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*闘人魔境伝 ヘラクレスの栄光
【とうじんまきょうでん へらくれすのえいこう】
|ジャンル|RPG|~|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|データイースト|~|
|発売日|1987年6月12日|~|
|定価|5300円|~|
|分類|''バカゲー判定''|~|
|>|>|CENTER:''[[ヘラクレスの栄光シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1645.html]]''|
**概要
-『ドラゴンクエストII』の大ヒットで、ファミコンにRPGブームが到来した頃。データイーストもこのRPGブームに乗って本作を発表した。
-公表された開発中の画面は、いかにもドラクエのパチモンを思わせていた。
-だが、発売された実際の製品は、意欲的なシステムを垣間見せながらもやっぱりデコゲーだった。
**特徴
-「闘人魔境伝」とか、「ヘラクレスの栄光」とか、パッと見RPGとは思えない表題。
-しかしストーリーはしっかりしており、ギリシャ神話に出てくるヘラクレスの12功業をモチーフにして、諸悪の根源ハデスを倒しビーナスを救い出すのが目的。
-開発中の画面と異なり、マップと街が一体化している。
-その他随所でドラクエとの類似点は残っているが、両手と片手の武器の違い、武器や防具の耐久力、武器ごとで得意不得意が異なる敵の属性など、オリジナリティある特徴もみられる。
-BGMはなかなか聴き応えある名曲が多い。
**バカゲー(というよりデコゲー)要素
-金の単位はGだが、ゴールドではなく''ギルバート''。2も同様で、3以降はギリシャの通貨として現実に用いられていたD(ドラクマ)となった。
-体力を回復する食べ物として''とんかつ''や''はくさい''が普通に八百屋や肉屋や魚屋で売っている。
--値段に見合った効果がないことやアイテム所持数制限の関係から、基本的には実用性のない遊びアイテム。ただし、にんじんだけはイベントで役立つ場面がある。
-武器や防具の耐久力の概念があるので、使いものにならなくなる前に鍛冶屋のヘパイトスに直してもらう必要がある。
--このヘパイトスは5000ギルバートで雇うことができるが、''「かじや」というアイテム''になる((前年に発売されたPCゲーム『破邪の封印』で既に鍛冶屋のアイテム化はある。))。
--さらにこの「かじや」は普通に店で売り飛ばせる。
-戦闘ではドラクエと違いヘラクレスはよくしゃべる。「ゆくぞ!」「かくごしろ!」「どうだ!」
--さらに特定の敵とも話ができる。「こころみのまど」を使えばボスの心の中も覗けてしまう。
--主人公を「にゃんにゃん」で誘惑するトルバとの会話は必見。
--死んだときのメッセージは壮絶((炎に焼かれても「おびただしい流血」で死ぬ。砂漠で死んだときは「体力の限界」と表示される。))。そのあと、普通に所持ギルバートの半分で復活するので拍子抜けしてしまうが。
-ヘラクレスは一切魔法を使えない(敵は使う)。
-女神アテナは次のレベルUPまで必要な経験値を教えてくれるが、主人公を「ヘラちゃん」と呼ぶなど性格が軽い。
-カルノフの妹を称するキャラがいる。
-モンスターはボスなどを除けば、ギリシャ神話との関連性がなさそうなものばかり。
-パスワード(蘇生の呪文)でコンティニューすると、全てのボスと宝箱の中身も復活する。
--どういうメカニズムなのか、適当に入力してもゲームが再開出来てしまうことがよくある。
**まとめ
-本作は独特な長所も多いが、欠点も多い(ゲームバランスがあまり良くない、最初にパスワードを聞くまで時間がかかる、重要アイテムですら簡単に店に売れるなど)。
-ドラクエと比較してクソゲーという人もいるが、意欲的な作品であることは変わりなく、後に名作とうたわれたIIIやIVをシリーズとして送り出すなど、色々な意味で不動の地位を確立した、まさにデコを代表するシリーズだったといえる。
**余談
-ギリシャ神話マニアにしか判らないネタだが、ヘラクレスとは「ヘラの栄光」(女神ヘラからの難業((難業を与えた理由は「夫が浮気で作った子供を合法的に殺すため」。一応ヘラクレスの死後に和解、ヘラクレスも神に加わりヘラの娘(つまり異母姉)と結婚している。))を達成した)という意味の名前(それ以前の幼名はアルケイデス)なので本作の題名は『ヘラの栄光の栄光』になってしまう。
--つまり前述の「ヘラちゃん」呼ばわりも普通は別人(神)を指すはずである。ちなみにヘラはアテナより偉い。
--おまけとしてビーナスとはローマ神話の美の女神であり、ギリシャ神話ではアフロディーテ。尤もローマ神話はギリシャ神話を模倣したものだが。
-奇抜なIや、名作として知られるIIIやIVと比べ、II(タイタンの滅亡)はドラクエの模倣に徹してしまっているが、ストーリーは高く評価されている。
--エンカウント率が高すぎるが。
-IIでは八百屋の類は消滅したが、なぜかにんじんだけは麻痺回復アイテムとして残留。なぜそんなににんじんにこだわる?
