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*悠久幻想曲3 Perpetual Blue 【ゆうきゅうげんそうきょくすりー ぱーぺちゅあるぶるー】  |ジャンル|シミュレーションゲーム| |対応機種|プレイステーション&br()ドリームキャスト| |発売元|メディアワークス| |開発元|スターライトマリー| |発売日|1999年12月22日| |定価|【PS】5,800円&br()【DC】6,800円| |分類|''賛否両論判定''| |ポイント|ギャルゲーなのに1周毎に大作RPG並みの作業をさせられる&br()前作とは全くの別ゲー&br()シナリオ・キャラは賛否あり&br()攻略本必須| //判定については、新意見箱4→カテゴリ移転議論箱2で擁護者によりクソゲーから移転した経緯有。詳細はログを参照。//その際判定が変わったとの理由付けで大量に指摘されていた問題点の削除および都合の良い言い回しへの書き換えが実行されている。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「絆」をテーマにした「悠久幻想曲」シリーズ3作目、通称「悠久3」「悠久3PB」。主題歌はFENCE OF DEFENCE。~ 元々初代と2作目はギャルゲーの体裁をとりつつも男女との友情に重きを置き、キャラクターの魅力、コミカルで多様に変化するストーリー、遊びやすくまとまった爽快なシステムで男女から幅広く人気を博した。メディアワークスを中心に様々なメディアミックスを見せ、外伝も2本作られ、3のナンバーをつけられた本作は期待の最新作として発売されたのだが……色々あってシリーズファンの間でも評価は様々。概ねゲームシステムとキャラ人気が評価を左右する大きなポイントとなっている。~ 世界は前作までとは違うものへと一新され、旧作との関連は全くない。種族名が同じ亜人がいて共通ワードがファンサービス位にごく少量ある程度。 **ゲーム内容 港湾都市シープクレスト。そこは世界中から人が集い物が行きかう、貿易港として急激な発展を見せる街である。しかし、それは同時に事件や事故にも事欠かないということでもあった。~ シープクレスト保安局第4捜査室、通称ブルーフェザー。魔法、魔物に関連する事件を専門に扱う部署であったが、魔法事件自体の減少を受けいつしか保安局にとってはお荷物、魔法能力を持たず理解のない多くの市民からは不審物扱いとなっていた。その性質上隊員は希少な魔法の素質を持つ事が求められるものの、集まったのは一癖も二癖もある個性的なメンバーばかり。~ そこに、保安学校を卒業し魔法適正ありと判断された主人公ルシード・アトレーが、本人の意に反し室長として配属されたところから、この物語は始まる。~ -プレイヤーは主人公ルシードを操り3Dで描かれた事務所内を自由に動き回り、同じように動き回る7人の仲間とコミュニケーションをとったり訓練をしたりすることになる。 --一日は8時~24時で、リアルタイムでは約10分程。 --会話は「調子どう?」や「どう思う?」といった内容を選択し、次いで対象となるキャラクターを選択する仕組み。なので、AのキャラクターにBのキャラクターの調子を聞くことも可能。 -キャラの能力は事務所内の訓練や当番、休憩などあらゆる行動をとることによって少しずつ上昇する仕組み。同時に魔法経験値というものが得られ、一週間に一回貯めた経験値を使って新しい魔法を習得可能。 --魔法は攻撃、回復の他に味方のステータスをアップする補助、相手のステータスをダウンさせる障害、同属性の魔法の効果を上げ対属性の魔法の効果を下げる結界の5種類。 -戦闘に参加するのは、主人公を含めた5人。主人公自身の訓練はもちろんのこと、室長として仲間それぞれの役割を考えて育成を行い事件に備えるのが基本的な流れとなる。 ***シナリオ -本作のストーリーは5つのチャプターと最終チャプターの6つに分かれており、主人公の選択肢によって分岐していく。 --具体的に言うと、チャプター1からチャプター2A・2Bに2Aから3A・3B、2Bから3B・3Cという風に分岐する。分岐する選択肢はゲーム中で表示される。 --チャプター5はB~Eの4つに分かれている為、全シナリオを正面から制覇しようと思ったら4周する必要があるが、システムデータや周回での何らかの持ち越しは存在しないためある程度はセーブデータの使い回しも可能 --チャプター5終了時に一定の条件を満たした場合、最終チャプターであるチャプター5Aに移行する。 --ベストエンディングを見るためにはチャプター5Aクリアが必須。 -ゲームの開始から終了までゲーム内で約1年かかるのだが、実際に自分でプレイするのは数ヶ月程。自分が選ばなかったチャプターはキャラにとっては体験済みとして進行する。 -一つのチャプターは4つのメインイベントで構成されており、その合間に単発の任務イベントや登場人物の巻き起こすトラブルイベント、各キャラごとに設定された生活イベントが設定されている。イベント総数なら約300とそれなりの量であり、生活イベントならほぼ毎日起こる。 --魔法犯罪を扱うという設定上、起こる事件はバリエーションに富んでいる。自分のアイデンティティに悩む魔導人形や魔物に育てられた少女といったまじめな話から、魔法を使う怪盗、果ては街全体をフライパンに見立てる魔物といった荒唐無稽な話など実に様々。また、これらの事件を通して最初は嫌々ブルーフェザーに勤めていた主人公が街の住人たちと出会い多くのつながりを得ていく。 ---なおメインイベントは最後必ず戦闘が発生するのだが、たとえ敗北してもゲームは進行し事件は解決する。ライター曰く「戦闘に負けた場合のストーリーを考えるのが一番大変だった」とのこと。この場合でもストーリーが展開されるので負けてなお精神的に余裕があれば見てみるのもよい。ただし、イベント自体は失敗扱いになる上、ベストエンディングを見る妨げになるのでできれば再戦した方がよい。 --300あるイベントのほとんどを占める生活イベントは、特定の日時に特定の場所で対象キャラクターに話しかけることで発生する。その名の通り趣味に関することや日常会話など非常に些細なことについてショートトークが交わされる。 --前作までは10人の友人から仕事を手伝ってもらう仲間を3人選ぶ形式であったため実質上下がなく、苦楽を共にしてより友情が深まっていくという横の姿が中心に描かれていた。しかし、今作ではメンバーが固定された特殊チームに主人公がリーダーとして着任したことから始まる為、共同体としての隣人、避けられない縦の関係、同じ戦場に立つ仲間意識がない交ぜになったぎこちない関係からスタートし、それらが時間をかけて融和していく様が描かれる。 ---最終チャプターは1年の間に主人公がシープクレストで築き上げた全ての絆が収束する形をとっている。 -ちなみに、本作のシナリオは外注でありスタジオオルフェが担当している。 --ゲーム中の没シナリオも、オルフェ名義で短編集として発売されている。 ***キャラクター -キャラクターデザインは前作までと同じくmoo氏が担当。 --好みの分かれる絵柄ではあるが、悠久シリーズといったら氏であり、今作のキャラクター達もシリーズファンからは肯定的に受け止められている。 -攻略対象は、ブルーフェザーのメンバーであるメインキャラ7人と街の住人であるサブキャラ3人。