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*アンシャントロマン 【あんしゃんとろまん】 |ジャンル|RPG|&image(slps01108.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000069RRE/ksgmatome-22/ref=nosim)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|日本システム|~| |開発元|風雅システム|~| |発売日|1998年4月23日|~| |定価|6800円|~| |分類|''クソゲー判定''|~| |ポイント|全要素にわたって凄まじいクソ&br()PS初期レベルにも及ばないグラフィック&br()理不尽にも不親切な表示類&br()戦略不要に等しい戦闘&br()ストーリーは超展開でスカスカ&br()「これを買って」「ケチ!」|~| **概要 -大ヒットした『ファイナルファンタジーVΙΙ』(1997年1月31日発売)を真似てみたが、何もかもが本家に遥かに及ばなかったというRPG。 --それどころか、とても''プロが作ったゲームとは思えないレベル''である。 -98年発売のRPGなのにムービー・グラフィックがPS初期レベル以下。なんか、人らしき物がかくかく動いているようにしか見えない。 --プレステオフィシャルサイトのソフトウェアでは[[面白そうに紹介されている。>http://www.jp.playstation.com/software/title/slps01108.html]]さ、最高レベル…? -その他の''あらゆる要素も、クソばかりである。''下記以外にも、細かな突っ込みどころは書いたらきりがないほどある。 --これより1年以上前に発売された[[このクソRPG>エアーズアドベンチャー]](1996年12月10日発売)にも匹敵する完成度。雰囲気も似ている(レベルアップがやたら速い、とても単純なダンジョン、超展開ストーリー等)。 **特徴(というかほぼ問題点しか存在しない) 英語を少しかじった人間ならわかると思うが、タイトルの読みの「アンシャント」は''完全にミス。'' -「古代の」などの意味を現す英単語「ANCIENT」の発音を日本語で書く場合、「エンシェント」「エインシャント」などと表記するのが普通。少なくとも、「A」の部分は「ア」とは読まない。&br()&br() ***ムービー ゲームを開始するとムービーが始まり、まず最初にプロローグが現れるのだが、その文章からして既にヤバい雰囲気を漂わせている。 -しかも''主人公の出自をネタバレしている。'' #region(プロローグ) ここより遥かな時空 永遠に続くと思われた ある文明が 理不尽にも吹き飛んだ。 幾年月も虚空をさまよった いわれもなき憎悪が、 十七年前のあの日 ハインローグの地に 襲いかかった。 カイよ、 幼い時より全てを失いし 哀しき王子よ、 平和を、愛を、 そして自分自身を取り戻せ。 少年の冒険が、 今、始まる。 #endregion 概要で書いたとおり、''劇中に挿入されるムービーは本当にヤバい。PSかと疑うほどのクオリティ。'' -先述したOPの後の映像は、ホラーゲームと間違えそうなカオスなもの。 --まず、何故か太陽のような星が紫色に変色し、そこから放たれた光が地球に降り注ぎ…''唐突に人類は滅亡する。'' --その際の村が破壊されるシーンだが、その時の''おっさんの顔面崩壊シーンはトラウマもの。'' ---破壊時に多数のポリゴン片になって飛ぶという演出は、PS初期の手法である --次に何の脈絡もなく''1000年経過し、''城下町破壊シーン。破壊後は原爆投下後のようなむごい状態に。 ---城(旧ハインローグ城)はムービー上では粉々に粉砕されたはずだが、ゲーム中実際に行くと''きちんと原形をとどめている。'' ----なお、''この旧ハインローグ城とラスダン「魔王の城」はほぼ同じ構造。'' --その次の王妃が襲われて子供が奪われるシーンでは、魔物がドアを突き破る際にドアはゴムのように''伸び縮みする。''さらに、王妃は終始微笑んでいるような表情のまま。 -それらを含むムービーは[[こちら>http://zoome.jp/zesuto/diary/656]]。これら以外にもムービーはまだある。 ***他グラフィック・表示 -戦闘シーンは、グラフィックは小さくカクカクで、テンポも非常に悪い。 --背景画面が数種類しかない。森で戦っているはずが、平原のようなグラフィックになったりしている。 ---ダンジョンでの戦闘背景はもっとひどく、ブロック塀・石畳の同じようなものしかない。移動画面といくらなんでも違いすぎる。 --味方キャラのポリゴンもひどいが、敵キャラに至っては''「紙工作」「折り紙」のようなものが多数。'' ---角度を変えて見ることができるが、あのグラフィックで見たい人はいないだろう。誰得。 --ある程度背丈のある敵は、上の部分がステータスウインドウに隠れてしまう。 --キャラが行動し出すと自動的に視点を変えるのだが、明らかにおかしな視点に切り替わることがある。 --戦闘での攻撃時に効果音をいちいち読み込むため、1秒程画面が硬直してしまう。 --魔法の特殊グラフィックもかなりショボく、効果音も攻撃とずれている。 --負けたキャラクターは、回転しながらダメージ数字ごと斜め上方に吹っ飛んでいく。この直前にも硬直する。 --味方・敵とも魔法を使ったときに表示されるデータは、ダメージ・回復数値のみ。''魔法名やどのような魔法かさえ表示されず、何をしているのかされているのか分からない。'' ---石化魔法を使われたキャラは、石化したグラフィックにならないばかりか、''動いている。'' ----そもそも、''状態異常の表示は一切ない。'' -町やダンジョンは一画面分の見下ろし画面で表示される。一切スクロールしない。場所によっては、広い範囲が無理矢理一画面分に収められている。 --このような時はキャラクターが豆粒のように小さくなり、どんなキャラなのか分からなくなる。 ---ポリゴンの出来が壊滅的であるため、建物の中にいる普通の大きさのキャラでさえ、性別も分からないことはよくあることだが。 --また、その建物がどのような建物なのかは、外見ではまず分からない。看板が掛かっていてもほとんど判別不能。しかも店の種類は無駄に多い。 --建物に入る際の画面切り替えの判定が不安定で、入口にめり込んだまま画面が切り替わらずにキャラが足踏みをし続けるという光景が度々発生する。 -''店で商品を買おうとしても、その効果が分からない。''分かるのは装備可能者だけ。わけが分からない商品だらけだというのに。この時期のゲームでこれはない。 --''「ほしがき」「ぎゅうにゅう」がMP回復アイテムで、「おんせんたまご」や「オムレツまん」(!?)がステータス上昇のアイテムだなどと、初見でわかるプレイヤーが何人いるのだろう。'' --それ以上にむちゃくちゃなのが「かざり」(サブ装備品)。''「ももひき」「ブルマ」「セーラー服」「スクール水着」が存在するのだ…時代設定はどこに消えたんだ。'' ---しかも、かざりは複数装備できるので、やろうと思えば「スク水三枚重ね」「ももひき三枚重ね」が普通にできてしまう。しかも、さらにその上からキャラクターは防具類を装備するわけで…。 --買い物時、「これを買ってくれ」とプレイヤーキャラが声付きで催促しだし、''キャンセルすると「ケチ!」と言われる。''プレイヤーをなめてるとしか思えない。 ---しかも、このボイスが''プレイヤーが操作出来る全キャラに用意されている。誰得。'' ---なお、短期間参加のキャラが2名いるが、離脱すると装備は持っていかれてしまう。 -アイテムを使おうとしても、効果や残り個数が表示されない。使うまで分からない。魔法も同様(後述) ***ゲームバランス 何もかも劣悪。 -瞬殺するかされるかの大味な戦闘。戦略性もほとんどない。 --かなり痛いダメージを食らう敵でも、''通常攻撃でほとんど強行突破できてしまう。''被害者が出ても、戦闘終了後にすぐHP1で復活している。 --全く歯が立たない敵も、少しのステータスアップで瞬殺できるようになる。レベルはせいぜい5回も戦闘すると上がる。 --''中ボスと思しき敵でも、ザコとほとんど変わらない労力で簡単に勝ってしまう''。