とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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風の噂が招いた種



最近。というより最初から思った事がある。アイツとのスキンシップが全くない。
私とアイツの付き合いは結構長いのにそれ相応のシチュがあってもいいはずなのにそれがない。

いや、妹達の件の時膝枕してやったのはアイツが私の電撃で死にかけたからであって・・・
海原にしつこく付きまとわれていた時のアイツの言葉は・・・忘れたくても忘れられない。
恋人ごっこも今となってはもっとしたかったなー。
大覇星祭の競技の時はいきなり押し倒されたけどアイツは何か勘違いしてたみたいだし。
私は覚悟してたのに・・・

スキンシップというよりアイツとの絡みはそれくらい。みんなおかしいと思わない?
だって私じゃなくて他の女とのほうが多いのよアイツ!

風の噂によるとアイツはラッキースケベを連発しているじゃないの。アイツはそれを不幸だと
言っているらしいけど。

風の噂その一、
巨乳の胸にダイブ。

・・もうそれだけではらわたが煮えくりかえる思いよ。あと私の目の前で五和とか言う巨乳の胸に
顔を埋めていたわね。何よ、私の胸がそんなに寂しいのかしら?確かに他の人と比べると大きくはないけど
・・でも悔しいっつーか。べ、別に私の胸に飛びついて欲しいとは思ってないんだからね!
・・でもアイツがしたいのなら・・・・あう・・・

風の噂その二、
背中をさすってあげるという口実でブラのホックを外す。

もうこれは確信犯ねアイツも女のほうも。あの巫女の格好した人でしょ?大人しそうな顔
しといてやることやってんのね~。当然アイツはボディブロー喰らったらしいけど。

私も食べ物が喉に引っかかったフリしてアイツに背中さすってもらおうかしら?

え?もし同じようにブラのホックが外れたら?・・・あ、あ、アイツなんか殺してやるんだから!!
この私にそんな事したらタダじゃ済まないってアイツ自信もわかってるハズよ。・・・で、でも
不慮の事故なら・・・いや、絶対許さないんだから!そんなのは・・・こ、恋人になってからでしょ?・・・あう



風の噂その三、
老若男女アイツがフラグを立てている

これにはホント呆れたわ。ナンパされている女の子を助けて去り際に「これからは気をつけるんだぞ?」
って言い残して去るんでしょ?何よ!私の時と対応全く違うじゃない!!女の子からすれば
「俺がいないところでは注意しろよ」って言っているように解釈しちゃうわよ!!
それに明らかに幼女でピンク色の髪の女の子に「上条ちゃん」って呼ばせているんだから。アイツって
そんな趣味なの?私がか・・・か・・上条ちゃんって呼んだら喜んでくれるのかしら・・・あう・・・


風の噂その四、
あのちびっ子シスターと妙に仲がいいこと。

ねえこれどう思う?あのシスターは「とうまに助けてもらったんだよ」って言ってたけどそれだけで
あんなに仲良くなれる訳?私だって同じようなモンじゃないの!!
・・・もしかしてあのシスター、あれからあの手この手を使ってアイツと・・・・
ないない!あってはならないっつーの!!

それにアイツに噛み付いてスキンシップ取っているらしいじゃない。何?アイツって極限のMなの?
赤ちゃんに噛み付かれても痛いのにそんなに噛み付かれたいのかしら・・・それとも甘噛み?
はうっ!!そんなの私がやるなんて考えられないから!!!

でもこの風の噂全部を実行すればもしかして私もアイツと・・・えへへ



「あ~空から女の子でも降ってきてくれないかにゃ~」
「そんなマンガみたいな発想は捨てろよ土御門・・・」
「ならカミやんはどんなシチュがご希望かい?」
「意外とありそうな曲がり角でぶつかってそれが運命の出会いだった・・・みたいな」
「カミやんこそ可哀相な男が考える発想ぜよ」
「うるせえ。どうせ俺は不幸だからそんな事ありえるわけねえよ」

上条と土御門はそんなくだらない会話をしながら学校から帰路についていた。曲がり角にさしかかったその時!