うち男性キャラはメインキャラ2人。 --声優はかなり豪華で当時の有名所で構成されている。 --主人公はゲーム中は声なしだが、後に発売されたドラマCDや悠久組曲では石田彰が担当した。 -それぞれのキャラが、パラメータに影響を受けて日常生活を送っており、命令をしたり訓練に誘ったりすれば少しながら影響を与えていける。根気はいるものの、続けていくことで行動パターンを大きく変えることもできる。このシステムにより擬似的にキャラの性格に見合った日常の行動とその変化を再現している。 **問題点 作業の多さ、フラグの理不尽さ、不親切な設計がとりざたされる。~ シナリオ関連は賛否もあるが、これらはほぼ共通して評価が良くない。~ 特に作業に関してはWEB1.0時代の名残である各種手書きWEBページで散々叩かれており、「もはや苦行」とまで言われることさえある。 ***攻略本必須のバランス -攻略情報を全て把握していることを前提としているとしか思えないシステムバランスである。 --訓練とイベントでステータスを共有しているため、情報がないとつらいことになる可能性がある。このゲームではイベント以外のほぼ全てを訓練に充てるのだが、訓練する度にHPやMPを消費することになる。しかし、イベントが発生して戦闘になった場合、ステータスは最大値ではなくこの消耗した状態で戦闘を行うことになるため、訓練をし過ぎていた場合は苦戦必至である。 ---前振りもなく唐突に事件の発生するのはある意味リアリティがある。ただ、日時が固定されておりリセットもできるので、攻略本を見ていつ戦闘があるか把握し、逆算してスケジュールを立てれば事足りる。そのため評価としての賛否やプレイスタイルが分かれる所である。 --生活イベントの発生の有無も基本的にノーヒント。特定日時に特定の場所で発生するのだが、数人のキャラがたむろしているならともかく、1人しかいない時は見逃しがち。 ---しかも事務所の外れでほんの一時しか発生しないようなものもあり、それらは対象キャラがなかなかやってこず見れる可能性が非常に低い。どうしても見たいなら対象キャラをストーキングし、発生場所にできるだけ近づいたところで進路を塞いで足止めをし時間が来るのを待つしかない。 --他にも、訓練の効果など攻略する上で重要なデータがゲーム中に表示されない、絆や機嫌に該当するステータスやイベントの履歴がわからないという不親切な設計もプレイの足を引っ張っていた。 --エンディング条件もやや面倒で、また従来のシリーズと比べ厳しい(手間をかける必要のある)条件に変更されている。恋愛ゲーム等でこれより難しい物はいくらでもあるのだが、後述のプレイ時間のせいで容易にリトライができないため、攻略に失敗してそのまま再開しない理由に繋がっている。 ---攻略情報なしで最終チャプターへ行けた人間は1割にも満たないと断言できるほど面倒な仕組みである。この条件達成の難易度自体は低いが、知らなければ普通はやらないような煩雑な行動をとらなくてはならない。 ---前作は選択肢次第で真相にたどりつける上に快適な操作ですぐにリトライできるため問題はなかったのだが。 -なお、この攻略本、いくつかミスもあるので注意。 ***プレイ時間 -1周(1人)クリアするのに通常40時間から60時間、イベントをフルスキップして見ないで育成を早送りしながらこなしていても30時間程と、アドベンチャーゲームとしては非常に長い。ギャルゲーで言う「キャラクター攻略対象」が複数存在する本シリーズは当然シナリオの周回プレイが前提のはずだが、ベストエンディングに到達できなかった場合はプレイ時間が水の泡となる。 --このプレイ時間の内訳も育成という作業がほとんどであり、育成パート自体も単調なため作業感が更に増す。 --理論上は1人を狙った時の"空き"をもう1人に当てるという計算で進めることにより、途中までのセーブデータの使いまわしができる。これにより1.5倍の苦労で2人分見ることができる。…もう一回やりたいと思えるのならばだが。 -ゲーム中の殆どの時間を費やす訓練パートはいわゆる作業とされる部分である。その内容は昨今のようなミニゲームなどではなくポリゴンのキャラクターが何かやっているのを10秒から20秒眺めているだけというもの。選んで、眺めて、また選んで、眺めて…とずっと繰り返して1日(約10分)を消化していくのである。 --一回一回のテンポも悪い上に見ていても全く楽しくない。 ***育成 -動作を実行するとその行動に対するポイントが蓄積されていき、このポイントの高いものほど実行しやすくなる。また、キャラクターにはそれぞれの個性に見合った初期値が設定されている。つまり放っておくと一部分だけ特化した能力になるのである。このままでは困った性能になるため根気よく命令をしたり訓練に誘ったりして矯正していかなければいけないのだが、ルシードと同時に訓練できるのは1人まで、朝指令を出しても1回しか実行しない、一定条件下では訓練の命令を投げ出す、日常イベント発生時は絶対に何もしない、日によっては誘っても命令しても理由もなく頑なに拒否する、などというシステム上での問題が足を引っ張る。 -育成を一層困難にする上記の問題の中には攻略本に載っていないものもあり、プレイヤーの中には自分のプレイのどこに問題があるのかわからず困った者もいるだろう。 --また、攻略本では、フローネというキャラに対し「素早さや耐久力よりも魔法特化で育てておこう」と書かれているが、実際は敏捷をMAXにして、味方全体の攻撃力を大幅に上げる「リージャン」を習得した方が遥かに使い勝手がいい。ここも攻略本の罠である。 ---彼女は運動系の訓練を極端に嫌がる為、全く行動ターンが回ってこないほど敏捷値が低く、一撃で沈むほど耐久力がないキャラに育つのがデフォルト。むしろ彼女の敏捷と耐久をどうにかするのが毎回の課題となる。しかし矯正は困難を極め、生半可な育成スタイルではボス戦で何もしないうちに戦闘不能になるだけである。それを防ぎたければ、ルシードやビセットといった前衛キャラの敏捷・耐久を高め、戦闘開始直後に「かばう」を使うのが必要となる (ただしこれを使うと受けるダメージが割増になる上に敵からは集中して狙われるようになる) 。 ---一応、敏捷が低ければ結界魔法担当としては使いやすいという面もある。 -かなりの手間はかかるが全キャラステータスMAXも可能。そのため少数の特殊な層は逆に育成という作業にある種の楽しみを見出している。 ***育成パートでの会話内容 -本人の調子を聞いた時に疲労していれば「疲れた」と返してくることもあるのだが、それ以外ではまったくあてにならない。一部を除けばランダムとしか思えない。 --他人についてどう思うか聞いた時の内容は「いつも酒を飲んでいる」、「ああなりたい」、「いつも元気だ」というようなお馴染みの返答が序盤から終盤まで育て方や絆の深さが異なっていても変わらず一定割合で返ってくるだけである。 --たまに不機嫌に「知るか!」というように返してくることもあるのだが、逆ギレされた直後にもう一度聞くと今度は上機嫌になっていたりするし、逆のパターンも起こる。 -攻略本によれば機嫌というパラメータも存在するとのことだが実在するか怪しいものである。 ***ボス戦の難易度 -イベントで戦うボス戦の難易度が高め。