友達ルート? 2
夕方 下校中 とある自販機前
上条「ふーんふんふん、ふーんふんふん、ふんふんふーん♪(………ん?お、いたいた)」
上条「おっすー、御………っ!!!!」キノカゲニカクレル
上条(な、なんだ?あの中学……いや高校生か?御坂と何話してんだ?)
ホントウニアリガトウゴザイマス ガヤガヤ
イ、イヤトウゼンノコトヲシタダケデスヨ ガヤガヤ
上条(……見た感じでは、あれか。あの男が不良に絡まれてるところを御坂が助けた、もしくはほとんどないと思うが御坂が
助けられた。で、そのお礼を言ってるっていういつも見るパターン……ってところか?
でも……何だろう?あの男は他の奴と違うな……なんとなく…海原と似た感じがする。いやストーカーという意味ではなくてだな。
その、いい奴っぽくて何でも出来そうでイケメンっていう若干ムカつく感じのオ―ラがするぞ……ちくしょう)
男子学生「そ、それでですね。ひとつお話ししたいことがあるんですが聞いてくれますか?」
美琴「はい、いいですよ?(顔赤くしてどうしたんだろう?相談事?ちょっと聞くのは恥ずかしいとかかな。
例えば……恋愛相談みたいな、なんてね。自分のも上手くいってないのに出来るわけないわよね……)」
男子学生「そ、そうですか。それじゃあ……」ガシッ
美琴「ふぇ?」
上条(ちょっ!おい!!なんで御坂の手を握ってるん)
男子学生「は、初めて見た時から好きでした!一目惚れです!突然ですみませんが……その、つ、付き合ってくれませんか!?」
美琴「………へ?………っ!!えとあのその……」アワアワ
上条(……マ、マジ、かよ。こんなストレートに告白する奴がいるなんて…………すげえ、というか正直羨ましい?
俺なんか怖くて……じゃなくて!!!み、御坂は!?どうすんだ?ま、まさか……)
美琴「えっと、あの………き、気持ちは嬉しいです」
上条(え、あ………それじゃあやっぱり受け……)
美琴「でもその………ごめんなさい!」アタマサゲル
男子学生「……っ」テヲハナス
上条(………よ、よかっ)
美琴「私、その、好きな人がいるんです!だから……ごめんなさい!」
男子学生「あ、謝らないでください………そう、でしたか。好きな人、ですか。ふむ」
美琴「あ、えっと、その………」
男子学生「ハハ……よっぽどその人が好きみたいですね。………今僕が言ったことは忘れてくれて構いません。
自分の気持ちを聞いてくれて本当にありがとうございました。それから僕……応援してます、あなたの恋を。
好きになった人には幸せになって欲しいですからね。どうか頑張ってください!」
美琴「あ……は、はい(応援だなんて……勢いで言っちゃったけど今もうアイツには………)」
男子学生「それでは」タタタタ
上条(御坂には好きな人が……いるのか…………)
上条の住んでる寮
上条「はあはあ………走って何も考えないようにしてたけど、無駄だったかな」
上条(御坂には好きな人がいる、か………何も考えたくないな……そうだ。確か土御門から酒預かってたな。
義妹に見つからないように預かっておいてほしいぜよ、とか言ってたっけ。場所代に少しくらいなら飲んでもいいとか
言ってたな…………今日は飲もう。飲んで酔って今日起こったことはすべて忘れよう。うん……)
数分後
上条「そうだよ、御坂がいつもそばにいるからってずっといるわけねぇじゃねえか。どんだけ浮かれてんだよ俺は。
そんなわけあるかっつーの!………はぁ、不幸なくせに何で恋なんかしちゃったんだろうな。こんなに辛いんだったら
知らないままでよかったと上条さんは思うんですのことよっと」ゴクゴク
数時間後
上条「今の状況をあのカエル先生に診せたらどうなるんかねぇ?」ヒック
とある病院(という設定)
上条(カエル先生)「あの子がとある男性と幸せそうにしているが……これでいいのかね?本当は泣きたいんじゃないのかい?」
上条「何言ってるんですか。もう泣いてますよ。これ以上ないくらいにね」
上条(カエル先生)「どこがかね?別にどこも泣いてるようには見えないんだが……」
上条「そんなの決まってるじゃないですか」
上条「心が、ですよ」キリッ
上条「……ってかぁ?あひゃははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!!!!」ヒック
上条「…………………………外で風に当たってこよー」ヨイショット
とある橋にて
美琴(しまったしまった。あの後今週号の『密室×密室探偵』の続きを見てない事に気付いていつもの近くのコンビニに行ったら
その雑誌が無くて仕方ないから他のコンビニとか書店とか色々探し回ってやっと見つけて読み終えたら
もうこんな時間だなんて………不幸だわ。………そして何故か説明口調?)
