ねえ、あれって何?
交番ていうらしいよ
ふーん、メイド喫茶には狭そうだね
80608002 街角で落成式を見た若いメイドの会話
交番ていうらしいよ
ふーん、メイド喫茶には狭そうだね
80608002 街角で落成式を見た若いメイドの会話
その日、キノウツンに新しい交番が立った
「いやーまさか私財投入して交番買うとは思いませんでしたね」
司法長官として治安維持の法整備を行う比野青狸は目の下に広がる隈も濃いままに、「キノウツン住宅街交番」と書かれた入口を見上げている。
ここ数日の徹夜を含めた突貫作業の賜物であった。
「安全には変えられん。それに俺達も国を留守にしがちで、役に立つのは難しいからな」
と、隣で応じた船橋鷹大の眼下にも濃い隈が浮かんでいた。
こちらは政庁に詰め寄る人々への対応に連日心を砕いており、家にも帰れないとぼやく日々である。
「後は高原さんとはるさんがマイル支払って警官アイドレスの許可貰ってくるのを待つだけなんですけどねー」
そう呟くと青狸は真新しい交番の壁に手をつく。
予算が足りないのを理由に全員でコンクリートを掻き混ぜる所から手伝ったので、何となく愛着も湧くのであろう。
「特にこの辺りは住宅街だしな。何かあればパニックどころじゃ済まなくなる」
船橋が周囲に視線を送ると、日中の町並みにはたくさんの人々が往来している。
先日の各所を襲ったレーザー空爆からそう日時も経っていない。
幸いにもキノウツンに被害はなかったとはいえ、他国での状況は人々の耳に入っているのである。
とある団体によって行われた避難訓練を含めても、有事に対して治安維持を行わなければいつ大惨事になるとも限らない。
そういう状況を踏まえての法案作成・交番設置・警官配備なのであった。
「いやーまさか私財投入して交番買うとは思いませんでしたね」
司法長官として治安維持の法整備を行う比野青狸は目の下に広がる隈も濃いままに、「キノウツン住宅街交番」と書かれた入口を見上げている。
ここ数日の徹夜を含めた突貫作業の賜物であった。
「安全には変えられん。それに俺達も国を留守にしがちで、役に立つのは難しいからな」
と、隣で応じた船橋鷹大の眼下にも濃い隈が浮かんでいた。
こちらは政庁に詰め寄る人々への対応に連日心を砕いており、家にも帰れないとぼやく日々である。
「後は高原さんとはるさんがマイル支払って警官アイドレスの許可貰ってくるのを待つだけなんですけどねー」
そう呟くと青狸は真新しい交番の壁に手をつく。
予算が足りないのを理由に全員でコンクリートを掻き混ぜる所から手伝ったので、何となく愛着も湧くのであろう。
「特にこの辺りは住宅街だしな。何かあればパニックどころじゃ済まなくなる」
船橋が周囲に視線を送ると、日中の町並みにはたくさんの人々が往来している。
先日の各所を襲ったレーザー空爆からそう日時も経っていない。
幸いにもキノウツンに被害はなかったとはいえ、他国での状況は人々の耳に入っているのである。
とある団体によって行われた避難訓練を含めても、有事に対して治安維持を行わなければいつ大惨事になるとも限らない。
そういう状況を踏まえての法案作成・交番設置・警官配備なのであった。
「あ」
気づけば太陽が西に沈もうとしている。
気づけば太陽が西に沈もうとしている。
以下製作中
(文・高原鋼一郎)
(文・高原鋼一郎)