ステータスが低かったり、イベント発生条件を知らないでHPやMPが低下した状態で挑んでしまったり、強い魔法を覚えていなかったりすると、こちらが何もしないうちにほぼ壊滅状態にさせられる可能性もある等、前作までとは打って変わって高い難易度を誇る。 --ボスは全般的に高いHPと攻撃力を持っており、戦闘向きでないキャラなどは一撃で沈むことも。一応、負けてもストーリー自体は進むのだが、最終ルートに行くには一定割合でのイベントの成功 = ほとんどのボスの撃破が条件となっており、その上で凶悪な性能を誇るラスボス撃破しなければキャラクターEDが見れないため、クリアを断念するプレイヤーも続出した。 --ラスボスにいたってはこちらを上回るサイクルで全体魔法を含んだ強力な攻撃を連発してくる。育成が足りないと開幕での瀕死や戦闘不能続出も珍しくない。全能力最大値のルシードでさえ数ターンしか持たない。 --一部のイベントは、こちら側だけ魔法を使えないという不利すぎる状態で戦闘になる事もある。また、フルメンバーで戦えないイベントもある。 --余談だがエニックス4コママンガの楽屋裏コーナーで戦闘について取り上げている作者が多く、ボス戦自体の難易度も単純に高い事を示している。中には戦闘で勝てずにネタ出しに苦労していた作者も…。 --ただし、魔法の役割分担や訓練でしっかりステータスを上げるなど、システムを把握し育成をきっちりこなしていれば中盤までは楽に勝てる。序盤の2~3戦ではひたすら主人公の敏捷値を中心に上げることでノーダメージ撃破も可能。育成度合いで多少揺れるが理不尽な展開になりがちなのは後半から。特に4-Aラストで出てくるプーチン一味は凄まじく強く、育成が足りないと高確率で負ける。 ---しかしながら、どんな敵にも最大HPに応じた割合ダメージを与える魔法の習得という抜け道がある。逆にこれなしでのクリアに挑むのは中々に厳しい。ただし、ラスボスをこの魔法に頼って倒そうとする場合は何度も使わなければいけないのだが、発動成功率は高くなく、MPの消費も馬鹿にならない上に相手は回復や打ち消しもしてくるので運が悪いと手詰まりになる。 ---ラスボスに対しては、ルシードとビセットにラスボスの弱点の火属性の物理魔法を覚えさせた上で、命中率と攻撃力を高め、補助魔法でラスボスの防御力を下げた上で殴るという手段もある。 ---ちなみに相当なやりこみ派が完璧な育成をすれば正攻法でラスボスを倒せるようにもなる。戦術例としては「ネディア」で全パラ低下、リージャン*2で攻撃UP、ヴァリダティでクリティカルUP、火の結界を張る、後は物理魔法インファーノ*2とコンクエスト*2を当てていくというもの。 ***シナリオ関連の問題 //訓練された熱心なファンはシナリオとキャラのできは最高だと擁護するが、実際に 褒められるのは文体(実質的には台詞)としてまとまっていること&bold(){だけ}である。 -まず、全般に変化に乏しい。絆の育みを謳っているにも関わらず、メインシナリオの一部を除けばキャラの台詞と行動と間柄に1年以上が経過しても変化・進歩がない。 --作中では大小様々な事件を乗り越えているのだが、何故かその経験がすぐにリセットされている。 --例外はフローネのキャラバレと更紗の人慣れが少しだけある程度。 --休日イベントだけは回数をこなしていくごとに (わずかに) 仲が深まった描写がされていくが、これが他のイベントに影響を与えることは一切ない。 ---休日イベントではルシードも含んだ仲間同士の間柄に見直しが発生しているため矛盾が生じる。 --上記例外を除けばイベントは連動や時期を見計らった配慮がされていない。出会って間もない頃だろうとエンディング直前だろうと同じ言動である。何らかのきっかけによる劇的変化がないにしてもこれほどの変化のなさは不自然でしかない。 -様々な事件が起きるが伏線が存在しない。それどころか全部行き当たりばったりで思いつきのままに作られたような展開を見せる。構成に巧みがない。せっかく治安組織(警察に相当)を舞台にしているのに。 //しかも人間模様だけは真面目に描こうとしているから余計にその浮きが強調されてしまう。 --自警団と言う名の便利屋を舞台にしていた2ndでさえできていたというのに。 --単体のイベントで完結しているので必要ないのではないかという意見もあるが、単体のイベントどころか複数のパートで続いているシナリオでさえまともな伏線は存在していない。 ---そもそも伏線に限らずストーリーとしての巧みさは単体や複数パートであることによらずに書き手次第で様々盛り込めるはずである。というかそれが作り手の仕事である。 --初戦の魔物の檻関係は伏線を用いていると見れなくもないが、魔法・魔物関係だけにユーザーにとってはまともな伏線足り得ない。 --事件の謎のタネ明かしも「そうか、△△だ。××には◎◎となるからな」といった具合に突然このファンタジー世界特有の仕組みで解説される。 ---ラストパートの謎も数話に渡って引っ張った挙句結局このパターンとなる。しかも重ね合わせである。 -事件の数々も、概要だけならファンタジックだが、その人間模様も展開もオチも昭和臭のする、いわゆるテンプレである。どれもよくある「いい話」で終わるだけであり深みがない。 --テンプレや「いい話」以前の問題であることも多く、常識や良識に反しているのにそれが正道と言わんばかりなことも。 -天才肌であるはずのゼファーが無能。物知りで頭の回転の早い頼れる参謀役のはずが、設定と結果だけでしか賢人として描かれていない。後はひたすら爺くさい変人として描写される。そんな彼がゲーム内の知の部分を一手に引き受けてしまっている。 --この手のタイプは作中でユーザーをも感心させる良い台詞を発してみせるのが常だがそれもないため尊敬できない。 --前作にはルーやイヴがいるだけにその落差がさらに大きく感じられる。 --彼がその知能を発揮する場面は敵の弱点や製品を「知っている」と言う場面でしかない。テキストが多いゲームにおいてはプロセスの描写や論理的な種明かしによる知の描写が重要であるのだが、そんな場面はゲーム中に存在しない。 --また、日常でたまに披露する豆知識も「つまようじの折れ目は実は~」というように"実際にははっきりしていないこと"を堂々と断定して述べているというものばかり。これではむしろ人として信用できなくなる。このファンタジー世界では事実、ということだとしても、我々にとって身近な話を用いて堂々と語るのは混乱を招くからそれはそれでシナリオ作りの間違いである。 --唯一まともな見せ場となるのは、銃を持った犯人に羽交い絞めにされた女性を救うために自分を餌にした作戦を立て危険を冒すシーンなのだが、その時に立てた作戦というのが&bold(){「俺が犯人を挑発して銃を人質から俺に向けさせる。その隙に犯人の腕をスナイパーに狙撃させてくれ」}というもの。しかも作戦指揮を執る人物に一方的に頼むと返事もきかずにすぐに現場に向かっていく始末。そしてその作戦が見事に成功する超展開。…中二という言葉が頭をよぎる。 このように変化のないテンプレシナリオとユーモア(機知・妙)が存在しないトークを長々と見せられることになる為、育成の作業に対する清涼剤やご褒美としての役割を果たすどころか、むしろ作業感を増長させるのに一役買うという残念なものとなってしまっている。~ これはどう見ても&bold(){プロが仕事をしていない}結果である。~ //-このゲームは一度プレイし終えると再開したくなくなるという評価を大量に生み出したことで有名である。