とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part06-1

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-⑥日常に戻りつつある日常に-


上条当麻は目を覚ました、が…
「なんでこんなことに?」
今上条の胸元に顔をうずめて寝ている美琴を見て上条は呟く

上条の右腕は頭が乗っていて動かせず
身体を動かそうにも両手を胴に回されていて動けず
足で起き上がろうにも片足にはがっちりと美琴が足を絡めている…

「あー、なんか幸せなんですが…いろんな感触で…理性が…理性が…」
と頭の中で必死に本能を鎮めるものが何かないかと検索した結果、衝撃映像を一件探し当てた
それは、御使堕し(エンゼルフォール)時のインデックス(青ピ)の水着姿

上条は必死に頭の中であの凄惨な映像をひたすら思い出す悲しい作業に没頭するのであった…

・・・・・・・・・

「う…ん、あったかーい…うーん…当麻の匂いがする~…ん?」
と寝ぼけて抱いているものに頬擦りする美琴だがそのものを認識した途端に覚醒した
「って当麻!……あれ?当麻…おーい、大丈夫?」
そのものに対して美琴は叫んだが…反応がない
よく見ると顔を真っ青にして痙攣していた為に後半はペチペチと上条の頬を叩きながら状態を確認することに…

頬を叩かれ続けること10分、既にペチペチからバチバチに変わって叩くというよりもうビンタの域に近い美琴
「お願いだから起きてっ、ねえ当麻!!」と必死で頬を打っている
上条はようやく伝わった痛みでゆっくりと覚醒すると共に強烈な最後のビンタをもろに受けることになった
「起きろって言ってんのよー!!」
バチンッ!!!!
「み、みことしゃん…い、痛いでふ…」ガクッ
そして、上条は再び気絶することになるのであった

「あぅ…」
と、やり過ぎたことに反省した美琴はベッドで寝ている上条を膝枕して頬を濡れたタオルで冷やしていた
上条の頬は叩かれ過ぎた為に真っ赤なトマトの様になってしまって
「これって…氷貰った方がいいかしら」
と思い電話で氷を頼んだ美琴は応急処置で濡れたタオルを使っているわけだ

「ん…、美琴どうしたんだ?そんな顔して」
気がついた上条は第一声で暗い顔をしていた美琴のことを心配した
「泣いてんぞ…」
そう言って上条は指で美琴の涙を拭っていく
「ごめんね…」
美琴は泣いてしまった、自分が原因で上条が気絶してしまったのに一番に上条が自分を心配してくれたことで…
上条の優しさに美琴の涙は止まらなかった…

美琴が泣き終わる頃
コンコンッ「お客様、氷をお持ちしました」
とホテルマンがどうやら氷を持ってきたようだ

「あ…」美琴は気付いた、涙で目を腫らした自分も頬が真っ赤の上条も対応するには酷い顔をしている
そう美琴が考えてる内に上条がホテルマンから氷を受け取っていた
ギョッとしていたホテルマンは氷を渡すと同時にそそくさと立ち去って行った

「ん?なんであんなに慌ててくんだ?」
「鏡…見て来なさいよ…」
ん?と首をかしげた上条はシンクに備え付けられている鏡を見に行った

「な、なんじゃこらー!痛ててっ」
どうやら認識してから痛みだしたらしい…

「私が起きた時、当麻が失神してたから…最初は軽く叩いてたんだけど…なかなか起きてくれないから焦って…」
「あー、なるほど…美琴の言いたいことは十分痛いほどわかりました」
痛いほど…実際に痛いのだが上条は我慢して笑う

「じゃ、ここに頭置いて…」
そう言って美琴は顔を赤くして自分の膝の上をポンポンと叩く

「えっと…美琴さん?あなたは私に膝枕してくれると?」
「そうよ、早くしなさい」と怒られたので上条は言われるがまま美琴の膝に頭を置く…

やわらかい感触が頭にー!!とドキドキする上条

「でも、氷を当てるくらいなら自分でやれると上条さんは思うのですが…」
「私が負わせた怪我なんだから…私が面倒見るの」
美琴は子供のように頬を膨らませて言う

「はあ…わかりましたよ、美琴に任せて安静にしてますよ」
上条は美琴の顔をまっすぐ見つめて微笑んだ
美琴は顔をより赤らめて微笑み返してくれた

こうして上条と美琴の共同生活の最後の日が始まるのであった

・・・・・・・・・・・・・・

「お客様、朝食のご用意が出来ましたのでお持ちしました」
と頬を冷やし終わった後しばらくしてホテルマンがノックしてきた
ホテルマンに朝食の準備をしてもらい昨晩と同じで食後はカートへ乗せてくださいと言われた

