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*Might and Magic(FC) 【まいとあんどまじっく】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(M&M.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068GZU/ksgmatome-22/ref=nosim,width=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|学習研究社|~| //|開発元||~| |発売日|1990年7月31日|~| |定価|8,500円|~| |分類|1,劣化移植&br()2,&bold(){ゲームバランスが不安定}&br()3,賛否両論&br()4,バカゲー&br()ここでは2として扱う|~| |ポイント|超高々難易度&br()攻略本必須&br()難し過ぎて1年遊べる|~| ---- #contents() ---- **概要  かつて「世界三大RPG」と謳われた「Might and Magic(以下、M&M)」。当時としては膨大な謎とボリューム、ダンジョンどころかフィールドまで全て3D表示されたグラフィック、プレイヤーによってシナリオ進行が変化する「小クエスト並立制」などがM&Mの特長である。  本作はそのシリーズ第一弾『the Secret of the Inner Sanctum』のファミリーコンピュータ移植版である。 -発売元はまさかの「学研」。そのため、自社誌&bold(){『○年の科学』『○年の学習』}などで大々的な宣伝がなされ、多くの小学生が%%騙されて%%購入した。元々高難易度で人を選ぶPCゲームをライトユーザー中心のファミコンに移植し、そして子供向けの学習雑誌で宣伝するというハチャメチャな販売方法は、当時の人々に強烈なインパクトを残した。 ---- **問題点  しかし、多少アレンジしつつもゲームシステム、バランスはオリジナル版に近い形で移植してしまったため、ファミコンのメインターゲットである小、中学生がサジを投げる事態が続出してしまった。 ***厳し過ぎるゲームバランス -ゲーム開始直後の戦闘バランスがとても厳しい --ゲームスタート時は「ソーピガルの街」という所から始まるのだが、''街なのに平気で敵が出てくる。宿屋や教会の中でも敵が出たりする。''そして低レベル帯では敵に物理攻撃がほとんど当たらず、当たれば御の字というレベル。命中率が気持ち高い魔法でちまちまと削るしかない。街の中で経験を積み、平均レベル8位になったらようやく町の外を安心して旅することができる、というバランス。しかし簡単にレベル8~と言うが、序盤はキャラの成長が遅いので、コツをつかんだ人で1週間、RPGに不慣れな人だとさらに時間がかかる。果たしてそこまでプレイヤーが耐えられるかどうか。 -アイテムの詳細データを確認することができない --ステータス画面で視認できる効果は、防御力とステータスアップくらいで、あとは「自分で試せ、使って覚えろ」という仕様。当時のRPGではこれが当たり前であったのだが、さすがにアイテム総数が数百に達すると、解析の手間は計り知れないものになる。 --最も知りたいであろう「武器の性能」がわからない、という点が痛すぎる。移植スタッフ、攻略本執筆者も当たり前だと思っていたのか、説明書はおろか公式攻略本でも完全にスルーされている。実際のところは、「(武器のベースダメージ+力による修正値)×攻撃回数」という、「ウィザードリィ」に似た計算式なのだが、肝心要の武器性能が視認できないので、攻略データを調べるか試し切りしないことには善し悪しはわからない。 -敵は強いのに集団で襲ってくる --敵はとんでもない数の団体様御一行で襲ってくる。ただでさえ敵が強いのに、最大15匹まで出現する。幸いエンカウント率は低く、戦闘前の逃走も高確率で成功する。ただし、その場合は''エリア内の特定ポイント(ダンジョンの入り口など)に強制的に戻される''が。 -レベルアップしてもそれほど強くならない --レベルアップしても上がるのはHPとMP、攻撃回数だけ。((ただ、レベルが上がると攻撃が多少当たり易くなるなど、命中率やダメージの計算式には深くかかわっているようだ。))重要であるステータス特性値は全く上昇しない。特性値を上げるには各地に点在する泉を使用する必要があるのだが、ほぼノーヒントに近いため、初見ではなかなか上げられずに苦労する。 --また、レベルアップの際にはお金を要求される。ただでさえ戦闘バランスが厳しいのに出費はかさむ一方である。 -探索には危険がいっぱい --ダンジョンには危険な罠が多数存在しており、''ゲーム序盤から即死、全滅になる罠が続出する。''全滅したらセーブしたところからやり直し。対策は「引っ掛かって覚えろ」。 --やっとの思いで敵に勝利し宝箱を入手しても、盗賊が罠解除を結構な確率で失敗する。運が悪ければ全滅もありうる。 --フィールド、ダンジョンでは休息が可能なのだが、休息中に突然モンスターに夜襲されることも。 -プレイヤーを突き離したシナリオ --前述の通り、「ソーピガルの街」というところからゲームは始まるのだが、''「プレイヤーが何をすべきか?」ということは一切説明されない。''探索を進めることで、「この世界に何が起きているのか、何をすべきなのか?」ははっきりしてくるのだが、前述のゲームバランスの厳しさも相まって、ゲームを途中で投げる人が非常に多かった。 ~  要するに、全てにおいて&bold(){テーブルトークRPG}風味なのである。しかし、そのことは説明書で一切解説されておらず、コンピュータRPGしか知らない子供達に理解しろと言っても無理な話である。 ***おかしな仕様、バグ&不具合 -ゆるーいフラグ管理 --基本的に、各種クエストは何度でも受けられる。ただし、クエスト中のイベント(モンスターやスイッチなど)は、エリア外に出ると復活するため、((例えば、「6つの城を回って、そこに捕らわれている囚人を助ける」というクエストも、一度城の外に出て再び戻ると囚人がまた捕えられているので、訳が分からなくなりがち。))今どのフラグが立ち、どのクエストが進行中なのか全く判別できない。クエストを受けるなら、一気にクリアしてしまうのが基本。 --さらに、セーブ&ロードをすると、進行中のクエストのフラグが消えることがあるという「フラグ消失バグ」の存在がある。発生条件は不明。((初期のバッテリーバックアップROMにはよくあることではある。ちなみにドラクエでは、このバグが発生すると自動的にセーブデータを消去する機能が備えられている。)) -このゲームにおけるアイテムは全てマジックアイテム扱いであり、例え「やくそう」や「たいまつ」であっても同能力の魔法を行使するというシステム(例:やくそうは僧侶1レベル魔法「てあて」の効果)。そのため、魔法が使えない場所では、アイテムも使えない。 -クリアに必須となる重要アイテムでも捨てることができる。また、敵に盗まれることも。その場合はもう一度同じところに行けば入手できる。 --鍵などのアイテムは、先頭のキャラが持っていないと効力を発揮しない。だが先頭のキャラは最も敵から狙われやすく、世捨て人と持ち物を全て交換するというイベントもあるため、常に気を付けていないと大変なことになる。 -序盤の冒険「兄弟のクエスト」は、最後に犬の石像を壊すことで重要アイテムと経験値が手に入るのだが、その石像は何度でも壊すことができる。ということは、それを利用して無限に経験値を稼ぐことも可能なのだが、レベルアップには経験値だけでなくお金も必要。世の中甘くない。 -戦闘中のメッセージスピードが異様に速く、不安定 --読めない。何をやっているか分からない。当然、コンフィグで変更などできない。 --と言うか、全体的に挙動不審。敵に色が付いたり消えたり点滅したり震えたり…。例えるなら、パチ屋のネオン。 ---さらに、敵が説明書にも攻略本にも載っていない謎の行動をすることがあり、最早何が何だか。「かすかなまりょくをかんじた」って何? -戦闘中の「にげる」コマンドは、ほぼ100%の確率で失敗する。なら入れるな。 -戦闘のAUTOコマンドを解除する方法は、「Bボタン押しっぱなし」。だが説明書には一言も書かれていない}。初心者がまず最初に遭遇する挫折ポイント。 -海は本来僧侶レベル3の魔法「うきしま」を使って浮遊して歩くのが前提となっているのだが、Bボタンを押して一歩前へ進む「突進」では普通に進めるため、「うきしま」の魔法が死に魔法となっている。このバグは有名なので、裏技の本などでは必ず紹介されている。 -各種オーバーフロー --GEM(魔法をかけるのに必要な宝石)は、256個以上入手すると0に戻る。 --経験レベルを86以上に上げると、内部的にはレベル1に戻る。等々。 -その他、細かいバグの数々。(一部) --「おおたて+2」と呪われた「ゴクリのおおたて」が逆になっている。 --王様の依頼でアイテムを持って行っても、そのアイテムは手元から無くならない。 --ステータスアップの泉を回復させるクエストを行っても、知性の泉だけは復活しない。 --店で売られていない弓は、データ上では存在するが実際には手に入らない。 --教会に寄付をすると、時々キャラクターのプロテクトを一時的に上げてもらえるが、同時に敵が異常なパワーアップを遂げるので意味がない。 --レリーフから得られるコリンブルッフ洞穴の位置情報が間違っている。実際は東ではなく南西。東にあるのは、即死トラップで有名なノーザンバリアー洞穴。 ***その他の問題点 -あって、ないようなメインストーリー --M&Mシリーズは「ヒロイックファンタジーに見えるが実はSF」というお話であり、宇宙船やら異星人、異世界人が登場する。