しかしプレイ済みのユーザーでさえその大きな原因がはっきりと把握できず頭を悩ませることもあった。が、要は訓練パートの作業とこのシナリオ方面の擬似的作業の掛け合わせが全体を通してより大きな作業感をもたらすからである。 //--これは実際にプレイしないと実感がわかない稀な例と言えよう。 ***その他の問題 -スキップ機能を使用するといくらかゲーム内時間を早めることができるが、キャラクターの行動速度はそのまま、つまり訓練が減る→成長しない、というシステム上の落とし穴があり、これに気付かなかったプレイヤーは更に高い難易度に苦汁を舐めさせられ、最後には俗に言う詰んだ状態となる。 -ストーリーパートでのスキップは前作までと比べて明らかに遅くなっている。 -ゲーム内時間の1日も冗長で、イベントが発生しない普通の日でも10分程度はかかったり、テキストアドベンチャーパートの発生頻度に差があり、1週間以上発生しない等の細かい不満も。 -説明書には、最初のプレイでは出だしの回想をよく読んでください、二回目からは早送りしてもいいですよ、と書かれている。カット機能をつければいいのに。 -基本彼らは担当する特殊な事件が発生しないと外出もできない。事件が起きてもシナリオ通りに移動して背景が変化するだけだし、休日の外出も攻略キャラに会うのが目的であるため、自由な散策が一切できない。 --にもかかわらずイベントパートでは日中の見回りや自由時間に外出をしている描写がある。そこまで用意できなかったのだろう。 ***システム関連 -1つのプレイデータがメモリーカード1ブロックとなっている。前作まであったプレイ履歴に相当するシステムデータが存在しない為、ゲーム中で見たCGやイベントなどの自由な鑑賞はできなくなった。おまけデータなどもなく、またクリアデータの引継ぎもないので2周目以降のプレイも難易度に変化はない。 --ちなみに無印や2ndのPS版は1ブロックに3つのセーブが可能。SS版でも1つ1つの容量が小さく大量に記録できた。 -1周辺りのプレイ時間の長さとシステムデータがないこともあって、再プレイをする意欲が湧かなくなったユーザーも多い。CG閲覧モードくらいは必須だろうという声もある。 -PS版では更紗というキャラとのEDで彼女の音声が再生されない。このことについて一切メーカーからの対応はなく攻略本にも書かれていない((一説によるとCD内にデータはあるらしい))。 **機種による差 -本作はPSとDCで同時発売されたが、PS版はハードスペックの為かポリゴンキャラの動作が重くなっており、もっさり感が強い。解像度もDC版の方が上。 --チェインはテンポを覚えておいて合わせるのが基本だが、機種によってわずかに差があり、PS版は反射に自信のあるユーザーなら目視で合わせることができるかもしれない。 -事務所内での移動においてDC版はアナログスティック操作でダッシュするのだが、PS版では X ボタン同時推しでダッシュとなっている。なお、本作では通常の歩くスピードはかなり遅くダッシュが基本となる。 --にもかかわらずPS版ではダッシュについて&bold(){説明書で触れていない}。 -PS版とDC版のどちらをプレイしたかによって、多少は印象が変わるかもしれないが、基本的に差はないと考えていい。レビューや感想を参考にする際もこの点は気にしなくてよい。 --そもそもに差があること自体知らないケースもあったかもしれない。もっとも、PS版とDC版同時発売というのであれば購入者の大半がPS版と考えて差し支えないだろう。 **総評 長時間の作業と攻略本必須のバランスの悪さ、システムの不備、これらにより一般の評価が芳しくないのもそうだが、シリーズを通して完成されていたシステムを大幅に変更した結果であるためシリーズファンの間でも評価が割れる結果となった。~ シリーズファンであってもクリアを見ずにあきらめてしまうプレイヤーを大量に発生させてしまった現実は大きい。~ 前作までは普通にプレイしても一周あたり数時間でクリアでき、操作も手軽で育成要素もそれほど重要でなかった((しかし無印も2ndもやりこみ育成が可能であるためその層にとっても魅力的に映った))ため、このキャラクターの魅力を手軽に楽しめる路線であることを期待した層からの指摘は特に厳しい。~ 一般的な評価は厳しめだが、その一方でこっちの方が好みという熱烈な層も存在しないわけではない。~ そういう意味では、悠久幻想曲ファンにとって良くも悪くも忘れられない一作と言えるかもしれない。 **その後の展開 -3の発売から数カ月後、今までのメインキャラクター総登場のお祭り作品『悠久組曲』の発売と言う展開を経てシリーズは完結の運びとなった。 --制作会社スターライトマリーの経営破綻後、当時のスタッフの一部はその後設立したブリッジに移籍しているが、悠久幻想曲シリーズをはじめとした作品のゲームアーカイブス配信は絶望視されている。 -悠久幻想曲シリーズという当時の核コンテンツを失ったメディアワークスはその後、『シスター・プリンセス』等へのメディアミックスにシフトしていくこととなる。 --後に関わった[[ストロベリーパニック!]]など、本作以上に失敗したプロジェクトもあるのだが…。 -そして2009年4月頃のアスキー・メディアワークスのホームページ移転の際、旧メディアワークスの一部の公式サイトが閉鎖された。この中に悠久幻想曲シリーズの公式サイトも含まれている。 ***余談 -エモーショナルレスポンスという新システムが搭載された。~ 相手の言葉に対し通常の選択肢ではなく「同意」「流す」「反対」の3つの態度を選びそれに基づいてルシードが返事をするシステムであり、ストーリーパートでたまに発生する。~ 多くのユーザーは&bold(){「それ、普通の選択肢と同じじゃね」}とツッコんだことだろう。 -訓練されたファンは「このゲームを極めてフルスキップで進めればキャラの攻略には20時間余りしかからない」と擁護するが、&bold(){キャラEDを見るためだけにろくにイベントも見ずに延々訓練という名の作業に最低20時間以上をかけるゲームのプレイは明らかに間違っている}。 -ちなみに関連会社の発行する電撃PlayStationの評価では35点(100点満点中)を叩きだし、ファミ通のクロスレビューではPS版がオール6でDC版が7 7 7 6とのこと。ザ・プレイステーションの読者評価でも常に下位におり「面倒」「どうしてこうなった」というような意見ばかりであった。 -「人気シリーズのシステムを一新」「2Dから3Dに」「三作目のジンクス」というゲーム業界の失敗フラグを複数立てて見事にコケている。 //-前作までとの関連性が薄いため、「会社が危なかったため、悠久幻想曲シリーズとは関係ない作品として制作されていたものに急遽『悠久幻想曲』の名を付けることにしたのではないか」といった説も存在する。 ----