「なあ、美琴今のやつ縁田じゃねえよな?」
上条は昨晩のホテルマンが縁田だったことに気付けなかった
「うーん、違うと思ったけど…」
美琴も昨晩、気付けなかった
「「うーん……」」
二人で悩んでも答えは出なかったのでまずはご飯を食べることにした

時刻は午前7時45分
「美琴…その箸はなんだ?」
朝食も半分くらい進んだ頃、上条は卵焼きの一部を美琴に箸で向けられていた
「あの、ね…当麻…あーんしても、いい…かな?」
美琴は赤らめた顔をまっすぐに上条に向けて潤んだ瞳で見つめてくる

「…そろそろ、気付いてほしいのですが、美琴さん…そんな目で見つめられたら断れないじゃないですか!」
と上条は叫んでしまったが美琴は相変わらず見つめてくる…
「喜んでいただきます…」
結局はこうなるのだ

「それじゃ、はい…あーん」
「あーん…」
ムグムグムグ…
ごくっ
「おいしいな…でもやっぱり美k「あーもう!当麻?何回同じ台詞を言うつもりよ、いつでも作ってあげるって言っ
てるでしょ?」……はい」
言う途中で遮られた挙げ句、言いくるめられる上条はもう尻に敷かれているというのではないだろうか

「それじゃ、次は俺が…ほら、あーん」
「えっ?!あ、その…あーん…」
ムグムグムグムグ…ごっくん
どうしよう…料理は普通なんだけど…おいしいだと捻りもないし……
と普通じゃいけないと何故か思ってしまった美琴は
「と、当麻の…ああ、あ、愛の味がする…」
顔を真っ赤に染め、どもりながらも恥ずかしい一言を言い切る美琴

ぶぅっ!!と上条は味噌汁を噴き出してしまった
「ゲホッゲホッ…な、なにを言い出すと思えば…」
「わかってるわよ!あーもうっ!それ以上言わないでー」
頭を抱え、顔を真赤にする美琴
どうやらさっきの発言はしばらく美琴の黒歴史になるようだ…

「で、美琴…落ち着いたか?」
しばらくゼーハーゼーハー言っていた美琴が言わなくなったのを見計らって聞いてみる
「うん…落ち着いたわ…」
「それじゃ、食器持ってくからドア開けてくんねえか?」
と言って両手が塞がった上条は顎でドアを指す

「わかったわよ…あれ?」
美琴がドアを明けて廊下を見た、そしたら笑顔でこっちに歩いてくる白いゴスロリ装束の少女がいたのだ
疑問に思ったのはその少女がまっすぐ美琴を見ていたからだ、そして目の前まで来ると
「あの、少しお話したいことがあります…よろしいですか御坂美琴さん、上条当麻さん」
そして、こう続けた…私は縁田…鶴の彼女です、と

・・・・・・・・・・・・・・・

時刻は午前9時丁度
上条と美琴は未だに信じられないでいる…目の前の能力者の能力に…
正直こんな能力があれば簡易的な一方通行にさえなれるかもしれないうえ、相手を一方的に叩きのめすことも
一撃必殺することも出来てしまう能力…こんなでたらめな能力は見たことがない…

「ね、信じてもらえた?」
と言う少女は先ほどから上条たちに言われベッドや椅子などに『認識の拒絶』を使い視界から消したり出したりして
いた、そして…少女は
「それじゃ、一番わかりやすいことだと…これかな?」

そう言って少女は上条と美琴に手を繋ぐように言った
二人は疑問に思いながら繋ぐ…が
「「あれ?」」
手を繋いでいるのに、繋いでいる感覚がない…ちなみに今回は美琴が右手、上条が左手だ

