赤い洞

空中に浮かぶ巨大樹の森

 この世界には地上や、大地。土と言った物体が存在しない。宙に浮かぶ巨大樹のみが大地であり、同時に資源となる。
 街であり、同時に国でもある巨大樹は全て来い赤茶色をしており、質感は植物と言うよりも岩石に近い。
 特産はこの樹木を磨き上げ精錬した、鉱物に近い物質。または樹上で唯一栽培できる寄生植物、苔などの藻類。他には菌糸類などだ。

 元々は独立した世界であったが、交叉創造の影響で現在は中継点の一部となっている。
 原住民と呼べる種族は、意外にも鳥人種族ではない。
 木々や根が複雑に絡み合う街中を飛行するのは得策ではなく、身軽にかいくぐる事を前提に進化したためだと思われる。



広がり続ける大樹の森

 この大樹は現在も成長、拡大を続けており、領地とも言える大樹の内部空洞も日々拡大を続けている。
 洞から進入することのできる巨大樹の内部は、内側に行くに従って脆くなっており、この部分をくり抜いて居住スペースとして利用する。
 岩に近い材質とは言え木製の街である、赤い洞。この中での火気は厳禁であり、法律でも火気の無断使用は禁じられている。





貯水池

 大地と言う貯水構造がない赤い洞で、水は貴重品となる。
 葉に付着した雫や、雨をためる機構があちこちに存在し、水を溜め込んでいる。
 幹の隙間から蜜がにじみ出ることもあるが、こちらは非常に甘いため飲料には適さない。主に調味料に使われる。

天然空洞

 一般的に、街などを作る空洞は人工的にくり抜いて作られる。
 しかし非常に稀にだが自然に内部が空洞となった部分も存在しており、内部は無秩序に広大な空間が広がっている。
 これらの空洞には野生の動物が住み着いていることが多いため、毎年少なくない数の死傷者を生み出す原因でもある。




最終更新:2012年02月25日 14:04