*悠久幻想曲3 Perpetual Blue 【ゆうきゅうげんそうきょくすりー ぱーぺちゅあるぶるー】  |ジャンル|シミュレーションゲーム| |対応機種|プレイステーション&br()ドリームキャスト| |発売元|メディアワークス| |開発元|スターライトマリー| |発売日|1999年12月22日| |定価|【PS】5,800円&br()【DC】6,800円| |分類|''賛否両論判定''| |ポイント|ギャルゲーなのに1周毎に長時間の作業をさせられる&br()前作とは全くの別ゲー&br()シナリオ・キャラは賛否あり&br()攻略本必須| //判定については、新意見箱4→カテゴリ移転議論箱2で擁護者によりクソゲーから移転した経緯有。詳細はログを参照。//その際判定が変わったとの理由付けで大量に指摘されていた問題点の削除および都合の良い言い回しへの書き換えが実行されている。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「絆」をテーマにした「悠久幻想曲」シリーズ3作目、通称「悠久3」「悠久3PB」。主題歌はFENCE OF DEFENCE。~ 元々初代と2作目はギャルゲーの体裁をとりつつも男女との友情に重きを置き、キャラクターの魅力、コミカルで多様に変化するストーリー、遊びやすくまとまった爽快なシステムで男女から幅広く人気を博した。メディアワークスを中心に様々なメディアミックスを見せ、外伝も2本作られ、3のナンバーをつけられた本作は期待の最新作として発売されたのだが……色々あってシリーズファンの間でも評価は様々。概ねゲームシステムとキャラ人気が評価を左右する大きなポイントとなっている。~ 世界は前作までとは違うものへと一新され、旧作との関連は全くない。種族名が同じ亜人がいて共通ワードがファンサービス位にごく少量ある程度。 **ゲーム内容 港湾都市シープクレスト。そこは世界中から人が集い物が行きかう、貿易港として急激な発展を見せる街である。しかし、それは同時に事件や事故にも事欠かないということでもあった。~ シープクレスト保安局第4捜査室、通称ブルーフェザー。魔法、魔物に関連する事件を専門に扱う部署であったが、魔法事件自体の減少を受けいつしか保安局にとってはお荷物、魔法能力を持たず理解のない多くの市民からは不審物扱いとなっていた。その性質上隊員は希少な魔法の素質を持つ事が求められるものの、集まったのは一癖も二癖もある個性的なメンバーばかり。~ そこに、保安学校を卒業し魔法適正ありと判断された主人公ルシード・アトレーが、本人の意に反し室長として配属されたところから、この物語は始まる。~ -プレイヤーは主人公ルシードを操り3Dで描かれた事務所内を自由に動き回り、同じように動き回る7人の仲間とコミュニケーションをとったり訓練をしたりすることになる。 --一日は8時~24時で、リアルタイムでは約10分程。 --会話は「調子どう?」や「どう思う?」といった内容を選択し、次いで対象となるキャラクターを選択する仕組み。なので、AのキャラクターにBのキャラクターの調子を聞くことも可能。 -キャラの能力は事務所内の訓練や当番、休憩などあらゆる行動をとることによって少しずつ上昇する仕組み。同時に魔法経験値というものが得られ、一週間に一回貯めた経験値を使って新しい魔法を習得可能。 --魔法は攻撃、回復の他に味方のステータスをアップする補助、相手のステータスをダウンさせる障害、同属性の魔法の効果を上げ対属性の魔法の効果を下げる結界の5種類。 -戦闘に参加するのは、主人公を含めた5人。主人公自身の訓練はもちろんのこと、室長として仲間それぞれの役割を考えて育成を行い事件に備えるのが基本的な流れとなる。 ***シナリオ -本作のストーリーは5つのチャプターと最終チャプターの6つに分かれており、主人公の選択肢によって分岐していく。 --具体的に言うと、チャプター1からチャプター2A・2Bに2Aから3A・3B、2Bから3B・3Cという風に分岐する。分岐する選択肢はゲーム中で表示される。 --チャプター5はB~Eの4つに分かれている為、全シナリオを正面から制覇しようと思ったら4周する必要があるが、システムデータや周回での何らかの持ち越しは存在しないためある程度はセーブデータの使い回しも可能 --チャプター5終了時に一定の条件を満たした場合、最終チャプターであるチャプター5Aに移行する。 --ベストエンディングを見るためにはチャプター5Aクリアが必須。 -ゲームの開始から終了までゲーム内で約1年かかるのだが、実際に自分でプレイするのは数ヶ月程。自分が選ばなかったチャプターはキャラにとっては体験済みとして進行する。 -一つのチャプターは4つのメインイベントで構成されており、その合間に単発の任務イベントや登場人物の巻き起こすトラブルイベント、各キャラごとに設定された生活イベントが設定されている。イベント総数なら約300とそれなりの量であり、生活イベントならほぼ毎日起こる。 --魔法犯罪を扱うという設定上、起こる事件はバリエーションに富んでいる。自分のアイデンティティに悩む魔導人形や魔物に育てられた少女といったまじめな話から、魔法を使う怪盗、果ては街全体をフライパンに見立てる魔物といった荒唐無稽な話など実に様々。また、これらの事件を通して最初は嫌々ブルーフェザーに勤めていた主人公が街の住人たちと出会い多くのつながりを得ていく。 ---なおメインイベントは最後必ず戦闘が発生するのだが、たとえ敗北してもゲームは進行し事件は解決する。ライター曰く「戦闘に負けた場合のストーリーを考えるのが一番大変だった」とのこと。この場合でもストーリーが展開されるので負けてなお精神的に余裕があれば見てみるのもよい。ただし、イベント自体は失敗扱いになる上、ベストエンディングを見る妨げになるのでできれば再戦した方がよい。 --300あるイベントのほとんどを占める生活イベントは、特定の日時に特定の場所で対象キャラクターに話しかけることで発生する。その名の通り趣味に関することや日常会話など非常に些細なことについてショートトークが交わされる。 --前作までは10人の友人から仕事を手伝ってもらう仲間を3人選ぶ形式であったため実質上下がなく、苦楽を共にしてより友情が深まっていくという横の姿が中心に描かれていた。しかし、今作ではメンバーが固定された特殊チームに主人公がリーダーとして着任したことから始まる為、共同体としての隣人、避けられない縦の関係、同じ戦場に立つ仲間意識がない交ぜになったぎこちない関係からスタートし、それらが時間をかけて融和していく様が描かれる。 ---最終チャプターは1年の間に主人公がシープクレストで築き上げた全ての絆が収束する形をとっている。 -ちなみに、本作のシナリオは外注でありスタジオオルフェが担当している。 --ゲーム中の没シナリオも、オルフェ名義で短編集として発売されている。 ***キャラクター -キャラクターデザインは前作までと同じくmoo氏が担当。 --好みの分かれる絵柄ではあるが、悠久シリーズといったら氏であり、今作のキャラクター達もシリーズファンからは肯定的に受け止められている。 -攻略対象は、ブルーフェザーのメンバーであるメインキャラ7人と街の住人であるサブキャラ3人。うち男性キャラはメインキャラ2人。 --声優はかなり豪華で当時の有名所で構成されている。 --主人公はゲーム中は声なしだが、後に発売されたドラマCDや悠久組曲では石田彰が担当した。 -それぞれのキャラが、パラメータに影響を受けて日常生活を送っており、命令をしたり訓練に誘ったりすれば少しながら影響を与えていける。根気はいるものの、続けていくことで行動パターンを大きく変えることもできる。このシステムにより擬似的にキャラの性格に見合った日常の行動とその変化を再現している。 **問題点 作業の多さ、フラグの理不尽さ、不親切な設計がとりざたされる。