小ネタ 最終回連想モノ
一枚のディスクがある
ラベルには『学園都市』とだけ書かれている
再生された映像はひどいノイズまみれ、まるでダビングを重ねたビデオテープのように
映し出された映像は辛うじて女性と見てとれる
音声も何とか聴き取れるようで、画面に向かってその女性が語り始める
まずは何からお話するべきかしら…、やっぱりあの人の事からかしら
そうね、あの人が居なかったら今の学園都市は勿論、世の中すらも変わってしまってたかも知れませんからね
あら?誇張じゃないかって?
フフフ、それはアナタがあの人の事を知らないからそう思うのよ?
そう、凄い人だったの、私の運命すら変えてしまったんですから
私だけじゃないわ、あの人に救われた人、道を示された人、未来を守って貰った人…それはもう数え切れないくらい
会ってみたかったですって?
それは………お勧め出来ない、わね…
だってアナタ女の子じゃない?
ダメよ、ダメダメ!
アナタ自分を大事になさい!?
いや、その危険て訳じゃなくて、ってダメったらダメなの!!
…
……
ごめんなさい、少し取り乱してしまったわね
違うの、あの人が手が早いとかそういう事じゃないのよ?
女性しか助けない訳じゃないし、下心があって行動する訳じゃないし
でもアイツが関わる事件は女性絡みが多いのも事実なのよね…
この前も見知らぬ迷った女の子を家に連れて来たりして何考えてんのよ、アイツは!?
そりゃアイツの性格からして困ってる人を見過ごせないのは分かるけど、
よりにもよって私が居る家に連れて来る事はないでしょ!?
あーもう、イライラする!!
…
……
ご、ごめんなさい、また取り乱して…ええ、大丈夫
どうもあの人に関わる事となると感情的になってしまうのよね
え、そ、そうね、あの人の事は置いときましょう
学園都市の「おーい、帰ったぞー」
ちょっ、声入っちゃったじゃないの!!何考えてるのよ!!
あ、ごめんなさい途中だったのに、って!
あぁぁ、そんな興味を示さないで!お願いだから!
ちょっと待ちなさいっていってんでしょーがゴラァ!!!バチバチッ、ブツンッ
───ココで映像は途切れている