とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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小ネタ ●Rec



●REC


風紀委員第177支部、初春飾利はモニターを監視している、監視画像の画面の隅に赤い文字で録画を示す表示が出ていた。
モニターに画面に映し出されているのは学園都市第三位の超能力者「御坂美琴」と無能力者「上条当麻」、
二人は学園都市で一番高い高層ビルのスカイデッキで寄り添いあっていた。

「ぬっ ふぇっ!」

モニター画面を見ていた初春は、両手で頬を押さえ立ち上がる程驚いている。

「みみっ、御坂さん!大胆!」

頬を染めてモニターを見つめる初春。

「安心して下さい御坂さん、この映像は絶対に誰にも見せませんから…、私を除いてですけど♪」

初春は甘ったるい口調で今起こってる出来事を外部には見せない様に監視カメラをハッキングしていた、
それによって監視映像を見れるのは初春が使うPCのみである。
初春はお菓子を手に取り、まるで昼ドラを見る主婦のように画面に釘付けであった。

「あれ?御坂さん?」

画面に映る御坂は、上条からそっと距離を置いていた。

「何やってるんです!もっとこう、若いカップルらしくぅ!」

昼ドラ主婦状態の初春は、ブツブツ言いながらも画面に釘づけだ。

画面に映る御坂は静かに帯電し微弱なプラズマを発している、その影響なのか監視カメラにノイズが混ざっている。
すかさず監視カメラの調整を始めた初春、まるで指先が別の生き物のようにキーボードを叩いていく。
カメラのノイズは消え、美琴の姿は鮮明に映し出されていた。
美琴から発したプラズマは徐々にの集まり、束になっていく。
そしてその光の束は御坂の背中に集まり、小さな光の翼のように形作っていた。
静かに瞳を閉じている御坂の姿は、ままるで「天使」を彷彿させるようだった。

「御坂さん… 綺麗…」

その姿を見た初春は瞳を潤ませながら呟く。


突然、初春の携帯電話が鳴った。
携帯のディスプレイを見た初春は相手を確認する、「警備委員(アンチスキル)総括長」からの電話であった
初春は緩んでいた気を取り戻すと通話ボタンを押した。

『そちらの具合はどうですか?』

感情の読み取れない声が問いかける。

「はい、指示通りに監視しつつ外部からのハッキングを防ぎました。この映像が残ってるのはこの」
メインPCだけです」

初春は先ほどの甘ったるい声から、急に厳格な口調に変わり電話の主に応対している。

『やはり貴方にこの任務を任せたのは正解でしたね… では監視内容はそちらで厳重に保管するように』
「はい、了解しました」

電話は素っ気無く終わった。
初春の緊張はとかれ「ふーっ」と一息ついていた。


『第三位の超能力者も覚醒しましたか… ですが、まだ完璧ではありませんね…
 あの無能力者が今後何処まで引き出せるか… 楽しみですね』

水槽の中で逆さまになって浮かんでいる男は静かに語った。


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