~ シナリオ関連は賛否もあるが、これらはほぼ共通して評価が良くない。~ 特に作業量は否定する者のいない大きな問題点である。WEB1.0時代の名残である各種手書きWEBページでも散々叩かれており、「もはや苦行」とまで言われることさえある。 ***攻略本必須のバランス -攻略情報を全て把握していることを前提としているとしか思えないシステムバランスである。 --訓練とイベントでステータスを共有しているため、情報がないとつらいことになる可能性がある。このゲームではイベント以外のほぼ全てを訓練に充てるのだが、訓練する度にHPやMPを消費することになる。しかし、イベントが発生して戦闘になった場合、ステータスは最大値ではなくこの消耗した状態で戦闘を行うことになるため、訓練をし過ぎていた場合は苦戦必至である。 ---前振りもなく唐突に事件の発生するのはある意味リアリティがある。ただ、日時が固定されておりリセットもできるので、攻略本を見ていつ戦闘があるか把握し、逆算してスケジュールを立てれば事足りる。そのため評価としての賛否やプレイスタイルが分かれる所である。 --生活イベントの発生の有無も基本的にノーヒント。特定日時に特定の場所で発生するのだが、数人のキャラがたむろしているならともかく、1人しかいない時は見逃しがち。 ---しかも事務所の外れでほんの一時しか発生しないようなものもあり、それらは対象キャラがなかなかやってこず見れる可能性が非常に低い。どうしても見たいなら対象キャラをストーキングし、発生場所にできるだけ近づいたところで進路を塞いで足止めをし時間が来るのを待つしかない。 --他にも、訓練の効果など攻略する上で重要なデータがゲーム中に表示されない、絆や機嫌に該当するステータスやイベントの履歴がわからないという不親切な設計もプレイの足を引っ張っていた。 --エンディング条件もやや面倒で、また従来のシリーズと比べ厳しい(手間をかける必要のある)条件に変更されている。恋愛ゲーム等でこれより難しい物はいくらでもあるのだが、後述のプレイ時間のせいで容易にリトライができないため、攻略に失敗してそのまま再開しない理由に繋がっている。 ---攻略情報なしで最終チャプターへ行けた人間は1割にも満たないと断言できるほど面倒な仕組みである。この条件達成の難易度自体は低いが、知らなければ普通はやらないような煩雑な行動を取り続けなくてはならない。 ---前作は選択肢次第で真相にたどりつける上に快適な操作ですぐにリトライできるため問題はなかったのだが。 -なお、この攻略本、いくつかミスもあるので注意。 ***プレイ時間 -1周(1人)クリアするのに通常40時間から60時間、イベントをフルスキップして見ないで育成を早送りしながらこなしていても30時間程と、ギャルゲーテイストのアドベンチャーゲームとしては非常に長い。俗に言う「キャラクター攻略対象」が複数存在する本シリーズは当然シナリオの周回プレイが前提のはずだが、ベストエンディング(=特定キャラED)に到達できなかった場合はプレイ時間が水の泡となる。 --このプレイ時間の内訳も育成という作業がほとんどであり、育成パート自体も単調なため作業感が更に増す。 --理論上は1人を狙った時の"空き"をもう1人に当てるという計算で進めることにより、途中までのセーブデータの使いまわしができる。これにより1.5倍の苦労で2人分見ることができる。…もう一回やりたいと思えるのならばだが。 -ゲーム中の殆どの時間を費やす訓練パートはいわゆる作業とされる部分である。その内容は昨今のようなミニゲームなどではなくポリゴンのキャラクターが何かやっているのを10秒から20秒眺めているだけというもの。選んで、眺めて、また選んで、眺めて…とずっと繰り返して1日(約10分)を消化していくのである。 --一回一回のテンポも悪い上に見ていても全く楽しくない。 ***育成 -動作を実行するとその行動に対するポイントが蓄積されていき、このポイントの高いものほど実行しやすくなる。また、キャラクターにはそれぞれの個性に見合うようにこのポイントの初期値が設定されている。つまり放っておくと一部分だけ特化した能力になるのである。このままでは困った性能になるため根気よく命令をしたり訓練に誘ったりして矯正していかなければいけないのだが、ルシードと同時に訓練できるのは1人まで、朝指令を出しても1回しか実行しない、一定条件下では訓練の命令を投げ出す、日常イベント発生時は絶対に何もしない、日によっては誘っても命令しても理由もなく頑なに拒否する、などというシステム上での問題が足を引っ張る。 -育成を一層困難にする上記の問題の中には攻略本に載っていないものもあり、プレイヤーの中には自分のプレイのどこに問題があるのかわからず困った者もいるだろう。 --また、攻略本では、フローネというキャラに対し「素早さや耐久力よりも魔法特化で育てておこう」と書かれているが、実際は敏捷をMAXにして、味方全体の攻撃力を大幅に上げる「リージャン」を習得した方が遥かに使い勝手がいい。ここも攻略本の罠である。 ---彼女は運動系の訓練を極端に嫌がる為、全く行動ターンが回ってこないほど敏捷値が低く、一撃で沈むほど耐久力がないキャラに育つのがデフォルト。むしろ彼女の敏捷と耐久をどうにかするのが毎回の課題となる。しかし矯正は困難を極め、生半可な育成スタイルではボス戦で何もしないうちに戦闘不能になるだけである。それを防ぎたければ、ルシードやビセットといった前衛キャラの敏捷・耐久を高め、戦闘開始直後に「かばう」を使うのが必要となる (ただしこれを使うと受けるダメージが割増になる上に敵からは集中して狙われるようになる) 。 ---一応、敏捷が低ければ結界魔法担当としては使いやすいという面もある。 ---ただし結界を使い始めるためには行動ターンが回ってくる程度には敏捷値が必要であり、維持するためには敏捷値が低いことが求められる。そしてやはり結界使用中は率先して狙われる。 ---他にも攻略本にはいかにも無難&bold(){そう}な各キャラ別の育て方が書いてあるが、これを実際に行うと半端なチームが育ってしまい役に立たない。 -かなりの手間はかかるが全キャラステータスMAXも可能。そのため少数の特殊な層は逆に育成という作業にある種の楽しみを見出している。 ***育成パートでの会話内容 -本人の調子を聞いた時に疲労していれば「疲れた」と返してくることもあるのだが、それ以外ではまったくあてにならない。一部を除けばランダムとしか思えない。 --他人についてどう思うか聞いた時の内容は「いつも酒を飲んでいる」、「ああなりたい」、「いつも元気だ」というようなお馴染みの返答が序盤から終盤まで育て方や絆の深さが異なっていても変わらず一定割合で返ってくるだけである。 --たまに不機嫌に「知るか!」というように返してくることもあるのだが、逆ギレされた直後にもう一度聞くと今度は上機嫌になっていたりするし、逆のパターンも起こる。 -攻略本によれば機嫌というパラメータも存在するとのことだが実在するか怪しいものである。 ***ボス戦の難易度 -イベントで戦うボス戦の難易度が高め。ステータスが低かったり、イベント発生条件を知らないでHPやMPが低下した状態で挑んでしまったり、使いやすい魔法を覚えていなかったりすると、こちらが何もしないうちにほぼ壊滅状態にさせられる可能性もある等、前作までとは打って変わって高い難易度を誇る。 --ボスは全般的に高いHPと攻撃力を持っており、戦闘向きでないキャラなどは一撃で沈むことも。一応、負けてもストーリー自体は進むのだが、最終ルートに行くには一定割合でのイベントの成功 = ほとんどのボスの撃破が条件となっており、その上で凶悪な性能を誇るラスボス撃破しなければキャラクターEDが見れないため、クリアを断念するプレイヤーも続出した。 --ラスボスにいたってはこちらを上回るサイクルで全体魔法を含んだ強力な攻撃を連発してくる。育成が足りないと開幕での瀕死や戦闘不能続出も珍しくない。全能力最大値のルシードでさえ数ターンしか持たない。 --一部のイベントは、こちら側だけ魔法を使えないという不利すぎる状態で戦闘になる事もある。また、フルメンバーで戦えないイベントもある。 --余談だがエニックス4コママンガの楽屋裏コーナーで戦闘について取り上げている作者が多く、ボス戦自体の難易度も単純に高い事を示している。中には戦闘で勝てずにネタ出しに苦労していた作者も…。 --ただし、魔法の役割分担や訓練でしっかりステータスを上げるなど、システムを把握し育成をきっちりこなしていれば中盤までは楽に勝てる。序盤の2~3戦ではひたすら主人公の敏捷値を中心に上げることでノーダメージ撃破も可能。育成度合いで多少揺れるが理不尽な展開になりがちなのは後半から。特に4-Aラストで出てくるプーチン一味は凄まじく強く、育成が足りないと高確率で負ける。 ---しかしながら、どんな敵にも最大HPに応じた割合ダメージを与える魔法の習得という抜け道がある。逆にこれなしでのクリアに挑むのは中々に厳しい。ただし、ラスボスをこの魔法に頼って倒そうとする場合は何度も使わなければいけないのだが、発動成功率は高くなく、MPの消費も馬鹿にならない上に相手は回復や打ち消しもしてくるので運が悪いと手詰まりになる。 ---ラスボスに対しては、ルシードとビセットにラスボスの弱点の火属性の物理魔法を覚えさせた上で、命中率と攻撃力を高め、補助魔法でラスボスの防御力を下げた上で殴るという手段もある。 ---ちなみに相当なやりこみ派が完璧な育成をすれば正攻法でラスボスを倒せるようにもなる。戦術例としては「ネディア」で全パラ低下、リージャン*2で攻撃UP、ヴァリダティでクリティカルUP、火の結界を張る、後は物理魔法インファーノ*2とコンクエスト*2を当てていくというもの。 ***シナリオ関連の問題 //訓練された熱心なファンはシナリオとキャラのできは最高だと擁護するが、実際に 褒められるのは文体(実質的には台詞)としてまとまっていること&bold(){だけ}である。 -まず、全般に変化に乏しい。絆の育みを謳っているにも関わらず、メインシナリオの一部を除けばキャラの台詞と行動と間柄に1年以上が経過しても変化・進歩がない。 --作中では大小様々な事件を乗り越えているのだが、何故かその経験がすぐにリセットされている。 --例外はフローネのキャラバレと更紗の人慣れが少しだけある程度。 --休日イベントだけは回数をこなしていくごとに (わずかに) 仲が深まった描写がされていくが、これが他のイベントに影響を与えることは一切ない。 ---休日イベントではルシードも含んだ仲間同士の間柄に見直しが発生しているため矛盾が生じる。 --上記例外を除けばイベントは連動や時期を見計らった配慮がされていない。出会って間もない頃だろうとエンディング直前だろうと同じ言動である。何らかのきっかけによる劇的変化がないにしてもこれほどの変化のなさは不自然でしかない。 -様々な事件が起きるが伏線が存在しない。それどころか全部行き当たりばったりで思いつきのままに作られたような展開を見せる。構成に巧みがない。せっかく治安組織(警察に相当)を舞台にしているのに。 //しかも人間模様だけは真面目に描こうとしているから余計にその浮きが強調されてしまう。 --自警団と言う名の便利屋を舞台にしていた2ndでさえできていたというのに。 --単体のイベントで完結しているので必要ないのではないかという意見もあるが、単体のイベントどころか複数のパートで続いているシナリオでさえまともな伏線は存在していない。 ---そもそも伏線に限らずストーリーとしての巧みさは単体や複数パートであることによらずに書き手次第で様々盛り込めるはずである。というかそれが作り手の仕事である。 --初戦の魔物の檻関係は伏線を用いていると見れなくもないが、魔法・魔物関係だけにユーザーにとってはまともな伏線足り得ない。 --事件の謎のタネ明かしも「そうか、△△だ。××には◎◎となるからな」といった具合に突然このファンタジー世界特有の仕組みで解説される。 ---ラストパートの謎も数話に渡って引っ張った挙句結局このパターンとなる。しかも重ね合わせである。 -事件の数々も、概要だけならファンタジックだが、その人間模様も展開もオチも昭和臭のする、いわゆるテンプレである。どれもよくある「いい話」で終わるだけであり深みがない。 --テンプレや「いい話」以前の問題であることも多く、常識や良識に反しているのにそれが正道と言わんばかりなことも。 -天才肌であるはずのゼファーが無能。物知りで頭の回転の早い頼れる参謀役のはずが、設定と結果だけでしか賢人として描かれていない。後はひたすら爺くさい変人として描写される。そんな彼がゲーム内の知の部分を一手に引き受けてしまっている。 --この手のタイプは作中でユーザーをも感心させる良い台詞を発してみせるのが常だがそれもないため尊敬できない。 --前作にはルーやイヴがいるだけにその落差がさらに大きく感じられる。 --彼がその知能を発揮する場面は敵の弱点や製品を「知っている」と言う場面でしかない。テキストが多いゲームにおいてはプロセスの描写や論理的な種明かしによる知の描写が重要であるのだが、そんな場面はゲーム中に存在しない。 --また、日常でたまに披露する豆知識も「つまようじの折れ目は実は~」というように"実際にははっきりしていないこと"を堂々と断定して述べているというものばかり。これではむしろ人として信用できなくなる。このファンタジー世界では事実、ということだとしても、我々にとって身近な話を用いて堂々と語るのは混乱を招くからそれはそれでシナリオ作りの間違いである。 --唯一まともな見せ場となるのは、銃を持った犯人に羽交い絞めにされた女性を救うために作戦を立てるシーンなのだが、その時に立てた作戦というのが&bold(){「俺が犯人を挑発して銃を人質から俺に向けさせる。その隙に犯人の腕をスナイパーに狙撃させてくれ」}というもの。しかも作戦指揮を執る人物に一方的に頼むと返事もきかずにすぐに現場に向かっていく始末。そしてその作戦が見事に成功する超展開。…中二という言葉が頭をよぎる。 このように変化のないテンプレシナリオとユーモア(機知・妙)が存在しないトークを長々と見せられることになる為、育成の作業に対する清涼剤やご褒美としての役割を果たすどころか、むしろ作業感を増長させるのに一役買うという残念なものとなってしまっている。~ これはどう見ても&bold(){プロが仕事をしていない}結果である。~ //-このゲームは一度プレイし終えると再開したくなくなるという評価を大量に生み出したことで有名である。しかしプレイ済みのユーザーでさえその大きな原因がはっきりと把握できず頭を悩ませることもあった。