小ネタ いやんばか~ん そこはお耳なの
「もう…馬鹿…」
唐突だが、美琴は顔を赤らめている。
理由は簡単。背後から、上条に抱き締められているからだ。
「美琴って抱き心地最高だよな…ずっとこうしてても飽きないよ」
「ず、ずっとって……ひゃんっ!?」
思わず「ひゃん」と変な声を上げてしまったのは、急に自分の首筋に、
上条が鼻先をくっ付けてきたからである。
「しかも何か甘い匂いもするし…
何? ミコっちゃんの身体は上条さんを誘惑する為に出来てる訳?」
「そんな、訳っ! ん、ああっ!」
そのまま上条は、首筋をキスをした。
「あ、ああ、だ、めぇ! あむあむしちゃ…んくぅっ!」
上条は気にせず、キスしたまま唇を開けたり閉じたりする。
イメージ的には、鯉が餌を食べる時みたいな感じの口の動きだ。
だがそれだけでは上条の『お遊び』は終わらず、
「や、め……ふぁっ!?」
そのまま口を上へスライドさせ、美琴の性感帯である耳たぶを甘噛みし始めたのだ。
「カジカジ…美琴って、ホントここ弱いよな?」
「そん、にゃ! 事…言ったって、仕方……んんっ! ない、じゃ、らぁあんっ!!!」
美琴の反応を楽しむように、上条は執拗に耳を弄る。
軽く歯を立ててみたり、舌を使ってチロチロを舐め回してみたり。
「あー…あー、りゃめぇ……頭…ほわほわしてきひゃうかりゃああぁ……」
「ほ~? だったら、是非ともほわほわしてもらおうじゃありませんか!」
美琴の顔がトロトロになっても、上条は容赦なく耳を舐るのである。
「も…りゃめ……」
限界を迎え、頭をパチパチと帯電する美琴。
だが上条は咄嗟に右手を美琴の頭に乗せ、ナデナデしながらそれを打ち消す。
上条は、美琴の漏電すらも許してくれないのだ。
「じゃ! 放電も阻止出来たし、また首筋キスからな?」
「にゃあああぁぁぁ…! も、もう許してよおおおぉぉぉ!」
「ダ~メ」
アッサリと美琴の言葉を否定して、上条は再び背後から抱き締める。
そしてこれを、もう何度も繰り返しているのだ。
早く爆発すればいいのに。