カットされる前のストーリーは[[こちら>http://www.geocities.jp/rip_gamer/might/faq/mig_faqmain.html#story]]。 --ぶっちゃけると、「よその世界から脱走してきた囚人がとある国の王様に化けていたが、主人公達がそれを見破ったので別の世界へ逃げました」というお話。''ラスボスなんざいない。当然エンディングもない。''スタッフロールという名のオープニングムービーが流れるだけ。全ては続編の「Might&Magic:Book2」へ続く。 ---クリアすると、引き継ぎ用のパスコードを教えてもらえる。ただBook2がSFCで出たのは3年後なので、覚えている人は少ないだろう。 -キャラクターは主人公を含めて16人。それぞれ、気合の入った設定イラストと深みのある背景が用意されている。 --ただ、そのキャラ設定がストーリーに生かされることは一切ない。しゃべらないし。 --それ以前に、転職所「ギルド総本部」で名前や職業に加えて''種族や性別まで変えられる''ので、彼らが存在する意味は全くない。普通の人は、最初の街で加えた5人をオリジナルキャラに変更して最後まで突き通す。 ---そして、誰が主人公か分からなくなるのはお約束。 ---どうでもいいが、女性キャラの設定画は可愛い。 -ダスクの町 --序盤から訪れることができる町であり、「住民全てがバンパイアによって滅ぼされた」という恐ろしい設定を持つ。だが、それよりも恐ろしいのは、この町が砂漠のど真ん中にあるということだ。このゲームにおける砂漠は、あるアイテムを持っていないと一歩進む度に明後日の方向へ飛ばされ、おまけに食料まで減るという最難関エリア。とても低レベル帯で突破できるような場所ではなく、ハマリに近い状況に陥りやすい。 --では、どうやって町から脱出するか。方法は4つ。運を天に任せて死ぬ気で砂漠を突っ切るか、店で高価なワープアイテムを購入するか、魔法使いをレベル5(また?)まで上げて「ひこう」の魔法を覚えるか、ダスクの地下にあるテレポートを使うかである。一番楽な方法はテレポートを使うことだが、場所が分かり難い上に最初の町には直通で帰れない。まず他の町に飛んで、そこから地上を徒歩で帰る必要がある。ハッキリ言って、ダスクから無事に最初の町に戻ることができた時の達成感は、ゲーム全クリ以上のものがある。 -オグのクエスト --ノーヒントで難関ダンジョンの最深部から二つのアイテムを入手しなければならないので、ゲームクリアよりも難しいとされる。だが、そんな苦労の果てにクエストを達成しても、得られるのは経験値と役に立たない情報のみ。 --一応、メインストーリーに関係はあるのだが、その情報は他でも得られる上に、何のフラグでもない。フラグにされても困るが。 -イドの迷宮 --このダンジョンをクリアするための条件は、「ダンジョン内で得たパスワードをある装置に入力すること」である。ただ、アルファベットで示される答えをカタカナに直して入力しないといけないため、間違えやすい。PC版だとどちらでもよかったのだが。 --ちなみに、「クリアしないと絶対に脱出できないダンジョン」という設定なのだが、僧侶魔法の「まちへ」を使うと出ることができてしまう。クリア扱いにはならないが。 **賛否両論点 -厳しい世間の荒波 --ゲームを開始した直後、突然広い世界に一人無一文で放り出される。その後はほぼノーヒント。どこに行って、何をするかは全て自分自身で判断しなければならない。この時点で、多くのプレイヤーが絶望してゲームを投げ出すであろう。 ---だが、それこそがM&Mの最大の醍醐味なのである。広い世界を自分の足で歩き回って、少しずつ謎を解いて行く喜び。今のRPGのように、ただ早期クリアだけを目標するのではなく、冒険その物に意義を見出すゲーム性。攻略本は使わず、腰をすえてじっくりと解いて行くのが正しい楽しみ方である。 ---なお、嘘か誠か、平均クリアタイムは''「(3DダンジョンRPGに慣れた歴戦のゲーマーで)数百時間」。''冗談抜きで1年遊べる。((PC版のパッケージ裏には「クリアまで何百時間もかかるゲームだから覚悟しろ」というようなことが書かれている。)) -チート魔法「テレポート」「つうか」の存在。 --「テレポート」はエリア内の任意の場所に飛ぶことができる。「つうか」はバリアーや壁を通過することができる。これらの魔法を使えば、本来入ることのできない場所にも入ることができる。つまり、ダンジョンの仕掛けや謎解きを、すっ飛ばすことができるということだ。 --ただし、ゲームの難易度自体がチート級なのであまり気にする人はいない。ラストダンジョンではちゃんと対策が取られている点も考えると、開発者の想定バランス内だと思われる。 **評価点 -小クエスト並立制 --(FC版に限った事ではないが)このゲームの最大の特長の一つ。各地には大小さまざまなクエスト((要は「おつかい」。「別の街に手紙を届けてほしい」とか「無くしてしまったとあるアイテムを探してほしい」といった頼みごとを聞いてあげると、報酬としてお金や経験値がもらえる。))