「そうだよ、『感触の拒絶』を使ったの、感触だけ取り除いたんだよ?しかも発動箇所は手の平のみ」
そして、「解除する」と少女が言うと…感触が戻った

「わかった、信じる…それで縁田の彼女がなにしにここに来たんだ?」
「それは、遊園地なんだから遊ぶために決まってるんだよ?」
「そうじゃなくて!」
???と首をかしげる少女、どうやらこの少女は人の話を聞くのが苦手らしい…

「悪い、質問を変えよう…なんで俺たちに会いに来たんだ?縁田に怒られるんじゃないか?」
その一言に先ほどとは違って、少女は一度目を伏せた…少しして力強く上条を見つめる
「鶴は今関係ありません、私は鶴の唯一の理解者として鶴の事恨まないでってお願いしに来ました」
と頭を一度下げた後、少女は美琴を見る
「御坂さん、うちの鶴が酷い事してごめんなさい、でも鶴にはああいう遠回りでしか人に恩が返せないの…
 育ってきた環境のせいもあるし、私が注意してあげなかったせいでもあるの…
今まで私は、鶴が恩を返す奴はろくな奴じゃなかったし、まあいいや程度に考えちゃってたの…」
そこで少女はハァ…と溜息をつき
「溜息をつける立場じゃないのは私もわかってます、それでも…
こんないい人たちに恩を返す日が来るなら、前から教えておけばよかった…って思ってしまうんです」

後悔からか少女は少し震えていた
「鶴はいままで人に本当の意味で手を差し伸べてもらえなかったし、差し伸べられても何かしら裏があったの…
 鶴の能力は生れつきの読心能力…その能力を使おうと小さい頃から悪い奴らの所を転々としてたみたい
 人間は正体のわからないものを恐れる…そのせいで悪い奴らにも煙たがられ、最後には捨てられる」
……そんな生活を繰り返してて鶴は精神も能力の制御も不安定になってました、と少女は告げた

「私と出会ってから少しは改善されてきましたが鶴が人を見る時は癖で心を読んでしまいます
 それは、多分あなた達が鶴を助けた時も変わらず…でも鶴があなた達に言いたくなかったのは
 今まで助けてくれたろくでもない奴ではなく、今まで感じたこともない心優しい人たちだったからです」
鶴は…とここまで一気に話し続けた少女、彼女自身も伝えたいことが上手く口から出せていないのだろう
言えば言うほど焦っているように見える、しかも今にも泣き出しそう…と美琴は思う

「ねえ、あなたは縁田さんのことを恨んでほしくないのよね?」
言葉に詰まっている少女に向けて優しく話しかける美琴
「私は確かに酷い目にもあったし、怒りも覚えた…でも、縁田さんのおかげで今こうして当麻の横にいられる
 感謝しても足りないくらい、すごく幸せなの…だから恨むなんてしないよ」
そう言って美琴は少女の頭を撫でた

「あ、ありがとう…鶴は私に出来た初めての友達で、一番大事な人なの…
 だから、鶴が認めた人が鶴を嫌いになっちゃうのが嫌だったの…」
と言って少女は泣き出し、美琴がそれを抱きしめた

上条はそれを眺めていた、縁田には色々されたが恨みなどはなく、怒りを覚えるくらいだった
それも今では無い…美琴の言った通り、今の幸せをくれたのは縁田本人だ
その縁田を恨むなんてとんでもない話だがこの少女も何かしら凄惨な過去を背負っているのかもしれない

「まあ、縁田もこんな子を泣かせるなんて罪な男ですな…」
「あなたが人に言えるような立場には思えませんが…」と少女に突っ込まれ
「当麻も同類ってことになんで気付かないのかしら…」と美琴に言われた
激しく落ち込む上条を見て少女達は笑った

・・・・・・・・・・・

「それじゃ、今日はありがとう…私も今日鶴と一緒に遊園地で遊んでるから会えたら遊ぼうね」
そう言い少女は手を大きく振ってエレベーターまで走っていった…ちなみにエレベーターまでに2回盛大にこけた