美琴(それにしてもまさか告白されるなんてね。勢いで好きな人がいるんですとか言っちゃったけど………そういえば
アイツの好きな人って誰かしら?巨乳女の中の誰か?………いや、やっぱり、インデックス、よね。一応アイツと
一緒に空港で見送ったけどあの時のアイツは笑顔でいようとしてたけど寂しそうだったし。いなくなって初めて
好きだったことに気付いた、とかあるのかも。でももうイギリスに帰っちゃったし……それにインデックスはシスターだから
そういうのまずい筈だし………でもあの子だってアイツの事好きな筈だし………こういうのを報われない恋っていうのかな。
はぁ、こんなの私が入り込む余地なんか……無い…………ん?あそこにいるツンツン頭は……)
酔条さん「あれ~?そこにいるのは我が愛しのみこっちゃんじゃな~い?」
美琴「わ、我が愛しのってななななに言ってんのよアンタは!!??ってまた酔ってるし!」
酔条さん「上条さんがいつどこで酔おうが別にどうでもいいでしょ~?」ヒック
美琴「……はいはい、それでアンタはまたなんで酔ってんのよ?」ハァ
酔条さん「それはみこっちゃんにー」
美琴「はいそうそうその調子で美琴さんに言ってみなさい?(っていうか酔っ払いの扱い方全然成長してない……)」
酔条さん「好きな人がいるって言うからーみこっちゃん大好きな上条さんとしてはとってもとっても悲しいんだなぁ~」ヒック
美琴「ゲホゲホゲホゲホッッ!!!!!はい?私に好きな人?ていうか私を大好きって?え?」
酔条さん「だから~とりあえず全部忘れようということで飲んだ次第でありまーす、みこっちゃん!」ケイレイッ ビシッ!
美琴「な、な、なっ!?(お、落ち着くのよ御坂美琴。ここでコイツの言葉をそのまま受け取ってはダメ!なぜならコイツは
今酔っているから!そう、まずは大事そうなトコだけ拾っていこう。まず最初に『我が愛しの』で順番に『好きな人がいる』
『大好きな上条さんとしてはとってもとっても悲しい』。これらから導き出される真実は………)」
美琴(『我が愛しの人にはすでに他に好きな人がいるから俺は諦めるしかない。その人が大好きな上条さんとしては
とってもとっても悲しいんだぜ』……とこう、なる?…………インデックスじゃないのかな?
はっ!ま、まさかあの母性の塊のような巨乳女とか!?…………ま、まぁとりあえず酔ってるみたいだからコイツの寮に
送っていこうかしら。うん、そうしよう!)コノカンワズカ1ビョウ
美琴「よし。状況は分かったわ。そして酔ってるアンタは危なっかしいから私がアンタの寮まで送ってってあげるわ。
ほら美琴さんに肩貸してみなさい」カミジョウノトナリニイク
酔条さん「やだもん」ヒョイ
美琴「なっ!?(……ちょっと可愛いかも)」
酔条さん「上条さんは一人でも家に帰れるよ~だ。そんじゃまたねーみこっちゃん。わんわん!」ダダダダダダダダダダダ
美琴「は、速い……もう見えなくなっちゃった。アイツって酔ってた方が実はすごいんじゃないかしら………
まぁどうでも良……くないわね。そっか、アイツ失恋しちゃったんだよね。明日会った時はあまり触れない方がいいかな……」
翌日の朝 上条寮
上条「お、おおおおおおおおおお俺は御坂になんてことを言っちまったんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
上条「え?え?え?確か御坂大好きとか我が愛しの~とか言った気がするぞ!?ってか何で覚えてんだよ!!!???」
上条「…………うわぁ、こんなことなら忘れた方がまだ良かったのに……今日どんな顔で御坂に会えばいいんだよぉ……」
夕方 下校中 とある自販機前
上条(さて、行きはいつもと違う道にしたから御坂に会わなかった。そして帰りは世話好きなあいつのことだからきっと
探してくれてるんじゃないかと思う……昨夜の件もあるしな。だから俺はあえていつもの道で帰る!そうすれば
御坂とは会わないはず。ふふふ、完璧だ。今日の俺は冴えてるぜ!)
