計画の要旨はこうである。

飛竜保有数の大幅な見直し、合わせて旧版 ワイバーン・ロード旧版 ワイバーンの比率も見直す。
ワイバーン・ロードとワイバーンの比率をワイバーン・ロードの調整ギリギリの1対2とし、ワイバーン・ロードの性能維持のためワイバーン・ロードの『寿命』を削減する。また経費の増大に伴い、保有数もワイバーン・ロード800、ワイバーン1600の計2400(教育用を除く)とする。

<解説>
ワイバーン・ロードはワイバーンから選抜して調整するが、その際ワイバーン・ロードは生殖能力を失ってしまう。そのためワイバーンとの比率は通常1対4~6となるが、それを1対2にまで上げ、粗製による性能低下を防ぐためにワイバーン・ロードの寿命を削減しようというのだ。経費の大幅な増加を防ぐため、総数も4割程削減する。


編制の大幅な改編。飛竜中隊編制をワイバーン・ロード6の戦闘中隊100個とワイバーン・ロード1とワイバーン8の攻撃中隊200個とする。騎士団は近衛騎士団(10個騎士隊、戦闘中隊100個)と5個方面騎士団(各10個騎士隊、40個攻撃中隊)の6個とする。

<解説>
従来の中隊は全てワイバーン・ロード1とワイバーン4~6からなっていたため、ワイバーン・ロードはその真価を十分発揮できなかった。これを反省しワイバーン・ロードを一まとめで運用しようという構想で、戦闘中隊は従来の中隊と比べて戦闘力・航続距離が大幅に強化されている。攻撃中隊は従来の中隊と比べて飛竜の数が増えただけで、未だにワイバーン・ロードを混成している。これは「近衛騎士団は『近衛』なので特別編制である、その証拠に他の騎士団はいままでと変化は無い」とするための精一杯の方便であろう。

方面騎士団の騎士隊が中隊数が減少したのに減っていないのはポストの確保と駐留地の失業対策もあるが、攻撃中隊の航続距離の短さ(基地を減らすとカバーできない地域が出来る)と有事に近衛騎士団を受け入れるための余裕作りであろう。近衛騎士団は名称とは異なり、機動的運用を行うものと考えられる。

以上が要旨である。

これは帝國にとっては深刻な情報である。もしグラナダ戦役時にレムリア王国軍航空部隊がこのような編制であれば、第一航空艦隊もそう簡単に制空権を奪取できなかったであろう、いや思わぬ大損害すら受けかねない。大陸での作戦時、航空支援の大半を海軍機動部隊に頼る陸軍にとっても座視できない問題といえる。

他の列強諸国も同様の処置をとるものと思われ、早晩沿岸部での下手な部隊展開は危険になる可能性が高い。そのうえ、レムリアの飛竜保有数は他の列強と比べて特に多いとは到底いえないため、この計画値が『最小』と考えるのが通常だった。

その結果導き出される数はミニマムでワイバーン・ロード600の機動兵力だ。
対する帝國は第一航空艦隊でも航空機数は500に満たず、しかも戦闘機はそのうち200にも満たない。

これでは列強一つと戦うだけで艦隊の航空戦力がすり潰されてしまう為、帝國はこの情報の入手後陸海軍ともに速度を重視した新型機の開発導入を以前にも増して力を入れる事となった。



この計画、生産現場では不評でした。
机上では『どうにかなる』と出ていますが、余裕が全く無く、一端躓いたら取り返しがつかなくなるからです。

長期戦に激弱
彼等には、所謂長期戦や総力戦なんて、想像の範囲外です。WWⅠとか体験した訳ではないので……
この世界にも『長期戦』はありますが、それでも数年間ぶっ続けで、全力で戦うなんてことしませんし。


他の列強では更に計画が突き進み、部隊の竜を戦闘に専念させるために『牧場』を新編し、竜の生産をここで一括集中管理することとしています。

(これにより、竜の生産が効率的になるとともに、全ての部隊を一気に動かせるようになるという利点があります)

たとえば、第一線のワイバーンとワイバーン・ロードを2400維持しようと思ったら、年120の竜を生産しなければなりません。つまり……
卵 120+
生後1年未満 120+(育成)
生後1年以上2年未満 120+(育成)
生後2年以上22年未満 2400+(第一線、実戦配備)
生後23年以上27年未満 636+(第二線、多用途任務――予備、訓練、輸送、偵察、連絡等――へ転用)
生後27年以上 ?


ワイバーンの卵を産む数及びメスの生涯出生数
現在の案では、
①年1回1個、
②年1回複数個、
③年複数回各1個(ただし平時は余裕を持たせ年1回)
の三案があります。なお、卵を生める年齢は生後1年~27年ですが、余裕を持たせて生後2年~22年が列強では一般的です。


『牧場』のほかに、最低限これだけは必要です。+は予備(余裕)で、通常数%程度です。これは偶発事故や突然死に備えたもので、戦時の損失には対応できません。
まあある程度の損害ならば、薬を使って年一度の出産を年二度に増やしたりすることにより、1~2年で回復できますが、一定規模以上の損害となると、実戦部隊の竜を後方に下げる必要に迫られるという悪循環に陥るでしょう。

注意!あくまで2006年6月19日現在の設定です。

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最終更新:2012年02月26日 10:04