「にしても…今日は知り合いが遊園地に4人か…なんか嫌な予感がする」
と少し身震いをする上条
「どうしたの?そんなのいつものことでしょ?」
嫌な予感がいつものことで済まされる上条は少しばかり悲しくなるのであった

「それじゃ、今日は昨日乗ってないものを全部制覇するわよー」
しかし、意気揚々とはしゃぐ美琴を見て上条は微笑まずにはいられないのであった
「そんじゃ、いきますか」
そう言って二人はホテルの鍵をカウンターに預けて遊園地へ繰り出すのであった
時間も午前10時になりそうであったため上条は「昼何時なるだろうな…」と思うのであった…

□ □ □

時間は少し戻って午前9時30分頃

「ねえ、初春…あれって御坂さんだよね?」
「そう…だと思いますけど、なんか違いませんか佐天さん」
初春と佐天は本日縁田という人物から無料チケットを貰ったため遊園地に来ているのだが…
入り口から入って少ししたところに御坂美琴らしき人物がいたのである
しかし、何かが違う…しいて言うならいつもの美琴が表情豊かと表すなら目の前の美琴は無表情…
それでも佐天と初春は声をかけていた…上条と何かあったのではないかと心配して
「御坂さん、どうしたんですか?一人で…上条さんと何かあったんですか?」
と、佐天が言う

「………?誰かと勘違いしてはいませんか、とミサカは尋ねます」
明らかに美琴とは違う反応だが、ミサカと言ったのだ
「あれ?もしかして御坂さんの家族の方ですか?」
初春が聞くと少し考えてこう答えた
「……もしかして、お姉様のご友人の方ですか?とミサカは確認を取ります」
ミサカでお姉様…ということは

「御坂さんの妹さんですか?私、初春飾利っていいます」
「そうです妹です、とミサカは肯定します」
どうやら妹のようだ、しかし…似過ぎていて区別が…と思った佐天だが……
区別は簡単なことに気付いた、まずは額のでっかいゴーグル、それに首にかかったネックレスである

「そのネックレス可愛いですね?あ、私は佐天涙子です」
そう言ってネックレスを触ろうとしたら、御坂妹はネックレスを守るように後ずさる
「あ、れ?触っちゃダメでした?」
「すみません、これは大事な方に戴いた物なので…とミサカは謝りつつ簡潔に理由を述べます」

うーんと考えて佐天は、もう一つ気になったことを聞く
「それじゃあ、仕方ないですよ…ところで妹さん、お名前は?」
「ミサカはミサカですが…とミサカは答えます」
「「……」」
その回答に初春も佐天も困ってしまったが…それを察したのか御坂妹は
「あの人には御坂妹と呼ばれているので妹でいいですよ、とミサカは困っているお二人に提案します」
どうも腑に落ちないが佐天と初春は納得することにした

「あ、そうだ妹さん…上条さんと御坂さんがどこにいるかしりませんか?」
初春が御坂妹に聞くと
「ここにお姉様とあの人が来ているのですか?とミサカは逆に尋ねます」
逆に聞かれたので知らないという事なのだろう
「そうなんですよ、縁田さんという方にここに招待されてるみたいなんですけど…」
と初春は続けているが途中から御坂妹には聞こえていないらしい
「…………お姉様が素直になったことに嬉しいく思います、とミサカはボソッと呟きます」
と誰にも聞こえない声で御坂妹は呟いた

「御坂さん達の邪魔をしちゃ悪いと思うんですよ、だから3人で周りませんか?バラバラだと遭遇率も上がりますし」
佐天はこう切り出した、実を言うと御坂妹について探りを入れたいのも理由なのだが…
「それに、妹さんも上条さんに詳しそうだしさ」と付け足して初春も頷く
「そうですね、どうですか妹さん?」
「……いいのですか?とミサカは誘って貰えた事に感謝しつつ聞きます」
目をキラキラさせて聞いてくる御坂妹を見て
{ねえ初春…この反応、可愛いもの見たときの御坂さんにそっくりだよね}
{そうですね、佐天さん…妹さん嬉しそうですよね}
そう二人でこそこそと喜ぶのであった
「それじゃあ、行きましょうか妹さん」
こうして御坂妹にとって外でのはじめての友達が出来たのである