-さらにIとIIをつなぐ外伝的作品(動き出した神々)がゲームボーイで出ている。
--ちなみに、動き出した神々は2011年8月24日にニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信されることが決まった。
*闘人魔境伝 ヘラクレスの栄光
【とうじんまきょうでん へらくれすのえいこう】
|ジャンル|RPG|~|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|データイースト|~|
|発売日|1987年6月12日|~|
|定価|5300円|~|
|分類|''バカゲー判定''|~|
|>|>|CENTER:''[[ヘラクレスの栄光シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1645.html]]''|
**概要
-『ドラゴンクエストII』の大ヒットで、ファミコンにRPGブームが到来した頃。データイーストもこのRPGブームに乗って本作を発表した。
-公表された開発中の画面は、いかにもドラクエのパチモンを思わせていた。
-だが、発売された実際の製品は、意欲的なシステムを垣間見せながらもやっぱりデコゲーだった。
**特徴
-「闘人魔境伝」とか、「ヘラクレスの栄光」とか、パッと見RPGとは思えない表題。
-しかしストーリーはしっかりしており、ギリシャ神話に出てくるヘラクレスの12功業をモチーフにして、諸悪の根源ハデスを倒しビーナスを救い出すのが目的。
-開発中の画面と異なり、マップと街が一体化している。
-その他随所でドラクエとの類似点は残っているが、両手と片手の武器の違い、武器や防具の耐久力、武器ごとで得意不得意が異なる敵の属性など、オリジナリティある特徴もみられる。
-BGMはなかなか聴き応えある名曲が多い。
**バカゲー(というよりデコゲー)要素
-金の単位はGだが、ゴールドではなく''ギルバート''。2も同様で、3以降はギリシャの通貨として現実に用いられていたD(ドラクマ)となった。
-体力を回復する食べ物として''とんかつ''や''はくさい''が普通に八百屋や肉屋や魚屋で売っている。
--値段に見合った効果がないことやアイテム所持数制限の関係から、基本的には実用性のない遊びアイテム。ただし、にんじんだけはイベントで役立つ場面がある。
-武器や防具の耐久力の概念があるので、使いものにならなくなる前に鍛冶屋のヘパイトスに直してもらう必要がある。
--このヘパイトスは5000ギルバートで雇うことができるが、''「かじや」というアイテム''になる((前年に発売されたPCゲーム『破邪の封印』で既に鍛冶屋のアイテム化はある。))。
--さらにこの「かじや」は普通に店で売り飛ばせる。
-戦闘ではドラクエと違いヘラクレスはよくしゃべる。「ゆくぞ!」「かくごしろ!」「どうだ!」
--さらに特定の敵とも話ができる。「こころみのまど」を使えばボスの心の中も覗けてしまう。
--主人公を「にゃんにゃん」で誘惑するトルバとの会話は必見。
--死んだときのメッセージは壮絶((炎に焼かれても「おびただしい流血」で死ぬ。砂漠で死んだときは「体力の限界」と表示される。))。そのあと、普通に所持ギルバートの半分で復活するので拍子抜けしてしまうが。
-ヘラクレスは一切魔法を使えない(敵は使う)。
-女神アテナは次のレベルUPまで必要な経験値を教えてくれるが、主人公を「ヘラちゃん」と呼ぶなど性格が軽い。
-カルノフの妹を称するキャラがいる。
-モンスターはボスなどを除けば、ギリシャ神話との関連性がなさそうなものばかり。
-パスワード(蘇生の呪文)でコンティニューすると、全てのボスと宝箱の中身も復活する。
--どういうメカニズムなのか、適当に入力してもゲームが再開出来てしまうことがよくある。
**まとめ
-本作は独特な長所も多いが、欠点も多い(ゲームバランスがあまり良くない、最初にパスワードを聞くまで時間がかかる、重要アイテムですら簡単に店に売れるなど)。
-ドラクエと比較してクソゲーという人もいるが、意欲的な作品であることは変わりなく、後に名作とうたわれたIIIやIVをシリーズとして送り出すなど、色々な意味で不動の地位を確立した、まさにデコを代表するシリーズだったといえる。
**余談
-ギリシャ神話マニアにしか判らないネタだが、ヘラクレスとは「ヘラの栄光」(女神ヘラからの難業((難業を与えた理由は「夫が浮気で作った子供を合法的に殺すため」。一応ヘラクレスの死後に和解、ヘラクレスも神に加わりヘラの娘(つまり異母姉)と結婚している。))を達成した)という意味の名前(それ以前の幼名はアルケイデス)なので本作の題名は『ヘラの栄光の栄光』になってしまう。
--つまり前述の「ヘラちゃん」呼ばわりも普通は別人(神)を指すはずである。ちなみにヘラはアテナより偉い。
--おまけとしてビーナスとはローマ神話の美の女神であり、ギリシャ神話ではアフロディーテ。一応ローマ神話はギリシャ神話を模倣したもので全くつながりゼロというわけではない。
-奇抜なIや、名作として知られるIIIやIVと比べ、II(タイタンの滅亡)はドラクエの模倣に徹してしまっており、ストーリーは高く評価されているがやはり本作同様劣化ドラクエである(しかもエンカウント率が高め)。
-IIでは八百屋の類は消滅。本作のキーアイテムとなったにんじんだけは麻痺回復アイテムとして残留。
-さらにIとIIをつなぐ外伝的作品(動き出した神々)がゲームボーイで出ている。
--ちなみに、動き出した神々は2011年8月24日にニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信されることが決まった。