が存在し、攻略する順番も決まっていない。「ロマンシング・サガ」の「フリーシナリオ」の原型と言えるシステムである。 -緻密で美麗なグラフィック --特に、3Dダンジョンの完成度はファミコンの域を超えており、そのヌルヌル動く3D描写は、数年後のSFCのソフトにも決して引けを取らない。少なくとも、BooK2よりは良い。 --オートマッピング完備。店や入り口などのシンボルがないのは残念だが、非常に精細で見易い。 ---フィールドではマッピングできず、周辺の地図が表示されるだけだが、そのメリハリが良いアクセントになっている。また、付録で世界地図とマッピングシートがついており、地図には冒険のヒントが書かれている。((例えばマップ上に騎士のような姿のモンスターが書かれているのだが、実際にゲーム内でそこに行くとそのモンスターが襲ってくる。)) -モンスターや魔法・アイテムは、いわゆるD&D系。ファミコンRPGしか知らない子供達に、本物のファンタジーを教える良い教材となった。また、名前は日本人向けにアレンジされている。 -高難易度ゲーではあるが、その分救済処置もしっかりしている。例えばアイテムを使わずしてラストダンジョンに飛べる魔法があったり。フラグ管理の緩さもその一環であろう。 -BGMが良い --あまり知られていないが、BGN担当は後に『伝説のオウガバトル』『バロック』などを手掛けることになる岩田匡治氏である。[[→参考動画>http://www.nicovideo.jp/watch/sm859789]] --オープニング曲は、パッヘルベルの『カノン』のフルコーラスである。ファミコン音源3和音のカノンというのも、また乙なもの。 **PC版との主な変更点 -グラフィック・サウンドの強化。オートマッピング。キャラ増加。敵・アイテム・呪文名の再翻訳。 -ストーリーの簡略化。M&M特有のSF設定は総カット。それに関するメッセージも全廃止し、単純なヒロイックファンタジーとして再構築されている。それに伴い、幾つかのクエストも変更。単純明快なストーリーになっている。 -戦闘難易度の若干の低下。 --プレイヤー側の先制攻撃で固定。そのため、素早さのステータスがほとんど無価値に。 --敵とのレベル差が著しく大きい時にAUTO戦闘を選ぶと、敵を一方的に倒せる。 --敵団体の内、攻撃に加わるのは画面に表示される6匹だけ。 --「魔法の武器しか効かない敵」は廃止。普通の武器で倒せる。 -メッセージが簡素化。洋ゲーにありがちな叙述的表現がなくなった分、全体的に説明不足。 --例えば、とあるイベントで「死体から影が立ち昇り…」という文章が削られたため、倒したはずの敵が急に話し始めたりする。 --クエスト中に出されるリドル(謎かけ)も全変更。ゲーム攻略のヒントが書かれた「金の板、銀の板」のメッセージも変更。特にファミコン版の「金の板」はクリア必須が書かれているため、その分難易度が上がっている。 -通り抜けられる森とできない密林との違いが見た目で分からなくなり、難易度アップ。 -戦闘後だけでなく、&bold(){イベント後でも「さがす」コマンドで調べないとアイテムが手に入らない}。通常のゲームでは絶対に考えられないシステムなので、重要アイテムの取り逃しが頻発する。もちろん、一度その場を離れればアイテムは消失する。 --そのため、モンスター退治のクエストなどでは「敵を倒す→地面を探してドロップアイテムを入手→&bold(){横を向く}→もう一度探してイベントアイテムを入手」という極めて歪な行動を取らなければならない。 -幾つかのバグ修正。逆に増えているバグも。 -ちなみに、ファミコン版公式攻略本はPC版を元に書かれている。意味の分からない説明があったら、それはPC版のものである。 **総論  今の基準で見ると、間違いなく「ゲームバランスが悪すぎるクソゲー」である。途中でゲームを投げだした人は数知れず、気の短い人は最初の町から出ることすらできないだろう。懐かしのクソゲーの話題になった時、本作の名が挙がることも多い。~  しかし、RPGと言えばドラクエしか知らなかった当時の子供達にとって、本作の謳う広大な3Dマップとフリーシナリオは斬新過ぎた。結果、異常な難易度もバグも跳ね除けて、ゲームにどっぷりとハマる者も少なくなかった。そういう意味では、典型的な「賛否両論ゲー」である。~  また、「世界三大RPGの一つを手軽に楽しめる」「アレンジされた部分はおおむね好評価」であることを考えれば、名移植とも言えよう。しかし、旧作ファンにはストーリー関連で批判され、新規ユーザーには難易度でクソゲー扱いされるという哀しき運命を背負った作品である。 -ちなみに、続編のSFC版Book2は本当の意味での「劣化移植」なので要注意。 -とにもかくにも、''宣伝方法はよく考えるべき''である。