佐天と初春は御坂妹の手を引いて楽しそうにアトラクションへ向かうのであった

・・・・・・・・・・

「えー、今日は一日中遊んでくれるって約束だったよね?ってミサカはミサカは怒ってみたり!」
目の前にいるのは10歳前後の少女、対峙するのは白髪で赤目の少年

「急用だって言ってンだろォが…すぐに終らせてくるからちょっと待ってろ、終ったら電話するからよォ」
そう言って少年は少女の頭を撫で、スタスタと人ごみに消えて行く
それを見送る少女…
「危ない事しちゃやだよ、ってミサカはミサカは見えなくなったアナタに呟いてみる…」

少女は少年と逆方向にうつむいてトボトボ歩き出したが、少し歩いて
「あれ?アホ毛ちゃん?」
と声をかけられて足を止める
「……ミサカはアホ毛じゃないもん、ってミサカはミサカは返答してみる」
声の方を向くと見たことのある顔が二つと初めて見る顔が一つ

そして、知らない顔のお姉ちゃんがこう言った
「って初春知り合いなの?あと、この子もミサカって言ってるって事は御坂さんの妹なんじゃないの?」
そこでハッとした初春は
「た、確かにアホ毛ちゃんってどことなく御坂さんに似ている気が…」

「だから!アホ毛ちゃんじゃなくて打ち止めって名前があるの、ってミサカはミサカはあなたに訂正を求めてみる」
「ごめん、ごめんアホ毛ちゃん」と悪びれることなく初春は言うと
「それで、また迷子でも捜してるんですか?」
と打ち止めは聞かれ
「ううん、急用が出来たからまず一人で遊んでなさいって言われたの、ってミサカはミサカは簡潔に説明してみる」

「そうなんだ、それじゃ…その人が戻るまで一緒に遊ぼっか?」
と佐天が少し屈み、目線を合わせて打ち止めに話しかける
「いいの?ってミサカはミサカは喜びを抑えながら聞いてみる」
抑えながら、と言っている割には目をキラキラさせ先ほどの御坂妹みたいになっていた

「いいよ」そう言って佐天は笑顔を打ち止めに向けた
「ありがとう、ってミサカはミサカは素直に喜んでお姉ちゃんに抱きついてみる」
と言うや否や打ち止めは今まで外野にいた御坂妹に抱きつき
{こうしておいた方が後々お姉さまの為になるんじゃないかな、ってミサカはミサカは提案してみる}
{上位個体がそう言うのならそうしましょう、とミサカは提案に乗ることにします}
とこそこそと打ち合わせをするのであった

「自己紹介がまだだったよね?私は佐天涙子」
「アホ毛ちゃん、私の名前はまだ覚えてますか?」
………打ち止めはたっぷり時間をかけて

「適当な花言葉を教えるお姉ちゃんでしょ、ってミサカはミサカは初春のお姉ちゃんに嘘をついてみる…」
と後半自分でばらしたことに気付き、ズーン…と肩を落とす打ち止めであった
「初春…そんなことしたんだ」と半眼になった佐天に睨まれ「あははは…」と明後日の方を向く初春だった

「そろそろ行きませんか?とミサカは提案すると共に時計を見ます」
そう言って御坂妹は遊園地中央に設置されてる時計塔を見る、時刻は午前10時20分

「そうですね、まだ一つもアトラクション乗ってませんし…妹さんとアホ毛ちゃんは何か乗りたい物ありますか?」
と初春の問に
「ジェットコースターに乗ってみたいです、とミサカは意見を述べます」
「ミサカはミサカは楽しければ何でもいいかもーって言ってみたり…
あと、ミサカはアホ毛じゃないって何度言ったらわかってくれるの、って佐天のお姉ちゃんに泣きついてみる」
打ち止めは佐天に抱きつく、佐天はおーよしよしと頭を撫で…

「うーいーはーるー?」と笑顔で手をワキワキさせている佐天を見て初春は悟った…
このままだとスカートをめくられるだけではすまないんじゃないかと…

その後、遊園地に初春の叫びが響いたのは言うまでもない
こうして3人は4人になり…打ち止めは佐天と手を繋ぎ、メソメソしてる初春を慰める御坂妹の4人は歩き出した


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