時に攻撃力が高いものがいるくらい。BGMもザコと同じ。 --ラスボスもそれまでよりはちょっとはましであるが、10ターンはまずかからないだろう。多少レベルが高ければ2ターンなんかで終了する。 ---魔法は下記のような体たらくであり、ごく簡単にまとめると[[レベルを上げて物理で殴ればいい。>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/798.html]] -ダメ過ぎる魔法 --''まず第一に非常に不親切''であり、その時点で魔法を使おうとする気が削げる。 ---店で買おうとしても、使おうとしても、効果も必要MPも表示されない。 ---ほとんど全ての魔法は誰でも使用できるが、使用者のIQがその魔法ごとのIQ必要値に達していないと使用できない。当然その値も表示されない。 --最初のうちは攻撃魔法の威力はチート級だが、通常攻撃の威力が著しく上がるので、すぐに役立たなくなる。''燃費は非常に悪い''。やたらにいろいろな属性があるが、そんなことを考えるくらいなら殴った方が早い。 ---ただし魔法にもクリティカルがあり、敵の攻撃魔法で一撃死することは時々ある(なお、即死系と言われる魔法は存在しない)。 --一応ラストでも通用する攻撃魔法もあるが、MPが高いキャラのMPをほとんど消費してしまう上、それに見合う威力なんかない。 ---ラスト近くなると、MP回復アイテムを大量に買えるくらいの金は手に入るので、MP回復は容易ではあるが。 ---ヒロインは、MPが最も高いといっても飛びぬけて高いわけでないし、他の能力が低いので終盤は戦闘に出す価値がない。 --すぐ戦闘が終わるので、補助魔法はあっても意味がない。そんなことをしてる暇があるのなら殴っていればいい。また、使っても何が起こったのか分からない。 --回復魔法はこれらよりはましであるが、HP小回復にMP7、中回復にMP20などとやはり燃費が悪い。 ---強力な回復魔法もアイテムで代用できるのが多く、終盤はそれらを買いまくれるという有様。 -パーティーが最大6人と多く装備も大量にできるが、手に入る金が少なすぎ。ろくに買うことができない。 --しかし終盤の終盤になると、異常なくらいに金が入り、高価な商品も苦労せず買えてしまうようになる。 -どこでもセーブできるが、ダンジョンは狭くてきわめて単純な構造、フィールドは双六のように瞬間移動できるこのゲームでの恩恵は、大してないと思われる。 --データはメモリカード1枚につき1つしか保存できない。 --ちなみにフィールドの町などのシンボルは、黄色い円形という手抜き。 ***ストーリー・演出 -ストーリーに関しては、主人公がいきなり奴隷の状態でスタート、それでいて超展開に次ぐ超展開の連続、と突っ込みどころが多い。 --例を挙げると、主人公の出自が分かるのはペンダントを落とすことがきっかけだが、それまでにペンダントをしているという描写はない。 -あらすじは、ヒロイン・主人公ゆかりの土地に向かう途中「怪物になる病気」の存在を知り、出自が分かった後はそれを解決する手段を探す旅に出る。手段が見つからずたらい回しにされているうちに、いつの間にか試練や強力な武器を探すのが主体となり、その過程でラスボスの名前や居場所を知り倒しに行くというもの。これに付け足すことも見当たらないような、スカスカのストーリーである。 --「神の力」によって得られる強力な武器や、その神々、禁呪が隠されているバーシスの廃墟(1000年前理不尽にも吹き飛んだ文明。普通「遺跡」と言うと思うが)などに因む話など一切用意されていない。「怪物になる病気」についても途中から放ったらかし。そのため、ストーリーそっちのけでアイテム集めするだけのようなものになる。 -エンディングは、あまり長くないムービー→スタッフロール→短いムービーという構成で、あっけなく終わる。脱力もの。 --内容は&color(white){主人公が王に、ヒロインが王妃になったということと、他プレイヤーキャラが誰とくっついた}(見たいという物好きは人は反転)ということ以外一切何もない。会話はプレイヤーキャラ内だけで、他の人物は全く関わらない。ムービーでは、しゃべらないプレイヤーキャラさえいる。 --エンディング内容にも超展開があり、当然説明などない。 -バカ要素が多数用意されている。 --イベントになると、プレイヤーキャラがおバカなやり取りをするのが定番。 --先述したような、[[摩訶摩訶]]を彷彿させるトンデモアイテムや買い物時のキャラボイスもちろんそう。 --ストーリーはスカスカだが、それ自体にバカ要素があるわけではなく、ストーリー内容が無さすぎるの補うためのものとしか思えない。 -BGMの出来はほとんどが良くない。まともなのは街中の曲くらい。ダンジョン系の曲はどれもかなり低質。 --魔物に占領されている町が解放されて、正常に機能するようになってもBGMがそのままだったり、状況にそぐわない曲がかかることはよくあること。 --サウンドトラックが発売されている。誰得。 -声優のクオリティもお世辞にもいいとは言えないのが多い。 --ひどいのになると、声の質は悪い・滑舌は悪い(「腕が鳴るぜ」→「屁が鳴るぜ」)・棒読みと三拍子揃っているのも。 -移動時は効果音がほとんど鳴らない。宿に泊まった時や扉をこじ開けた時、HPを回復した時でさえ。 --一方で戦闘時は、攻撃がヒットした時の音や、負けた敵が吹っ飛んだあとの爆発音などやかましい。 **追記 -97年に行われた東京ゲームショウの日本システムブースに出展。声優を招いてスタッフとのトークイベントなどを行っていた。しかし、この出来で何を話すことが(ry -別のイベントでは[[体験版>http://d.hatena.ne.jp/video/niconico/sm187980]]も配布された。戦闘開始時のカットインなど、製品版との違いもチラホラみられる。 -なんとドラマCDが存在する。内容は本編よりも前の話。本編では少なかった声優の演技力が輝き、普通に楽しめるものになっているらしい。 -クソゲー愛好家にとっては非常に魅力的(香ばしいとも言う)な内容だが、(クソゲー以前に)ゲームとしての知名度自体かなり低いためなのか、[[里見の謎]]といった有名なクソRPGの影に隠れがちで、存在を知らないクソゲーハンターは意外と多いと思われる。
*アンシャントロマン 【あんしゃんとろまん】 |ジャンル|RPG|&image(slps01108.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000069RRE/ksgmatome-22/ref=nosim)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|日本システム|~| |開発元|風雅システム|~| |発売日|1998年4月23日|~| |定価|6800円|~| |分類|''クソゲー判定''|~| |ポイント|全要素にわたって凄まじいクソ&br()PS初期レベルにも及ばないグラフィック&br()理不尽にも不親切な表示類&br()戦略不要に等しい戦闘&br()ストーリーは超展開でスカスカ&br()「これを買って」「ケチ!」|~| **概要 -大ヒットした『ファイナルファンタジーVΙΙ』(1997年1月31日発売)を真似てみたが、何もかもが本家に遥かに及ばなかったというRPG。 --それどころか、とても''プロが作ったゲームとは思えないレベル''である。 -98年発売のRPGなのにムービー・グラフィックがPS初期レベル以下。なんか、人らしき物がかくかく動いているようにしか見えない。 --プレステオフィシャルサイトのソフトウェアでは[[面白そうに紹介されている。>http://www.jp.playstation.com/software/title/slps01108.html]]さ、最高レベル…? -その他の''あらゆる要素も、クソばかりである。''下記以外にも、細かな突っ込みどころは書いたらきりがないほどある。 --これより1年以上前に発売された[[このクソRPG>エアーズアドベンチャー]](1996年12月10日発売)にも匹敵する完成度。雰囲気も似ている(レベルアップがやたら速い、とても単純なダンジョン、超展開ストーリー等)。 **特徴(というかほぼ問題点しか存在しない) 英語を少しかじった人間ならわかると思うが、タイトルの読みの「アンシャント」は''完全にミス。'' -「古代の」などの意味を現す英単語「ANCIENT」の発音を日本語で書く場合、「エンシェント」「エインシャント」などと表記するのが普通。少なくとも、「A」の部分は「ア」とは読まない。&br()&br() ***ムービー ゲームを開始するとムービーが始まり、まず最初にプロローグが現れるのだが、その文章からして既にヤバい雰囲気を漂わせている。 -しかも''主人公の出自をネタバレしている。'' #region(プロローグ) ここより遥かな時空 永遠に続くと思われた ある文明が 理不尽にも吹き飛んだ。 幾年月も虚空をさまよった いわれもなき憎悪が、 十七年前のあの日 ハインローグの地に 襲いかかった。 カイよ、 幼い時より全てを失いし 哀しき王子よ、 平和を、愛を、 そして自分自身を取り戻せ。 少年の冒険が、 今、始まる。 #endregion 概要で書いたとおり、''劇中に挿入されるムービーは本当にヤバい。PSかと疑うほどのクオリティ。'' -先述したOPの後の映像は、ホラーゲームと間違えそうなカオスなもの。 --まず、何故か太陽のような星が紫色に変色し、そこから放たれた光が地球に降り注ぎ…''唐突に人類は滅亡する。'' --その際の村が破壊されるシーンだが、その時の''おっさんの顔面崩壊シーンはトラウマもの。'' ---しかも破壊時に多数のポリゴン片になって飛ぶという演出は、PS初期の手法である。 --次に何の脈絡もなく''1000年経過し、''城下町破壊シーン。破壊後は原爆投下後のようなむごい状態に。 ---城(旧ハインローグ城)はムービー上では粉々に粉砕されたはずだが、ゲーム中実際に行くと''きちんと原形をとどめている。'' ----なお、''この旧ハインローグ城とラスダン「魔王の城」はほぼ同じ構造。'' --その次の王妃が襲われて子供が奪われるシーンでは、魔物がドアを突き破る際にドアはゴムのように''伸び縮みする。''さらに、王妃は終始微笑んでいるような表情のまま。 -それらを含むムービーは[[こちら>http://zoome.jp/zesuto/diary/656]]。これら以外にもムービーはまだある。 ***他グラフィック・表示 -戦闘シーンは、グラフィックは小さくカクカクで、テンポも非常に悪い。 --背景画面が数種類しかない。森で戦っているはずが、平原のようなグラフィックになったりしている。 ---ダンジョンでの戦闘背景はもっとひどく、ブロック塀・石畳の同じようなものしかない。移動画面といくらなんでも違いすぎる。 --味方キャラのポリゴンもひどいが、敵キャラに至っては''「紙工作」「折り紙」のようなものが多数。'' ---角度を変えて見ることができるが、あのグラフィックで見たい人はいないだろう。誰得。 --ある程度背丈のある敵は、上の部分がステータスウインドウに隠れてしまう。 --キャラが行動し出すと自動的に視点を変えるのだが、明らかにおかしな視点に切り替わることがある。 --戦闘での攻撃時に効果音をいちいち読み込むため、1秒程画面が硬直してしまう。 --魔法の特殊グラフィックもかなりショボく、効果音も攻撃とずれている。 --負けたキャラクターは、回転しながらダメージ数字ごと斜め上方に吹っ飛んでいく。この直前にも硬直する。 --味方・敵とも魔法を使ったときに表示されるデータは、ダメージ・回復数値のみ。''魔法名やどのような魔法かさえ表示されず、何をしているのかされているのか分からない。'' ---石化魔法を使われたキャラは、石化したグラフィックにならないばかりか、''動いている。'' ----そもそも、''状態異常の表示は一切ない。'' -町やダンジョンは一画面分の見下ろし画面で表示される。一切スクロールしない。場所によっては、広い範囲が無理矢理一画面分に収められている。 --このような時はキャラクターが豆粒のように小さくなり、どんなキャラなのか分からなくなる。 ---ポリゴンの出来が壊滅的であるため、建物の中にいる普通の大きさのキャラでさえ、性別も分からないことはよくあることだが。 --また、その建物がどのような建物なのかは、外見ではまず分からない。看板が掛かっていてもほとんど判別不能。しかも店の種類は無駄に多い。 --建物に入る際の画面切り替えの判定が不安定で、入口にめり込んだまま画面が切り替わらずにキャラが足踏みをし続けるという光景が度々発生する。 -''店で商品を買おうとしても、その効果が分からない。''分かるのは装備可能者だけ。わけが分からない商品だらけだというのに。この時期のゲームでこれはない。 --''「ほしがき」「ぎゅうにゅう」がMP回復アイテムで、「おんせんたまご」や「オムレツまん」(!?)がステータス上昇のアイテムだなどと、初見でわかるプレイヤーが何人いるのだろう。'' --それ以上にむちゃくちゃなのが「かざり」(サブ装備品)。''「ももひき」「ブルマ」「セーラー服」「スクール水着」が存在するのだ…時代設定はどこに消えたんだ。'' ---しかも、かざりは複数装備できるので、やろうと思えば「スク水三枚重ね」「ももひき三枚重ね」が普通にできてしまう。しかも、さらにその上からキャラクターは防具類を装備するわけで…。 --買い物時、「これを買ってくれ」とプレイヤーキャラが声付きで催促しだし、''キャンセルすると「ケチ!」と言われる。''プレイヤーをなめてるとしか思えない。 ---しかも、このボイスが''プレイヤーが操作出来る全キャラに用意されている。誰得。'' ---なお、短期間参加のキャラが2名いるが、離脱すると装備は持っていかれてしまう。 -アイテムを使おうとしても、効果や残り個数が表示されない。使うまで分からない。魔法も同様(後述) ***ゲームバランス 何もかも劣悪。 -瞬殺するかされるかの大味な戦闘。戦略性もほとんどない。 --かなり痛いダメージを食らう敵でも、''通常攻撃でほとんど強行突破できてしまう。''被害者が出ても、戦闘終了後にすぐHP1で復活している。 --全く歯が立たない敵も、少しのステータスアップで瞬殺できるようになる。レベルはせいぜい5回も戦闘すると上がる。 --''中ボスと思しき敵でも、ザコとほとんど変わらない労力で簡単に勝ってしまう''。時に攻撃力が高いものがいるくらい。BGMもザコと同じ。 --ラスボスもそれまでよりはちょっとはましであるが、10ターンはまずかからないだろう。多少レベルが高ければ2ターンなんかで終了する。 ---魔法は下記のような体たらくであり、ごく簡単にまとめると[[レベルを上げて物理で殴ればいい。>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/798.html]] -ダメ過ぎる魔法 --''まず第一に非常に不親切''であり、その時点で魔法を使おうとする気が削げる。 ---店で買おうとしても、使おうとしても、効果も必要MPも表示されない。 ---ほとんど全ての魔法は誰でも使用できるが、使用者のIQがその魔法ごとのIQ必要値に達していないと使用できない。当然その値も表示されない。 --最初のうちは攻撃魔法の威力はチート級だが、通常攻撃の威力が著しく上がるので、すぐに役立たなくなる。''燃費は非常に悪い''。やたらにいろいろな属性があるが、そんなことを考えるくらいなら殴った方が早い。 ---ただし魔法にもクリティカルがあり、敵の攻撃魔法で一撃死することは時々ある(なお、即死系と言われる魔法は存在しない)。 --一応ラストでも通用する攻撃魔法もあるが、MPが高いキャラのMPをほとんど消費してしまう上、それに見合う威力なんかない。 ---ラスト近くなると、MP回復アイテムを大量に買えるくらいの金は手に入るので、MP回復は容易ではあるが。 ---ヒロインは、MPが最も高いといっても飛びぬけて高いわけでないし、他の能力が低いので終盤は戦闘に出す価値がない。 --すぐ戦闘が終わるので、補助魔法はあっても意味がない。そんなことをしてる暇があるのなら殴っていればいい。また、使っても何が起こったのか分からない。 --回復魔法はこれらよりはましであるが、HP小回復にMP7、中回復にMP20などとやはり燃費が悪い。 ---強力な回復魔法もアイテムで代用できるのが多く、終盤はそれらを買いまくれるという有様。 -パーティーが最大6人と多く装備も大量にできるが、手に入る金が少なすぎ。ろくに買うことができない。 --しかし終盤の終盤になると、異常なくらいに金が入り、高価な商品も苦労せず買えてしまうようになる。 -どこでもセーブできるが、ダンジョンは狭くてきわめて単純な構造、フィールドは双六のように瞬間移動できるこのゲームでの恩恵は、大してないと思われる。 --データはメモリカード1枚につき1つしか保存できない。 --ちなみにフィールドの町などのシンボルは、黄色い円形という手抜き。 ***ストーリー・演出 -ストーリーに関しては、主人公がいきなり奴隷の状態でスタート、それでいて超展開に次ぐ超展開の連続、と突っ込みどころが多い。 --例を挙げると、主人公の出自が分かるのはペンダントを落とすことがきっかけだが、それまでにペンダントをしているという描写はない。 -あらすじは、ヒロイン・主人公ゆかりの土地に向かう途中「怪物になる病気」の存在を知り、出自が分かった後はそれを解決する手段を探す旅に出る。手段が見つからずたらい回しにされているうちに、いつの間にか試練や強力な武器を探すのが主体となり、その過程でラスボスの名前や居場所を知り倒しに行くというもの。これに付け足すことも見当たらないような、スカスカのストーリーである。 --「神の力」によって得られる強力な武器や、その神々、禁呪が隠されているバーシスの廃墟(1000年前理不尽にも吹き飛んだ文明。普通「遺跡」と言うと思うが)などに因む話など一切用意されていない。「怪物になる病気」についても途中から放ったらかし。そのため、ストーリーそっちのけでアイテム集めするだけのようなものになる。 -エンディングは、あまり長くないムービー→スタッフロール→短いムービーという構成で、あっけなく終わる。脱力もの。 --内容は&color(white){主人公が王に、ヒロインが王妃になったということと、他プレイヤーキャラが誰とくっついた}(見たいという物好きは人は反転)ということ以外一切何もない。会話はプレイヤーキャラ内だけで、他の人物は全く関わらない。ムービーでは、しゃべらないプレイヤーキャラさえいる。 --エンディング内容にも超展開があり、当然説明などない。 -バカ要素が多数用意されている。 --イベントになると、プレイヤーキャラがおバカなやり取りをするのが定番。 --先述したような、[[摩訶摩訶]]を彷彿させるトンデモアイテムや買い物時のキャラボイスもちろんそう。 --ストーリーはスカスカだが、それ自体にバカ要素があるわけではなく、ストーリー内容が無さすぎるの補うためのものとしか思えない。 -BGMの出来はほとんどが良くない。まともなのは街中の曲くらい。ダンジョン系の曲はどれもかなり低質。 --魔物に占領されている町が解放されて、正常に機能するようになってもBGMがそのままだったり、状況にそぐわない曲がかかることはよくあること。 --サウンドトラックが発売されている。誰得。 -声優のクオリティもお世辞にもいいとは言えないのが多い。 --ひどいのになると、声の質は悪い・滑舌は悪い(「腕が鳴るぜ」→「屁が鳴るぜ」)・棒読みと三拍子揃っているのも。 -移動時は効果音がほとんど鳴らない。宿に泊まった時や扉をこじ開けた時、HPを回復した時でさえ。 --一方で戦闘時は、攻撃がヒットした時の音や、負けた敵が吹っ飛んだあとの爆発音などやかましい。 **追記 -97年に行われた東京ゲームショウの日本システムブースに出展。声優を招いてスタッフとのトークイベントなどを行っていた。しかし、この出来で何を話すことが(ry -別のイベントでは[[体験版>http://d.hatena.ne.jp/video/niconico/sm187980]]も配布された。戦闘開始時のカットインなど、製品版との違いもチラホラみられる。 -なんとドラマCDが存在する。内容は本編よりも前の話。本編では少なかった声優の演技力が輝き、普通に楽しめるものになっているらしい。 -クソゲー愛好家にとっては非常に魅力的(香ばしいとも言う)な内容だが、(クソゲー以前に)ゲームとしての知名度自体かなり低いためなのか、[[里見の謎]]といった有名なクソRPGの影に隠れがちで、存在を知らないクソゲーハンターは意外と多いと思われる。

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