土御門の視界から上条が消えた。

「にゃ?カミやん?どこに消えた?」
消えた訳ではない。曲がり角から突っ込んできた女の子に押し倒されていた。


「風の噂その一、胸に顔を埋める!」
少女はアメフトばりのタックルを喰らわせ、倒した勢いを殺さずに自分のまだ成長段階の
胸を精一杯土御門の目の前で上条に押し当てた。

「うおっぷ!!何だこれ急に!?何も見えねえし顔に何やら柔らかいのがあるのですが!」
あまりにも突然の出来事のため上条は何もわからずおまけに胸を顔に押しつけられているため
何も見えず状況理解ができない。


「風の噂その二、ブラのホックを!」
上条を押し倒した少女は上条の右手を掴みホックの所に誘導させる。だがもちろん視界を奪われて
何もわからない上条の右手はホックを触るどころか空中を彷徨っているだけだ。

「ほら!早くホック外してよ!」
「何も見えねえしわかんねえよ!・・・てその声はまさか!?」
「だあぁぁぁ!!名前を言うなああ!!言ったら殺す!!」

見られてはもう生きて行けないと思ったのだろうか、視界を更にゼロにするため成長段階の胸をギュウーと上条に当てる。

「痛っ!!柔らかっ!!苦しい!」
上条は苦痛とちょっとした喜びが交差しているようだ。


「風の噂その三、老若男女にフラグを立てる!ってこれはいいか。でも私だってその一人なんだからあぁぁぁ!!!」
上条の耳元で盛大に叫ぶ少女。

「ぎゃあ!耳がぁ!!」
上条の耳は今頃キンキン言っているだろう。

「風の噂その四、あのシスターみたいに・・・噛み付く!!」
「はい?さっきから何を・・・」
「うるさいうるさい!とりあえずじっとしてなさいよ!!」

ガブリと上条の首筋に噛み付いた。少女の中ではガブリのつもりだったが恥ずかしさもあって
歯を立てずに噛み付き、つまり文字で表すと「はむッ」というような感じで噛み付いたのだ。

「あ・・・あ・・・わわわ」
噛み付かれた上条は驚きと今まで味わったことのない快感でたまらずゾゾっと鳥肌がたつ。

「ほら!これで満足でしょ!?私の事もう少し意識しろってのバカ」
逆にこっちが満足しちゃったと言わんばかりの笑顔で少女は上条から距離をとり上条に向かって一撃、電撃をお見舞いした。

でも上条はその至近距離ももろともせずなんとか右手で防いだ。
結構強烈な電撃だったのであたりに砂埃がたち、砂埃が落ち着いた時には少女の姿はなかった。

「つ、つ、土御門、今のは?今のは一体!!?」
状況をつかめていない上条は一番近くで見ていた友人に説明を求めたが。

「なるほどにゃ~。これはカミやんを殴っても誰も文句は言わないぜい?」
指をボキボキとならしながらゆっくりと上条に近づく金髪の悪魔。

「ふ、不幸だーーー!!!」
結局上条にとっては不幸以外何もないようだった。



「頑張った私!私超GJ!!」
先程の場所から少し離れた所で少女は喜びに打ち拉がれていた。

「あの、御坂さん・・・」
そんな所に声をかけてきた人がいた。友人の初春と佐天だがどこか顔が赤い。

「あら、初春さんと佐天さん。どうしたの?うふふ」
少女はまだ余韻が残っているようで幸せ気分がまだ抜けていないテンションでいる。

「み、御坂さんって結構大胆なんですね・・・」
「あの人誰なんですか!?凄い事してましたよね!?」


しばらく御坂さんと呼ばれた少女と上条に安息の場はなさそうだ。


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