とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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巫女美琴



「初詣なんていってもいいことないからなぁ」
毎年初詣に行ってる上条だが、毎年おみくじでは凶
賽銭箱の中に間違えて500円を入れる等、神様は喜ぶだろうが上条にとって不幸のオンパレードだ。

「てかインデックス何処だ?さっきまでいたのになぁ」
今年は空腹少女と一緒に来ているのだが
『いい匂いがするんだよ!』といい何処かへ行ってしまった。

「結局屋台回るだけでまだお参りすらしてねぇよ…」
青髪と土御門を連れてきても良かったのだが『巫女さんやー』とか騒ぐのでやめておいた。
念のため携帯に電話をかけてみる…がつながらない。また充電し忘れたのだろうと適当に考える。
ちょっとよそ見して歩いていると1人の少女にぶつかる。
「きゃッ!」
「あ、ごめん。大丈夫か?」
手を差し伸べて少女が手を掴み起き上がる。
「って!?御坂?御坂だよな?」
「えっ!?なんでアンタがいるの?」
ぶつかった少女は御坂美琴だった。
普段は常盤台の制服を着ているのだが…
「で?お前はなんで巫女装束なんだ!それは姫神の領分だろうがああああああああ!」
「何よそれ!あと姫神って誰よ!」
ぎゃぁぎゃぁ騒ぐハイテンションな二人。

どうやら美琴は友人の手伝いとしてこのような格好をしているようだ。
「ふ~ん。なんだかんだでお前も大変なんだな」
「まぁね。でアンタ今一人?」
「あぁ、一人と言えば一人だな」
「私今休憩中だから…一緒に廻らない?」
「はい?本気ですか?」
「そうよ…嫌なの?」
普段見せないような目つきで上条を見つめる。
「わかったわかった。どうぞお願いします姫!ん?巫女だから姫は変だよなぁ…」
勝手にうーんと唸る上条。
美琴は美琴で上条と一緒に廻れることが嬉しかったりする。

「流石に巫女さんと一緒にいると俺目立つよなー…」
「そう?………あと似合ってる…かな?」
「ん、茶髪は気になるけど、まぁ似合ってるというよりかわいい…かな」
「え?もう1回言って」
「ん?かわいいぞ」
「あ、ありがとう…」
頬が赤く染まり、なんかモジモジしている。
もちろん上条は気付いていない。

「で、どうするの?」
「ん?まぁ屋台でも少し廻るか、御坂なんか食いたいものあるか?」
「え?別にないけど…」
「んーじゃぁカステラ焼きでも買ってくるか、じゃぁちょっと御坂待っててくれ」
「えっ、あ、ちょっと!行っちゃった…待ってる私は何すればいいのよ」
数分後
「御坂、寒かったろ?」
「え?べ、別に大丈夫よ」
「はいはい、御坂ちょっと口開けろ」
「え?」
とりあえず言われたとおりに小さな口を開ける。
「ほれ」
美琴の口の中にさっき買ったカステラを投下する。
「はむ…!?」
「うまいか?」
「…うん(えっ…今のって恋人がよくやる『アーン』でしょ…えっ!?)」
一瞬でタコのように顔が赤くなる。
うれし恥ずかし純情乙女の美琴である。
とにかく顔が赤いと悟られたくないのでとりあえず俯く。
そんなことに気づかない上条は…
「どうしたんだ?顔が赤いぞ御坂」
「なんでもない…」
「????まぁいいや、御坂おみくじでも引くか」
「うん…」

結構人が込んでいるので気をつけて進む。
「混んでるから気をつけろよ御坂」
「別に問題ないわよ。ってうわっ!?」
普段慣れてない格好のせいなのか躓いた。
「っと大丈夫か御坂」
「うん(やばい…すごく恥ずかしい)」
再び頬が赤く染まる。

(これは一生に2度あるかないかのチャンスよ!もっと素直に積極的に…)
1回深呼吸をし、小さい唇を動かす。
「あのさ…手握ってくれない?」
「はい?」
「また躓いちゃうから…迷惑?」
「いや、ううう、ならしょうがないよな、うん」
「ありがとう…」
さらに顔が赤くなり、ギュっと上条の手を握る。
流石の上条も恥ずかしいのか顔が赤い。
(ううう…幸せだよな…?でも周りの視線が痛い…普通の御坂ならともかく巫女御坂だぞ…
 なんだよこの破壊力…かわいいって怖いよな…)
(やった…アイツと手をつないでる…ふふふ)
欲望に満ち溢れている美琴であった。
「~♪」
しまいには鼻歌まで、すごくご機嫌である。
「御坂さんご機嫌ですね。上条さんは周りの視線が痛いです…」
「いいじゃない♪(いいこと思いついた)」
「なんか不吉な予感がしますのよ!?」
「えい、これで美琴さんの安全は保障された。ありがとね~」
手を離し腕に抱きつく。
「うぉぃ!御坂サンやめて!上条さんもう耐えられない…てか許可とれよ」
「え?じゃぁ駄目?」
「そんな目で尋ねないでください!ううう…」
しばらく理性と視線に打ち勝たないといけない辛い時間が続くのであった。

「あー疲れた…」
「お疲れさま。くじ早く引きましょ。すみません2回分お願いします」
「あぁ…って自分のくらい払うって」
「いいのよ。カステラの借りもあるし」
「そっか、じゃぁ美琴、お前先に引けよ」
「え…あ、うん(今名前で呼ばなかった?)」
ガチャガチャと箱を振りでてきた番号を言う。
「はいどうぞ」
「ありがとうございます。次アンタね」
「あぁ…結果はもう見えてるよ…」
同じく箱を振り番号を言う。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
「アンタどうなの?」
「みたくないです。御坂は?」
「私もまだ見てないの、じゃぁ見てみるわね…」

「おっすげーな、大吉か、上条さんには縁がありませんな」
「…(恋愛、恋愛…)」
「???」
『積極的にアプローチすれば必ずその恋は実るでしょう』
(これって…やった!今年こそいけそう!)
「なかなかいい結果ね。でアンタは?」
「どうせ凶だろ」
「見てみないとわからないわよ?」
「はいはい、じゃぁ見るか…」
「どうだったの?」
「吉…だ。信じられない…」
「よかったじゃない、ちょっと貸して」
「わ、わかった」
(こいつの恋愛もチェック…)
『出会いは多いがちゃんと1人に絞らないと不幸が訪れるだろう』
(コイツらしいわね…)
「???どうしたんだ御坂?」
「なんでもないわよ、返すわ」
「あぁ、そういえば時間大丈夫かお前?」
「え?ああ!あと2分しかない…じゃぁ私行くわね、今日付き合ってくれてありがとね」
普段見せないような笑顔で手を振る。
「じゃぁな、御坂(本当にビリビリなしならかわいい子なんだけどな)」
「さてと帰るか…ん?何か忘れてるような…まぁいいや」
結局帰り、寮についたときにインデックスのことを思い出し走って元に戻るのでした。



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