*Might and Magic(FC) 【まいとあんどまじっく】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(M&M.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000068GZU/ksgmatome-22/ref=nosim,width=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|学習研究社|~| //|開発元||~| |発売日|1990年7月31日|~| |定価|8,500円|~| |分類|1,劣化移植&br()2,&bold(){ゲームバランスが不安定}&br()3,賛否両論&br()4,バカゲー&br()ここでは2として扱う|~| |ポイント|超高々難易度&br()攻略本必須&br()難し過ぎて1年遊べる|~| ---- #contents() ---- **概要  かつて「世界三大RPG」と謳われた「Might and Magic(以下、M&M)」。当時としては膨大な謎とボリューム、ダンジョンどころかフィールドまで全て3D表示されたグラフィック、プレイヤーによってシナリオ進行が変化する「小クエスト並立制」などがM&Mの特長である。  本作はそのシリーズ第一弾『the Secret of the Inner Sanctum』のファミリーコンピュータ移植版である。 -発売元はまさかの「学研」。そのため、自社誌&bold(){『○年の科学』『○年の学習』}などで大々的な宣伝がなされ、多くの小学生が%%騙されて%%購入した。元々高難易度で人を選ぶPCゲームをライトユーザー中心のファミコンに移植し、そして子供向けの学習雑誌で宣伝するというハチャメチャな販売方法は、当時の人々に強烈なインパクトを残した。 ---- **問題点  しかし、多少アレンジしつつもゲームシステム、バランスはオリジナル版に近い形で移植してしまったため、ファミコンのメインターゲットである小、中学生がサジを投げる事態が続出してしまった。 ***厳し過ぎるゲームバランス -ゲーム開始直後の戦闘バランスがとても厳しい --ゲームスタート時は「ソーピガルの街」という所から始まるのだが、''街なのに平気で敵が出てくる。宿屋や教会の中でも敵が出たりする。''そして低レベル帯では敵に物理攻撃がほとんど当たらず、当たれば御の字というレベル。命中率が気持ち高い魔法でちまちまと削るしかない。街の中で経験を積み、平均レベル8位になったらようやく町の外を安心して旅することができる、というバランス。しかし簡単にレベル8~と言うが、序盤はキャラの成長が遅いので、コツをつかんだ人で1週間、RPGに不慣れな人だとさらに時間がかかる。果たしてそこまでプレイヤーが耐えられるかどうか。 -アイテムの詳細データを確認することができない --ステータス画面で視認できる効果は、防御力とステータスアップくらいで、あとは「自分で試せ、使って覚えろ」という仕様。当時のRPGではこれが当たり前であったのだが、さすがにアイテム総数が数百に達すると、解析の手間は計り知れないものになる。 --最も知りたいであろう「武器の性能」がわからない、という点が痛すぎる。移植スタッフ、攻略本執筆者も当たり前だと思っていたのか、説明書はおろか公式攻略本でも完全にスルーされている。実際のところは、「(武器のベースダメージ+力による修正値)×攻撃回数」という、「ウィザードリィ」に似た計算式なのだが、肝心要の武器性能が視認できないので、攻略データを調べるか試し切りしないことには善し悪しはわからない。 -敵は強いのに集団で襲ってくる --敵はとんでもない数の団体様御一行で襲ってくる。ただでさえ敵が強いのに、最大15匹まで出現する。幸いエンカウント率は低く、戦闘前の逃走も高確率で成功する。ただし、その場合は''エリア内の特定ポイント(ダンジョンの入り口など)に強制的に戻される''が。 -レベルアップしてもそれほど強くならない --レベルアップしても上がるのはHPとMP、攻撃回数だけ。((ただ、レベルが上がると攻撃が多少当たり易くなるなど、命中率やダメージの計算式には深くかかわっているようだ。))重要であるステータス特性値は全く上昇しない。特性値を上げるには各地に点在する泉を使用する必要があるのだが、ほぼノーヒントに近いため、初見ではなかなか上げられずに苦労する。 --また、レベルアップの際にはお金を要求される。ただでさえ戦闘バランスが厳しいのに出費はかさむ一方である。 -探索には危険がいっぱい --ダンジョンには危険な罠が多数存在しており、''ゲーム序盤から即死、全滅になる罠が続出する。''全滅したらセーブしたところからやり直し。対策は「引っ掛かって覚えろ」。 --やっとの思いで敵に勝利し宝箱を入手しても、盗賊が罠解除を結構な確率で失敗する。運が悪ければ全滅もありうる。 --フィールド、ダンジョンでは休息が可能なのだが、休息中に突然モンスターに夜襲されることも。 -プレイヤーを突き離したシナリオ --前述の通り、「ソーピガルの街」というところからゲームは始まるのだが、''「プレイヤーが何をすべきか?」ということは一切説明されない。''探索を進めることで、「この世界に何が起きているのか、何をすべきなのか?」ははっきりしてくるのだが、前述のゲームバランスの厳しさも相まって、ゲームを途中で投げる人が非常に多かった。 ~  要するに、全てにおいて&bold(){テーブルトークRPG}風味なのである。しかし、そのことは説明書で一切解説されておらず、コンピュータRPGしか知らない子供達に理解しろと言っても無理な話である。 ***おかしな仕様、バグ&不具合 -ゆるーいフラグ管理 --基本的に、各種クエストは何度でも受けられる。ただし、クエスト中のイベント(モンスターやスイッチなど)は、エリア外に出ると復活するため、((例えば、「6つの城を回って、そこに捕らわれている囚人を助ける」というクエストも、一度城の外に出て再び戻ると囚人がまた捕えられているので、訳が分からなくなりがち。))今どのフラグが立ち、どのクエストが進行中なのか全く判別できない。クエストを受けるなら、一気にクリアしてしまうのが基本。 --さらに、セーブ&ロードをすると、進行中のクエストのフラグが消えることがあるという「フラグ消失バグ」の存在がある。発生条件は不明。((初期のバッテリーバックアップROMにはよくあることではある。ちなみにドラクエでは、このバグが発生すると自動的にセーブデータを消去する機能が備えられている。)) -このゲームにおけるアイテムは全てマジックアイテム扱いであり、例え「やくそう」や「たいまつ」であっても同能力の魔法を行使するというシステム(例:やくそうは僧侶1レベル魔法「てあて」の効果)。そのため、魔法が使えない場所では、アイテムも使えない。 -クリアに必須となる重要アイテムでも捨てることができる。また、敵に盗まれることも。その場合はもう一度同じところに行けば入手できる。 --鍵などのアイテムは、先頭のキャラが持っていないと効力を発揮しない。だが先頭のキャラは最も敵から狙われやすく、世捨て人と持ち物を全て交換するというイベントもあるため、常に気を付けていないと大変なことになる。 -序盤の冒険「兄弟のクエスト」は、最後に犬の石像を壊すことで重要アイテムと経験値が手に入るのだが、その石像は何度でも壊すことができる。ということは、それを利用して無限に経験値を稼ぐことも可能なのだが、レベルアップには経験値だけでなくお金も必要。世の中甘くない。 -戦闘中のメッセージスピードが異様に速く、不安定 --読めない。何をやっているか分からない。当然、コンフィグで変更などできない。 --と言うか、全体的に挙動不審。敵に色が付いたり消えたり点滅したり震えたり…。例えるなら、パチ屋のネオン。 ---さらに、敵が説明書にも攻略本にも載っていない謎の行動をすることがあり、最早何が何だか。「かすかなまりょくをかんじた」って何? -戦闘中の「にげる」コマンドは、ほぼ100%の確率で失敗する。なら入れるな。 -戦闘のAUTOコマンドを解除する方法は、「Bボタン押しっぱなし」。だが説明書には一言も書かれていない}。初心者がまず最初に遭遇する挫折ポイント。 -海は本来僧侶レベル3の魔法「うきしま」を使って浮遊して歩くのが前提となっているのだが、Bボタンを押して一歩前へ進む「突進」では普通に進めるため、「うきしま」の魔法が死に魔法となっている。このバグは有名なので、裏技の本などでは必ず紹介されている。 -各種オーバーフロー --GEM(魔法をかけるのに必要な宝石)は、256個以上入手すると0に戻る。 --経験レベルを86以上に上げると、内部的にはレベル1に戻る。等々。 -その他、細かいバグの数々。(一部) --「おおたて+2」と呪われた「ゴクリのおおたて」が逆になっている。 --王様の依頼でアイテムを持って行っても、そのアイテムは手元から無くならない。 --ステータスアップの泉を回復させるクエストを行っても、知性の泉だけは復活しない。 --店で売られていない弓は、データ上では存在するが実際には手に入らない。 --教会に寄付をすると、時々キャラクターのプロテクトを一時的に上げてもらえるが、同時に敵が異常なパワーアップを遂げるので意味がない。 --レリーフから得られるコリンブルッフ洞穴の位置情報が間違っている。実際は東ではなく南西。東にあるのは、即死トラップで有名なノーザンバリアー洞穴。 ***その他の問題点 -あって、ないようなメインストーリー --M&Mシリーズは「ヒロイックファンタジーに見えるが実はSF」というお話であり、宇宙船やら異星人、異世界人が登場する。カットされる前のストーリーは[[こちら>http://www.geocities.jp/rip_gamer/might/faq/mig_faqmain.html#story]]。 --ぶっちゃけると、「よその世界から脱走してきた囚人がとある国の王様に化けていたが、主人公達がそれを見破ったので別の世界へ逃げました」というお話。''ラスボスなんざいない。当然エンディングもない。''スタッフロールという名のオープニングムービーが流れるだけ。全ては続編の「Might&Magic:Book2」へ続く。 ---クリアすると、引き継ぎ用のパスコードを教えてもらえる。ただBook2がSFCで出たのは3年後なので、覚えている人は少ないだろう。 -キャラクターは主人公を含めて16人。それぞれ、気合の入った設定イラストと深みのある背景が用意されている。 --ただ、そのキャラ設定がストーリーに生かされることは一切ない。しゃべらないし。 --それ以前に、転職所「ギルド総本部」で名前や職業に加えて''種族や性別まで変えられる''ので、彼らが存在する意味は全くない。普通の人は、最初の街で加えた5人をオリジナルキャラに変更して最後まで突き通す。 ---そして、誰が主人公か分からなくなるのはお約束。 ---どうでもいいが、女性キャラの設定画は可愛い。 -ダスクの町 --序盤から訪れることができる町であり、「住民全てがバンパイアによって滅ぼされた」という恐ろしい設定を持つ。だが、それよりも恐ろしいのは、この町が砂漠のど真ん中にあるということだ。このゲームにおける砂漠は、あるアイテムを持っていないと一歩進む度に明後日の方向へ飛ばされ、おまけに食料まで減るという最難関エリア。とても低レベル帯で突破できるような場所ではなく、ハマリに近い状況に陥りやすい。 --では、どうやって町から脱出するか。方法は4つ。運を天に任せて死ぬ気で砂漠を突っ切るか、店で高価なワープアイテムを購入するか、魔法使いをレベル5(また?)まで上げて「ひこう」の魔法を覚えるか、ダスクの地下にあるテレポートを使うかである。一番楽な方法はテレポートを使うことだが、場所が分かり難い上に最初の町には直通で帰れない。まず他の町に飛んで、そこから地上を徒歩で帰る必要がある。ハッキリ言って、ダスクから無事に最初の町に戻ることができた時の達成感は、ゲーム全クリ以上のものがある。 -オグのクエスト --ノーヒントで難関ダンジョンの最深部から二つのアイテムを入手しなければならないので、ゲームクリアよりも難しいとされる。だが、そんな苦労の果てにクエストを達成しても、得られるのは経験値と役に立たない情報のみ。 --一応、メインストーリーに関係はあるのだが、その情報は他でも得られる上に、何のフラグでもない。フラグにされても困るが。 -イドの迷宮 --このダンジョンをクリアするための条件は、「ダンジョン内で得たパスワードをある装置に入力すること」である。ただ、アルファベットで示される答えをカタカナに直して入力しないといけないため、間違えやすい。PC版だとどちらでもよかったのだが。 --ちなみに、「クリアしないと絶対に脱出できないダンジョン」という設定なのだが、僧侶魔法の「まちへ」を使うと出ることができてしまう。クリア扱いにはならないが。 **賛否両論点 -厳しい世間の荒波 --ゲームを開始した直後、突然広い世界に一人無一文で放り出される。その後はほぼノーヒント。どこに行って、何をするかは全て自分自身で判断しなければならない。この時点で、多くのプレイヤーが絶望してゲームを投げ出すであろう。 ---だが、それこそがM&Mの最大の醍醐味なのである。広い世界を自分の足で歩き回って、少しずつ謎を解いて行く喜び。今のRPGのように、ただ早期クリアだけを目標するのではなく、冒険その物に意義を見出すゲーム性。攻略本は使わず、腰をすえてじっくりと解いて行くのが正しい楽しみ方である。 ---なお、嘘か誠か、平均クリアタイムは''「(3DダンジョンRPGに慣れた歴戦のゲーマーで)数百時間」。''冗談抜きで1年遊べる。((PC版のパッケージ裏には「クリアまで何百時間もかかるゲームだから覚悟しろ」というようなことが書かれている。)) -チート魔法「テレポート」「つうか」の存在。 --「テレポート」はエリア内の任意の場所に飛ぶことができる。「つうか」はバリアーや壁を通過することができる。これらの魔法を使えば、本来入ることのできない場所にも入ることができる。つまり、ダンジョンの仕掛けや謎解きを、すっ飛ばすことができるということだ。 --ただし、ゲームの難易度自体がチート級なのであまり気にする人はいない。ラストダンジョンではちゃんと対策が取られている点も考えると、開発者の想定バランス内だと思われる。 **評価点 -小クエスト並立制 --(FC版に限った事ではないが)このゲームの最大の特長の一つ。各地には大小さまざまなクエスト((要は「おつかい」。「別の街に手紙を届けてほしい」とか「無くしてしまったとあるアイテムを探してほしい」といった頼みごとを聞いてあげると、報酬としてお金や経験値がもらえる。))が存在し、攻略する順番も決まっていない。