動
  • 新、初、祖

やまとことば

  • はじめ(始)、ことはじめ(事始)、たち(發)
  • はじむ(始)、しそむ(爲初)、たつ(發)、おこす(起)

備考欄

辞書 説明
廣辭林新訂版 (名) 出發。出發點。
新訂大言海 (名) 競走ノ發足。又、出發點。
角川国語辞典新版 名・自サ変 出発。出発点。
大英和辭典 〔名〕[一]ビックリシテ跳〔ト〕ビ上ルコト,ビックリシテ跳〔ハ〕ネ上ルコト.
[二]不意ニ我レ知ラズニヤル動作(恐レ・驚キ・苦痛ナドノタメ),ビックリスルコト,ギクリスルコト.
[三]①出發,出立,發足〔ホツソク〕,出足〔デアシ〕.
②出發點,發足ノ場所.
[四]始メ,始メルコト,着手,開始,起程.
[五]時々急ニ動クコト,思ヒ出シタヤウニ動クコト,急動.
[六]突發,迸發〔ハウハツ〕,突然ノ衝動.
[七]突然跳ビ上ルコト,俄ニ驅ケルコト,不意ノ突進.
[八]先ニ出ルコト(出發ノ際ノ),先〔サキダ〕ツ距離(又ハ時間).
[九]衝キ動カスコト.
[十]有利ナ地位.
[十一]弛ンダ部分,狂ッタ部分.
[十二]〘Eng. 俚〙出來事,事變.
[十三]†距離.
[十四]†瞬間,短時間.
〔動〕Ⅰ.〔他〕[一]【狩】跳〔ト〕ビ立タセル,跳ビ出サセル,追出ス.
[二]顯ハレサセル.
[三]ビックリサセルギクリトサセル,不意ニ妨ゲル.
[四]動カス,運轉スル,働カセル,行カセル,走ラセル,流レサセル.
[五]…ノ發車ノ合圖ヲスル.
[六]傳ハラセル.
[七]弛マセル,狂ハセル,グラグラサセル,外〔ハヅ〕レサセル.
[八]始メル,起ス,建テル.
[九]始メサセル,助ケテ…サセル.
[十]突然ニ提出スル,不意ニ持出ス.
[十一]①…ニ吞口ヲ明ケル.
②樽カラ注ギ出ス,用ヰ出ス.
[十二]〘古〙發明スル,發見スル.
[十三]†避ケル.
Ⅱ.〔自〕[一]ビックリスル,ギクリトスル(恐レ,驚キ,苦痛ナドノタメニ).
[二]ビックリシテ跳ビ上ル,ビックリシテ立チ退ク.
[三]始メル,着手スル,開始スル.
[四]出立スル,出發スル,發足スル.
[五]起ル,發スル.
[六]狂フ,弛ム,グラグラスル.
[七]〘古〙離レル,外〔ハヅ〕レル,ソレル.
[八]†動ク,行ク,急イデ行ク.
[九]†馬ニ跳ビ乘ル.

直訳音写語は「開始」か。
カタカナ語話者はこの語の日本語をすっかり忘れているのか知らないが、「日本人が」、或は、「日本語で」今も用いる語は普通に「(はじ)める」または「(はじ)まる」。名詞では「始め」または「始まり」或は「開始」。
直訳音写語の「始め」に基づく、「新たな」「新規」の意と思われる用法を見つけたため、名詞とその他の品詞の二箇条目・接辞を参照。

目的を持ってどこかへ行くことを標準日本語では普通「 出発 (しゅっぱつ)」と言い、制度や政策などの規模が大きな又は重大な事柄を起こすことを普通「 発足 (ほっそく)」と言い、事業や計画などを行うことを普通「 実施 (じっし)」と言い、機械を働かせることを普通「 起動 (きどう)」と言い、物事(仕事や執筆など)に取り掛かることを普通「 着手 (ちゃくしゅ)」と言う。

名詞などを動詞として扱うため、その語の後ろに附ける修飾語「する」に当たるカタカナ語としてあり、又、「何々する」と云うこの前のあるべき言葉を省いて又は言い表さずに全ての動作を言う語に成っているか。動名詞の(えだ)を参照。
例えば、「活動スタート」は標準日本語に於ける「活動する」として解釈できるか。
即ち動作性のある名詞がある時「放送がスタートします」の翻訳は「放送します」となり、「公開はスタートしている」は「公開されている」となる。

競走などを始める合図では、標準日本語においては「はじめ」(「始める」の命令形)または、合図のために使う太鼓或は拳銃の音「ドン」(俗語又は幼児語)と言う。
また「はじめ」の合図の対義語は「やめ」(止めるの命令形)。

この語で文が終わってる表現は、大抵述べる事が完全にこの語で終わっていることは無く、その後にまだ述べる事がある表現で、その場合、普通、動詞は連用形の形を取る。日本語母語話者なら誰しもが使いこなせるはずの国文法である。
https://kotobank.jp/word/%E9%80%A3%E7%94%A8%E5%BD%A2「その用法は、文中で文を中止したり、…」
従って、普通に終止形の「(はじ)める」或は丁寧語「(はじ)めます」を用いるか、中止や促す為に用いる場合は、「(はじ)め」を使う。
「調理をスタート(ここで話は完全には終わっていない)。…まずは食材を切っていきます…」「調理を始め(ます)。…まずは食材を切っていきます…」
また、この用法では自らで(本人の意向のもとで)始めるから「始まり」ではなく「始め」となる。

カタカナ語話者はこの語ばかり使っているあたり、日本語では同義の言葉に「(はじ)まる」と「(はじ)める」とがあるが、日本語母語話者ならどちらを使うべきか、極めて極々普通に自然と出てくる言葉であるが、この自動詞・他動詞の使い方すらも分からなくなっているか。或は、カタコト日本語話者はこれらの使い分けを慣用的に覚えているのか、確かめがたい。
(はじ)まり」と「(はじ)め」の違いは対象で、自然発生的なことを言う(自動詞)に「(はじ)まり」を用い、人工発生的なことを言う(他動詞)に「(はじ)め」を用いる。
「一年の始まりを元旦の日の出とともに迎える」(これは時、又は太陽に着目して表現しており、自然発生的なので「はじまり」)。月日については自分が目覚めた時などに着目した時、自分が中心となるため「はじめ」とすることが可能。「 一日 (いちにち)の始め」と言えば、自分が起きた時や自分にとって重要な事柄を行う時からを言う。
「始めからやり直し」(これは自分、又は人が事を(おこな)ったため、人工発生的なので「はじめ」)。
動詞で考えるのも良い。「大会が始まる」。「作業を始める」。
但し、「「(はじ)め(命令形)」の合図とともに考査を始める」という表現は「(はじ)める」の命令形の引用。

同義等式

原語単位
 start=始める
カタカナ語単位
 スタート=始める

附箋:S 英語

最終更新:2025年05月25日 22:03