が、要は訓練パートの作業とこのシナリオ方面の擬似的作業の掛け合わせが全体を通してより大きな作業感をもたらすからである。 //--これは実際にプレイしないと実感がわかない稀な例と言えよう。 ***その他の問題 -スキップ機能を使用するといくらかゲーム内時間を早めることができるが、キャラクターの行動速度はそのまま、つまり訓練が減る→成長しない、というシステム上の落とし穴があり、これに気付かなかったプレイヤーは更に高い難易度に苦汁を舐めさせられ、最後には俗に言う詰んだ状態となる。 -ストーリーパートでのスキップは前作までと比べて明らかに遅くなっている。 -ゲーム内時間の1日も冗長で、イベントが発生しない普通の日でも10分程度はかかったり、テキストアドベンチャーパートの発生頻度に差があり、1週間以上発生しない等の細かい不満も。 -説明書には、最初のプレイでは出だしの回想をよく読んでください、二回目からは早送りしてもいいですよ、と書かれている。カット機能をつければいいのに。 -基本彼らは担当する特殊な事件が発生しないと外出もできない。事件が起きてもシナリオ通りに移動して背景が変化するだけだし、休日の外出も攻略キャラに会うのが目的であるため、自由な散策が一切できない。 --にもかかわらずイベントパートでは日中の見回りや自由時間に外出をしている描写がある。そこまで用意できなかったのだろう。 ***システム関連 -1つのプレイデータがメモリーカード1ブロックとなっている。前作まであったプレイ履歴に相当するシステムデータが存在しない為、ゲーム中で見たCGやイベントなどの自由な鑑賞はできなくなった。おまけデータなどもなく、またクリアデータの引継ぎもないので2周目以降のプレイも難易度に変化はない。 --ちなみに無印や2ndのPS版は1ブロックに3つのセーブが可能。SS版でも1つ1つの容量が小さく大量に記録できた。 -1周辺りのプレイ時間の長さとシステムデータがないこともあって、再プレイをする意欲が湧かなくなったユーザーも多い。CG閲覧モードくらいは必須だろうという声もある。 -PS版では更紗というキャラとのEDで彼女の音声が再生されない。このことについて一切メーカーからの対応はなく攻略本にも書かれていない((一説によるとCD内にデータはあるらしい))。 **機種による差 -本作はPSとDCで同時発売されたが、PS版はハードスペックの為かポリゴンキャラの動作が重くなっており、もっさり感が強い。解像度もDC版の方が上。 --チェインはテンポを覚えておいて合わせるのが基本だが、機種によってわずかに差があり、PS版は反射に自信のあるユーザーなら目視で合わせることができるかもしれない。 -事務所内での移動においてDC版はアナログスティック操作でダッシュするのだが、PS版では X ボタン同時推しでダッシュとなっている。なお、本作では通常の歩くスピードはかなり遅くダッシュが基本となる。 --にもかかわらずPS版ではダッシュについて&bold(){説明書で触れていない}。 -PS版とDC版のどちらをプレイしたかによって、多少は印象が変わるかもしれないが、基本的に差はないと考えていい。レビューや感想を参考にする際もこの点は気にしなくてよい。 --そもそもに差があること自体知らないケースもあったかもしれない。もっとも、PS版とDC版同時発売というのであれば購入者の大半がPS版と考えて差し支えないだろう。 **総評 余りにも長時間の作業と攻略本必須のバランスの悪さ、システムの不備、これらにより一般の評価が芳しくないのもそうだが、シリーズを通して完成されていたシステムを大幅に変更した結果であるためシリーズファンの間でも評価が割れる結果となった。~ シリーズファンであってもクリアを見ずに投げ出してしまうプレイヤーを大量に発生させてしまった現実は大きい。~ 前作までは普通にプレイしても一周あたり数時間でクリアでき、操作も手軽で育成要素もそれほど重要でなかった((しかし無印も2ndもやりこみ育成が可能であるためその層にとっても魅力的に映った))ため、このキャラクターの魅力を手軽に楽しめる路線であることを期待した層からの指摘は特に厳しい。~ ちなみに一般的な評価は上記の通りだが、作業ゲーが好みという一部の特殊な層には受けている。~ ある意味悠久幻想曲ファンにとって忘れられない一作になったと言えよう。 **その後の展開 -3の発売から数カ月後、今までのメインキャラクター総登場のお祭り作品『悠久組曲』の発売と言う展開を経てシリーズは完結の運びとなった。 --制作会社スターライトマリーの経営破綻後、当時のスタッフの一部はその後設立したブリッジに移籍しているが、悠久幻想曲シリーズをはじめとした作品のゲームアーカイブス配信は絶望視されている。 -悠久幻想曲シリーズという当時の核コンテンツを失ったメディアワークスはその後、『シスター・プリンセス』等へのメディアミックスにシフトしていくこととなる。 --後に関わった[[ストロベリーパニック!]]など、本作以上に失敗したプロジェクトもあるのだが…。 -そして2009年4月頃のアスキー・メディアワークスのホームページ移転の際、旧メディアワークスの一部の公式サイトが閉鎖された。この中に悠久幻想曲シリーズの公式サイトも含まれている。 ***余談 -エモーショナルレスポンスという新システムが搭載された。~ 相手の言葉に対し通常の選択肢ではなく「同意」「流す」「反対」の3つの態度を選びそれに基づいてルシードが返事をするシステムであり、ストーリーパートでたまに発生する。~ 多くのユーザーは&bold(){「それ、普通の選択肢と同じじゃね」}とツッコんだことだろう。 -訓練されたファンは「このゲームを極めてフルスキップで進めればキャラの攻略には20時間しかからない」と擁護するが、&bold(){キャラEDを見るためだけにろくにイベントも見ずに延々訓練という名の作業に最低20時間以上をかけるゲームのプレイは明らかに間違っている}。 -ちなみに関連会社の発行する電撃PlayStationの評価では35点(100点満点中)を叩きだし、ファミ通のクロスレビューではPS版がオール6でDC版が7 7 7 6とのこと。ザ・プレイステーションの読者評価でも常に下位におり「面倒」「どうしてこうなった」というような意見ばかりであった。 -「人気シリーズのシステムを一新」「2Dから3Dに」「三作目のジンクス」というゲーム業界の失敗フラグを複数立てて見事にコケている。 -前作までとの関連性が全く感じられないため、「(会社が危なかったため、)悠久幻想曲シリーズとは関係ない作品として制作されていたものに急遽『悠久幻想曲』の名を付けることにしたのではないか」といった噂が流れていたこともある。 --概ね21世紀初頭にネットの掲示板で交わされた。 -シナリオの項目で触れたチャプター表記は攻略本記載のものでありゲーム内では区分け表現自体がない。順当に考えるなら5段階目のチャプターにはシナリオが5つ用意されていそうなものだが5-Bから5-Eと割り振られた4つしかない。また、6段階目の最終チャプターにはわざわざ5-Aの表記が割り振られている。ややこしいことこのうえない。現場で何かあったと考えるのが妥当だろうが真相は不明である。 ----

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