A.P.240/10/25
(第四会議室)
ヘリック:今、ここでは監視も盗聴もされていない様だな。いや本当ずっと見られてるって困ったもんだ。これじゃあ安心して嫁さんにくっ付く事も出来ねえってか?
ヤトノ:冗談を言っている場合ですか?ヘリックさん。貴方、嵌められたというのに。
エクト:ちょっと待ってくださいよ!俺今これ言われて納得しろなんて無理っすよ!?
ヘリック:知ってるわ。俺だって数時間前にそんな感じで犯罪者扱い受けたんだもん。いっそ暴れまわってやろうかと思ったくらいだ。
エクト:でもよぉ・・・ヘリックさんがいなきゃ島の任務はどうなるんすか?
ヤトノ:それなら私とヘリックさんで前もって話していた事だが・・・エクト、お前は私に指示する立場に慣れる良い機会だと思う。
エクト:すげー嫌な予感するんすけど。
ヘリック:ああ、俺がいない間はお前にこの部隊の総括を頼みたいと考えている。
エクト:つまり・・・ヘリックさんが抱えていた責任を背負えと?
ヘリック:聞こえの悪い言い方で理解しやがって。オペレートはホオズキに任せるとする。まぁ元々の部署の方は他の連中がなんとかやってるし安心して出来る様だ。
ヤトノ:専門分野ですから、本当は我々で対処しなければならない問題が多く存在しますが。
ヘリック:痛い所付かないでくれ。さて、ここから本題だ。
エクト:まだ本題じゃないんすか?
ヘリック:エクト、今後の動きとして引き続き島の不明点を解明していけ。道中コラプサーの模倣者や他のフォトナーなど危険な輩に遭遇する可能性は高いが、仲間と連携して対処しろ。俺は俺で自分のケツを拭くつもりさ。今回の措置、絶対何か絡んでいると踏んだ。
エクト:明らかにこじつけた感があって気持ちが悪いんすよね。それを情報部司令まで受理してんのも納得いかねえし。
ヤトノ:彼を信頼してどうするんだ?
二人:ちょっ・・・・!!!!
ヤトノ:大丈夫だ、予め音声遮断を施している。
エクト:てか、何でわざわざここで話すんすか・・・?普通にバレそうなんすけど。
ヤトノ:寧ろ自らの陣地でコソコソと話している方が本題と思われる可能性が高い。
ヘリック:そういうこった。ここで俺達はあくまで上司の悪口合戦をしていた体でいくつもりだ。
エクト:・・・凍結措置を受けているって言うけど、大丈夫なんすか。
ヘリック:情報部としてではなく、一アークスとして参加。それでいいだろう。
ヤトノ:今後、あの島はアークスによる潜入も検討しているらしいが、前例もある。それを踏まえて今現在も議論中だ。その間にウォパルを蝕むくらいなら、お前達がさっさと潜入してしまった方がずっと良いだろう。
エクト:ははは・・・むっちゃくちゃだなあ俺の上司は。
ヘリック:むっちゃくちゃな部下に言われたくねえよ、ボケ。頼んだぜエクト。決して仲間が死ぬ事だけは回避してくれ。
エクト:何言ってんすか、それは前提でしょ。
<会談終了>
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