美琴「やっと見つけたわよアンタ!!(やっぱりこっちだったわね。私のカンをなめないでよ!)」ビシィ
上条「……お、おっす御坂?(何……だと?御坂には常識が通用しないというのか!?)」
美琴「何で疑問系なのよまったくアンタは………朝は会いたくなくて違う道通ったでしょ?」
上条「うっ!いや、だって、ほらその昨夜の事とか、さぁ……」
美琴「あぁ、あれでしょ?(恋してた人にはもう好きな人がいたって話ね。一応仮定だけど)」
上条「そ、そうだよ(御坂に好き好き大好きって言った事だよ。何も思わない訳ないよなぁ普通…ハァ)」
美琴「まぁアンタはその時思いっきり酔っぱらってたからね。頭の中が相当混乱してたから変なことも口走っちゃったんでしょ?
だからさ、お互いに昨夜の事は無かったことにして忘れましょ?それに私、アンタの言ったこと別に何とも思ってないしさ。
(でもやっぱり私は忘れられないかも。正直それが分かった瞬間かなり嬉しく思ってる自分がいた。アイツは悲しいってのに。
………私ってこんなに嫌な女だったのね。本当に最悪…………ええい!もうそういう事考えるのやめい!昨日の夜散々それで
自己嫌悪してたでしょうが!)」
上条「あ、あぁ(俺があんなこと言ったのに別に何とも思ってない、それってつまり俺の事は友達だからそんな風には思えないって
ことだしさらにそれすら無かったことにするっていうのか……確かにそりゃそうだろうけど、さ……)」
美琴「ほら、さっさといくわよ?特売あるなら付き合ってあげるわよ?」クルッ スタスタスタ
上条(待ってくれ……行かないでくれよ、御坂!!)ガバッ ウシロカラダキツク!
美琴「………………………へ?ちょ、ちょっと…………アアアアンタなななにを?え?」アワアワ
上条「え~とですねー(どどどどうしようここからどうすればいいんでせう?……そ、そうだ!こういう時はアレだ)」ハナレル
上条「すいませんでしたーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!」カミジョウハドゲザヲクリダシタ!
美琴「……………え?」
上条「突然抱きついてすいませんでしたーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」ドゲザチュウ
美琴「………………ふ、ふ~ん?アンタって失恋したらすぐ次の女にこういう事するワケなんだ?」ナゼカムカツク
上条「え?失恋とは?」
美琴「なに?この期に及んで誤魔化そうってワケ?」ゴゴゴゴゴ!
上条「い、いやマジで何のことでせう?」ビクッ!
美琴「とぼけるんじゃないわよ!!アンタにはその…す、好きな人がいて、でもその人にはもう好きな人がいるから
諦めるしかなかった。だからそれを忘れようとする為に昨日酒飲んでたんでしょうが!!!!!(つ、ついに言った!
言っちゃった!!っていうか若干支離滅裂になってる気が……)」
上条「え~と?待て、整理させてくれ。……………いやまず好きな人ってお前なんだけど?」
美琴「……………………………………え?」
上条「……………………………………………………あ。(何言っちゃってんだおいいいいいいいいいいいいい!!!!!!?????
え?え?何これどうなっちゃうの?どうなっちゃうの!?)」
美琴「(好きな人が私?ってことは昨夜言ってたことは全部私に向かって言ってたことでていうか今アイツが
私のこと好きって言ったってことはつまりこ、告白された?)ふ………ふ………………」
上条「ふ?(不幸だわ?不愉快よ?つまりお断りってことか?やっぱりそうな……ん?いやこの感じは…)」ダッ! カケヨル
美琴「ふにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」ビリビリビリ!
上条「はい幻想殺し幻想殺し」パキーン!
上条(で、御坂を膝枕しているわけだが………寝顔可愛いなぁ……)ジー
美琴「んぅ………」パチ メヒラク
上条(起きちゃったか、残念)
美琴「ん~?あれ~?当麻だ~。えへへへ」カオニテペタペタ
上条「あ、あの~御坂さん?何してるんでせう?」
美琴「ふぇ?………あれ?この感触………げ、現実!?」ガバッ
上条「うお!?」オデコゴッチン!
