小ネタ とあるカップルの甘ったるい会話
当麻 (よし! 珍しく待ち合わせの時間より早く着いたぞ!)
美琴 「よっす! 今日は来る前に、不幸に巻き込まれずに済んだみたいね」
当麻 「あ、あれ!? まだ約束の20分前だよな! どれくらい前から待ってたの!?」
美琴 「2時間前から」
当麻 「どんだけ楽しみにしてたんだよ!!」
美琴 「ふわ…あ…ぁ……」
当麻 「……随分と大きなあくびをしてらっしゃいますが…そんなにワタクシめとのデートは退屈なのでせうか…?」
美琴 「ああ違う違う! 今日の事が楽しみすぎて、昨日眠れなかっただけ!」
当麻 「小学生じゃないんだから」
美琴 「ねぇ、あそこのホットドッグ覚えてる?」
当麻 「2000円もするヤツな。 忘れる訳ないだろ?」
美琴 「あの時、『どうすれば恋人っぽく見えるか』、な~んて言ってたわよね」
当麻 「言ってた言ってた! 恋人のフリする時な! まぁ、今は『フリ』じゃなくて『本当』の恋人な訳だけど」
美琴 「そ、そうね…///」
当麻 「今の俺たち、どっからどう見ても恋人に見えるよな」
美琴 「た、多分ね///」
当麻 「……………」
美琴 「……………///」
当麻 「……ホットドッグ、食べる?」
美琴 「あ、うん///」
当麻 「そう言や最近、ふにゃーしなくなったよな。 前は見つめ合うだけで気絶してたのに」
美琴 「こう、毎日会ってればさすがに慣れるわよ。 今じゃ手だって握れるもん」
当麻 「じゃあ、耳たぶ甘噛みするくらい平気かな?」ハム!
美琴 「………ふにゃー」
当麻 「やっぱこれは無理か」
美琴 「…ねぇ、私たち付き合って、そこそこ長いじゃない?」
当麻 「あー…まぁ、そうだな」
美琴 「そ、そろそろ次の段階にいってもいいんじゃない?///」
当麻 「つ、次のって…?」
美琴 「だ、だだ、だから…その……キキキ、キス……とか……///」
当麻 「ダ、ダメだ! 美琴が中学卒業するまで、そういう事はしないって決めてんの! 俺は!」
美琴 「キ、キスぐらい、いいじゃない! 小学生だってそれぐらいするわよ!」
当麻 「ダメなものはダーメ!!」
美琴 「むー…」
当麻 「そ、そんな目で見つめても無駄です! 紳士上条さんの理性は、本能なんかに負けません!」
美琴 「……じゃあ、こうやって後ろから抱きついたら」ギュッ
当麻 「!!!」
美琴 「本能さんも頑張ってくれるかな…?///」
当麻 「うぐぐぐぐ……踏ん張れ理性さぁぁぁん!」
美琴 「あっ! ねぇ見て見て! あの服可愛くない!?」
当麻 「…確かに可愛いけど……相変わらず趣味が子供っぽいなぁ……」
美琴 「むっ! 私だって大人っぽい服も持ってるもん! 勝負服とか、勝負下着とか!!」
当麻 「勝負…下着…?」
美琴 「ああっ!!?///」
当麻 (ヤバイ…理性さんが劣勢だ)
美琴 「……ねぇ、私のこと……好き…?」
当麻 「な、何だよ急に! 当たり前だろ!?」
美琴 「だって! アンタそういうこと、全然言ってくれないんだもん!!」
当麻 「いやだって、すっげぇ照れくさいし! それにわざわざ言葉にしなくても分かってるだろ!?」
美琴 「それでも言って欲しいの!」
当麻 「わ、分かったよ……美琴!」
美琴 「は、はい!!///」
当麻 「ワタクシ上条当麻は! 御坂美琴さんのことが! …その……す…す…」
美琴 「………///」ドキワクドキワク
当麻 「す………すごく可愛いと思っております!」
美琴 「……意気地なし………」
当麻 「……スンマセン………」
美琴 「…まぁ、可愛いって言ってくれたから許してあげる」
当麻 「どうも…(次は頑張ろう)」
当麻 「つうか、美琴の方こそどうなんだよ」
美琴 「何がよ?」
当麻 「出会ってから、ず~~~っと俺のこと『アンタ』って呼んでるだろ。
もう付き合ってるんだから、名前で呼んでくれてもいいんじゃねぇの?」
美琴 「えっ!? だ、だってそれは…今更だし……///」
当麻 「あ~あ! これから先も、俺は『アンタ』という名前で呼ばれる訳ですね!
せっかく両親が『当麻』と名付けてくれたのに! 悲しいことですね!」
美琴 「わ、わわ分かったわよ!! 呼んでやるわよ!! か、か、覚悟しなさいよ!!///」
当麻 「何のだよ……」
美琴 「と、とと、と…当……麻………///」
当麻 「……………」
美琴 「な、何か言いなさいよ!!!///」
当麻 (…確かに、これは覚悟が必要だったな。 ここまで破壊力があるとは思わなかった……)
当麻 「美琴」
美琴 「何よ」
当麻 「好きだ」
美琴 「え!? あ…ぇえ!!?///」
当麻 「こ、今度はちゃんと言ったぞ?」
美琴 「…わ、私も…好き……///」
当麻 「そっか……///」
美琴 「……………///」
当麻 「……………///」
美琴 「あっ、でも」
当麻 「?」
美琴 「アンt…じゃないや……『当麻が私を好きな気持ち』より、
『私が当麻を好きな気持ち』の方が大きいから!!!」
当麻 「ぷっ! 何だそりゃ?」
美琴 「あっ! 笑ったわね!?
言っとくけど! 私は、『当麻がいないと生きていけない』くらい好きになっちゃってんだからね!!?」
当麻 「はいはい」
美琴 「だから…当麻には、そうなった責任を取ってもらうから!!!///」
当麻 「……分かったよ。一生をかけて償わせてもらいます!」
美琴 「世界一幸せにしてくれないと、許さないからね!!!///」
当麻 「ははっ、不幸体質の俺には想像もできないな。
将来、自分が『世界で二番目に幸せになれる』なんて、さ」