「[[ロマンシング・サガ>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/215.html]]」の「フリーシナリオ」の原型と言えるシステムである。 -緻密で美麗なグラフィック --特に、3Dダンジョンの完成度はファミコンの域を超えており、そのヌルヌル動く3D描写は、数年後のSFCのソフトにも決して引けを取らない。少なくとも、BooK2よりは良い。 --オートマッピング完備。店や入り口などのシンボルがないのは残念だが、非常に精細で見易い。 ---フィールドではマッピングできず、周辺の地図が表示されるだけだが、そのメリハリが良いアクセントになっている。また、付録で世界地図とマッピングシートがついており、地図には冒険のヒントが書かれている。((例えばマップ上に騎士のような姿のモンスターが書かれているのだが、実際にゲーム内でそこに行くとそのモンスターが襲ってくる。)) -モンスターや魔法・アイテムは、いわゆるD&D系。ファミコンRPGしか知らない子供達に、本物のファンタジーを教える良い教材となった。また、名前は日本人向けにアレンジされている。 -高難易度ゲーではあるが、その分救済処置もしっかりしている。例えばアイテムを使わずしてラストダンジョンに飛べる魔法があったり。フラグ管理の緩さもその一環であろう。 -BGMが良い --あまり知られていないが、BGN担当は後に『伝説のオウガバトル』『バロック』などを手掛けることになる岩田匡治氏である。[[→参考動画>http://www.nicovideo.jp/watch/sm859789]] --オープニング曲は、パッヘルベルの『カノン』のフルコーラスである。ファミコン音源3和音のカノンというのも、また乙なもの。 **PC版との主な変更点 -グラフィック・サウンドの強化。オートマッピング。キャラ増加。敵・アイテム・呪文名の再翻訳。 -ストーリーの簡略化。M&M特有のSF設定は総カット。それに関するメッセージも全廃止し、単純なヒロイックファンタジーとして再構築されている。それに伴い、幾つかのクエストも変更。単純明快なストーリーになっている。 -戦闘難易度の若干の低下。 --プレイヤー側の先制攻撃で固定。そのため、素早さのステータスがほとんど無価値に。 --敵とのレベル差が著しく大きい時にAUTO戦闘を選ぶと、敵を一方的に倒せる。 --敵団体の内、攻撃に加わるのは画面に表示される6匹だけ。 --「魔法の武器しか効かない敵」は廃止。普通の武器で倒せる。 -メッセージが簡素化。洋ゲーにありがちな叙述的表現がなくなった分、全体的に説明不足。 --例えば、とあるイベントで「死体から影が立ち昇り…」という文章が削られたため、倒したはずの敵が急に話し始めたりする。 --クエスト中に出されるリドル(謎かけ)も全変更。ゲーム攻略のヒントが書かれた「金の板、銀の板」のメッセージも変更。特にファミコン版の「金の板」はクリア必須が書かれているため、その分難易度が上がっている。 -通り抜けられる森とできない密林との違いが見た目で分からなくなり、難易度アップ。 -戦闘後だけでなく、&bold(){イベント後でも「さがす」コマンドで調べないとアイテムが手に入らない}。通常のゲームでは絶対に考えられないシステムなので、重要アイテムの取り逃しが頻発する。もちろん、一度その場を離れればアイテムは消失する。 --そのため、モンスター退治のクエストなどでは「敵を倒す→地面を探してドロップアイテムを入手→&bold(){横を向く}→もう一度探してイベントアイテムを入手」という極めて歪な行動を取らなければならない。 -幾つかのバグ修正。逆に増えているバグも。 -ちなみに、ファミコン版公式攻略本はPC版を元に書かれている。意味の分からない説明があったら、それはPC版のものである。 **総論  今の基準で見ると、間違いなく「ゲームバランスが悪すぎるクソゲー」である。途中でゲームを投げだした人は数知れず、気の短い人は最初の町から出ることすらできないだろう。懐かしのクソゲーの話題になった時、本作の名が挙がることも多い。~  しかし、RPGと言えばドラクエしか知らなかった当時の子供達にとって、本作の謳う広大な3Dマップとフリーシナリオは斬新過ぎた。結果、異常な難易度もバグも跳ね除けて、ゲームにどっぷりとハマる者も少なくなかった。そういう意味では、典型的な「賛否両論ゲー」である。~  また、「世界三大RPGの一つを手軽に楽しめる」「アレンジされた部分はおおむね好評価」であることを考えれば、名移植とも言えよう。しかし、旧作ファンにはストーリー関連で批判され、新規ユーザーには難易度でクソゲー扱いされるという哀しき運命を背負った作品である。 -ちなみに、続編のSFC版Book2は本当の意味での「劣化移植」なので要注意。 -とにもかくにも、''宣伝方法はよく考えるべき''である。

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