上条美琴「っ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!」オデコオサエル
上条「お前……いきなり起き上がらないでくれよ……」
美琴「ア、アンタこそ顔近いのよ!」
上条「うっ、まあ確かにそう、だな………ごめん」
美琴「あ、えとその、い、言い過ぎたわ。ごめんね?」オキアガル
上条「…………えっと、一つ聞いていいか?」
美琴「な、なに?」
上条「その……お前昨日ここでこ、告白されてたよな?」
美琴「…………まさか見てたっていうの?」
上条「ああ偶然な。それで御坂は断ってたみたいだったけど……何でなんだ?男の方はなんていうかこう性格とか外見とかどこにも
非の打ち所の無いようなすげえヤツっぽくててっきりOKするんじゃないかと思ってたんだが………そういえばあの時お前
なんとかがいるとか言ってた気がするな。何がいるんだ?(すごく無理矢理に聞いてるのは自分でも分かってる。でもきっと
ここで聞いておかないと先に進めない……これで自分にけじめつけないとな)」
美琴「そんなの大好きなアンタがいるからに決まってるじゃない」
上条「………………………………………………はい?」ポカン
美琴「?………っ!!!!!ちょっ!い、今の!無し!!無しよ!!!……その…無し……なん、だから………………」モジモジ
上条「………………………本当に無し、なのか?」ショボン
美琴「え、あ、いや……なし、じゃ、ない……かも……しれなくも、なくも、なくもなくもなくも………」
上条「えっと……どっちだ?」
美琴「だ、だから!その………す、好きなのは、アンタ……」ボソボソ
上条「……あ、はは」
美琴「な、何で笑うのよ!?」ナミダメ
上条「ごめんごめん…………そっか……そうだったのか……はは」
美琴「も、もうっ!何なのよ!?」
上条「えっと……いつからなんでせう?」
美琴「はい?」
上条「だからその……俺が好きっていうのは」
美琴「そ、それは……あれ?いつからだろ?えーと……いつの間にかそうなってたって感じ、かなぁ…って
なに言わせてんのよアンタは!!」
上条「そ、そっか。ていうかお前よくそんな恥ずかしい台詞言えるな?」
美琴「私だって恥ずかしいわよ!」
上条「じゃあえっとその……つ、付き合おう…か?」ホオポリポリ
美琴「あ…………うん。ここここれからもよ、よろしく………………………ちょ、ちょっと喉渇いたから飲み物買ってくるわ!
うん、喉渇いちゃったから仕方ないわよね!それじゃ」
上条「御坂!!」ダキツク!
美琴「ふにゃ!?ア、アンタにゃにゃにゃにゃにしてるにょよ!!??」アワワワワ
上条「ずっと……ずっとこうやって抱きしめたかったんだ。その……嫌なら離すけど」
美琴「全然嫌じゃない!!む、むしろう、嬉しいっていうかその………」
上条「そっか……俺も嬉しいよ、御坂」
美琴「…………………あのね?」
上条「ん?」
美琴「………好きだよ、当麻」
上条「ど、どうしたんだ急に?」
美琴「だって……ちゃんと言ってなかったかなぁって思ったから」
上条「……そう、だったな。俺も好……大好きだよ、美琴」ニコッ
美琴「っ!わ、私だって当麻のこと大大大好きだもん!!」
上条「おやおや?美琴さんたらまたそんな恥ずかしいことを言っちゃうなんて~」ニヤニヤ
美琴「っ~~~~~~!!!!!!!!!」
上条「あれ~美琴せんせー?顔が真っ赤でございますのことよ?どうしたのかな~?」ニヤニヤ
美琴「……………………………と~う~ま~?」ニタァァァ
上条「あ、あれ?美琴さーん?か、上条さんはどす黒い笑顔はみみ見たくないかな~?」ブルブル アセダラダラ
美琴「覚悟は、い、い、か、し、ら?」ニコ バチバチ
上条「よくありません!!からかい過ぎました!!すみませんでしたぁーーーーーーーー!!!!!!!」カミジョウハニゲダシタ!
美琴「逃がさないわよ~~~~~~~~!!!!!!!!!!」ダダダダダダ
上条「不幸(しあわせ)だーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
完全下校時刻を結構過ぎた頃 常盤台女子寮
美琴「ただいま黒子ー。そしておやすみー」ボフン
白井「おかえりなさいませお姉様。そしておやすみなさいですの」
白井(またこんな夜遅くに……久しぶりに上条さんと追いかけっこでもしましたのかしら?………むむむ!!??
な、何ですの!?お姉様から溢れ出ているあの幸せオーラは!!!!!ま、まさかあの上条さんと進展が………?)
白井「………あんの類人猿がぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
美琴「むにゃ……黒子うるさい」ピリッ
白井「ぐえっ!?お、お、姉……さ……ま………」ガクッ
美琴「むにゅ………えへへ~当麻大好き~♪」